2022年12月23日(金)〜24日(土)に横浜アリーナにて、Riot Gamesが主催するeスポーツイベント「Riot Games ONE」が開催されました。初日となるDay1はストリーマーを中心とした出場者による『VALORANT』と『League of Legends』の対戦を行い、Day2は『VALORANT』のプロチームによるスペシャルマッチが行われました。
出場するのは2023年に開催される「VALORANT Champions Tour 2023(VCT)」のPACIFICに参加する日本チームであるZETA DIVISIONとDetonatioN FocusMeの2チームに加え、今大会のために招待されたFnatic、DRX、Paper Rexの海外勢3チームです。今回はDay2のレポートおよび合同カンファレンスの様子をお届けします。
すでに「RAGE VALORANT」の東京ガーデンシアターや「2022 VALORANT Champios Tour Challengers Japan Stage2」のさいたまスーパーアリーナなど、有料有観客イベントで大きな集客をしている実績があり、今回の横浜アリーナでも大勢の観客が押し寄せていました。
招待された海外チームはEMEA(ヨーロッパ、中東及びアフリカ)の名門チームFnaticと、韓国チームのDRX、そしてシンガポールチームのPaper Rexの3チーム。DRXとPaper Rexは2023年シーズンで「VCT PACIFIC」で対戦する相手なので、VCTの前哨戦とも言えます。どのチームもロースター発表後では選手が観客前に登場するのは初めてで、DetonatioN FocusMeはDetonatioN Gamingからリブランドしてから初めてのお披露目となります。
試合結果はZETA DIVISIONがPaper Rexに勝利するも、DRXとFnaticには敗北でした。DetonatioN FocusMeは3戦とも敗北です。日本チームの活躍が観られなかったことは残念ですが、海外チームを間近で観られたファンは興奮冷めやらぬ様子で大いに盛り上がっていました。コロナ禍のため、声を出しての応援はできませんでしたが、運営が用意したスティックバルーンを叩いたり、個人で用意した応援グッズをかざしたりと、音楽ライブさながらの賑わいを見せていました。
エキシビションマッチの終了後のエンディングでは各チームの表彰と同時に、2023年シーズンに「MASTERS」の日本開催を発表しました。大会名は「MASTERS TOKYO」となっていたので、東京近郊で開催されるとみられます。
昨年のZETA DIVISIONの活躍、配信の同時視聴者数の多さなど、日本での盛り上がりがMASTERSの開催を引き寄せたと言えるでしょう。
Riot Games ONE Day2は世界のトッププロの技術や戦術を楽しめた1日となりましたが、それ以外にもお楽しみはありました。Day1・Day2の両日とも2階ホワイエでは、コスプレの撮影スポットを用意。『VALORANT』と『League of Legends』の2種類のパネルと武器や小道具などを用意していました。『VALORANT』コーナーでは伊織もえさんを始めとする有名コスプレイヤーがエージェントに扮し撮影会を敢行。『League of Legends』はコミュニティの人たちによる撮影会が行われていました。

オープニングではスペシャルライブが催されました。Day1ではReolさんによるRiot Games ONEのテーマソングを含む3曲を披露。Day2では日本出身のエージェント「ヨル」の動画に使われた曲をAK-69とSound Deliが演奏しました。
ほかにも会場でしか購入できない物販ブースやふもっふのおみせ、Redbullなどの企業ブース、コラボフードの販売など、お祭り感満載の出店もありました。横浜アリーナの会場は出入り自由だったので、8時間以上の長丁場でもさまざまな楽しみ方ができ、体調や気分に合わせてイベントに参加できていました。
最後に参加した5チームのカンファレンスが行われましたので、参加して話を聞いてきました。
——Riot Games ONEの出演した感想は?
Benkai:とても優しく、親切だったので、長くプレイしたいと思いました。
CigaretteS:参加させていただきありがとうございます。日本人は素敵な人が多いと言う印象です。
Jinggg:今日、この会場にはたくさんのファンが居て、写真もたくさん撮っていただきました。私にとってはすごくいい経験になりました。
F0rsakeN:私もとてもいい経験をさせていただけたと思っています。日本はいいところだったので、いい印象を持ちました。
d4v41:日本に常に来たいと思っていた。とても美しい国ですし、日本人は皆親切でした。食事をしたレストランも好印象でした。日本の皆さんの前でプレイできたこと、このイベントに参加できたことに感謝しています。
alecks :日本は文化やポップカルチャーを含めいいところだと聞いていました。その日本に来ることができ、イベントに参加できたことがうれしく思います。
mindfreak:日本に何度か来ることがありましたが、いつも同じ印象です。歓待をしてくれますし、人は優しいです。コロナ禍で中々来られませんでしたが、今回、イベントに参加できたのはうれしかったです。
——Benkai選手は日本のeスポーツの盛り上がりをどのように感じましたでしょうか。
Benkai:とてもいいと感じました。eスポーツ選手を応援しようとするファンがとても素晴らしいと感じました。
——F0rsakeN選手のファンが日本に多くいますが、日本のファンと会った印象はどうでしょうか。また、今回の渡航で印象深いものはありましたでしょうか。
F0rsakeN:日本が初めての来日になりますが、人も日本自体もすべてが素晴らしいと思いました。一蘭のラーメンを食べたのですが、これまで食べたベストな食べ物でした。
——今日対戦した日本チームの印象と来年に向けてのチーム作りについてお聞かせください。
Benkai:ZETA DIVISIONとは公式の試合で対戦してから大分時間が経っていて、かなり上達していると感じました。DetonatioN FocusMeはSuggest選手が最初の3ラウンドくらいまで緊張しているのかなと思いましたけど段々と自信を取り戻してきたのか安定してくるようになりました。
これは皆さんの声援の力も大きかったと思います。来年に限らず、他のチームよりも一歩上に行くようにしており、それを継続していきます。いろんな状況に対応できるようにしていきます。
——Riot Games ONEに出演して会場の雰囲気などいかがでしたでしょうか?
ZEST:観客の皆さんがたくさん居て、うれしく思います。日本での滞在が数日なのが少し残念です。幸せな時間でした。
stax:次のMASTERSを日本で開催して欲しいくらい日本にいい思い出しかないです。少しでも長くいたいので、MASTERSの日本開催を望みます。
BuZz:今回、ZETA DIVISIONやDFMと試合が楽しくできました。次回のVCTで対戦できることを期待しています。またすぐにでも日本に来たいと思っています。
Rb:日本は今回で2回目ですがとても楽しく試合はできました。日本には何度でも訪れたいと思っています。次回の大会もこれくらいの大きな規模でやっていただけるとうれしいです。
Foxy9:日本のいい選手、ファンに会えてとても楽しかったです。次も機会があるのでしたら、絶対に来たいと思います。
MaKo:今回で日本での試合は2回目なんですけど、招待していただき、うれしく思っています。日本のたくさんのファンに会えたことがうれしいですし、またこういった機会があれば参加したいと思っています。
コーチ:これだけ多くの観客の前でプレイするのは久しぶりなんですけど、多くのファンに会えて感激しております。
——今日2連勝できた要因はなんでしょうか。
コーチ:今回の大会はVCTに向けた新メンバーもいますので、プレッシャーなく、仲良く、楽しく向かっていこうと決めました。コミュニケーションであったり、ゲームの理解度を高めるのであったり、そういうことを高められるように準備をしました。
stax:今回、決められたキャラクターで、試してみたいキャラクターを使えたのが良かったのだと思います。
——日本のチームの印象はいかがでしょうか。
stax:DFMは世界大会で当たったことがないので、ZETA DIVISIONについての印象です。ZETA DIVISIONはアジアでもトップ3に入るチームですし、注目されているチームです。今回はそういった面でプレッシャーとかあったのではないでしょうか。そのあたりのプレッシャーとかを克服できればすごくいいチームになると思います。
——来年の抱負をお聞かせください。
Foxy9:来年は緊張せず、もっといい姿をみせたいと思います。
——Riot Games ONEに出場した感想をお聞かせください。
Suggest:このチームにはオフラインの大会が初めての選手もいますが、今回の大会に参加して、オフラインの戦いも慣れてきたと思います。
Seoldam:オフラインでのプレイになれていなかった選手も多かったんですけど、ファンの人も多く楽しかった。
xnfri:久々のオフラインの試合でなかなか調子が出ませんでした。来年に向けてオフラインの体験ができ、いい経験になったと思います。イベントはすごく楽しかったです。
Reita:オフラインの大きなイベントで、BO1の1試合ながら世界の強豪チームと対戦できると言う貴重な体験をさせていただきました。今日の経験が次の体験に生かせればと思います。
takej:めちゃくちゃ面白かったです。またオフラインでの機会があればたくさん出たいです。
Anthem:僕自身、オフラインでの試合は初めてでした。韓国でどういった大会になるかわからないですけど、今後に生かせる経験ができたのは良かったです。
Melofoviaコーチ:イベントマッチと言えど、負けるつもりはありませんでした。今日の結果を糧にブラジルだったり、韓国だったり、その時はもっといい姿を見せられると思います。
HSKコーチ:今回の大会で多くのことを感じられました。オフラインの環境が初めての人もいたので、今日の経験を生かしてブラジルや韓国で活躍することと思います。
——海外チームに対しても負けていない点はどこでしょうか。
Melofoviaコーチ:DFNのメンバーは、対応能力が高く、そこは負けていないと思います。まだ安定して勝っていくところまでは足りないので、そこは補強していきたい。
——Riot Games ONEに出演した感想をお聞かせください。
Boaster:日本のファンは礼儀正しく、距離感がすごくいいです。今回の大会では日本チームだけでなく我々のチームも応援してくれました。これは本当に稀なことで感謝しています。
mini:日本のファンはヨーロッパのファンとは全然違いますね。他の国は大声をだして、時には野次も飛んできます。そういったファンに比べると大人しい印象ですが、応援はしっかりしてくれています。
Alfajer:日本がとっても大好きです。礼儀正しいですし、尊重もしてくれます。愛を感じました。会場を歩いていても人が殺到するわけでもなく、適度な間を作って接してくれました。
Chronicle:他の選手と同じ印象です。また来年もプレイしたいと感じました。
Leo:日本には初めて来たのですが、観客のサポートぶりには驚きました。すごく礼儀正しかったし、まるでホームグラウンドでプレイしているようでした。
Derke:ファンのみなさんは本当にいい方だと思いました。写真やサインを求められましたが、すごく礼儀正しかったです。そんな人たちの前でプレイできたのはいい経験でした。
——今イベントで感動したことはありましたか。
Boaster:感動したところはアシストする人が居て、移動などがスムースにできたことですね。会場にはwi-fiもありPCが繋がったのはうれしかったです。
——新加入したChronicle選手とLeo選手はFnaticの印象をどのように感じましたか。
Chronicle:チームメンバーといつも一緒にいるわけではないですが、メンバーと一緒にプレイができ、いい結果が出せたことは誇りに思っていますし、次もいい結果が出るのではないでしょうか。
Leo:入団して、メンバーとは仲良くなっていると思います。ゲームをプレイ以外のこともいろいろ一緒にやっていることがチームワークを築けていけており、いい結果になっています。このまま来年も頑張っていきます。
——MASTERS TOKYOに向けて意気込みを!
