FPSのeスポーツタイトルを快適にプレイするうえで、最近はデバイスへこだわるユーザーが増えているように感じる。わかりやすいのがキーボードやマウスで、eスポーツの大会やイベントなどにいくと、だいたい提携している企業やメーカーのブースがあり、プレイで有利になるデバイスをアピールしている。

 

こちらから入力するデバイスへのこだわりももちろん大事だが、筆者としては最も大事なのはモニターだと考えている。そもそも、敵を見ることができなければ、入力のしようがない。

 

今回取り上げるMSIのゲーミングモニター「G27C4X」は、FPSのためにモニターをちょっとステップアップしたいというユーザーにおすすめしたい一台だ。250Hz対応(オーバークロック時)、湾曲パネル、27インチとFPSで必要な三種の神器「リフレッシュレート・湾曲・27インチ」がそろっている。

 

 

高いリフレッシュレートで差を付けろ

 

前述のとおり、まずは「G27C4X」にはFPSを遊ぶうえで大切にしたい「リフレッシュレート・湾曲・27インチ」の3つが揃っていることを強調したい。

 

リフレッシュレートとは、簡単に述べると1秒間に描画する画像の枚数を表すこの数値は、一般的なモニターで60。ゲーミングモニターならエントリーモデルでは144Hzのことが多い。そんななか「G27C4X」は250Hzと非常に高い(DP接続・オーバークロック時。HDMI接続では最大240Hz)。

 

 

リフレッシュレートが高いことにより、敵の動きが表現される枚数が増え、より滑らかに視認することができる。敵の動きがより鮮明になるというわけだ。

 

なお、これより上のリフレッシュレートになると300Hzを超えるモデルも市場に存在するが、価格が一気に跳ね上がる。250Hzは現状コストパフォーマンス良く購入できるちょうどよい塩梅だ。

 

湾曲で画面端に簡単アクセス

 

次に湾曲だ。これは文字通りディスプレイが曲がっていることであり、没入感を高めてくれる。FPSで没入感はいらないと思うかもしれないが、もうひとつ「視点移動の少なさ」というメリットもある。当然ながら、画面が湾曲していることによりモニターの左右の端っこ部分はプレイヤーの目に近くなる。じつは、これが馬鹿にならないのだ。

 

 

例えば『VALORANT』や『Apex Legends』といったタイトルでは、画面の端にミニマップなどがある。これに対する意識の向け方が湾曲だとかなり変わる。より身近に画面の端を感じるようになる。敵や味方の位置を把握することはとても大事であることは、FPSプレイヤーならよくわかるだろう。

 

FPS以外でも嬉しい「27インチ」というサイズ感

 

そして最後に、27インチというサイズだ。これは好みが分かれるというのが正直なところだが、一般的なユーザーがデスクに置ける実用的なサイズの最大値ではないだろうか。プロプレイヤーは大会などで24インチ前後のモデルを使うことが多いが、特にプロを目指しているわけではないユーザーなら、より敵を見やすい27インチをおすすめしたい。

 

また、27インチというサイズ感は、映像作品を楽しむ際に迫力が増す。湾曲していることも手伝って、映画やドラマを見る際にも有用だ。

 

そういう意味では、家庭用ゲーム機でソロゲーを遊ぶのにも向いていると言える。家庭用ゲーム機では1080p・120Hz動作にも対応しているので、遊びたいタイトルも増えてきた最新のゲーム機を遊び尽くすにももってこいだ。

 

▲HDMI2.0bポート×2とDisplayPort 1.2a×1を備えている

 

ただし、解像度は1,920×1,080(フルHD)と比較的控えめだ。ビジネス用途などでガッツリ使いたい場合にはより高い解像度のモデルをおすすめしたい。ただし、FPSでは前述の通りより高いfpsを出すために、設定や解像度を落とす傾向にもある(そもそも敵を見やすくするためにグラフィック設定を落とすことも多々ある)。そして、ゲーム上の解像度とデスクトップの解像度に齟齬がある場合、アプリケーションを切り替えた際に画面が大きく乱れることがあるため、FPSゲーマーにとってはむしろ「フルHDがちょうどいい」というユーザーも少なくない。

 

ゲーマーをサポートする機能も充実

 

また、応答速度1ms(MPRT)と普通にプレイしている分にはまず遅延は感じないほか、ブレや残像感を抑えるアンチモーションブラーや、画面のチラつきを抑制するアンチフリッカーにも対応している。どちらもFPSをプレイするうえで大切な機能である。

 

そのほか、長時間ゲームしがちなゲーマーにも嬉しいブルーライトカット機能や、暗い場所の視認性をあげるナイトビジョンも搭載している。

 

対応のグラフィックカードを搭載したPCであれば、ちらつき補正やレスポンス補正をしてくれるFreeSync Premiumの恩恵に預かることも可能だ。

 

 

これらの一部機能や、入力機器の切り替えなどはモニター右下背面のジョイスティックで操作する。こちらのレスポンスも非常に良好でサクサク動くのも嬉しいポイントである。グラフィックの設定も豊富なプリセットが用意されているため、多種多様なゲームに対応している。

 

▲VESAマウントにも対応している

 

これでいてコストパフォーマンスは高い

 

ここまで述べてきた通り、FPSを中心に映像鑑賞や家庭用ゲーム機でのプレイなど、高いスペックを持っている。それにも関わらず、気になる価格は32,800円とかなり求めやすい(Amazon.co.jp専売)。セール時には27,800円まで値下がることもあるようだ。

 

ゲーミングモニター最初の一台としてはもちろん、現在エントリークラスのモニターを使用しているなら、FPSをよりしっかり遊ぶためのステップアップとしてもおすすめしたい一台だ、

 

G27C4X製品ページ:https://msi.gm/S7DB5F81

■G27C4X 基本スペック

パネルサイズ:27インチ
アスペクト比:16:9
最大解像度:フルHD(1,920 × 1,080)
リフレッシュレート:240Hz(オーバークロック設定時:250Hz)
応答速度:1ms(MPRT)
パネル種類:VA
表面タイプ:ノングレア
画素ピッチ (H X V):0.3114 × 0.3114(mm)
色域:sRGBカバー率:96.67% DCI-P3カバー率:89.72%
最大表示色:約10億7,300万色
視野角:178°(H)/ 178°(V)
パネル表面曲率:1,500R
輝度:300
コントラスト比:3,000:1
消費電力:使用時 21W / スタンバイ時 0.5W
入出力端子:HDMI 2.0b ×2 DisplayPort1.2a ×1 ヘッドホン出力 ×1
本体サイズ(W × D × H ):611.5 × 225.4 × 457.9(mm)
本体重量:約4.53kg
電源タイプ:45W ACアダプタ
電源入力:100 ~ 240V、50 / 60Hz
走査周波数:258.3 ~ 274.3 KHz(H)/ 96 ~ 250 Hz(V)
上下角度調節(チルト):-5° ~ 20°
高さ調節:なし
左右角度調整(スイベル):なし
画面回転(ピボット):なし
映像端子:最大解像度 / リフレッシュレート:
DP:1,920 × 1,080 / 250Hz
HDMI:1,920 × 1,080 / 240Hz

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