VALORANTの2022年シーズンの始まりを告げる「VCT Challengers Japan Stage1 Playoffs」が3月24日(木)〜27日(日)にかけて開催された。
この大会ではWeek1・Week2のOpen Qualifier・Main Eventを勝ち上がった上位8チームが出場。アイスランドで開催される世界大会Mastersへの出場権をかけて戦う。
果たして熾烈な戦いを勝ち上がり、優勝を飾ったのはZETA DIVISION。強豪チームのハイレベルな戦いをレポートしていこう。
優勝候補筆頭と目されるZETAは、Week2 Main Eventを1位で突破したRIGと対戦。Week1の予選では大差をつけて勝利したZETAだが、この日はRIGの豊富なセットアップに苦しめられる。しかし、対応力の光るZETAが終盤ラウンドを巻き返して13-11・13-10と接戦ながら2マップ連続で勝利を収めた。
昨年度の年間王者CRは予選で高い完成度を見せたNTHと互角の戦いになる。お互いがピックマップを取り合って迎えた3マップ目のヘイブン。ここでも接戦が予想されたが、華麗なリテイクでNTHのアタッカーを完璧に抑えたCRが13-3の大差をつけた。番狂わせも期待されたNTHだったが、惜しくもLowerに回ることになる。
メンバーを一新したRCとFisker選手(FAV)・Minty選手(FAV)の復帰で力を付けたFAV。フィジカルに定評のある両チームの試合はやはり撃ち合いが目立つ試合展開になる。接戦が予想されていたが、要所での少人数戦の連携が光ったFAVが2マップ連続で勝利を収めた。一方で昨年LCQにも進出したRCが早くもLowerに回る波乱の展開になる。
新進気鋭のCGがLakia選手(IGZ)を加えてさらに力強くなったIGZに挑んだ。序盤こそ一進一退の攻防を繰り広げるが、徐々にIGZがCGの動きに対応した。1マップ目を大差で終えると、2マップ目ではCGのマッチポイントから6連続でラウンドを連取してOTの末に勝利。経験の差を見せつけて次のステージにコマを進めた。
負ければStage1敗退が決まるLowerは、Foxy9選手(RIG)・Meteor選手(NTH)の両チームのジェットが積極的に動き回った。しかし、素早いカバーや丁寧なセットアップを見せたNTHが後半にかけてラウンドを連取した。ZETA戦で視聴者に大きなインパクトを与えたRIGだったが、ここでStage1敗退となった。
お互いにフィジカルに自信を持つチーム同士の対戦。CGがRCにどこまで食らいつけるか注目を集めていたが、圧倒的なパフォーマンスを見せたのはtakej選手(RC)。2試合通じてスモークでありながらk/d2.0を記録した。CGも1マップ目ではリードを奪う場面もあったが、対応力で上回られた。
「伝統の一戦」とも称されるこの日最も注目を集めた一戦。ここまで1マップしか落としていなかったZETAのピックマップでCRが勝利すると、続くマップではZETAが取り返す白熱した展開になる。しかし3マップ目でCRの構成へのカウンターを用意してきたZETAが大差で勝利して、Upper Finalに進出した。
撃ち合いの強さが目立つFAVと丁寧なセットアップが持ち味のIGZ。異なるプレイスタイルのぶつかり合いは1マップ目をFAVが大逆転で取ると、2マップ目はIGZが堅実に奪い返し、お互いがピックマップを取り合った。迎えた3マップ目でもOTまでもつれた大熱戦はIGZが勝利を収めて、Upper Finalに進出を決めた。
Open Qualifier・Main Eventに続いて3度目の対戦となったカード。過去2戦はNTHが勝利を収めているが、後がないこの試合で躍動したのはFAV。Fisker選手(FAV)・Minty選手(FAV)が積極的にFBを狙い続けて、相手の自由を許さなかった。2-0で三度目の正直を果たしたFAVが勝利を収めた。
早くも窮地に立たされた昨年度の年間王者CRは、この日も1マップ目をOTの末に落としてしまう。あと1マップを落とせば敗退となる局面まで追い込まれたCRだったが、そこから底力を見せる。続く2マップ目を取り返すと、そのまま勢いに乗りラウンドを連取した。見事な逆転勝利を見せたCRが王者のプライドを見せつけた。
勝てばGrand Finalに一番乗りとなる試合。接戦が予想されていたが、圧倒的な完成度の高さを見せたのはZETA。2マップ合計でIGZに6ラウンドしか明け渡さない圧巻のプレイングを視聴者に見せつけた。ここまでアビリティをうまく組み合わせたVALORANTで勝ち上がってきたIGZだったが、ZETAの素早い対応を前に悔しい結果に終わった。