Boaster:心の準備はできています。ベストを尽くせればいいと思います。
——Riot Games ONEの感想をお聞かせください。
Laz:非常に終始楽しかったです。
SugarZero:イベントはいつものことながら大人気で、楽しかったです。
TENNN:横浜アリーナに初めてきたのですが、楽しかったです。
JUNiORコーチ:すごくいい環境で、進行もスムースでいいイベントになったかと思います。ファンのみなさま、寒い中来場していただき、ありがとうございました。
XQQコーチ:日本でこの規模でイベントをやるのはなかなか前例がないことで、感謝の気持ちが大きいです。MASTERSの開催が東京になり、テンション上がっています。
Dep:海外のチームと交流することがあまりなく、今日はそれができたので良かったです。
barce:試合に出なかったんですけど、観ているだけでも楽しかったです。
crow:この会場の大きさで、たくさんの人が来ていただいて、海外からもチームが来日してもらうのもなかなかなく、すごく声援も貰えたのでうれしかったです。
——世界の強豪との対戦で露呈した課題と、負けてないと思える強みを教えてください。
XQQコーチ:エキシビションマッチですが、できる限りの力は出して挑みました。ただ、我々の本命はあくまでもブラジルにあります。世界の強豪と、大会直前に対戦できたのは、いい経験でした。
——日本がMASTERSのホスト国になりますが、意気込みと期待をお聞かせください。
Laz:MASTERS TOKYOの発表は、僕自身も驚いています。日本の盛り上がりにさらに火を付けてくれると思います。開催してくれることに感謝しています。たぶん、多くの観客が訪れると思いますので、マイクやヘッドホンなど歓声に影響されない音の環境作りに期待しています。意気込みとしては、日本から出場できる2チームに選ばれたので、結果を残していきたいです。
XQQコーチ:MASTERS TOKYO開催は最終地点ではなく、海外の選手が参加して良かったと思えるものに、コミュニティ一丸となって作って行きたいと思います。
——今年一年の振り返りと来年の目標は?
Laz:ますはMASTERSの出場権を確実に獲得できるようにしたいです。
Day1はちょっと空席が目立つ感じだったので心配しましたが、それでも7,000人以上は入っており、Day2はおそらく1万人近い観客が訪れたのではないかと思います。先述した通り、RAGE VALORANTやVCTで数千から1万人オーバーの規模の集客がコンスタントに行われているのは、eスポーツの第2ステップとも言える「観戦するeスポーツ」が定着してきたように思えます。
今年は日本でMASTERSが開催されますし、よりいっそうの観戦するeスポーツが花開いていくのではないでしょうか。自国開催と言うのは、オフライン会場で楽しむだけでなく、オンライン視聴も日本時間に合わせたゴールデンタイムで配信されると言うのが大きいわけです。もう、眠い目をこすって深夜2時に起きなくてもいいだけでも、日本開催の意味があります。あとは昨年の好成績がフロックではないことを見せつけるためにも、昨年以上の結果を期待したいところです。
Riot Games ONE 公式サイト:
https://riotgames-one.com/2022/
Riot Games ONE in 横浜アリーナ - DAY1:
https://www.youtube.com/watch?v=83VWrmFNiMk
Riot Games ONE in 横浜アリーナ - DAY2:
https://www.youtube.com/watch?v=8qMUq9cbwOo
© 2020 Riot Games, Inc. All Rights Reserved
出場するのは2023年に開催される「VALORANT Champions Tour 2023(VCT)」のPACIFICに参加する日本チームであるZETA DIVISIONとDetonatioN FocusMeの2チームに加え、今大会のために招待されたFnatic、DRX、Paper Rexの海外勢3チームです。今回はDay2のレポートおよび合同カンファレンスの様子をお届けします。
2022年を締めくくる一大イベント
すでに「RAGE VALORANT」の東京ガーデンシアターや「2022 VALORANT Champios Tour Challengers Japan Stage2」のさいたまスーパーアリーナなど、有料有観客イベントで大きな集客をしている実績があり、今回の横浜アリーナでも大勢の観客が押し寄せていました。

招待された海外チームはEMEA(ヨーロッパ、中東及びアフリカ)の名門チームFnaticと、韓国チームのDRX、そしてシンガポールチームのPaper Rexの3チーム。DRXとPaper Rexは2023年シーズンで「VCT PACIFIC」で対戦する相手なので、VCTの前哨戦とも言えます。どのチームもロースター発表後では選手が観客前に登場するのは初めてで、DetonatioN FocusMeはDetonatioN Gamingからリブランドしてから初めてのお披露目となります。

試合結果はZETA DIVISIONがPaper Rexに勝利するも、DRXとFnaticには敗北でした。DetonatioN FocusMeは3戦とも敗北です。日本チームの活躍が観られなかったことは残念ですが、海外チームを間近で観られたファンは興奮冷めやらぬ様子で大いに盛り上がっていました。コロナ禍のため、声を出しての応援はできませんでしたが、運営が用意したスティックバルーンを叩いたり、個人で用意した応援グッズをかざしたりと、音楽ライブさながらの賑わいを見せていました。

エキシビションマッチの終了後のエンディングでは各チームの表彰と同時に、2023年シーズンに「MASTERS」の日本開催を発表しました。大会名は「MASTERS TOKYO」となっていたので、東京近郊で開催されるとみられます。
昨年のZETA DIVISIONの活躍、配信の同時視聴者数の多さなど、日本での盛り上がりがMASTERSの開催を引き寄せたと言えるでしょう。
Riot Games ONE Day2は世界のトッププロの技術や戦術を楽しめた1日となりましたが、それ以外にもお楽しみはありました。Day1・Day2の両日とも2階ホワイエでは、コスプレの撮影スポットを用意。『VALORANT』と『League of Legends』の2種類のパネルと武器や小道具などを用意していました。『VALORANT』コーナーでは伊織もえさんを始めとする有名コスプレイヤーがエージェントに扮し撮影会を敢行。『League of Legends』はコミュニティの人たちによる撮影会が行われていました。

ネオンのコスプレをした伊織もえさん
オープニングではスペシャルライブが催されました。Day1ではReolさんによるRiot Games ONEのテーマソングを含む3曲を披露。Day2では日本出身のエージェント「ヨル」の動画に使われた曲をAK-69とSound Deliが演奏しました。

ほかにも会場でしか購入できない物販ブースやふもっふのおみせ、Redbullなどの企業ブース、コラボフードの販売など、お祭り感満載の出店もありました。横浜アリーナの会場は出入り自由だったので、8時間以上の長丁場でもさまざまな楽しみ方ができ、体調や気分に合わせてイベントに参加できていました。
最後に参加した5チームのカンファレンスが行われましたので、参加して話を聞いてきました。
🇸🇬Paper Rex

——Riot Games ONEの出演した感想は?
