7月7日(金)に開幕した『ストリートファイター6』の国内プロリーグ「ストリートファイターリーグ:Pro-JP 2023」。今シーズンは出場チームが9チームになったり、2ステージ制になったり、タイトルが『ストリートファイター6』になったりと、いろいろ様変わりしています。
そんな中、今シーズンの要となりそうなのが、パブリックビューイングです。配信プラットフォームのZAIKOにてパブリックビューイング用のチケットを購入すれば、飲食店や商業施設などで簡単にSFLのパブリックビューイングを行うことができるようなりました。
開幕戦となる7月7日(金)には、Good 8 Squad(G8S)、広島 TEAM iXA、CYCLOPS athlete Gaming、忍ism Gamingの4チームがパブリックビューイングを行っています。
昨年まではコロナ禍により観客を入れての試合をほとんどできませんでしたが、今シーズンはパブリックビューイングという形で各チームとそのファンが交流しながら応援できる場を提供しています。
今回は、G8Sのパブリックビューイングにお邪魔してきました。G8Sが会場に選んだのは、新宿にあるNEUU。NEUUは、VRやARを使った映像視聴体験の提供やイベントの開催を行っている、小田急電鉄が運営するXR特化型複合施設です。
G8Sのパブリックビューイングは、1,100円(税込)のチケット制でしたが、現場での実況予定だったなない氏が不在となることで、急遽無料での観戦となりました。本来であれば、試合開始前になない氏とG8Sのオーナーによるトークショウなども予定されていましたが、それも中止となり、試合の観戦、応援、それにグッズ販売での展開です。

そういった事情もあり、パブリックビューイングの開始時間となっても、来場した客は2~3人程度で、パブリックビューイングの開催が危ぶまれるのでは?と思いましたが、試合開始直前となると一気に来場者が増え、最終的には40名ものファンが駆けつけました。

G8Sは3試合目の登場となり、1、2試合目はおとなしめの展開。もちろん『スト6』が好きな人たちが集まっているので、いいプレイが出たら沸くものの、『スト6』のファンは静かだなという印象です。
しかし、G8Sの出番となり、ガチくん選手や立川選手、ぷげら選手のスーパープレイが飛び出したり、ラウンドを取得したりすると打って変わって、大きな声が飛び交い、拍手喝采となります。やはりパブリックビューイングの会場にわざわざ来てまで応援するファンが大人しい訳がありません。推しのチームが登場するまでエネルギーを溜め込んでいたわけです。
試合が終わり、公式配信が終了したあとで、G8Sのメンバー全員がオンラインを通じて、パブリックビューイング会場と繋がり、大会の感想や対戦秘話などを話してくれました。これも現場ならではの良さだと言えます。


今回は残念ながら、なない氏とオーナーによる対談が実現しませんでしたが、代わりにオーナーとNEUUの担当者に話を聞く機会を得たので、今回のパブリックビューイングの成果と今後の活動について聞いてきました。
——今回、パブリックビューイングを開催するきっかけはなんだったんでしょうか。
G8Sオーナー:最初はカプコンさんからパブリックビューイングを開催して欲しいとのオファーがありました。昨年のSFLでキャラバンを行いましたが、それ以前よりチームとしてはファンミーティングはやりたかったんですよね。
G8Sのファンは熱量が高いと思っていたので、絶対にファンと選手が会える機会は必要だろうと。競技タイトルが『スト6』になり、カプコンさんからのオファーもあったので、絶好の機会だと思いました。コロナ禍前では多くのファンはプレイヤーでもありましたけど、今はプレイしていない人のファンも増えてきている印象です。
その人たちには余計にファンミが必要だと考えています。1st STAGEの突破が確定したら選手とファンを集めたファンミをやりたいと思っています。

——パブリックビューイングを開催するにあたり、どんなことをやろうと考えていましたか。
G8Sオーナー:先ほども話しましたが、選手とのふれあいはしていきたいですね。現場でしか味わえないことはしていきたい。ゲームをプレイしない人が増えてきているとは言いましたが、それでもプレイヤーが多いのも事実です。対戦会の規模とまではいきませんが、今回は2台の対戦台を用意し、ファン同士が交流できるようにしています。
あとは、グッズの先行販売もしています。グッズコーナーには昨年のユニフォームも展示しているんですよね。これは売り物ではないですが、実際に選手が着たユニフォームを観られるのもオフラインならではだと思います。