この日2試合目となるCRだが、Playoffsに向けて連携力を高めてきたFAVを撃ち合いで圧倒していく。ディフェンダー側でも守りに入らずに積極的に前に出ていくプレーで相手のプランを崩す。特にMunchkin選手(CR)が2マップ通じて15回のFBを叩き出して、チームを牽引した。勢いに乗るCRが2マップ連続で大差で勝利して、Lower Finalへの切符を獲得した。
勝ったチームがZETAの待つGrand Finalに進出できる一戦。ここまで高い連携力で勝ち上がってきたIGZだったが、圧倒的な実力を見せたのはCR。Playoff初日からさらにチームとして仕上がった姿を見せつけて、2マップ合計でわずか3ラウンドしか落とさなかった。IGZはZETA戦に引き続き、本来の良さを発揮できない悔しい結果に終わってしまった。
昨年に引き続き4度目の顔合わせとなったGrand Final。IGZ戦の勢いそのままに1マップ目をリードするCRだったが、ZETAは落ち着いて対応した。前半を3-9で折り返したが、そこから巻き返してOTの末に勝利したZETAが、続く2マップ目でも勝利して先に王手をかける。CRも得意のヘイブンで意地を見せて1マップ取り返すが、追い上げもそこまで。ZETAがStage1を見事無敗で制して、世界大会進出を決めた。
昨シーズン以上に群雄割拠の展開となり、さらなる盛り上がりを見せたStage1。その中でも無敗優勝と圧巻のパフォーマンスを見せたZETAへの期待は高まるばかりだ。アイスランドで開催されるMastersでの躍進に期待したい。
配信アーカイブ
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この大会ではWeek1・Week2のOpen Qualifier・Main Eventを勝ち上がった上位8チームが出場。アイスランドで開催される世界大会Mastersへの出場権をかけて戦う。
果たして熾烈な戦いを勝ち上がり、優勝を飾ったのはZETA DIVISION。強豪チームのハイレベルな戦いをレポートしていこう。
【Day1】ZETA DIVISION(ZETA) vs Reignite(RIG)
優勝候補筆頭と目されるZETAは、Week2 Main Eventを1位で突破したRIGと対戦。Week1の予選では大差をつけて勝利したZETAだが、この日はRIGの豊富なセットアップに苦しめられる。しかし、対応力の光るZETAが終盤ラウンドを巻き返して13-11・13-10と接戦ながら2マップ連続で勝利を収めた。
【Day1】Crazy Raccoon(CR) vs NORTHEPTION(NTH)
昨年度の年間王者CRは予選で高い完成度を見せたNTHと互角の戦いになる。お互いがピックマップを取り合って迎えた3マップ目のヘイブン。ここでも接戦が予想されたが、華麗なリテイクでNTHのアタッカーを完璧に抑えたCRが13-3の大差をつけた。番狂わせも期待されたNTHだったが、惜しくもLowerに回ることになる。
【Day1】REJECT(RC) vs FAV Gaming(FAV)
メンバーを一新したRCとFisker選手(FAV)・Minty選手(FAV)の復帰で力を付けたFAV。フィジカルに定評のある両チームの試合はやはり撃ち合いが目立つ試合展開になる。接戦が予想されていたが、要所での少人数戦の連携が光ったFAVが2マップ連続で勝利を収めた。一方で昨年LCQにも進出したRCが早くもLowerに回る波乱の展開になる。
【Day1】Crest Gaming(CG) vs IGZIST(IGZ)
新進気鋭のCGがLakia選手(IGZ)を加えてさらに力強くなったIGZに挑んだ。序盤こそ一進一退の攻防を繰り広げるが、徐々にIGZがCGの動きに対応した。1マップ目を大差で終えると、2マップ目ではCGのマッチポイントから6連続でラウンドを連取してOTの末に勝利。経験の差を見せつけて次のステージにコマを進めた。
【Day2】Reignite(RIG) vs NORTHEPTION(NTH)
負ければStage1敗退が決まるLowerは、Foxy9選手(RIG)・Meteor選手(NTH)の両チームのジェットが積極的に動き回った。しかし、素早いカバーや丁寧なセットアップを見せたNTHが後半にかけてラウンドを連取した。ZETA戦で視聴者に大きなインパクトを与えたRIGだったが、ここでStage1敗退となった。
【Day2】REJECT(RC) vs Crest Gaming(CG)
