【先行プレイレビュー+インタビュー】爽快感と世界観が見事にマッチ!『リーグ・オブ・レジェンド』の世界が舞台の新アクションRPG『メイジシーカー』がまもなくリリース!
提供元: eSports World
『メイジシーカー』は『リーグ・オブ・レジェンド』のチャンピオン・サイラスが主人公のアクションRPGだ。プレイヤーはサイラスとなって、メイジ狩りの弾圧からデマーシアを解放すべく革命軍となって戦う。行く先々で出会った仲間たちと協力し、メイジ狩りの圧政に立ち向かうといったストーリーだ。

物語の舞台は『リーグ・オブ・レジェンド』の世界観に近いものがあるため、『リーグ・オブ・レジェンド』をプレイしているプレイヤーにとってはサイドストーリーとして楽しむことができる。かといって未プレイのプレイヤーが楽しめないかというとそうでもない。
今回はそんな爽快感のアクションとちょっと懐かしさも感じる世界観が融合した『メイジシーカー』を先行プレイすることができたので、ゲームの内容を紹介しつつ、開発者へのインタビューをお届けしよう。
メイジシーカー
発売日:2023年4月19日リリース予定
プラットフォーム:PlayStation4/5 、Xbox Series X|S、Xbox One、Nintendo Switch、PC
価格:
スタンダードエディション:3,870円
デラックスエディション:5,170円
予約ページ:https://www.themageseeker.com/ja-jp/purchase/
発売日:2023年4月19日リリース予定
プラットフォーム:PlayStation4/5 、Xbox Series X|S、Xbox One、Nintendo Switch、PC
価格:
スタンダードエディション:3,870円
デラックスエディション:5,170円
予約ページ:https://www.themageseeker.com/ja-jp/purchase/
革命軍となってメイジ狩りの圧政に立ち向かおう
前述したとおり、ストーリーの舞台は『リーグ・オブ・レジェンド』でもおなじみのデマーシア王国。デマーシア王国について簡単に説明すると、魔力を持つ者(メイジ)を弾圧するべく、メイジ狩りと呼ばれる人々がメイジを幽閉するといった行為が国先導で行われている国家だ。

主人公のサイラスはメイジ狩りとして一目置かれていたが、そんなメイジ狩りに疑問を抱いたサイラスはひとりのメイジを助けてしまった。そのことでサイラスは15年もの間囚われの身となったが、ついに逃亡を開始。復讐をもくろむメイジらとともに王国と戦うことになったというのが今回のおおまかなストーリーだ。
鎖の鞭が織りなす多彩なアクションが爽快!
サイラスといえば、両手に持った鎖の鞭が特徴的。『メイジシーカー』でも例外ではなく、この鎖の鞭を使って攻撃をしたり、ギミックを解いたりすることができる。通常攻撃は弱攻撃と強攻撃の2種類。組み合わせによってさまざまな種類の攻撃を出すことができる。

▲【弱攻撃】威力は弱いが素早く連続ヒットさせることができる

▲【強攻撃】威力は高いが技の出は遅め。弱→強や、弱→弱→強、弱→弱→弱→強、強→強→強といった連携でそれぞれ異なるモーションを繰り出すことができる
戦闘をよりスピーディーに楽しめる要素としてダッシュがある。ダッシュ中は無敵にになり、敵の攻撃を回避したり足場のない道を進んだりとテクニカルな操作が可能だ。

▲【ダッシュ】単体ではもちろん、弱攻撃や強攻撃をキャンセルして出すこともできる。弱→弱→ダッシュといった連携で簡単にヒットアンドアウェイができるぞ
そのほかにも鎖の鞭を投げつけ、敵に急接近することもできる。離れた位置にいる敵に距離を詰めたい時や、遠くの足場に移動したい時などに活用できる。

▲【引っ掛け】敵や障害物に鎖を引っ掛ける。命中すると対象の目の前まで移動することが可能で、引っ掛け→弱、引っ掛け→強といった連携で引っ掛けから特殊な攻撃へと派生も可能だ
ファーストインプレッションはとにかく爽快感がある!といった感じ。シンプルながらスピーディーな戦闘が楽しめ、キャラクターを自分の意思通りに動かしている感があるため、ストレスなく戦闘が楽しめた。
敵のスキルをコピー!弱点を突いたスキルを放とう!
サイラスの代名詞ともいえる乗っ取りは『メイジシーカー』でも再現されている。スキルを使う敵に向かって鎖を引っ掛けることで相手のスキルをコピー。コピーしたスキルは任意のタイミングで発動することが可能なのだ。