Benkai:とても優しく、親切だったので、長くプレイしたいと思いました。
CigaretteS:参加させていただきありがとうございます。日本人は素敵な人が多いと言う印象です。
Jinggg:今日、この会場にはたくさんのファンが居て、写真もたくさん撮っていただきました。私にとってはすごくいい経験になりました。
F0rsakeN:私もとてもいい経験をさせていただけたと思っています。日本はいいところだったので、いい印象を持ちました。
d4v41:日本に常に来たいと思っていた。とても美しい国ですし、日本人は皆親切でした。食事をしたレストランも好印象でした。日本の皆さんの前でプレイできたこと、このイベントに参加できたことに感謝しています。
alecks :日本は文化やポップカルチャーを含めいいところだと聞いていました。その日本に来ることができ、イベントに参加できたことがうれしく思います。
mindfreak:日本に何度か来ることがありましたが、いつも同じ印象です。歓待をしてくれますし、人は優しいです。コロナ禍で中々来られませんでしたが、今回、イベントに参加できたのはうれしかったです。
——Benkai選手は日本のeスポーツの盛り上がりをどのように感じましたでしょうか。
Benkai:とてもいいと感じました。eスポーツ選手を応援しようとするファンがとても素晴らしいと感じました。
——F0rsakeN選手のファンが日本に多くいますが、日本のファンと会った印象はどうでしょうか。また、今回の渡航で印象深いものはありましたでしょうか。
F0rsakeN:日本が初めての来日になりますが、人も日本自体もすべてが素晴らしいと思いました。一蘭のラーメンを食べたのですが、これまで食べたベストな食べ物でした。
——今日対戦した日本チームの印象と来年に向けてのチーム作りについてお聞かせください。
Benkai:ZETA DIVISIONとは公式の試合で対戦してから大分時間が経っていて、かなり上達していると感じました。DetonatioN FocusMeはSuggest選手が最初の3ラウンドくらいまで緊張しているのかなと思いましたけど段々と自信を取り戻してきたのか安定してくるようになりました。
これは皆さんの声援の力も大きかったと思います。来年に限らず、他のチームよりも一歩上に行くようにしており、それを継続していきます。いろんな状況に対応できるようにしていきます。
🇰🇷DRX

——Riot Games ONEに出演して会場の雰囲気などいかがでしたでしょうか?
ZEST:観客の皆さんがたくさん居て、うれしく思います。日本での滞在が数日なのが少し残念です。幸せな時間でした。
stax:次のMASTERSを日本で開催して欲しいくらい日本にいい思い出しかないです。少しでも長くいたいので、MASTERSの日本開催を望みます。
BuZz:今回、ZETA DIVISIONやDFMと試合が楽しくできました。次回のVCTで対戦できることを期待しています。またすぐにでも日本に来たいと思っています。
Rb:日本は今回で2回目ですがとても楽しく試合はできました。日本には何度でも訪れたいと思っています。次回の大会もこれくらいの大きな規模でやっていただけるとうれしいです。
Foxy9:日本のいい選手、ファンに会えてとても楽しかったです。次も機会があるのでしたら、絶対に来たいと思います。
MaKo:今回で日本での試合は2回目なんですけど、招待していただき、うれしく思っています。日本のたくさんのファンに会えたことがうれしいですし、またこういった機会があれば参加したいと思っています。
コーチ:これだけ多くの観客の前でプレイするのは久しぶりなんですけど、多くのファンに会えて感激しております。
——今日2連勝できた要因はなんでしょうか。
コーチ:今回の大会はVCTに向けた新メンバーもいますので、プレッシャーなく、仲良く、楽しく向かっていこうと決めました。コミュニケーションであったり、ゲームの理解度を高めるのであったり、そういうことを高められるように準備をしました。
stax:今回、決められたキャラクターで、試してみたいキャラクターを使えたのが良かったのだと思います。
——日本のチームの印象はいかがでしょうか。
stax:DFMは世界大会で当たったことがないので、ZETA DIVISIONについての印象です。ZETA DIVISIONはアジアでもトップ3に入るチームですし、注目されているチームです。今回はそういった面でプレッシャーとかあったのではないでしょうか。そのあたりのプレッシャーとかを克服できればすごくいいチームになると思います。
——来年の抱負をお聞かせください。
Foxy9:来年は緊張せず、もっといい姿をみせたいと思います。
🇯🇵DetonatioN FocusMe

——Riot Games ONEに出場した感想をお聞かせください。
Suggest:このチームにはオフラインの大会が初めての選手もいますが、今回の大会に参加して、オフラインの戦いも慣れてきたと思います。
Seoldam:オフラインでのプレイになれていなかった選手も多かったんですけど、ファンの人も多く楽しかった。
xnfri:久々のオフラインの試合でなかなか調子が出ませんでした。来年に向けてオフラインの体験ができ、いい経験になったと思います。イベントはすごく楽しかったです。
Reita:オフラインの大きなイベントで、BO1の1試合ながら世界の強豪チームと対戦できると言う貴重な体験をさせていただきました。今日の経験が次の体験に生かせればと思います。
takej:めちゃくちゃ面白かったです。またオフラインでの機会があればたくさん出たいです。
Anthem:僕自身、オフラインでの試合は初めてでした。韓国でどういった大会になるかわからないですけど、今後に生かせる経験ができたのは良かったです。
Melofoviaコーチ:イベントマッチと言えど、負けるつもりはありませんでした。今日の結果を糧にブラジルだったり、韓国だったり、その時はもっといい姿を見せられると思います。
HSKコーチ:今回の大会で多くのことを感じられました。オフラインの環境が初めての人もいたので、今日の経験を生かしてブラジルや韓国で活躍することと思います。
——海外チームに対しても負けていない点はどこでしょうか。
Melofoviaコーチ:DFNのメンバーは、対応能力が高く、そこは負けていないと思います。まだ安定して勝っていくところまでは足りないので、そこは補強していきたい。
🇪🇺Fnatic

——Riot Games ONEに出演した感想をお聞かせください。
Boaster:日本のファンは礼儀正しく、距離感がすごくいいです。今回の大会では日本チームだけでなく我々のチームも応援してくれました。これは本当に稀なことで感謝しています。
mini:日本のファンはヨーロッパのファンとは全然違いますね。他の国は大声をだして、時には野次も飛んできます。そういったファンに比べると大人しい印象ですが、応援はしっかりしてくれています。
Alfajer:日本がとっても大好きです。礼儀正しいですし、尊重もしてくれます。愛を感じました。会場を歩いていても人が殺到するわけでもなく、適度な間を作って接してくれました。
Chronicle:他の選手と同じ印象です。また来年もプレイしたいと感じました。
Leo:日本には初めて来たのですが、観客のサポートぶりには驚きました。すごく礼儀正しかったし、まるでホームグラウンドでプレイしているようでした。
Derke:ファンのみなさんは本当にいい方だと思いました。写真やサインを求められましたが、すごく礼儀正しかったです。そんな人たちの前でプレイできたのはいい経験でした。
——今イベントで感動したことはありましたか。
Boaster:感動したところはアシストする人が居て、移動などがスムースにできたことですね。会場にはwi-fiもありPCが繋がったのはうれしかったです。
——新加入したChronicle選手とLeo選手はFnaticの印象をどのように感じましたか。
Chronicle:チームメンバーといつも一緒にいるわけではないですが、メンバーと一緒にプレイができ、いい結果が出せたことは誇りに思っていますし、次もいい結果が出るのではないでしょうか。
Leo:入団して、メンバーとは仲良くなっていると思います。ゲームをプレイ以外のこともいろいろ一緒にやっていることがチームワークを築けていけており、いい結果になっています。このまま来年も頑張っていきます。
——MASTERS TOKYOに向けて意気込みを!
Boaster:心の準備はできています。ベストを尽くせればいいと思います。
🇯🇵ZETA DIVISION

——Riot Games ONEの感想をお聞かせください。
Laz:非常に終始楽しかったです。
SugarZero:イベントはいつものことながら大人気で、楽しかったです。
TENNN:横浜アリーナに初めてきたのですが、楽しかったです。
JUNiORコーチ:すごくいい環境で、進行もスムースでいいイベントになったかと思います。ファンのみなさま、寒い中来場していただき、ありがとうございました。
XQQコーチ:日本でこの規模でイベントをやるのはなかなか前例がないことで、感謝の気持ちが大きいです。MASTERSの開催が東京になり、テンション上がっています。
Dep:海外のチームと交流することがあまりなく、今日はそれができたので良かったです。
barce:試合に出なかったんですけど、観ているだけでも楽しかったです。
crow:この会場の大きさで、たくさんの人が来ていただいて、海外からもチームが来日してもらうのもなかなかなく、すごく声援も貰えたのでうれしかったです。
——世界の強豪との対戦で露呈した課題と、負けてないと思える強みを教えてください。
XQQコーチ:エキシビションマッチですが、できる限りの力は出して挑みました。ただ、我々の本命はあくまでもブラジルにあります。世界の強豪と、大会直前に対戦できたのは、いい経験でした。
——日本がMASTERSのホスト国になりますが、意気込みと期待をお聞かせください。
Laz:MASTERS TOKYOの発表は、僕自身も驚いています。日本の盛り上がりにさらに火を付けてくれると思います。開催してくれることに感謝しています。たぶん、多くの観客が訪れると思いますので、マイクやヘッドホンなど歓声に影響されない音の環境作りに期待しています。意気込みとしては、日本から出場できる2チームに選ばれたので、結果を残していきたいです。
XQQコーチ:MASTERS TOKYO開催は最終地点ではなく、海外の選手が参加して良かったと思えるものに、コミュニティ一丸となって作って行きたいと思います。
——今年一年の振り返りと来年の目標は?