——SFLが始まりましたが、今年の手応えはいかがでしょうか。
G8Sオーナー:昨年のチャンピオンチームであり、いろいろプレッシャーなども感じていると思います。今年のユニフォームはG8Sのロゴに密かにチャンピオンを示す王冠が描かれているんです。今シーズンは競技タイトルが『スト6』に変わったので昨年までと状況は大きく変わっています。チームの選手は比較的スロースターターの選手が多く、これまで以上にキツい年になるのではないかと感じている。ただ、選手やスタッフ全員の意識は高く保てています。
——G8Sはコーチや監督の存在がほかのチームとの違いでもありますよね。
G8Sオーナー:先週、ちょっとした合宿をしてみたんです。いろいろ試せていい機会となったんですけど、やはりコーチの存在は大きいですね。技術的な話より、コーチが不在だと、チームのことは選手だけで話合わないとならない。コーチが間に入ることで、選手同士の意見の交換がスムーズに行くようになります。
——『スト6』になって、これまで以上に盛り上がりを見せ、さまざまなチームが『スト6』部門を建てていますが、そこはいかがでしょうか。
G8Sオーナー:REJECTさんやCrazy RaccoonさんはSFLに参加しているeスポーツチームと比べても大手のチームといえます。特にCrazy Raccoonさんはファンの数だと国内TOPともいえるぐらいのチームで、そして数あるeスポーツチームの中でも特に箱推しのファンが多い印象です。ほかだとZETA DIVISIONさんでしょうか。

今後はそれらのチームに負けないくらいにチームのブランディングをしていき、チームのファンを増やしていかなければならない。それはチームそのもののことだけでなく、リーグ自体のファンの拡大にも繋がると思っています。そのひとつとして安易に強い選手を入れていくのではなく、G8Sとして認識されるような選手を育てて、チームの顔となってほしいですね。
——ありがとうございます。
次はNEUUの担当者である小田急電鉄 まちづくり事業本部新宿プロジェクト推進部課長代理 宮内悠太氏と、小田急電鉄 経営企画本部デジタル変革推進部DXグループ調査役 水落大樹氏に話を聞きました。

——まずはNEUUについて教えてください。
宮内悠太氏(以下、宮内):最新技術をハブに、人と人がコミュケーションをする場を目指しています。施設のうりは「VR映画」で、国際映画祭の受賞作など国内外の作品を常時4~5作品視聴できるようになっています。VRに興味があってもVR機器を持っていない人はまだまだ多い印象ですので、NEUUに来ればいつでも誰でも最新の機材やコンテンツを楽しめる、といった場にしていければと思っていますね。

——G8Sのパブリックビューイングを開催する経緯はなんでしょうか。
水落大樹氏(以下、水落):もともとG8Sの選手とは、私的に交流があったんです。そこからG8Sが、ゲームを通じた地域連携イベントなども考えていきたいという話をうかがっていまして——。それならば、鉄道会社として沿線地域にさまざまなアセットやコネクションを持っている我々と何かできないかと感じ、そこから仕事としての対話が始まりました。
そして、今回のSFLのパブリックビューイングの話が具体的に出てきたので、NEUUの運営を担当している宮内に相談をしました。NEUUとしても新たな試みでしたが、既存とは違う層のお客さまにご来場いただけることのメリットも大きいと考え、まずはやってみよう、ということになりました。
——NEUUとしては場所貸しだけでなく、何かパブリックビューイングのための施策とかあるのでしょうか。
宮内:施設の訴求ポイントがVRやARといった技術の部分だけだと、お客さまへの認知の広がりがどうしても限定的になってしまうという課題感を持っていました。eスポーツのパブリックビューイングの開催は今回が初めてですが、集客力もあるしすごい熱量を持ったイベントだとあらためて感じましたね。ゆくゆくはVR機材がそろっていることなどを生かして、たとえばNEUUを起点にリアル会場とVR会場を繋いだイベントができたら面白いなと思っています。
また、今回は初めてということで飲食に関してはソフトドリンクとビールのみの提供でしたが、お仕事終わりで夕食を食べていないお客さまも多いように見受けられましたので、今後はお食事の提供なども検討できればと思います。当社グループにはレストラン業態もありますので、連携できる可能性も十分にありそうですし。デリバリーとの提携でNEUUに来た方とVR会場で見ている方たちが同じものを食べられるようになったら面白いかもしれませんね。
——今後はSFL以外でもパブリックビューイングを開催する予定はあるのでしょうか。
水落:今のところ具体的な計画はありませんが、個人的にはFPSなど対戦格闘ゲーム以外のジャンルでもやってみたいですね。もちろんジャンルを拡げるだけでなく、格ゲー自体ももっと掘り下げて拡げていきたいと思っています。あとは小田急電鉄の沿線でもこのような取り組みを増やして、沿線地域の活性化とeスポーツシーンの盛り上がりに貢献できればうれしいですね。
eスポーツに関心を寄せている沿線地域も多いと聞いているので。もしかしたら、いずれは複数の沿線地域を結んでリアルとオンラインを融合して行うイベントや、ほかの鉄道会社との対抗戦が開催される未来がくるかもしれません。