▲スキルのコピーはクールタイムはあるものの、基本的に制限なく使うことができる
また炎は氷に、氷は炎にといった相性もあるのでコピーしたスキルを別の敵に使うことで効率よくダメージを与えられるのだ。これがまた戦略の幅を広げてくれる楽しみポイントでもある。
なお一度コピーしたスキルは別途呪文として習得も可能になるため、新規の敵が出現したら、とりあえずスキルをコピーしておくとよさそうだ。
ともに戦ってくれる味方を探して新たな効果を身につけよう
道中には革命軍としてともに戦ってくれるメイジと出くわすこともある。彼らと同行することで、特殊な効果を得ることができるようになる。

▲例えばローンを同行させれば氷の属性が強化され、弱→弱→弱→強の連携で相手をスローにさせる広範囲技が出せるようになるぞ
ステージに行く前にどの味方を同行させるかを決めることができるので、こちらもまた戦略の幅が広がるシステムといえる。
ユーザーの思い描いている世界観を壊さずイメージを膨らませた【デベロッパーインタビュー】
最後にリリース直前で行われたプレゼンテーションに参加。そこでデベロッパーに方々にインタビューをする機会があったので、その内容をお届けしよう。

——『メイジシーカー』はとてもワクワクするような世界観だと感じています。一方で、『リーグ・オブ・レジェンド』プレイヤーの期待を裏切らないような世界観を作るというのはとても難しいことなのではとも感じています。どのような点に気をつけながら『リーグ・オブ・レジェンド』の世界観を広げていったのでしょうか。
Rowan Parker(クリエイティブディレクター):おっしゃる通り、それはとても難しい課題でした。『リーグ・オブ・レジェンド』のプレイヤーは世界中にいるため、それぞれが持つ世界観にも違いがあると思います。

その中でも上記のスクリーンショットはデマーシアの象徴をうまくとらえられていると感じています。例えば窓の高さであったり、建造物の色合いであったり——。プレイヤーがどのような世界を見ているのかというのをコンセプトアートを通じて長い間検証をし、その世界観をピクセルアートで再現しました。
——なるほど。具体的にユーザーの声を再現した部分なんていうのはあるのでしょうか?
Rowan Parker:実は社内にも『リーグ・オブ・レジェンド』のプレイヤーはたくさんいます。彼らの知見を聞きながら世界を構築していったという面もありますので、そういった意味でもユーザーの声を再現したといっていいのではないでしょうか。また一般のテストプレイヤーからのフィードバックも参考にしました。
——これまで公開されてきたシネマティックトレーラーを見ると、デマーシア側が正義でサイラス側が悪といった表現が多かったと思いますが、『メイジシーカー』ではサイラスが主人公で、さらには同胞が集まっています。そういった意味で今作はデマーシアの悪の部分が垣間見えることがあるのでしょうか?
Rowan Parker:サイラスは見た目や今までの印象から正義として扱われにくいキャラクターでした。しかし彼が持っている復讐心というのは本当に悪なのかというと実際はそうではありません。一方で、デマーシア王国がやっていることも必ずしも正義であるとは限りません。『メイジシーカー』のストーリーを進めていく上で、ラックスやガレンにふれる部分もでてきます。そこでデマーシアが抱えている新たな一面を楽しんでいただけるとうれしいです。
Sara Costa(ゲームデザイナー):デマーシアの人物像、サイラス側の革命軍といったストーリーを作り上げることは複雑ではありましたが、とても楽しかったです。サイラスはどこかアンチヒーロー的な立ち位置なので、自分たちの行動をどのような形で正当化していくのかという部分をゲームをプレイしながら楽しんでいただきたいです。
——ライアットゲームズといえば『リーグ・オブ・レジェンド』や『VALORANT』といったいわゆる対人戦(PvP)のタイトルを手がけているイメージが強いですが、『メイジシーカー』のようなひとり用を手がけるにあたり、どんなノウハウが生かされましたか? また苦労した点などありましたら教えてください。
Rowan Parker:『リーグ・オブ・レジェンド』で使用されているスキルやアルティメットアビリティは、発動の瞬間や余韻でなどシネマティックな要素を含んでいると思います。そういういった部分は直接『メイジシーカー』に持ち越せたのではないでしょうか。