Laz:ますはMASTERSの出場権を確実に獲得できるようにしたいです。
まとめ
Day1はちょっと空席が目立つ感じだったので心配しましたが、それでも7,000人以上は入っており、Day2はおそらく1万人近い観客が訪れたのではないかと思います。先述した通り、RAGE VALORANTやVCTで数千から1万人オーバーの規模の集客がコンスタントに行われているのは、eスポーツの第2ステップとも言える「観戦するeスポーツ」が定着してきたように思えます。
今年は日本でMASTERSが開催されますし、よりいっそうの観戦するeスポーツが花開いていくのではないでしょうか。自国開催と言うのは、オフライン会場で楽しむだけでなく、オンライン視聴も日本時間に合わせたゴールデンタイムで配信されると言うのが大きいわけです。もう、眠い目をこすって深夜2時に起きなくてもいいだけでも、日本開催の意味があります。あとは昨年の好成績がフロックではないことを見せつけるためにも、昨年以上の結果を期待したいところです。
Riot Games ONE 公式サイト:
https://riotgames-one.com/2022/
Riot Games ONE in 横浜アリーナ - DAY1:
https://www.youtube.com/watch?v=83VWrmFNiMk
Riot Games ONE in 横浜アリーナ - DAY2:
https://www.youtube.com/watch?v=8qMUq9cbwOo
© 2020 Riot Games, Inc. All Rights Reserved
【岡安学 プロフィール】
eスポーツを精力的に取材するフリーライター。ゲーム情報誌編集部を経て、フリーランスに。さまざまなゲーム誌に寄稿しながら、攻略本の執筆も行い、関わった書籍数は50冊以上。現在は、Webや雑誌、Mookなどで活動中。近著に『みんなが知りたかった最新eスポーツの教科書』(秀和システム刊)、『INGRESSを一生遊ぶ!』(宝島社刊)
Twitter:@digiyas

Twitter:@digiyas
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- 【大会レポート】『レインボーシックス シージ』の国際大会で日本チームCAG OSAKAが準優勝の快挙!——『レインボーシックス シージ エックス』Year 10 ロードマップも公開
- 『レインボーシックス シージ』の国際大会「BLAST Rainbow Six RE:L0:AD 2025」が2025年5月8日(木)~18日(日)にブラジル・リオデジャネイロにて開催。日本代表として出場したのはCAG Osaka、SCARZの2チーム。CAG Osakaがグループステージを勝ち抜き、準優勝を成し遂げた。BLAST Rainbow Six RE:L0:AD 2025(RE:LO:AD 2025)とは『レインボーシックス シージ』の新たな競技シーズンを開幕する国際大会。ブラジル・リオデジャネイロのArena Carioca 1で開催される。世界中から20のトップチームが集結し、総額52万ドルの賞金をかけて競い合う。今大会は、『レインボーシックス シージX』のプロシーン初採用となる新フォーマットで行われる。 本大会では、CAG Osakaに敗れたTeam Liquid Hondaのブラジル人選手が、SNSにて原子爆弾投下映像をポストしたことが注目されてしまったが、日本チームの国際大会ベスト2はレインボーシックス シージ競技シーンにおいて初の快挙である。RE:LO:AD 2025 GLAND FINALLAIR 4-7 LOSEBANK 3-7 LOSEKAFE 3-7 LOSE0-3で負けてしまいました😭世界チャンピオンまであと1歩でした!この長い期間を戦い抜いた選手、コーチ達を誇りに思います💪強くなってまた戻ってきます🔥早朝からシージファンの皆さん応援ありがとうございました🙏… pic.twitter.com/TawBqav08N— CAG OSAKA (@CYCLOPS_OSAKA) May 18, 2025 <以下、ニュースリリースより>タクティカルFPSタイトルで、アジアチームとしても最高順位を記録 ブロードメディア株式会社の子会社であるブロードメディアeスポーツ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:橋本 太郎)は、現地時間2025年5月10日から5月18日にかけてブラジル・リオデジャネイロで開催された『Rainbow Six Siege』の世界大会「RE:L0:AD 2025」で、当社が運営するプロeスポーツチーム「CAG OSAKA(シーエージー・オオサカ)」のレインボーシックス シージ部門が、日本のeスポーツチーム史上初となる決勝戦に進出し、準優勝したことをお知らせいたします。RE:L0:AD 2025について 「RE:L0:AD 2025」はUbisoftおよびBLASTが主催する『レインボーシックス シージ』の世界大会で、2025年度の競技シーンの開幕戦となる今大会は、総額52万ドル(約7,500万円)の賞金が用意され、Ubisoftが展開するパートナープログラム「R6 Share」に加盟するパートナー20チームが出場しました。グループ予選では、従来の大会とは異なり、各チームがブレット(ポイント)を持ってスタートし、試合結果に応じて賭けたブレットが増減する独自のルールで試合が展開されました。グループ予選4試合目、CAG OSAKAは地元ブラジルの強豪Team Liquid相手に一気に14ブレットを賭ける大勝負に挑み、敗北すれば予選敗退のプレッシャーがかかるなか、激闘の末に勝利し、一気にプレーオフ進出を決定させました。 プレーオフは従来のトーナメント戦で行われ、世界大会での有観客試合はCAGシージ部門として初めての経験となりましたが、粘り強い戦いで韓国BNK FEARX、米国Wildcardという強豪を破り、現地ブラジルのファンを沸かせる見事なプレーを見せ、タクティカルFPSタイトルで日本チーム史上初となる世界大会決勝戦への進出を決めました。全世界のFPSファンが注目する決勝戦では世界大会連覇の最強チーム、地元ブラジルのFURIAとの対戦となり、完全アウェイの環境のなかでも素晴らしい戦いぶりで会場を沸かせましたが、惜しくも敗北。しかしながら、日本のみならずアジアのチームとしても歴代最高順位でeスポーツシーンの歴史に名を刻み、準優勝賞金80,000ドルを獲得しました。 2018年のシージ部門結成以来、CAGは日本のプロeスポーツトップチームとして幾多の世界大会に挑戦してまいりました。2024年5月に開催された「BLAST R6 Major Manchester 2024」、2025年2月に行われた世界大会「Six Invitational 2025」でともに世界ベスト12に入り、今回、悲願だった世界大会での決勝戦進出・準優勝を達成しましたが、来月6月15日にはリーグ戦となる「Asia Pacific League 2025 - Stage 1:APAC North」の開幕が控えるなど、新たな挑戦が続きます。「Esports World Cup 2025」や「Six Invitational 2026」といった大規模世界大会への出場を目標に、引き続きベストを尽くして戦ってまいります。 今後とも、CAG OSAKAの応援をよろしくお願いいたします。CAG出場選手:BlackRay、Anitun、ちびす、ShuReap、Arcully、DDCAG OSAKAとは CAG OSAKAは、大阪を活動拠点とするプロeスポーツチーム。国内外の大会で実績を積み、成長を続けている。格闘ゲーム部門では、「DRAGON BALL FighterZ World Tour 2022/2023」で世界一に輝き、今夏開幕する「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2025」にも参戦。人気と実力あるチームとしてファンを多数抱えている。PUBG MOBILE部門は2024年の国内リーグで春夏連覇するなど圧倒的な戦績を残し、2024年夏にサウジアラビアで開催された「2024 Esports World Cup」にも出場。レインボーシックス シージ部門は「Rainbow Six Japan League 2021」で無敗優勝し、2023年までの3年間「Six Invitational」に日本勢として唯一参戦。2024年5月に開催された「BLAST R6 Major Manchester 2024」、2025年2月に開催された「Six Invitational 2025」ともに世界ベスト12に入り、2025年5月に開催された「RE:L0:AD 2025」では日本のチーム史上初の決勝戦進出・準優勝を達成。各部門で高い結果を上げ、eスポーツ業界の発展に寄与している。■関連サイト:CAG OSAKA公式サイト: https://cyclops-osaka.jp/CAG OSAKA公式X:https://x.com/cyclops_osakaeスポーツ世界大会にて日本チームCAG OSAKAが準優勝の快挙! ブラジル・リオデジャネイロにてeスポーツ世界大会「BLAST Rainbow Six RE:L0:AD 2025」が開催されました。日本チームのCAG OSAKAが数々の強豪チームを制してグランドファイナルに進出、優勝を賭けてブラジルチームFURIAと対戦しました。今回はFURIAに勝利を譲ったものの、日本チームの国際大会ベスト2は『レインボーシックス シージ』競技シーンにおいて初の快挙で、APACチームとしても過去最高の成績を打ち立てました。