FPSやMOBAといったeスポーツタイトルをプレイする際に揃えておきたいのがゲーミングデバイス。ゲーミングPCに始まり、マウス、マウスパッド、ヘッドセット、キーボード、モニター……など、いずれも性能面でプレイヤーのゲームプレイをサポートしてくれる頼もしい存在だ。
今回紹介する「Optix MPG321UR-QD」は、優れた映像表現力を誇る量子ドット搭載4K/144Hz対応ゲーミングモニター。実機画像やゲームタイトルのスクリーンショットを交えつつ、気になる特徴などを紹介していこう。
圧倒的な映像表現を実現させた大型ゲーミングモニター
今回レビューするゲーミングモニターは、MSI製のOptix MPG321UR-QD。メインの映像出力用にDisplayPort(DP)とHDMI端子を搭載し、3,840×2,160の解像度(4K UHD)に対応している。PCモニターの表現力を現すVESA DisplayHDR 600の規格を満たし、従来のPCモニター以上の高コントラストな映像表現が可能だ。
加えてPCだけでなく、家庭用ゲーム機PlayStation 5(PS5)の映像出力も対応済み。HDMI2.1端子を搭載しているからこそ、PS5を4K/120Hzの高精細なグラフィックでプレイできる。
液晶サイズは32インチ、本体サイズが727.1mm(幅)×251.8mm(奥)×482.2mm(高さ)、重量は約10.1kgだ。
▲Optix MPG321UR-QDの前面イメージ。比較対象は560mlのペットボトル
続いて実際の設置イメージをご覧いただきたい。32インチを誇るOptix MPG321UR-QDのサイズ感はとにかく圧巻。具体例として筆者が所有するPCデスクの場合だと、中央に1台置いただけでもインパクトは充分以上。周辺にキーボードやスピーカー、PCデスク向けマイクを置く程度なら問題ないが、もう1台PCモニターを運用するなら設置スペースを工夫する必要があるだろう。
▲Optix MPG321UR-QDの背面イメージ。モニター設定を調節するNAVIキーが下部に配置されている
モニター背面にはMSIを象徴するドラゴンエンブレム、および本体設定をカスタマイズできるNAVIキーが見られる。どちらもピンクゴールドで色分けされており、本体のブラックカラーと調和した仕上がりなのがポイントだ。
▲Optix MPG321UR-QD付属のスペーサーネジ。モニター背面に取り付けて使用する
スタンド部分は上下の角度(チルト)と左右の首振り(スベイル)に加え、0mm~100mmの範囲で高さを切り替え可能。「画面までの距離が遠くて首が少し辛い……」という場合でも、ユーザー自身で好きなポジションに変えられる。また、VESA100規格に対応した周辺機器(モニターアーム等)も付属のスペーサーネジで問題なく取り付けOKだ。
▲Optix MPG321UR-QDのポート部分。映像出力用の端子と各種USB端子が並んでいる
▲Optix MPG321UR-QDの側面。USB端子(2ポート)とヘッドフォン端子が隣接
Optix MPG321UR-QDはポート部分に計10個のUSB端子を装備。スマートフォンの充電やUSBハブ等々、用途に応じて各種デバイスを自由に接続できるほか、本機に繋げたデバイスを最大4台のハード間(PC/PS5)で共有できるKVMスイッチ機能が便利。リモートワーク用とゲームプレイ用でPCを使い分けたいときなど、普段から複数のPCを運用しているユーザーにとってかなり役立つ機能と言えるだろう。
▲KVMスイッチ機能を使って2台のPCおよび周辺機器をモニターへ接続した様子。
▲背面のアイコニックなドラゴンエンブレム。きらびやかなピンクゴールド調で高級感たっぷり
高リフレッシュレートでeスポーツ向け性能も充実
ここからはOptix MPG321UR-QDのスペックや性能面について見てみよう。本機の最大の特徴は、何と言っても圧倒的な映像の表現力。冒頭で触れた高コントラストに続き、量子ドット技術を取り入れた液晶パネルは色域のカバー力に優れ、メリハリのついた鮮やかな発色を得意としている。