——鉄道会社は結構eスポーツに関わっていますよね。JR東日本、東京メトロ、京浜急行など。それらとの対抗戦は面白そうですね。
宮内:鉄道会社としては、人々に移動するための目的を持ってもらうことが最も重要なミッションだと思っています。そのためには能動的に移動するための楽しみが必要です。eスポーツにはその要素が十分にあります。
ゆくゆくはNEUUが沿線地域とeスポーツを結びつける聖地のひとつとして認識されるようにやっていきたいです。当面の目標としては、eスポーツのパブリックビューイングの定期開催やファンミーティングなどの交流イベントの開催ですね。
——ありがとうございました。
———
FENNELのチアパーティーの時もそうでしたが、チームが主催するパブリックビューイングは、そのチームの応援に特化するため、一体感と盛り上がりはかなりのものです。
以前のSFLは対戦チームをスタジオに呼んで対戦していましたが、今は昨年のリモート対戦が引き続き行われ、選手は自宅から参加しています。
パブリックビューイングも開催されているのであれば、選手がパブリックビューイングの場で対戦をするサテライト会場的に行うのもいいのではないでしょうか。昨年のSaishunkan SOL 熊本も再春館の社内にて選手が集まり、社員の応援のもと試合に臨んでいました。奇しくも、その試合をきっかけにSaishunkan SOL 熊本は右肩上がりに調子を上げ、準優勝の結果を残しています。目の前で声援を聞きながらプレイするのは選手にとっても励みになることは間違いないので、どのチームも試してみてはいかがでしょうか。
撮影:志田彩香
そんな中、今シーズンの要となりそうなのが、パブリックビューイングです。配信プラットフォームのZAIKOにてパブリックビューイング用のチケットを購入すれば、飲食店や商業施設などで簡単にSFLのパブリックビューイングを行うことができるようなりました。
開幕戦となる7月7日(金)には、Good 8 Squad(G8S)、広島 TEAM iXA、CYCLOPS athlete Gaming、忍ism Gamingの4チームがパブリックビューイングを行っています。
昨年まではコロナ禍により観客を入れての試合をほとんどできませんでしたが、今シーズンはパブリックビューイングという形で各チームとそのファンが交流しながら応援できる場を提供しています。
ガチゲーマーから親子連れまでさまざまなファンが集まったNEUU(にゅー)の会場
今回は、G8Sのパブリックビューイングにお邪魔してきました。G8Sが会場に選んだのは、新宿にあるNEUU。NEUUは、VRやARを使った映像視聴体験の提供やイベントの開催を行っている、小田急電鉄が運営するXR特化型複合施設です。
G8Sのパブリックビューイングは、1,100円(税込)のチケット制でしたが、現場での実況予定だったなない氏が不在となることで、急遽無料での観戦となりました。本来であれば、試合開始前になない氏とG8Sのオーナーによるトークショウなども予定されていましたが、それも中止となり、試合の観戦、応援、それにグッズ販売での展開です。