今後開催が予定されている世界大会の詳細についても発表され、『レインボーシックス シージ エックス』としての新たな始まりを彩る大会となりました。RE:L0:AD 2025 グランドファイナル URL:https://www.youtube.com/live/EI7oJwM31so?si=8eFfFT3IgqQLzehd■BLAST R6 Major開催地:ミュンヘン日程:11月8日 – 16日有観客開催:11月14日 – 16日 (BMW Park Arena)■Six Invitational 2026開催地:パリ日程:2026年2月2日 – 15日有観客開催:2月13日 – 15日『レインボーシックス シージ エックス』 6月10日(※1)に『レインボーシックス シージ』の新たな時代が幕を開けます。『シージ エックス』の配信開始と共に、フリーアクセス、デュアルフロント(6対6の新モード)、刷新されたマップ、破壊可能オブジェクト、進化したラペリング、オーディオの刷新といった広範なアップグレード、改良、洗練が実施されます。『レインボーシックス シージ エックス』は『レインボーシックス シージ』をお持ちの方全員が無料アップグレードとしてお楽しみいただけます。また、無料アクセスが登場し、クイックプレー、アンランク、デュアルフロントが誰でも無料でプレーできるようになります。まずは6月10日には、ライティング、影や解像度が刷新された5つのマップが登場し、各シーズンで3つのマップが対象となる予定です。またオーディオも改良がくわえられ、周囲の情報収集に役立ちます。新たなコミュニケーションホイールで仲間との効果的な連携が可能になり、武器の確認機能でスタイリッシュさのアピールも行えるようになります。さらに、ゲーム内の「Eスポーツ」タブが追加されることが発表されました。このタブでは世界中の注目マッチを簡単に追いかけることができます。新登場のビギナーチャレンジとチュートリアルフローでは、熱心な初心者にゲーム内リワードが提供され、熟練プレーヤーは新たなXPカーブでクリアランスレベルを素早く上げることができます。新登場のキャリア統計データを確認すれば、プレーリストごとの戦績を追跡できます。これにはEスポーツファンの間でプロプレーの測定基準として有名なK.O.S.T.データも含まれます。新プレーリストの「エンリステッド」と「フィールドトレーニング」は新規プレーヤーと復帰プレーヤーそれぞれに向いています。カスタマイズ可能な練習用アリーナとして、本物のプレーヤーの行動を学習したAIボットを相手にフルマップで戦いましょう。ソロでトレーニングするにしても、他のプレーヤーと対戦するにしても、オペレーターの声が以前より頻繁に聞こえるはずです。新たに追加される雑談機能により、キャラクターの性格やキャラクターの関係性が浮かび上がる新規の台詞を聞くことができます。PCプレーヤーは、6月10日の配信に先駆けて実施されるテストサーバーセッションで『シージ エックス』をひと足早く体験できます。このセッションはPC版『レインボーシックス シージ』をお持ちの全プレーヤーが参加可能です。Ubisoft Connectのライブラリに自動的に表示される「テストサーバー」タイルよりご参加いただけます。Year 10シーズン2 「Operation Daybreak」『レインボーシックス シージ エックス』の配信と同時に、Year 10シーズン2「Operation Daybreak」も開幕します。今シーズンにはさまざまなオペレーターのバランス調整、電気ダメージと手足へのダメージに関する変更、CLASHのリマスターなどが登場します。「R6 Shieldguard」および迷惑行為対策今年導入された「R6 Shieldguard」はゲームのセキュリティおよびチート対策ツールが統合されたもので、すべてのプレーヤーが公平にゲームを楽しめるよう「レインボーシックス シージ」チームが開発したものです。シーズン1にて登場した新しいセキュリティハードニング技術により、チート使用者のBAN処分数が増加してチート行為の報告は減少傾向にあります。シーズン2では大規模なセキュリティアップデートを実施予定です。正式稼働した評価システムでは、ネガティブな行動の減少が認められました。これには攻撃的な発言が含まれますが、ゲーム内でのポジティブな行動の増加報告と共に、テキストチャットの使用量は増加しています。シーズン3および4でもこれらの取り組みを継続し、ボイスチャットのモデレーション、評価システムの新アクション、プライバシー設定の改良、放棄ペナルティ、ゲーム内の報告機能などが登場予定です。シーズン3 & 4シーズン3では「ナイトヘイヴン」、「アジト」、「領事館」の3つのマップの刷新版が登場予定です。また、新オペレーターの物語と関連したデュアルフロントの任務変更も行われます。スイス出身のこの防衛オペレーターは、新たな武器を携えてゲームに加わります。シーズン4で『レインボーシックス シージ』は10周年を迎えるため、記念スペシャルイベントを開催予定です。このシーズンではさらに、攻撃オペレーター1名のリマスターと新たな武器が登場します。この武器はリリース時から複数のオペレーターが使用できる初めての武器となります。また、「テーマパーク」と「高層ビル」の刷新に加え、さらにもう1マップの全面見直しも予定されています。 シーズン3および4の詳細は、年内後半にお知らせ予定です。(※1)ヨーロッパ中央時間©2025 Ubisoft Entertainment. All Rights Reserved. Tom Clancys, Rainbow Six, the Soldier Icon, Ubisoft, and the Ubisoft logo are registered or unregistered trademarks of Ubisoft Entertainment in the U S and/or other countries.
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- 【大会レポート】最年少小学生選手と無冠の帝王が激突!——タイピング日本一を決めるeスポーツ大会「REALFORCE TYPING CHAMPIONSHIP 2025」
- 東プレ主催の国内最大規模の競技タイピング大会「REALFORCE TYPING CHAMPIONSHIP 2025(RTC 2025)」の決勝ステージが4月26日(土)に開催された。▲RTCは2017年から始まり、今年で第6回目の開催となる 総勢9,668名が参加した本大会。予選はウェブ上でタイピング練習が楽しめる「e-typing」を用いて計4回行われ、その中から成績上位者の8名が決勝ステージに選抜される形だ。▲「e-typing」は誰でもプレーできるタイピング練習ができるウェブサイト。期間内なら何度でも予選に挑戦できるというのもRTCならではのレギュレーションだ(https://www.e-typing.ne.jp) 決勝ステージは例年有観客オフライン開催となっているが、今年は競技選手がよりタイピングに集中しやすい環境ということで無観客開催となった。▲会場を盛り上げてくれたのは5名の出演者。左から順に実況解説の篠原光さん、隅野貴裕さん、ゲストの貴島明日香さん、シュウペイさん、寺太勇さん 基本的な競技ルールは下記の通り。特筆すべきはRTC独自ルールの「正確性」だろう。どちらかが正確性95%を下回るかどうかで、戦法も試合展開も全く違ったものになる。タイピングスピードだけでは勝てないのがRTCの妙なのだ。▲トーナメント形式はシングルエリミネーション。正確性によっては速く入力しても負けてしまうことがあるのがRTCの面白いところ。ただ速く入力できればいいという訳ではないのだ 最年少は小学校5年生!個性あふれる8人の選手たち 決勝に進出したのは下記の8名。ベテラン選手から本大会初出場となる期待の若手選手など、個性あふれる選手がそろった。▲決勝ステージのトーナメント表 ▲ゆたゆた選手:小学5年生でありながら優勝候補の一角。今回がRTC初出場だ ▲める選手:若手期待のかな入力戦士。こちらも初出場 ▲まるくん選手:こちらも若手プレーヤー。スピード勝負が得意。RTC初出場となる選手だ ▲Y-i選手:幼い時代から競技タイパーとして活躍したベテラン。3年連続の出場 ▲くわな選手:前回大会2位のベテランタイパー。今大会の優勝候補。『VALORANT』では上位ランク“イモータル2”の実力を持つマルチプレーヤー ▲mulelr選手:大会皆勤賞で上位常連のベテランかな入力使い。今大会の優勝候補 ▲goe選手:前回大会3位でタイピングソフト「寿司打」の3冠王プレーヤー ▲ゆーくん選手:初出場ながら、第2回予選1位に輝いた期待のルーキー そんな強豪ひしめくRTC 2025の大会レポートをお届けしよう。準々決勝:第1試合目から盛り上がりをみせる注目カード 準々決勝となる第1試合から目が離せない対戦カードとなったRTC 2025。特筆すべきは最年少となる小学五年生のゆたゆた選手 vs かな入力の使い手める選手。▲ゆたゆた選手は予選1位通過の優勝候補。対するめる選手は現役の学生でありながら、かな入力の使い手という稀有なプレーヤーである 試合内容は終始ゆたゆた選手が押す形となった。kpm換算(一分間に打ち込む文字数)で1400以上を叩きだす瞬間もあり、実況の篠原さんも思わず舌を巻くような勢いで駆け抜けていく。安定した高速タイピングによってストレート勝ちを決めたゆたゆた選手。今大会が初出場ではあるものの、優勝候補として盤石な雄姿を会場に見せつけた。▲恐ろしいスピードで表示された文章を入力していく両選手。入力が早すぎてお題の文章が読めないレベルだ(https://www.youtube.com/live/7sR6diUkWao?t=1368s) もうひとつ目が離せない対戦カードは第3試合のくわな選手 vs muller選手。