それでいてeスポーツ向け性能もしっかり両立させており、リフレッシュレート(1秒間に画面を書き換える回数)は144Hz、応答速度も1msをマーク。スピーディーな映像描写が求められるFPSや対戦アクションゲームでも、Optix MPG321UR-QDの性能ならば充分に対応できる。視界を広く保って画面内に多くの情報を収められる32インチ液晶パネルも魅力的だ。
▲Optix MPG321UR-QDの製品スペック一例(引用:https://jp.msi.com/Monitor/Optix-MPG321UR-QD/Specification)
円滑なゲームプレイを支えるためのアシスト機能も充実している。映像のカクつきやティアリングを抑える「G-SYNC Compatible」をはじめ、残像感を抑える「アンチモーションブラー(MPRT)」、眼精疲労を予防する上で効果的な「ブルーライトカット」に暗い映像を見やすくする「ナイトビジョンモード」……などなど、いずれも快適なPCライフ&ゲーミングライフを満喫するために欠かせないものばかり。
ほかにも専用アプリケーション「GamingOSD」をインストールしておくと、PC側でモニター設定を管理することもできる。Optix MPG321UR-QDは表現力に加えて一定以上のユーティリティを兼ね備えているのだ。
視界の広さでゲーム内情報を一気に把握
最後は実際のゲーム画面を交えつつ、Optix MPG321UR-QDの魅力をお伝えしたい。まずは基本プレイ無料の『リーグ・オブ・レジェンド』。5人1組のチーム同士で争うMOBAタイトルで、プレイヤー同士の連携力が問われる競技性の強いタイトルだ。
レビュープレイで最も実感した本機のメリットは「視界の広さ」。液晶パネルが小さいPCモニターと比べ、32インチ液晶パネルを持つOptix MPG321UR-QDは画面内に様々な情報(マップ地形/敵プレイヤーの位置)を収めることができる。このゲームは「情報量の多さが勝敗に直結する」と言っても過言ではないため、大型ゲーミングモニターを使用するメリットは多大と言っても良いだろう。
▲『リーグ・オブ・レジェンド』のゲーム画面。視界が広いと試合時の情報把握に大変便利
eスポーツタイトルだけでなく、オープンワールドゲーム等の美しい3Dグラフィックを楽しみたい場合にも本機は大いに役立つ。筆者は実際に『サイバーパンク2077』を遊んでみたが、きめ細やかに描き込まれたナイトシティーの街並みに改めて感動。こうしたゲームプレイのほか、4K解像度に対応した映像作品の鑑賞も、Optix MPG321UR-QDなら存分に迫力を味わえるはずだ。
▲『サイバーパンク2077』のゲーム画面。ナイトシティーの夜景が4Kモニターに美しく映える
今回ご紹介したOptix MPG321UR-QDは、4K映像もeスポーツタイトルも両方一挙に楽しめる大型ゲーミングモニター。サイズ感ゆえに設置スペースを考慮する必要こそあれ、高品質な性能はビジネスからハードなゲームプレイまで万遍なく応えてくれるだろう。これから新しいPCモニターを導入しようと考えている方は、ぜひOptix MPG321UR-QDをチョイスしてみてはいかがだろうか。
※今回レビューに使用した製品は、MSI様からご提供いただいています。
Optix MPG321UR-QD スペック表
関連記事
-
- 250Hz・24.5インチMSI「MAG 255XFV」レビュー! FPSやeスポーツを“ガチ”ではじめる第一歩に最適なゲーミングモニター
- 提供:エムエスアイコンピュータージャパン ゲーミングモニターの選択は、FPSをプレイするゲーマーにとって極めて重要な要素のひとつだ。MSIの新製品「MAG 255XFV」は、32,800円前後と安価ながら24.5インチ、リフレッシュレート250Hz、応答速度0.5msなど、FPSゲーマーにとっての"最適解"を提供する一台である。結論だけ述べると、FPSを"ガチる"最初の一歩やステップアップとしてピッタリだ。 本稿では、その特徴と実際に10日ほど使用したインプレッションをお伝えしよう。 ◆驚異的な250Hzリフレッシュレートがもたらす圧倒的な滑らかさ 「MAG 255XFV」最大の特徴は、250Hzという驚異的なリフレッシュレートと0.5msという超高速の応答速度だ。