▲観戦のほかにオーナーによるトークショーや、じゃんけん大会なども行われ大いに盛り上がりました
そういった事情もあり、パブリックビューイングの開始時間となっても、来場した客は2~3人程度で、パブリックビューイングの開催が危ぶまれるのでは?と思いましたが、試合開始直前となると一気に来場者が増え、最終的には40名ものファンが駆けつけました。

▲来場者の中には親子連れも。お父さんがG8Sのカワノ選手のファン。お子さんはその影響でSFLを観るようになったようですが、ウメハラ選手のファンだとか
G8Sは3試合目の登場となり、1、2試合目はおとなしめの展開。もちろん『スト6』が好きな人たちが集まっているので、いいプレイが出たら沸くものの、『スト6』のファンは静かだなという印象です。
しかし、G8Sの出番となり、ガチくん選手や立川選手、ぷげら選手のスーパープレイが飛び出したり、ラウンドを取得したりすると打って変わって、大きな声が飛び交い、拍手喝采となります。やはりパブリックビューイングの会場にわざわざ来てまで応援するファンが大人しい訳がありません。推しのチームが登場するまでエネルギーを溜め込んでいたわけです。
試合が終わり、公式配信が終了したあとで、G8Sのメンバー全員がオンラインを通じて、パブリックビューイング会場と繋がり、大会の感想や対戦秘話などを話してくれました。これも現場ならではの良さだと言えます。

▲G8Sの選手が勝利すると拍手喝采の大盛り上がりとなりました

▲試合後は現地のファンのみが楽しめるメンバーとのオンライン通話が実現。オーナーがひとりひとりに今回の感想などを聞いていました
今回は残念ながら、なない氏とオーナーによる対談が実現しませんでしたが、代わりにオーナーとNEUUの担当者に話を聞く機会を得たので、今回のパブリックビューイングの成果と今後の活動について聞いてきました。
FPS主体のチームに負けないくらいのファンを増やしていきたい——Good 8 Squadオーナーの思い
——今回、パブリックビューイングを開催するきっかけはなんだったんでしょうか。
G8Sオーナー:最初はカプコンさんからパブリックビューイングを開催して欲しいとのオファーがありました。昨年のSFLでキャラバンを行いましたが、それ以前よりチームとしてはファンミーティングはやりたかったんですよね。
G8Sのファンは熱量が高いと思っていたので、絶対にファンと選手が会える機会は必要だろうと。競技タイトルが『スト6』になり、カプコンさんからのオファーもあったので、絶好の機会だと思いました。コロナ禍前では多くのファンはプレイヤーでもありましたけど、今はプレイしていない人のファンも増えてきている印象です。
その人たちには余計にファンミが必要だと考えています。1st STAGEの突破が確定したら選手とファンを集めたファンミをやりたいと思っています。

——パブリックビューイングを開催するにあたり、どんなことをやろうと考えていましたか。
G8Sオーナー:先ほども話しましたが、選手とのふれあいはしていきたいですね。現場でしか味わえないことはしていきたい。ゲームをプレイしない人が増えてきているとは言いましたが、それでもプレイヤーが多いのも事実です。対戦会の規模とまではいきませんが、今回は2台の対戦台を用意し、ファン同士が交流できるようにしています。
あとは、グッズの先行販売もしています。グッズコーナーには昨年のユニフォームも展示しているんですよね。これは売り物ではないですが、実際に選手が着たユニフォームを観られるのもオフラインならではだと思います。

