『リーグ・オブ・レジェンド』(LoL)の世界大会「Worlds 2023」最後のステージとなる「ノックアウトステージ」のファイナル(決勝)が11月19日(日)に行われ、韓国T1が中国WeiboGaming(WBG)を下し、2017年以来の優勝を果たした。T1はこれで2013年、2014年、2016年以来となる、「Worlds」史上最多の4度目の世界一となった。

決勝戦の舞台はソウルのGocheok Sky Dome。Bo5(3試合先取)を勝利したチームに、栄光のトロフィーと賞金総額の20%にあたる44万5000ドル(約6700万円)が与えられる。


攻撃的なWBG、マクロで勝つT1


今大会はブルーサイドが勝利することが多かったが、T1はその中でもレッドサイドで勝利して勝ち抜いてきた。さらに、T1はLPLとの試合は今季敗北していない。そんなジンクスがささやかれる中で、ゲーム1のサイド選択権を得たのはWBGだ。

WBGはまず、ミッドのFaker選手に対するバンに3つを割き、相手をつかまえることに優れたマオカイをピック。対するT1はカリスタ、レナータ・グラスクの攻撃的なボットデュオを押さえる。WBGはトップとミッドを優先し、セナ&タム・ケンチによる「断食」デュオを選択した。

試合の主導権を最初に握ったのはWBGだった。ミッドやトップへのガンクが刺さり、キルを積み重ねていく。試合が動いたのは18分過ぎ。WBGがドラゴンを狙うスキに、Oner選手のリー・シンがXiaohu選手を手前にキック。Xiaohu選手はぎりぎり逃げ切るが、Zeus選手のヨネがドラゴンで弱ったWBGの3人をとらえ、一気に巻き返す。

さらにGumayusi選手が狙われるも、Keria選手、Faker選手の援護から逆にエース獲得。ピンチをチャンスに変える2度の逆転で一気にゴールド有利を広げ、1ゲーム目を制す。

ゲーム2もWBGがブルーサイドを選択。バン枠にはFaker選手のサイラスをADCサポートを得意とするKeria選手のアッシュに変更し、ゲーム1でやられたカリスタを取り上げる。対するT1はレナータ・グラスク&ドレイブンをピックし、真っ向勝負の様相。Faker選手はオープンになったサイラスをピックし、Oner選手がノクターン、Zeus選手がTheShy選手のエイトロックスに対してグウェンを選んだ。

序盤をリードしたのはT1だった。トップガンクでTheShy選手がファーストブラッド。Weiwei選手のマオカイのアルティメットに対してOner選手のノクターンがカウンターアタックから状況をひっくり返すなど、T1が1枚上を行く動きを見せ、終わってみればT1が14キルに対しWBGが1キルだけという圧勝を見せた。

あとがないWBGは再度ブルーサイドを選択し、レナータ・グラスクをバンし、ミッドのアジールをファーストピック。T1がザヤ&ラカンでボット安定を取ると、ヴァルス&バードでサポートのCrisp選手がロームしやすい構成に。さらに、ジャングルにはベルヴェス、トップにケネンとWBGはピックを大きく変更。T1はリー・シンとエイトロックスをピックした。

トップのTheShy選手へのガンクから始まったゲーム3は、少数戦ではWeiwei選手の積極的なガンクでWBGが動く。しかし、ドラゴンをめぐる集団戦などでは、にらみ合いからゲーム1と同様にOner選手のリー・シンが飛び込み、Faker選手のアカリがそれを煙幕でカバーするなど、T1も見事な連携を見せる。

WBGもTheShy選手、Xiaohu選手らが仕掛けるが、Light選手をうまく抑え込むなど、少数戦でも集団戦でもT1が上手だった。最終的にWBGに思うような動きをさせないまま、25分という短時間でT1が勝利した。



Worlds 2023 最終結果

  1. T1
  2. Weibo Gaming
  3. Bilibili Gaming
  4. JD Gaming
  5. Gen.G
  6. NRG
  7. KT Rolster
  8. LNG Esports
  9. Dplus
  10. Fnatic
  11. G2 Esports
  12. Cloud9
  13. MAD Lions
  14. GAM Esports
  15. Team Liquid
  16. Team BDS
  17. Team Whales
  18. PSG Talon
  19. LOUD
  20. CTBC Flying Oyster
  21. Rainbow7
  22. DetonatioN FocusMe




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