これは世界大会レベルの性能であり、一般的な60Hzや144Hzモニターとは比較にならないほど滑らかな映像を映し出す。 実際にFPSゲームをプレイしてみると、その違いは一目瞭然。敵の動きがより鮮明に、より正確に捉えられるため、エイミングの精度が格段に向上する。もちろん、プレイヤーの腕前も求められるのだが、リフレッシュレートについてはPay to Winと言ってもいい。敵が一瞬だけ頭を見せたときに精確に頭を撃ち抜くと「これは250Hzの力だ……」と思ってしまうほど、その違いは大きい。低いリフレッシュレートのモニターに戻してみると明らかに違いがわかるだろう。一度この滑らかさを体験すると、もはや低リフレッシュレートのモニターには戻れなくなる。 ◆プロシーンでも愛される24.5インチディスプレイ 「MAG 255XFV」は24.5インチというサイズを採用している。これはプロのFPS選手の間で最もスタンダードなサイズとされている。多くのFPSタイトルの国際大会などでも使用されるサイズ感であるほか、視野全体を素早く把握できる最適なバランスを持っているようにも感じる。 大きすぎるモニターだと視線の移動距離が増え、反応が遅れる可能性があり、小さすぎると細かい部分が見づらくなる。一方で24.5インチは、自然に視界で敵の動きを捉えやすく、かつデスク上でも邪魔にならないサイズ感であり、多くのゲーマーに愛用されているといえるだろう。 もちろん、VESA規格(100)にも対応しているため、お好みでモニターアームなどと組み合わせるのも良いだろう。 ◆高コントラストと高速表示を両立するRAPID VAパネル 「MAG 255XFV」はRAPID VAパネルを採用している。RAPID VAパネルは深い黒の表現力に優れており、コントラスト比が高いのが特徴だ。よりハッキリとした映像を楽しむことができ、(こればっかりは好みにもよるが)映画やドラマといったコンテンツ視聴にも向いている。 さらに、アンチモーションブラー技術の採用により、高速な動きでもぶれの少ないクリアな映像を実現。FPSやアクションゲームでのプレイ体験を大幅に向上させてくれる。また、家庭用ゲーム機でも1080p/120Hz表示に対応しているため、幅広いゲーミング環境で活用できる。HDMI 2.0bも2つ搭載しているため、複数のゲーム機を接続できるのも嬉しい。 ◆充実の機能群でゲーミング体験を最適化 そのほか、「MAG 255XFV」には目の疲れを軽減するアンチフリッカー、画面のちらつきやティアリングを防止するAdaptive-Syncなどに対応するほか、より鮮やかで豊かな色彩表現を実現するHDR、暗所視認性向上させるナイトビジョン、ゲーム内の視認性を自動調整するAIビジョン、複数の入力ソースを同時表示するPIP / PBPなど、豊富な機能も特徴的だ。 とりわけAIビジョンは、ゲームの種類や場面に応じて自動で最適な画質設定を行うため、常に最高のパフォーマンスを発揮できるだろう。 ◆FPSゲーマーの理想を追求したモニター ここまで述べてきた通り、「MAG 255XFV」はFPSゲーマーの要求に応えるべく設計された高性能モニターだ。250Hzの高リフレッシュレート、0.5msの応答速度、24.5インチのサイズ感、RAPID VAパネルによる高画質と高速表示の両立など、FPSゲーマーにとっての最適解が詰め込まれているのだ。 初めてハイエンドゲーミングモニターを検討しているユーザーはもちろん、現在60Hzや144Hzなどのモニターを使用しているユーザーのステップアップにもってこいだ。FPSゲームでより高いレベルを目指すプレイヤーにとって有力な選択肢のひとつとなるだろう。 MAG 255XFV製品ページ https://jp.msi.com/Monitor/MAG-255XFV/Specification
-
- 26.5インチゲーミングモニター「MPG 271QRX QD-OLED」レビュー。360Hzの超高画質パネル「QD-OLED」採用!! 究極の映像美と高いリフレッシュレートを求めるならコレ!