▲ここでしか見られないグッズが展示されるなど、会場特典も充実

▲会場には自由に対戦が楽しめるブースも設置されていました。来場者の中には自前のアケコンを持参している方も。eスポーツのパブリックビューイングならではの光景です
——SFLが始まりましたが、今年の手応えはいかがでしょうか。
G8Sオーナー:昨年のチャンピオンチームであり、いろいろプレッシャーなども感じていると思います。今年のユニフォームはG8Sのロゴに密かにチャンピオンを示す王冠が描かれているんです。今シーズンは競技タイトルが『スト6』に変わったので昨年までと状況は大きく変わっています。チームの選手は比較的スロースターターの選手が多く、これまで以上にキツい年になるのではないかと感じている。ただ、選手やスタッフ全員の意識は高く保てています。
——G8Sはコーチや監督の存在がほかのチームとの違いでもありますよね。
G8Sオーナー:先週、ちょっとした合宿をしてみたんです。いろいろ試せていい機会となったんですけど、やはりコーチの存在は大きいですね。技術的な話より、コーチが不在だと、チームのことは選手だけで話合わないとならない。コーチが間に入ることで、選手同士の意見の交換がスムーズに行くようになります。
——『スト6』になって、これまで以上に盛り上がりを見せ、さまざまなチームが『スト6』部門を建てていますが、そこはいかがでしょうか。
G8Sオーナー:REJECTさんやCrazy RaccoonさんはSFLに参加しているeスポーツチームと比べても大手のチームといえます。特にCrazy Raccoonさんはファンの数だと国内TOPともいえるぐらいのチームで、そして数あるeスポーツチームの中でも特に箱推しのファンが多い印象です。ほかだとZETA DIVISIONさんでしょうか。

今後はそれらのチームに負けないくらいにチームのブランディングをしていき、チームのファンを増やしていかなければならない。それはチームそのもののことだけでなく、リーグ自体のファンの拡大にも繋がると思っています。そのひとつとして安易に強い選手を入れていくのではなく、G8Sとして認識されるような選手を育てて、チームの顔となってほしいですね。
——ありがとうございます。
小田急沿線地域の活性化とeスポーツシーンの盛り上がりに貢献したい——NEUU担当者インタビュー
次はNEUUの担当者である小田急電鉄 まちづくり事業本部新宿プロジェクト推進部課長代理 宮内悠太氏と、小田急電鉄 経営企画本部デジタル変革推進部DXグループ調査役 水落大樹氏に話を聞きました。

▲写真左から宮内悠太氏、水落大樹氏
——まずはNEUUについて教えてください。
宮内悠太氏(以下、宮内):最新技術をハブに、人と人がコミュケーションをする場を目指しています。施設のうりは「VR映画」で、国際映画祭の受賞作など国内外の作品を常時4~5作品視聴できるようになっています。VRに興味があってもVR機器を持っていない人はまだまだ多い印象ですので、NEUUに来ればいつでも誰でも最新の機材やコンテンツを楽しめる、といった場にしていければと思っていますね。

▲小田急ハルクの裏通りにあるNEUU。普段はVRの体験やイベント開催などで使われています
——G8Sのパブリックビューイングを開催する経緯はなんでしょうか。
水落大樹氏(以下、水落):もともとG8Sの選手とは、私的に交流があったんです。そこからG8Sが、ゲームを通じた地域連携イベントなども考えていきたいという話をうかがっていまして——。それならば、鉄道会社として沿線地域にさまざまなアセットやコネクションを持っている我々と何かできないかと感じ、そこから仕事としての対話が始まりました。
そして、今回のSFLのパブリックビューイングの話が具体的に出てきたので、NEUUの運営を担当している宮内に相談をしました。NEUUとしても新たな試みでしたが、既存とは違う層のお客さまにご来場いただけることのメリットも大きいと考え、まずはやってみよう、ということになりました。
——NEUUとしては場所貸しだけでなく、何かパブリックビューイングのための施策とかあるのでしょうか。
宮内:施設の訴求ポイントがVRやARといった技術の部分だけだと、お客さまへの認知の広がりがどうしても限定的になってしまうという課題感を持っていました。eスポーツのパブリックビューイングの開催は今回が初めてですが、集客力もあるしすごい熱量を持ったイベントだとあらためて感じましたね。ゆくゆくはVR機材がそろっていることなどを生かして、たとえばNEUUを起点にリアル会場とVR会場を繋いだイベントができたら面白いなと思っています。
また、今回は初めてということで飲食に関してはソフトドリンクとビールのみの提供でしたが、お仕事終わりで夕食を食べていないお客さまも多いように見受けられましたので、今後はお食事の提供なども検討できればと思います。当社グループにはレストラン業態もありますので、連携できる可能性も十分にありそうですし。デリバリーとの提携でNEUUに来た方とVR会場で見ている方たちが同じものを食べられるようになったら面白いかもしれませんね。
——今後はSFL以外でもパブリックビューイングを開催する予定はあるのでしょうか。
水落:今のところ具体的な計画はありませんが、個人的にはFPSなど対戦格闘ゲーム以外のジャンルでもやってみたいですね。もちろんジャンルを拡げるだけでなく、格ゲー自体ももっと掘り下げて拡げていきたいと思っています。あとは小田急電鉄の沿線でもこのような取り組みを増やして、沿線地域の活性化とeスポーツシーンの盛り上がりに貢献できればうれしいですね。
eスポーツに関心を寄せている沿線地域も多いと聞いているので。もしかしたら、いずれは複数の沿線地域を結んでリアルとオンラインを融合して行うイベントや、ほかの鉄道会社との対抗戦が開催される未来がくるかもしれません。