Sara Costa:『リーグ・オブ・レジェンド』のようなPvPの場合、ゲームバランスを保つためにも各チャンピオンのバランスを調整する必要がありました。しかし『メイジシーカー』のようなアクションRPGの場合は、サイラスやガレンといったチャンピオンが持つポテンシャルを最大限に引き出すことができます。
彼らのリミッターを外し世界観を作り上げるということはとても楽しかったです。
——ちなみに私は『VALORANT』がとても好きなのですが、『メイジシーカー』のように『VALORANT』の世界観が楽しめるアクションRPGがリリースされる予定はありますか?
Rowan Parker:今のところ予定はありませんが、「VALORANTでもアクションRPGやろうよ」っていう声が内部で増えてきたらリリースされるかもしれませんね。
——ありがとうございました。
———
先述した通り『メイジシーカー』は日本時間2023年4月19日(水)にリリース予定となっている。『リーグ・オブ・レジェンド』を知っているプレイヤーはもちろん、知らないプレイヤーでも楽しめる内容となっているので、興味のある人はぜひチェックしてみてほしい。
個人的にはキャラクターを操作しているだけで楽しいアクション性や、いわゆる隠しアイテムを見つける探索要素だったり、難易度が柔軟に選択できる点が非常に楽しめる内容だと感じた。