お互いにフィジカルに自信を持つチーム同士の対戦。CGがRCにどこまで食らいつけるか注目を集めていたが、圧倒的なパフォーマンスを見せたのはtakej選手(RC)。2試合通じてスモークでありながらk/d2.0を記録した。CGも1マップ目ではリードを奪う場面もあったが、対応力で上回られた。
【Day2】ZETA DIVISION(ZETA) vs Crazy Raccoon(CR)
「伝統の一戦」とも称されるこの日最も注目を集めた一戦。ここまで1マップしか落としていなかったZETAのピックマップでCRが勝利すると、続くマップではZETAが取り返す白熱した展開になる。しかし3マップ目でCRの構成へのカウンターを用意してきたZETAが大差で勝利して、Upper Finalに進出した。
【Day2】FAV Gaming(FAV) vs IGZIST(IGZ)
撃ち合いの強さが目立つFAVと丁寧なセットアップが持ち味のIGZ。異なるプレイスタイルのぶつかり合いは1マップ目をFAVが大逆転で取ると、2マップ目はIGZが堅実に奪い返し、お互いがピックマップを取り合った。迎えた3マップ目でもOTまでもつれた大熱戦はIGZが勝利を収めて、Upper Finalに進出を決めた。
【Day3】FAV Gaming(FAV) vs NORTHEPTION(NTH)
Open Qualifier・Main Eventに続いて3度目の対戦となったカード。過去2戦はNTHが勝利を収めているが、後がないこの試合で躍動したのはFAV。Fisker選手(FAV)・Minty選手(FAV)が積極的にFBを狙い続けて、相手の自由を許さなかった。2-0で三度目の正直を果たしたFAVが勝利を収めた。
【Day3】Crazy Raccoon(CR) vs REJECT(RC)
早くも窮地に立たされた昨年度の年間王者CRは、この日も1マップ目をOTの末に落としてしまう。あと1マップを落とせば敗退となる局面まで追い込まれたCRだったが、そこから底力を見せる。続く2マップ目を取り返すと、そのまま勢いに乗りラウンドを連取した。見事な逆転勝利を見せたCRが王者のプライドを見せつけた。
【Day3】ZETA DIVISION(ZETA) vs IGZIST(IGZ)
勝てばGrand Finalに一番乗りとなる試合。接戦が予想されていたが、圧倒的な完成度の高さを見せたのはZETA。2マップ合計でIGZに6ラウンドしか明け渡さない圧巻のプレイングを視聴者に見せつけた。ここまでアビリティをうまく組み合わせたVALORANTで勝ち上がってきたIGZだったが、ZETAの素早い対応を前に悔しい結果に終わった。
【Day3】FAV Gaming(FAV) vs Crazy Raccoon(CR)
この日2試合目となるCRだが、Playoffsに向けて連携力を高めてきたFAVを撃ち合いで圧倒していく。ディフェンダー側でも守りに入らずに積極的に前に出ていくプレーで相手のプランを崩す。特にMunchkin選手(CR)が2マップ通じて15回のFBを叩き出して、チームを牽引した。勢いに乗るCRが2マップ連続で大差で勝利して、Lower Finalへの切符を獲得した。
【Day4】IGZIST(IGZ) vs Crazy Raccoon(CR)
勝ったチームがZETAの待つGrand Finalに進出できる一戦。ここまで高い連携力で勝ち上がってきたIGZだったが、圧倒的な実力を見せたのはCR。Playoff初日からさらにチームとして仕上がった姿を見せつけて、2マップ合計でわずか3ラウンドしか落とさなかった。IGZはZETA戦に引き続き、本来の良さを発揮できない悔しい結果に終わってしまった。
【Day4】ZETA DIVISION(ZETA) vs Crazy Raccoon(CR)
昨年に引き続き4度目の顔合わせとなったGrand Final。IGZ戦の勢いそのままに1マップ目をリードするCRだったが、ZETAは落ち着いて対応した。前半を3-9で折り返したが、そこから巻き返してOTの末に勝利したZETAが、続く2マップ目でも勝利して先に王手をかける。CRも得意のヘイブンで意地を見せて1マップ取り返すが、追い上げもそこまで。ZETAがStage1を見事無敗で制して、世界大会進出を決めた。
まとめ
昨シーズン以上に群雄割拠の展開となり、さらなる盛り上がりを見せたStage1。その中でも無敗優勝と圧巻のパフォーマンスを見せたZETAへの期待は高まるばかりだ。アイスランドで開催されるMastersでの躍進に期待したい。
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