——鉄道会社は結構eスポーツに関わっていますよね。JR東日本、東京メトロ、京浜急行など。それらとの対抗戦は面白そうですね。
宮内:鉄道会社としては、人々に移動するための目的を持ってもらうことが最も重要なミッションだと思っています。そのためには能動的に移動するための楽しみが必要です。eスポーツにはその要素が十分にあります。
ゆくゆくはNEUUが沿線地域とeスポーツを結びつける聖地のひとつとして認識されるようにやっていきたいです。当面の目標としては、eスポーツのパブリックビューイングの定期開催やファンミーティングなどの交流イベントの開催ですね。
——ありがとうございました。
———
FENNELのチアパーティーの時もそうでしたが、チームが主催するパブリックビューイングは、そのチームの応援に特化するため、一体感と盛り上がりはかなりのものです。
以前のSFLは対戦チームをスタジオに呼んで対戦していましたが、今は昨年のリモート対戦が引き続き行われ、選手は自宅から参加しています。
パブリックビューイングも開催されているのであれば、選手がパブリックビューイングの場で対戦をするサテライト会場的に行うのもいいのではないでしょうか。昨年のSaishunkan SOL 熊本も再春館の社内にて選手が集まり、社員の応援のもと試合に臨んでいました。奇しくも、その試合をきっかけにSaishunkan SOL 熊本は右肩上がりに調子を上げ、準優勝の結果を残しています。目の前で声援を聞きながらプレイするのは選手にとっても励みになることは間違いないので、どのチームも試してみてはいかがでしょうか。
撮影:志田彩香
【岡安学 プロフィール】
eスポーツを精力的に取材するフリーライター。ゲーム情報誌編集部を経て、フリーランスに。さまざまなゲーム誌に寄稿しながら、攻略本の執筆も行い、関わった書籍数は50冊以上。現在は、Webや雑誌、Mookなどで活動中。近著に『みんなが知りたかった最新eスポーツの教科書』(秀和システム刊)、『INGRESSを一生遊ぶ!』(宝島社刊)
Twitter:@digiyas
eスポーツを精力的に取材するフリーライター。ゲーム情報誌編集部を経て、フリーランスに。さまざまなゲーム誌に寄稿しながら、攻略本の執筆も行い、関わった書籍数は50冊以上。現在は、Webや雑誌、Mookなどで活動中。近著に『みんなが知りたかった最新eスポーツの教科書』(秀和システム刊)、『INGRESSを一生遊ぶ!』(宝島社刊)Twitter:@digiyas
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- 【大会レポート】2025年『パズドラ』全国47都道府県のNo.1ファミリーァ選手!——「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2025 SHIGA」
- 都道府県別eスポーツ大会「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2025 SHIGA」の決勝大会が11月22日(土)〜23日(日)に開催。パズル&ドラゴンズ(パズドラ)部門において、千葉県代表・ファミリーァ選手が優勝した。 全国都道府県対抗eスポーツ選手権とは全国47都道府県で予選を勝ち抜いた代表選手によって競われるeスポーツの全国大会。一般社団法人日本eスポーツ協会(JESU)が主体となり、2019年から文化プログラムとして毎年開催されている。競技は複数のタイトルが採用され、総合ポイントによって総合優勝が決定する。https://jesu.or.jp/2025shiga/ <以下、ニュースリリースより>「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2025 SHIGA パズドラ部門」優勝者が決定! オンラインゲームの企画・開発・運営・配信などを行うガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社は、都道府県代表選手によって競われるeスポーツの全国大会「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2025 SHIGA パズドラ部門」の本戦を2025年11月22日(土)、23日(日)にプロシードアリーナHIKONE(滋賀県)にて開催いたしました。