ゲームライターという職業にとって、ゲーミングノートPCは必須級のアイテムだ。現地取材などの出張先、プライベートの旅行先などでも、出先でゲームをする機会は多い。ただ、メインPCとしてはデスクトップを自宅に据え置いているので、ゲーミングノートPCはべらぼうに良いスペックでなくても良い。そんな筆者にとって、この「Stealth 15M B12Uシリーズ」は、とてもちょうどよいニーズを拾い上げてくれているゲーミングノートPCだった。

 

これはつまり、「べらぼうに高いスペックを必要とはしていないけど、仕事で使える程度の充分なスペックは欲しい」という、「ゲーミングPCに求める標準的なスペック」を十分に兼ね備えている、筆者にとって理想的なノートPCということだ。

 

今回紹介する「Stealth 15M B12UE(型番:Stealth-15M-B12UE-012JP)」は、従来CPUよりも大幅にパフォーマンスが向上したインテルCore™ i7-1280P と、ゲーミングノートPCとして十分なパワーを持っているGPUの NVIDIA® GeForce RTX™ 3060 Laptop GPU を搭載した、15.6インチのゲーミングノートPCだ。

 

このスペックは、基本的なオフィスワークなどもこなしつつ、今流行りのゲームを標準的な画質で遊びたいといったニーズや、ちょっとしたゲームを出先で遊びたいといったニーズを軽々とこなしてくれるものである。筆者は実際に数週間使ってみたが、性能は申し分なく、持ち運ぶにもちょうどよいサイズ感であった。

持ち運びやすい形状と重さ

まずは「Stealth 15M B12Uシリーズ」の外観をチェックしていこう。

 

形状は長方形に近く、一般的なPCケースにもしっかり収まる極めて一般的なサイズ感だ。本体は天板にMSIのロゴと文字が入っているが、パッと見ではゲーミング感はそこまでなく、シンプルな印象を受ける。

 

インターフェースは、右手側のUSB3.2 Gen2 Type-C×2(うち一基は映像出力対応)、USB3.2 Gen1 Type-A×1・HDMI出力×1、左手側には電源入力端子・USB3.2 Gen1 Type-A×1・ヘッドホン出力/マイク入力ジャックがある。

 

フルサイズのUSB×2とType-C×2と、必要十分といった印象だ。

 

各方面には排気口がしっかりと備わっている。ゲーミングノートPCの問題のひとつとして、排熱が挙げられることが多いが、「Stealth 15M B12Uシリーズ」には冷却ファン2基と4本のヒートパイプを採用している。キーボードの上部や底面にも排気・給気口があり、絶対に排熱するぞという心意気が力強く伝わってくる。

 

その甲斐あってか、負荷をかけてもファンの音はそこまで気にならない。「サーッ」というまるで「回っているけど静かですよ~」と言っているかのような音で、ひと昔前のゲーミングノートPCにありがちな爆音を立てることがない。もちろん簡単なテキストエディタやブラウジングではファンの音はほぼ無音である。

 

また、重量は1.8kgと比較的軽量であり、長方形の形状も相まって、実際に手に取ると想像通りの適度な軽さ。これであれば持ち運びもかなり現実的である。筆者は取材先にPCバッグに入れて持ち運んだが、特に邪魔に感じるようなこともなく、頼れるパートナーとして活躍してくれた。

コンパクトでも妥協のない性能

前述の通り「Stealth 15M B12Uシリーズ」は、 Core™ i7-1280P と、GeForce RTX™ 3060 Laptop GPU を搭載している。特にCPUの Core™ i7-1280P は、第12世代Intel CoreプロセッサーPシリーズ(Alder Lake-P)の新型であり、消費電力を抑えつつも、前世代の同等のCPUを上回る性能を持っており、ゲーミングノートPCにピッタリのものがチョイスされている。

 

では実際に性能を見ていこう。まずは『FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION』ベンチマークを計測してみる。標準品質では「とても快適」という結果となった。

 

最高品質でも「快適」という結果だ。『FF15』はかなりヘヴィな3Dゲームとして知られているが、このレベルのタイトルでも設定を工夫せずとも手軽にプレイすることができる。正直、この手軽さで轟音も出さずにベンチマークを完走したことにとても驚いた。

 

お次は、根強い人気を誇る『Apex Legends』だ。実際にゲームをプレイしてみると、平均して100以上のフレームレートが出ていた。

 

 

 

設定は上画像の通りだが、筆者としては贅沢な設定にしているつもりだ。テクスチャもしっかり表現され、遠くの敵の視認性もバッチリであり、「イマドキ」のゲームとして申し分ないグラフィック設定だ。

 

そんな高設定でも降下後であれば100fps前後で安定していた。これだけあれば快適にプレイできることは言うまでもない。もちろん、設定次第ではさらに高フレームを目指すこともできる。

 

そして「Stealth 15M B12Uシリーズ」は、144Hzのディスプレイを採用している。この数値は、ざっくり言うと1秒間に何枚の画像が表示されるかを示すものであり、この値が高ければ高いほどなめらかにゲームが遊べるというわけだ。FPSなどのeスポーツタイトルで重視されるが、144Hzモニターを活かすほどの性能を持っていることがよくわかった。

 

最後に、プロゲーミングチーム「ZETA DIVISION」が世界大会で3位へ輝いたことも記憶に新しいタクティカルシューター『VALORANT』で見ていく。

 

実際に起動してみると、グラフィック設定「高」であっても、144fps以上が常に出ている状態だ。試合中にはアビリティーが多く飛び交う場面もあるが、そんな中でも安定して200fps以上をマークしており、「Stealth 15M B12Uシリーズ」に搭載された144Hzディスプレイをフルに活用できている。『VALORANT』をはじめるにもオススメの一台だ。

 

実際に「Stealth 15M B12Uシリーズ」を用いてゲームライター業をこなしていたが、オンラインでインタビューしつつ録画したり、プレスカンファレンスで記事をダイレクトに書いたりと、仕事上の様々な並行作業に耐えてくれた。そのほか、出張先のホテルで各FPSタイトルのデイリーミッションをこなしたり、Steamなどの体験版を遊んだりと、ノートPCの手軽さを活かした使い方は、取り回しの良さと相まってとても便利だ。

 

「Stealth 15M B12Uシリーズ」は、軽い仕事からヘヴィなゲームまで、しっかりとした性能を持ちつつ、持ち運びも現実的という絶妙なニーズにフィットしたゲーミングノートPCである。

 

Stealth-15M-B12UE製品ページ:https://jp.msi.com/Laptop/Stealth-15M-B12UX

※今回レビューに使用した製品は、MSI様からご提供いただいています。

 

本レビュー機「Stealth 15M B12UE(型番:Stealth-15M-B12UE-012JP」スペック

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