- 提供:エムエスアイコンピュータージャパン 高いスペックを誇るMSIの「MPG 271QRX QD-OLED」は、最新のQD-OLED技術と驚異的な360Hzリフレッシュレートを兼ね備えた26.5インチのゲーミングモニターだ。単にモニターが映像を映し出すだけのデバイスではなく、ゲーミング体験を底上げしてくれるような製品である。10日間ほど使用したインプレッションをお届けしよう。 圧倒的な映像美で“本物”を感じる仕上がりに MPG 271QRX QD-OLEDにおいて、まず目を奪われるのはその圧倒的な画質だ。WQHD(2,560 × 1,440)解像度は、従来のフルHDの1.8倍の情報量を伝え、ゲームの細部まで鮮明に描写してくれる。例えば、『サイバーパンク2077』のようなネオンがぎらつく退廃的な空気感を鮮やかに映し出し、世界の情報量がフルHDと比べて一段アップするような印象を受けた。また、クリアな映像を実現する裏付けとして、モニターの鮮明度(クリアさ)を示す規格「ClearMR」において、最高ランクの「13000」を取得しているそうだ(2024年7月時点)。 量子ドットと有機ELを組み合わせたQD-OLEDパネルは、従来のOLEDを遥かに凌ぐ色彩豊かさを実現。工場出荷時にカラーキャリブレーションがなされ、開封時からDelta E≦2の高い色精度での発色が可能であり、ゲームや映像作品がみせたい色味を限りなく近く再現してくれている。 例えば、『Forza Horizon 5』のメキシコの風景は、まるで窓から外を覗いているかのような臨場感があり、砂漠の赤茶けた大地から鮮やかな熱帯雨林まで、その色彩の再現性にみとれること間違いなしだろう。もちろんゲームだけでなく、映画、ドラマ、アニメなどあらゆるものが美しく感じる。なんなら普段見ているデスクトップすら一段上の綺麗さがあるように感じるほどだ。従来の液晶パネルと比べると一目瞭然の美しさだ。 これだけの美しさを備えながら、ハードウェアブルーライトカットも搭載されている。これはデフォルトでONになっていて、文字通りハードウェアレベルのブルーライトカットを備え、目への負担を低減してくれる。ブルーライトカットといえば色味が若干変わってくるものも多いが、これまで述べてきた鮮やかで正確な色味を実現しているままだから驚きだ。 有機ELといえば、画面の焼き付きが懸念のひとつではあるが、これを防ぐ「MSI OLED Care 2.0」が搭載されているため心配はいらない。これは画面のピクセルを一定間隔で移動させる「ピクセルシフト」、モニターがスタンバイ状態のときに自動的にピクセルリフレッシュを行う「パネルプロテクト」 、画面上で動く映像を検出し、タスクバーなど静止画が一定時間表示されていることを検知すると、その周辺の自動的に輝度を下げる「静止画検出」など、焼き付きを防ぐ多数の機能を内包している。 なお、「パネルプロテクト」については、「短時間(4時間)」と「長時間(16時間)」の2つの設定がある。どちらもモニターがスタンバイ状態(10分以上)のときに自動的に実行されるほか、時間ごとにリフレッシュ実行の通知が表示される。4時間設定の場合は3回までスキップすることができ、4回目および16時間設定の場合はその都度、強制的に実行されるため注意して欲しい。リフレッシュ時間は約20分だ。リフレッシュの間は一定時間モニターを使えなくなるわけだが、手動で実行した場合には使用時間のカウントがリセットされる。 もうひとつ有機ELの懸念点は発熱だ。MPG 271QRX QD-OLEDは、熱伝導率の高いグラフェンフィルムと専用設計のヒートシンクによりファンレス設計となっている。一般的な液晶モニターと比べれば多少熱さを感じるが、排熱も十分できているようだ。また、国内サポート保証が3年ついているというのも安心できる材料だ。 ハイリフレッシュレートでライバルに差を付けろ MPG 271QRX QD-OLEDは映像だけではなく、卓越したゲーミング性能も特徴のひとつだ。