「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2025 SHIGA パズドラ部門」ロゴ https://pad-esports.gungho.jp/2025shiga/左から、準優勝・SK選手(岐阜県)、優勝・ファミリーァ選手(千葉県)、第3位・もわくん選手(京都府) 2025年7月にオンラインにて行った全国予選、8月より全国6都市を巡り実施したブロック代表予選を経て、47都道府県の『パズドラ』No.1プレーヤーの座をかけた決勝戦へ進んだのは2名の『パズドラ』プロゲーマーを含む3名の選手たち。パズルテクニックと戦略を駆使し、白熱のバトルを制したのは、千葉県代表でプロでもあるファミリーァ選手でした。準優勝は同じくプロで岐阜県代表のSK選手、第3位は京都府代表のもわくん選手となりました。決勝戦の様子 激戦を終えた3名からコメントが届いています。優勝 千葉県代表・ファミリーァ選手(プロ) 千葉県代表・ファミリーァ選手(プロ) 「うれしいです。緊張であまりうまくいかなかった点もありましたが、前日ホテルで考えていた計画通りにできました。これからも(プロとして)、もっと(『パズドラ』を)盛り上げていきたいと思います。」準優勝 岐阜県代表・SK選手(プロ) 岐阜県代表・SK選手(プロ) 「ミスせずにできたので後悔はないです。」第3位 京都府代表・もわくん選手 京都府代表・もわくん選手 「プロの壁が大きかったです。ファミリーァ選手とやりたかったことが全部ぶつかってしまって、それがすべて打ち負けてしまいました。準備不足もありますが、さすがにプロは上手だなと痛感しました。」本戦[1回戦・準決勝]および本戦[決勝]の模様は、YouTube「パズドラ公式チャンネル」よりアーカイブにてご覧いただけます。 【本戦 DAY1 [1回戦・2回戦・準決勝]】https://youtu.be/4Ye8UsUIVdM 【本戦DAY2 [決勝戦]】https://youtu.be/U_58J6jZLSk『パズドラ』とは スマートフォン向け定番パズルRPG『パズル&ドラゴンズ』をはじめ、『パズドラバトル』などのゲームの他、アニメやマンガ、玩具に至るすべてを含む幅広いコンテンツの総称です。『パズドラ』ロゴ また『パズドラ』はJESU認定のeスポーツタイトルです。プロ認定権利が与えられる大会や、認定プロと一般プレーヤーが対戦可能な大会などが開催されています。© GungHo Online Entertainment, Inc. All Rights Reserved.
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- 【大会レポート】eFootball™国内No.1は千葉県代表のUDI選手/えーおー選手!——「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2025 SHIGA」
- 都道府県別eスポーツ大会「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2025 SHIGA」の決勝大会が11月22日(土)〜23日(日)に開催され、eFootball™部門においてUDI選手(コンソール部門)とえーおー選手(モバイル部門)が優勝を果たした。全国都道府県対抗eスポーツ選手権とは全国47都道府県で予選を勝ち抜いた代表選手によって競われるeスポーツの全国大会。一般社団法人日本eスポーツ協会(JESU)が主体となり、2019年から文化プログラムとして毎年開催されている。競技は複数のタイトルが採用され、総合ポイントによって総合優勝が決定する。https://jesu.or.jp/2025shiga/ <以下、ニュースリリースより>eFootball™部門を制したのはUDI選手とえーおー選手!千葉県初の総合優勝に貢献~ 株式会社コナミデジタルエンタテインメントは、2025年11月22日(土)、23日(日)に滋賀県彦根市のプロシードアリーナHIKONEで開催された「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2025 SHIGA」の『eFootball™』部門において、千葉県代表のUDI選手(家庭用ゲーム機)とえーおー選手(モバイル)が優勝したことをお知らせします。千葉県代表 左:UDI選手(家庭用ゲーム機) 右:えーおー選手(モバイル) 「全国都道府県対抗eスポーツ選手権」は、各地の予選を勝ち抜いた都道府県代表選手によって競われるeスポーツの全国大会で、2019年から国民スポーツ大会(国体)の開催地で実施されています。