両者ともに優勝候補なため、決勝戦と言われてもおかしくないマッチアップである。▲ローマ字入力 vs かな入力という入力方式の違いも注目ポイントだ 先制を獲ったのはくわな選手。RTC独自ルールである正確性を突く形で、かな入力使いのmuller選手を手玉に取った形だ。その後もくわな選手は正確性を重視した戦法を貫き、2本目も連取していく。しかし3ラウンド目ではくわな選手が正確性を崩してしまい、その隙を突いたmuller選手が1本を返す展開に。ここでくわな選手は戦法をシフト。正確性を敢えて捨て、タイピングスピード主体の戦い方に変えていく。▲4ラウンド目から一変したくわな選手に虚を突かれたのはmuller選手か。正確性を無視したノーガードな戦いに翻弄(ほんろう)され、くわな選手に軍配が上がるシーンが増えてきた(https://www.youtube.com/live/7sR6diUkWao?t=4071s) 最終的には4:1でくわな選手が勝利をもぎとったものの、事前予想通りの激しい駆け引きとなった。試合後のインタビューでは「緊張していた割にはお互いに正確性の高い試合が多くて、かなりプレッシャーのかかる内容でした。muller選手が選ぶげんきワード(ワードテーマ)では、かな入力のスピードに歯が立たないと予想していたので、正確性の部分で勝とうという作戦でした」とくわな選手は回答した。くわな選手の柔軟性と、muller選手への対策が光った試合内容となった。なお、第2試合のY-i選手 vs まるくん選手は、途中でY-i選手が返すシーンもあったが4:1でまるくん選手の勝利。第4試合のgoe選手 vs ゆーくん選手は、3、4ラウンドともにデッドヒート。僅差でgoe選手が打ち勝ち、最終的には4:0ストレートで終了となった。▲準々決勝戦後のトーナメント表。上記4名が準決勝戦に駒を進めた 準決勝:三位決定戦までのダイジェスト 準決勝第1試合はゆたゆた選手 vs まるくん選手という初出場同士の対決となった。1500kpmを記録する豪速タイパー同士の戦いは、最終的には4:1でゆたゆた選手が勝利。第2試合は前回大会2位のくわな選手 vs 前回大会3位のgoe選手が激突。第一試合目とは対照的に、正確性も混ぜ合わせた変則的な戦いが繰り広げられ、4:1でくわな選手が勝利した。敗者同士で行われた3位決定戦はルーキー vs ベテラン対決。一体どちらに軍配が上がるのか注目されたマッチアップだったが、いざ始まるとgoe選手が圧巻のパフォーマンスを発揮。まさかの4:0で、goe選手のストレート勝利という結果となった。決勝戦:モンスター小学生と無冠の帝王が躍動 遂にやってきた決勝戦。初出場にて決勝の舞台まで駒を進めたモンスター小学生ゆたゆた選手と、常に優勝候補として奮戦し続けてきた無冠の帝王くわな選手が並び立った。決勝戦はBo9(5本先取)と長丁場な戦いとなるため、より集中力や正確性が求められるのも注目だ。▲全力を出し切りたいと語るゆたゆた選手 ▲今まで超えられなかった決勝戦の壁を越えたいと語るくわな選手 まずは先手を取ったのはゆたゆた選手。シンプルなスピード勝負に持ち込んだことで怒涛の2連取を達成。好調な出だしとなった。▲若さあふれるスピーディーな入力で無冠の帝王に立ちはだかるゆたゆた選手(https://www.youtube.com/live/7sR6diUkWao?t=11285s) このままゆたゆた選手が勝利をもぎ取るのかと思いきや、3ラウンド目になって潮目が変わる。くわな選手の持ち味である柔軟性が発揮され、正確性重視の試合運びにシフトする。スピードは相変わらずの速度を誇っていたゆたゆた選手だが、堅実に95%以上をキープしたくわな選手が徐々に返していく展開に。▲怒濤の追い上げでマッチポイントを迎えたくわな選手。7ラウンド目では今大会最速に近い1569kpmを叩きだすシーンも(https://www.youtube.com/live/7sR6diUkWao?si=GyuwBshab5nPq-3C&t=11981) 結果は5:2と一気にギアを上げたくわな選手の逆転勝利となった。▲3年来の悲願をついに達成したくわな選手。感無量の表情が画面越しからも伝わる 試合終了直後のインタビューでくわな選手は「何も考えられなくて——無我夢中で目の前のワードと向き合っていました」と決勝戦での心情を吐露し「実感が湧いてなくて、不思議な感じです」と自身の優勝に関してもまだ身に沁み切っていない様子だった。興奮冷めやらないとは正にこのことか。身体に溜まり切った熱を放出するかのように、何度も天を仰いでいた。一方で決勝戦については「緊張しました」と語るゆたゆた選手。初出場のRTCに関しても「楽しめた」と返答し、「正確性が少し低いので、もっと正確性を高くする練習をしたいです」と、さっそく現状の改善点と今後の練習内容についてもふれていた。これには解説の隅野さんも「来年が怖いですね」と満面の笑み。将来有望なモンスター小学生。負けてなお天晴れな受け答えであった。くわな選手、ゆたゆた選手のショートインタビューをお届け 最後に、試合を終えた両選手にインタビューを実施したので、その様子をお届けしよう。準優勝:ゆたゆた選手 ショートインタビュー ▲優勝はできなかったものの、晴れやかな表情のゆたゆた選手 ——準優勝おめでとうございます! 今のご気分はいかがですか?ゆたゆた:うれしいです。——初出場で準優勝しましたが、普段は何時間ほど練習をしているのでしょうか。ゆたゆた:あまり意識はしてないですが、いつもは2〜3時間くらいタイピング練習をしてます。土日は多分8時間くらいやっています。——普段の練習ではどのようなソフトを使っているのでしょうか。ゆたゆた:タイピングチューブ、ポップタイピング、打鍵トレーナーなどを使っています。——RTC 2025は素晴らしい結果となりましたが、来年も参加しますか?ゆたゆた:はい、来年も出たいです——ゆたゆた選手、ありがとうございました!優勝 くわな選手 ショートインタビュー ▲優勝トロフィーである黄金のキーボードを掲げるくわな選手 ——優勝おめでとうございます。今大会に向けてどのような練習を実践してきましたか?くわな:大会直前の期間だと、平日は多くても3時間ほど練習していました。休日はなかなか体力も持たないこともあって6時間が限度でした。——競技タイピングを始めたのは大体何歳の頃からでしょうか?くわな:小学校2年生の頃から競技としてタイピングをさわり続けているので、20年ほど続けています。——20年も続けているんですね!大会での優勝経験はRTC2025が初となるのでしょうか。くわな:学生の頃は年齢別タイピング大会で優勝経験などもあったんですけれど、社会人になってからは今回のRTC 2025が初めての優勝になります。——くわな選手自身の強みはどのような所にあると思いますか?くわな:自分の強みは相手を分析して戦い方を変えられることです。普段は『VALORANT』というゲームをプレーしているんですが、そちらの方では相手の弱点を突くようにプレーしているので、そういった思考法をタイピング競技でも応用してます。——今回RTC優勝を達成しましたが、来年以降の目標などはあったりしますか?くわな:実は正直迷っていて……。年齢的にもかなり限界に近付いているので、来年以降についてはまだ決めてはいません。だからこそ今回の優勝はうれしくてたまらなかったですね。——インタビューありがとうございました!まとめ これにてRTC 2025は閉幕となった。振り返ってみると今期のRTCは、転換点ともいえる大会だったかもしれない。RCTといってまず思い浮かぶ選手は4連覇を達成したmiri選手、そして2024年度に優勝した三八木選手だろう。これらの歴代チャンピオンがRTC 2025では不参加となってしまったのだが、だからこそ初出場者だらけの新風吹き荒れるRTCになったともいえる。また今回は一般向けの観戦者を入れずにスタジオ内で大会を開催した。こういった形式も今までのRTCとは異なっている。よりフォーマルな大会として、番組制作を意識した座組になっているといえよう。そして途中のエキシビションマッチもしかり、猫麦とろろさんの登場もしかり、より広い層に大会の面白さを伝えたいという制作側の強い想いを感じる。RTCも時勢の波に合わせて変化・進化していくしかない。そういった意味では今年のRTCはまず間違いなく成功した年なのではないだろうか。こうなってくると来年のRTCにも同様の期待を抱かざるを得ない。どういった変化をもってタイピング競技の裾野を広げ、拡張していくのか。来年もまた注目の年になりそうだ。【番外編】裾野を広げるエキシビションマッチ実は本大会ではゲスト同士がタイピングで戦うエキシビションマッチも開催された。選手たちのすごさやタイピングの面白さを実感するために、司会陣4人が肌を脱いだ形だ。こういった大会で司会陣全員がプレーヤーとして参加するのはなかなか珍しい試みかもしれないが、RTCの裾野を広げる上では重要な試みともいえる。▲スペシャルマッチとしてしっかりとトーナメント形式で実施されたエキシビションマッチ(https://www.youtube.com/live/7sR6diUkWao?t=7811s) ちなみに解説の隅野さんは別格の存在なので、このエキシビションマッチではプレーヤーとしては参加せず解説に徹した。▲観戦枠には特別ゲストとしてVTuberの猫麦とろろさんも参加 観戦者からの野次にたじたじな様子の篠原さんだったが、どうにか優勝。終始和やかな雰囲気の中、エキシビションマッチは終了した。▲決勝戦はタイピング歴のある貴島明日香さんと篠原さんの対決。試合中ヤジが飛ぶという前代未聞の環境に篠原さんもたじたじ。こういった遊び心があるのもエキシビションマッチならでは(https://www.youtube.com/live/7sR6diUkWao?t=8852s) 試合中に「なぜテレビ局を辞めたのですか?」という野次には動揺を隠せず「それっ、結構クリティカルなやつっ!」と思わず言葉に詰まったシーンも(笑)。こういった遊び心を持ちつつも、知名度向上にも目を向けているのがRTC 2025のスタイルだ。 ■関連リンクREALFORCE TYPING CHAMPIONSHIP 2025 アーカイブ:https://www.youtube.com/live/7sR6diUkWao?si=TzzR-LfyQW9f-2VLREALFORCE 公式ウェブサイト:https://www.realforce.co.jpREALFORCE 公式X:https://x.com/TOPRE_REALFORCE撮影:gappo3編集:いのかわゆうgappo3 プロフィール『オーバーウォッチ 2』のプロリーグ「Overwatch League」公式日本語配信の解説担当。初代『オーバーウォッチ』にて創設されたプロゲーミングチーム「Green Leaves」での活動を基盤に、2017年からライター業を開始。eスポーツ中心のインタビュー記事やコラム記事を数多く手がけてきた。X:https://x.com/gappo3gappo3