▲マップに点在しているシルバーウイングは少し見つけづらいところにいることも。隠しアイテムを見つける感覚でマップを探索してみよう

▲難易度は3種類の中から選択可能で、さらにダメージ倍率や体力の量も細かく設定できる。とことん難しくしてやりこむことも可能だ
普段はeスポーツとしてPvPを楽しんでいるひとも、たまにはまったり、じっくりゲームをしたいという人におすすめできる一本となるだろう。
メイジシーカー公式:
https://www.themageseeker.com/ja-jp/
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緊張ですごくテンパったりしていたんですが、今回の大会で次に向けての課題を見つけられてよかったです。reia7sh:ちょっと危ないところもあったけど、後半になるにつれて、落ち着いていつも通りにプレーができ、優勝することができました。JackReacher:STAGE:0に懸ける思いは段違いだったので、すごく緊張しましたが、この大舞台で優勝できて良かったです。インスモークサンジ:優勝できてめちゃくちゃうれしいです。練習が報われました。sunday:今年はリザーバーとして試合に出場することはなかったんですが、みんなが2連覇を勝ち取ってくれてうれしいです。ursus:もう率直に、超うれしいです。——この万博内で実際にプレーしてみて、なにか感じたことはありますでしょうか?イクラはいくら:会場がすごくデカくて、より勝とうという思いがありました。JackReacher:この先、生きているうちにこの大阪という地で万博が開催されるかどうかは分からないので、そこに足を踏み入れることができてとてもうれしいです。——今大会では、大阪府からのeスポーツに対する支援があったかと思います。環境面など、この支援について感想をお聞かせください。イクラはいくら:当日の車での送迎だったり、できるだけ体力を使わないようにしてくださったので、体感でいつも通りのパフォーマンスが出せるようになったかなと思います。JackReacher:日本ではまだeスポーツが浸透しているとは言えない中で、大阪府がこのような支援をしてくれてとてもうれしかったです。インスモークサンジ:全体的な支援は物すごく厚かったので、選手目線ですごく助かりました。——このSTAGE:0という晴れ舞台、そして今回の勝利が、皆さんにとってどういったものだったか教えてください。reia7sh:STAGE:0は、同い年とか、自分と歳の近い人が出場できる数少ない大会だと思います。ここまでチームで勝てて良かったと思います。JackReacher:高校生活の中で3回しかなく、1年1年が貴重なので、やっぱり練習をすればするほどうまくなって勝つ確率も上がることが実感できました。sunday:このSTAGE:0は、高校生にとっても一種の青春でもあるし、新しい選手の芽を見つけることができる場所でもあるので、もっとこういった大きな舞台がたくさん開催されてほしいですね。勝利については——正直、1年生から3年生の間で3連覇したかったけど、今回は去年のメンバーとともに2連覇を達成することができてうれしいです。ursus:STAGE:0のために、このメンバーで集まって毎日練習してきて、めっちゃ頑張ってきたので、今日はちゃんと勝ちきれてすごくうれしいです。▲優勝トロフィーを掲げる「大阪に行くために」のメンバーたち ——普段の練習というのは、どういうことをされているのでしょうか?reia7sh:スクリム(練習試合)の相手を外部で募集できるサイトがあるんですけど、そこでよくプロチームなどとスクリムをしています。——決勝戦では3センチネルという尖った構成を使用していましたが、これはどういった意図だったのでしょうか?インスモークサンジ:ほとんどのチームがやらない構成なので対策されづらいし、その上セットアップも多くて刺さりやすいという感じだったので、強かったですね。——後半、少し相手に追いつかれる展開もありました。その中で最後勝ちきれた要因とは何でしょうか?ursus:タイムアウト中にコーチが「絶対勝てるよ」と声を掛けてくれて、だいぶ緊張がやわらぎました。▲焦る選手たちを落ち着けるかの如く、コーチによりタイムアウトが発動。選手たちは明確に、このタイムアウトが勝利の要因だと答えた ——チームメイトやコーチ、ご家族などに感謝を伝えたいと思う方がいれば、少し教えていただきたいと思います。JackReacher:お母さんに感謝したいと思います。お母さん……eスポーツは嫌いなんですけど(一同笑い)JackReacher:ゲームそのものが嫌いなんですけど、それでも自分がプロゲーマーになりたいと言うと、それを信じていろいろな支援をしてくれて、ここまで来れたということがすごくうれしいです。サプライズゲスト登場!ステージに現れたのは、まさかの吉村大阪府知事 この日の夕方、『League of Legends』部門の決勝戦が行われる直前のこと、突如としてステージに登壇したのは、この大阪・関西万博開催の立役者である吉村洋文大阪府知事であった。▲報道陣も直前に知らされた知事の登壇。ステージから降りた後、このあと実施される『LoL』部門の決勝戦を観戦していた アンガールズ田中:大阪府は結構eスポーツにも力を入れていると聞いたんですけども。吉村知事:「eスポーツといえば、大阪」と……呼ばれてませんが! そうなれるくらい力を入れたいと思って、今進めています。アンガールズ田中:(STAGE:0は)ずっと東京で開催していたんですけども、万博でやるということで、こちらでやらせていただいて。凄い盛り上がってるんですよ、朝から。吉村知事:ほんまですか?アンガールズ田中:いやいやいや、めちゃめちゃ朝から何回も鳥肌が! 大阪で言うと「さぶいぼ出てもうて~」吉村知事:さぶいぼね(笑)▲「このSTAGE:0が、できればまた大阪でやってもらえたら……」と、知事自ら誘致活動。試合に出場する高校生たちにエールを送りつつ、大阪府全体でeスポーツを盛り上げていくことを宣言した(https://www.youtube.com/live/q09sCT_Pf1M?si=g56ISY_Wew0tIkCQ&t=31209) ——— 今回のイベントで興味深かったのは、明らかに観客層が通常のeスポーツイベントとは異なっていた点だ。もちろん観客の中には、ゲームのルールを理解している人も多少いたが、その他大勢はeスポーツの試合を見ることすら初めてだという人も多かった。老若男女、本当に幅広い人々が観戦をしていた。だからこそ、競技シーンならば当たり前の「どちらかのチームを応援する」という現象が、今回はあまりなかった。むしろ「どちらも頑張れ」という、温かい声援と拍手が印象的だった。一昔前の価値観からすると考えられないというか、先人たちの努力もあってここまで社会に受け入れられてきたのだと、特に肌で感じた大会であった。今後、日本の競技シーンやその芽となる学生たちにとって、よりいっそう活躍の舞台が広がっていくことを期待したいと思う。なお関西に住む筆者としては、多くのゲーム系イベントが東京で開催される中、このようなイベントを大阪で開催してくれるのは非常に喜ばしい。「eスポーツといえば大阪」と言われるようになるまで、ぜひこの万博をてこにして頑張っていただきたい。■関連リンクSTAGE:0(ステージゼロ)|全国高校対抗eスポーツ大会 公式サイト:https://stage0.jpSTAGE:0(ステージゼロ) 公式X:https://x.com/stage0_jp配信アーカイブ:https://www.youtube.com/live/q09sCT_Pf1M?si=T9SHUhK4YB-e8lHq撮影:まいる編集:いのかわゆう【まいるプロフィール】関西を拠点にする男性コスプレーヤー。イベントや大会によくコスプレ姿で出没する。2021年頃から『VALORANT』にハマり、競技シーンを追い続ける。現在の推しチームは「CREST GAMING」。X:@mlunias(Photo by Subaru.F.)
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