当社のサッカーゲーム『eFootball™』は、初年度から競技タイトルのひとつとして採用されています。今年もより多くのプレーヤーが参加できるよう、モバイルと家庭用ゲーム機のふたつのプラットフォームで競技を実施しました。決勝大会では、予選を勝ち上がった千葉、東京、静岡、熊本に加え、開催県である滋賀県の計5チームで全国の頂点を競いました。 決勝戦は、千葉県代表と熊本県代表による熱戦となりました。第1試合(家庭用ゲーム機)では、『eFootball™』世界王者の UDI選手 と、「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2021 MIE」優勝者の くま選手 が対戦。タイトルホルダーの両選手とも一歩も譲らない攻防が続く中、先制点を奪ったのはUDI選手。そのままリードを守り切り、勝利を収めました。続く第2試合(モバイル)では、熊本代表の 竜巻選手 が先制点を決め、巻き返しを狙う展開となりましたが、千葉代表の えーおー選手 が1点を返し、総合得点が2-1となり、千葉県代表が見事優勝を飾りました。また、『eFootball™』部門優勝が全国都道府県対抗eスポーツ選手権における千葉県初の総合優勝にも貢献しました優勝コメント UDI選手(家庭用ゲーム機) まずは本当にうれしいという気持ちが大きいです。この全国都道府県対抗選手権には第1回から出場を続けて、これまで結果を残すことができなかったのですが、今回2人の力を合わせて初めて優勝できて本当に幸せです。えーおー選手(モバイル) 試合内容はそれほど良くなかったのですが、UDIさんが先に1点を奪ってくれたので、そのリードを守りきれてよかったです。当日の様子 集合写真 モバイル部門決勝 勝利を喜ぶ千葉県代表 なお、試合の様子は、以下の『eFootball™』公式YouTubeチャンネルからご覧いただけます。 また、当日は人気インフルエンサーとの『eFootball™』対決やグッズが当たるじゃんけん大会など、来場者参加型のイベントを実施し、滋賀県の皆さまにeスポーツと『eFootball™』の魅力をお届けしました。ちょぶりさんと来場者によるeFootball™対決 インフルエンサーによるじゃんけん大会 コナミデジタルエンタテインメントは、今後もeスポーツの取り組みを通じて、お客様に楽しさと感動を提供していきます。当社のeスポーツへの取り組みについて 「eFootball™」シリーズは1995年に家庭用ゲーム「ウイニングイレブン」として誕生して以来、長年多くのお客様に支えられてきたサッカーゲームです。「第18回アジア競技大会ジャカルタ・パレンバン」のデモンストレーション競技や、国スポ文化プログラムとして開催されている「全国都道府県対抗eスポーツ選手権」に2019年の茨城大会から7大会連続で採用されるなど、国内外で競技タイトルとして注目を集めています。2024年から国際サッカー連盟(FIFA)とeスポーツの協業に関する契約を締結し、「FIFAe World Cup™」の競技タイトルとしても『eFootball™』が採用され、今年は全世界で1,600万人以上のプレーヤーが参加しています。また、プロサッカークラブと取組んでいる「eFootball™ Championship 2024 Club Event」の開催や、J1・J2の全40クラブが参加する「eJリーグ eFootball™」を公益社団法人 日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)と共同開催するなど、eスポーツとリアルスポーツを組み合わせた取り組みも拡大しています。『eFootball™』について 『eFootball™』は、1995年に「ウイニングイレブン」として誕生して以来、世界中のサッカーファンに愛されてきたゲームで、累計ダウンロード数は、現在9億を超えています。現実の試合で活躍した選手や注目リーグの選手、サッカー史に名を刻むレジェンド選手などを獲得・育成して”自分だけ”のオリジナルチームで戦う「ドリームチーム」モードで楽しめるほか、オンラインで最大3vs3の協力プレーが楽しめる「Co-op」で“熱狂”を体感できます。また国内外のさまざまなeスポーツ大会において競技タイトルとして採用されており、全世界に向けてデジタルを活用したサッカーの楽しさを拡げています。eFootball™公式サイト: https://www.konami.com/efootball/ja/ 公式Xアカウント: @we_konami