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- 【大会レポート】最年少小学生選手と無冠の帝王が激突!——タイピング日本一を決めるeスポーツ大会「REALFORCE TYPING CHAMPIONSHIP 2025」
- 東プレ主催の国内最大規模の競技タイピング大会「REALFORCE TYPING CHAMPIONSHIP 2025(RTC 2025)」の決勝ステージが4月26日(土)に開催された。▲RTCは2017年から始まり、今年で第6回目の開催となる 総勢9,668名が参加した本大会。予選はウェブ上でタイピング練習が楽しめる「e-typing」を用いて計4回行われ、その中から成績上位者の8名が決勝ステージに選抜される形だ。▲「e-typing」は誰でもプレーできるタイピング練習ができるウェブサイト。期間内なら何度でも予選に挑戦できるというのもRTCならではのレギュレーションだ(https://www.e-typing.ne.jp) 決勝ステージは例年有観客オフライン開催となっているが、今年は競技選手がよりタイピングに集中しやすい環境ということで無観客開催となった。▲会場を盛り上げてくれたのは5名の出演者。左から順に実況解説の篠原光さん、隅野貴裕さん、ゲストの貴島明日香さん、シュウペイさん、寺太勇さん 基本的な競技ルールは下記の通り。特筆すべきはRTC独自ルールの「正確性」だろう。どちらかが正確性95%を下回るかどうかで、戦法も試合展開も全く違ったものになる。タイピングスピードだけでは勝てないのがRTCの妙なのだ。▲トーナメント形式はシングルエリミネーション。正確性によっては速く入力しても負けてしまうことがあるのがRTCの面白いところ。ただ速く入力できればいいという訳ではないのだ 最年少は小学校5年生!個性あふれる8人の選手たち 決勝に進出したのは下記の8名。ベテラン選手から本大会初出場となる期待の若手選手など、個性あふれる選手がそろった。▲決勝ステージのトーナメント表 ▲ゆたゆた選手:小学5年生でありながら優勝候補の一角。今回がRTC初出場だ ▲める選手:若手期待のかな入力戦士。こちらも初出場 ▲まるくん選手:こちらも若手プレーヤー。スピード勝負が得意。RTC初出場となる選手だ ▲Y-i選手:幼い時代から競技タイパーとして活躍したベテラン。3年連続の出場 ▲くわな選手:前回大会2位のベテランタイパー。今大会の優勝候補。『VALORANT』では上位ランク“イモータル2”の実力を持つマルチプレーヤー ▲mulelr選手:大会皆勤賞で上位常連のベテランかな入力使い。今大会の優勝候補 ▲goe選手:前回大会3位でタイピングソフト「寿司打」の3冠王プレーヤー ▲ゆーくん選手:初出場ながら、第2回予選1位に輝いた期待のルーキー そんな強豪ひしめくRTC 2025の大会レポートをお届けしよう。準々決勝:第1試合目から盛り上がりをみせる注目カード 準々決勝となる第1試合から目が離せない対戦カードとなったRTC 2025。特筆すべきは最年少となる小学五年生のゆたゆた選手 vs かな入力の使い手める選手。▲ゆたゆた選手は予選1位通過の優勝候補。対するめる選手は現役の学生でありながら、かな入力の使い手という稀有なプレーヤーである 試合内容は終始ゆたゆた選手が押す形となった。kpm換算(一分間に打ち込む文字数)で1400以上を叩きだす瞬間もあり、実況の篠原さんも思わず舌を巻くような勢いで駆け抜けていく。安定した高速タイピングによってストレート勝ちを決めたゆたゆた選手。今大会が初出場ではあるものの、優勝候補として盤石な雄姿を会場に見せつけた。▲恐ろしいスピードで表示された文章を入力していく両選手。入力が早すぎてお題の文章が読めないレベルだ(https://www.youtube.com/live/7sR6diUkWao?t=1368s) もうひとつ目が離せない対戦カードは第3試合のくわな選手 vs muller選手。両者ともに優勝候補なため、決勝戦と言われてもおかしくないマッチアップである。▲ローマ字入力 vs かな入力という入力方式の違いも注目ポイントだ 先制を獲ったのはくわな選手。RTC独自ルールである正確性を突く形で、かな入力使いのmuller選手を手玉に取った形だ。その後もくわな選手は正確性を重視した戦法を貫き、2本目も連取していく。しかし3ラウンド目ではくわな選手が正確性を崩してしまい、その隙を突いたmuller選手が1本を返す展開に。ここでくわな選手は戦法をシフト。正確性を敢えて捨て、タイピングスピード主体の戦い方に変えていく。▲4ラウンド目から一変したくわな選手に虚を突かれたのはmuller選手か。正確性を無視したノーガードな戦いに翻弄(ほんろう)され、くわな選手に軍配が上がるシーンが増えてきた(https://www.youtube.com/live/7sR6diUkWao?t=4071s) 最終的には4:1でくわな選手が勝利をもぎとったものの、事前予想通りの激しい駆け引きとなった。試合後のインタビューでは「緊張していた割にはお互いに正確性の高い試合が多くて、かなりプレッシャーのかかる内容でした。muller選手が選ぶげんきワード(ワードテーマ)では、かな入力のスピードに歯が立たないと予想していたので、正確性の部分で勝とうという作戦でした」とくわな選手は回答した。くわな選手の柔軟性と、muller選手への対策が光った試合内容となった。なお、第2試合のY-i選手 vs まるくん選手は、途中でY-i選手が返すシーンもあったが4:1でまるくん選手の勝利。第4試合のgoe選手 vs ゆーくん選手は、3、4ラウンドともにデッドヒート。僅差でgoe選手が打ち勝ち、最終的には4:0ストレートで終了となった。▲準々決勝戦後のトーナメント表。上記4名が準決勝戦に駒を進めた 準決勝:三位決定戦までのダイジェスト 準決勝第1試合はゆたゆた選手 vs まるくん選手という初出場同士の対決となった。1500kpmを記録する豪速タイパー同士の戦いは、最終的には4:1でゆたゆた選手が勝利。第2試合は前回大会2位のくわな選手 vs 前回大会3位のgoe選手が激突。第一試合目とは対照的に、正確性も混ぜ合わせた変則的な戦いが繰り広げられ、4:1でくわな選手が勝利した。敗者同士で行われた3位決定戦はルーキー vs ベテラン対決。一体どちらに軍配が上がるのか注目されたマッチアップだったが、いざ始まるとgoe選手が圧巻のパフォーマンスを発揮。まさかの4:0で、goe選手のストレート勝利という結果となった。決勝戦:モンスター小学生と無冠の帝王が躍動 遂にやってきた決勝戦。初出場にて決勝の舞台まで駒を進めたモンスター小学生ゆたゆた選手と、常に優勝候補として奮戦し続けてきた無冠の帝王くわな選手が並び立った。決勝戦はBo9(5本先取)と長丁場な戦いとなるため、より集中力や正確性が求められるのも注目だ。▲全力を出し切りたいと語るゆたゆた選手 ▲今まで超えられなかった決勝戦の壁を越えたいと語るくわな選手 まずは先手を取ったのはゆたゆた選手。シンプルなスピード勝負に持ち込んだことで怒涛の2連取を達成。好調な出だしとなった。▲若さあふれるスピーディーな入力で無冠の帝王に立ちはだかるゆたゆた選手(https://www.youtube.com/live/7sR6diUkWao?t=11285s) このままゆたゆた選手が勝利をもぎ取るのかと思いきや、3ラウンド目になって潮目が変わる。くわな選手の持ち味である柔軟性が発揮され、正確性重視の試合運びにシフトする。スピードは相変わらずの速度を誇っていたゆたゆた選手だが、堅実に95%以上をキープしたくわな選手が徐々に返していく展開に。▲怒濤の追い上げでマッチポイントを迎えたくわな選手。7ラウンド目では今大会最速に近い1569kpmを叩きだすシーンも(https://www.youtube.com/live/7sR6diUkWao?si=GyuwBshab5nPq-3C&t=11981) 結果は5:2と一気にギアを上げたくわな選手の逆転勝利となった。▲3年来の悲願をついに達成したくわな選手。感無量の表情が画面越しからも伝わる 試合終了直後のインタビューでくわな選手は「何も考えられなくて——無我夢中で目の前のワードと向き合っていました」と決勝戦での心情を吐露し「実感が湧いてなくて、不思議な感じです」と自身の優勝に関してもまだ身に沁み切っていない様子だった。興奮冷めやらないとは正にこのことか。身体に溜まり切った熱を放出するかのように、何度も天を仰いでいた。一方で決勝戦については「緊張しました」と語るゆたゆた選手。初出場のRTCに関しても「楽しめた」と返答し、「正確性が少し低いので、もっと正確性を高くする練習をしたいです」と、さっそく現状の改善点と今後の練習内容についてもふれていた。これには解説の隅野さんも「来年が怖いですね」と満面の笑み。将来有望なモンスター小学生。負けてなお天晴れな受け答えであった。くわな選手、ゆたゆた選手のショートインタビューをお届け 最後に、試合を終えた両選手にインタビューを実施したので、その様子をお届けしよう。準優勝:ゆたゆた選手 ショートインタビュー ▲優勝はできなかったものの、晴れやかな表情のゆたゆた選手 ——準優勝おめでとうございます! 今のご気分はいかがですか?ゆたゆた:うれしいです。——初出場で準優勝しましたが、普段は何時間ほど練習をしているのでしょうか。ゆたゆた:あまり意識はしてないですが、いつもは2〜3時間くらいタイピング練習をしてます。土日は多分8時間くらいやっています。——普段の練習ではどのようなソフトを使っているのでしょうか。ゆたゆた:タイピングチューブ、ポップタイピング、打鍵トレーナーなどを使っています。——RTC 2025は素晴らしい結果となりましたが、来年も参加しますか?ゆたゆた:はい、来年も出たいです——ゆたゆた選手、ありがとうございました!優勝 くわな選手 ショートインタビュー ▲優勝トロフィーである黄金のキーボードを掲げるくわな選手 ——優勝おめでとうございます。今大会に向けてどのような練習を実践してきましたか?くわな:大会直前の期間だと、平日は多くても3時間ほど練習していました。休日はなかなか体力も持たないこともあって6時間が限度でした。——競技タイピングを始めたのは大体何歳の頃からでしょうか?くわな:小学校2年生の頃から競技としてタイピングをさわり続けているので、20年ほど続けています。——20年も続けているんですね!大会での優勝経験はRTC2025が初となるのでしょうか。くわな:学生の頃は年齢別タイピング大会で優勝経験などもあったんですけれど、社会人になってからは今回のRTC 2025が初めての優勝になります。——くわな選手自身の強みはどのような所にあると思いますか?くわな:自分の強みは相手を分析して戦い方を変えられることです。普段は『VALORANT』というゲームをプレーしているんですが、そちらの方では相手の弱点を突くようにプレーしているので、そういった思考法をタイピング競技でも応用してます。——今回RTC優勝を達成しましたが、来年以降の目標などはあったりしますか?くわな:実は正直迷っていて……。年齢的にもかなり限界に近付いているので、来年以降についてはまだ決めてはいません。だからこそ今回の優勝はうれしくてたまらなかったですね。——インタビューありがとうございました!まとめ これにてRTC 2025は閉幕となった。振り返ってみると今期のRTCは、転換点ともいえる大会だったかもしれない。RCTといってまず思い浮かぶ選手は4連覇を達成したmiri選手、そして2024年度に優勝した三八木選手だろう。これらの歴代チャンピオンがRTC 2025では不参加となってしまったのだが、だからこそ初出場者だらけの新風吹き荒れるRTCになったともいえる。また今回は一般向けの観戦者を入れずにスタジオ内で大会を開催した。こういった形式も今までのRTCとは異なっている。よりフォーマルな大会として、番組制作を意識した座組になっているといえよう。そして途中のエキシビションマッチもしかり、猫麦とろろさんの登場もしかり、より広い層に大会の面白さを伝えたいという制作側の強い想いを感じる。RTCも時勢の波に合わせて変化・進化していくしかない。そういった意味では今年のRTCはまず間違いなく成功した年なのではないだろうか。こうなってくると来年のRTCにも同様の期待を抱かざるを得ない。どういった変化をもってタイピング競技の裾野を広げ、拡張していくのか。来年もまた注目の年になりそうだ。【番外編】裾野を広げるエキシビションマッチ実は本大会ではゲスト同士がタイピングで戦うエキシビションマッチも開催された。選手たちのすごさやタイピングの面白さを実感するために、司会陣4人が肌を脱いだ形だ。こういった大会で司会陣全員がプレーヤーとして参加するのはなかなか珍しい試みかもしれないが、RTCの裾野を広げる上では重要な試みともいえる。▲スペシャルマッチとしてしっかりとトーナメント形式で実施されたエキシビションマッチ(https://www.youtube.com/live/7sR6diUkWao?t=7811s) ちなみに解説の隅野さんは別格の存在なので、このエキシビションマッチではプレーヤーとしては参加せず解説に徹した。▲観戦枠には特別ゲストとしてVTuberの猫麦とろろさんも参加 観戦者からの野次にたじたじな様子の篠原さんだったが、どうにか優勝。終始和やかな雰囲気の中、エキシビションマッチは終了した。▲決勝戦はタイピング歴のある貴島明日香さんと篠原さんの対決。試合中ヤジが飛ぶという前代未聞の環境に篠原さんもたじたじ。こういった遊び心があるのもエキシビションマッチならでは(https://www.youtube.com/live/7sR6diUkWao?t=8852s) 試合中に「なぜテレビ局を辞めたのですか?」という野次には動揺を隠せず「それっ、結構クリティカルなやつっ!」と思わず言葉に詰まったシーンも(笑)。こういった遊び心を持ちつつも、知名度向上にも目を向けているのがRTC 2025のスタイルだ。 ■関連リンクREALFORCE TYPING CHAMPIONSHIP 2025 アーカイブ:https://www.youtube.com/live/7sR6diUkWao?si=TzzR-LfyQW9f-2VLREALFORCE 公式ウェブサイト:https://www.realforce.co.jpREALFORCE 公式X:https://x.com/TOPRE_REALFORCE撮影:gappo3編集:いのかわゆうgappo3 プロフィール『オーバーウォッチ 2』のプロリーグ「Overwatch League」公式日本語配信の解説担当。初代『オーバーウォッチ』にて創設されたプロゲーミングチーム「Green Leaves」での活動を基盤に、2017年からライター業を開始。eスポーツ中心のインタビュー記事やコラム記事を数多く手がけてきた。X:https://x.com/gappo3gappo3
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- 【結果速報 5月18日】「Asian Champions League 2025」優勝はときど! 2位のひぐち、3位のもけがEWC出場権獲得!
- 中国・上海で開催中の「Asian Champions League 2025」ストリートファイター6部門のDAY2が2025年5月18日(日)に開催され、ときど選手(REJECT ROATZ!)がひぐち選手(ZETA DIVISION)を3-1で下し優勝を果たした。「Asian Champions League 2025」はDreamHack Shanghai内で行われたeスポーツ大会。上位2名まで「Esports World Cup」への出場権もかかっている。18日(日)はトップ8によるダブルエリミネーショントーナメントが行われ、ウイナーズサイドから勝ち続けたときど選手が優勝を果たした。なお、「EWC」への出場権は上位2名までだが、ときど選手は「CAPCOM CUP 11」の戦績によりすでに出場権を持っていることから、2位のひぐち選手に加えて、3位のもけ選手が繰り下がりで出場権を獲得することとなった。Asian Champions League 2025 ストリートファイター6部門 最終結果 順位 選手(チーム) 賞金・賞品 優勝 ときど(REJECT RHOATZ!) 3万ドル 2位 ひぐち(ZETA DIVISION) 6000ドル+EWC出場権 3位 もけ(FAV gaming) 4500ドル+EWC出場権 4位 Jr.(RIDDLE ORDER) 3000ドル 5位 Rainpro 1800ドル 5位 ヒカル(ZETA DIVISION) 1800ドル 7位 CABA(BANDITS) 450ドル 7位 やまぐち(ZETA DIVISION) 450ドル ※ときど選手はEWC出場権を獲得しているため、権利が繰り下がって適用された ©CAPCOM■配信URLDay1 日本時間 5月17日(土)11:45~YouTube:https://youtube.com/live/NlXfEdieKoQTwitch:https://www.twitch.tv/capcomfighters_jpDay2(決勝) 日本時間 5月18日(日)11:45~YouTube:https://youtube.com/live/2h701TmYy80Twitch:https://www.twitch.tv/capcomfighters_jp※大会の進行状況によっては配信開始時間が前後する可能性あり【リンク】START.GG:https://www.start.gg/tournament/hero-esports-asian-champions-league-2/event/street-fighter-6-ewc-qualifier/overviewACL ストリートファイター6 トーナメントルール:https://www.esportsacl.com/rule-regulations?id=1000023&type=0DreamHack Shanghai:https://dreamhack.com/dreamhack-shanghai/