360Hzという驚異的なリフレッシュレートと、0.03ms(GTG)と高速な応答速度は、『VALORANT』や『オーバーウォッチ2』といった競技性の高いシューティングゲームなどで圧倒的に優位に立つことができる。 筆者自身、360Hzのモニターに触れるのは初めてであり、普段使っている280Hzモニターから違いを感じ取れるか不安ではあった。実際に使用すると、射撃場などでマウスを振ってもあまり違いは感じなかったが、対人戦になると、その違いは明確に理解できた。 例えば、敵が遮蔽物の後ろからジャンプして、一瞬だけ見えた頭を正確に撃ち抜けたときは「これは360Hzでなければできなかったな」と感じた。敵の動きを正確に捉えられる利点は素人の筆者でもわかるレベルだ。また、筆者の280Hzモニターに戻した際に「ちょっとフレームレート低いな」と感じたので、筆者のなかでは、人間の目にもしっかり360Hzが有用であると結論付けた。 また、MPG 271QRX QD-OLEDは26.5インチモニターではあるが、eスポーツシーンで使われがちな24.5インチサイズ表示に対応している。四方が黒帯となるのでやや違和感があるが、より高い競技性をもってプレイしたいユーザーには良いかもしれない。 至れり尽くせりの豊富すぎる機能 画質やゲーミング性能はもちろんだが、MPG 271QRX QD-OLEDは多数の機能を備えている。スタンドの機能性も秀逸で、高さ調節はもちろんチルト、スイベル、さらに90°回転させることも可能だ。この高画質と高ゲーミング性能を活かせるのか筆者は見出せなかったが、縦画面専用のゲームを遊びたいプレイヤーにも良いかもしれない。なお、専用のスペーサーを使うことでVESA100のモニターアームなどにも対応する。 そのほかに、KVMスイッチにも対応。これは、モニターに搭載されたUSBハブに接続したUSBデバイス2つを、HDMIまたはDP接続と、USB Type-C(DP Alt mode)の入力切り替え時に自動的に切り替えるというもの。1つのマウス・キーボードを2つのPCで共有できるというわけだ。 例えば、普段はMacでUSB Type-C(DP Alt mode)で接続して仕事をしつつ、ゲーム用の別のPCを使うような環境であれば、同じマウス・キーボードで仕事もゲームもできて便利になる。 また、入力端子もHDMI 2.1 ×2(HDCP:2.3)、DisplayPort 1.4a ×1(HDCP:2.3)、USB Type-C(DP Alt mode、USB PD) ×1、USB 2.0 Type-A(USBハブ) ×2、USB 2.0 Type-B(PC接続用) ×1、ヘッドホン出力と非常に豊富、複数のPCも家庭用ゲーム機もラクラクつなげられる。USB PDは90W出力に対応するため、対応するデバイスであれば急速充電も可能だ。また、家庭用ゲーム機は1440p/120Hz/HDRに対応するため、HDMI 2.1が2つあるのは大きなポイントだろう。 そのほかに、アンチフリッカー、ナイトビジョン、Adaptive-Sync、AIビジョン、PIP/PBP、DisplayHDR True Black 400など多数の機能を搭載する。これらを制御するのはモニターのボタンを直接押して操作するOSDのほかに、PCにインストールする専用ソフト「Gaming Intelligence」でも可能だ。マウスとキーボードでらくらく操作できるのは地味だが便利だ。なお、背面にあるLEDライトの制御などもこのソフトから可能だ。 ――― ここまで述べてきた通り、MPG 271QRX QD-OLEDは圧倒的な画質、驚異的な応答速度とリフレッシュレート、そして多機能なスタンドなどの豊富な機能は、ゲーマーの要求を余すところなく満たしてくれる、至れり尽くせりな一台となっている。 とりわけ、360Hzの超高リフレッシュレートと0.03msの応答速度は、反射神経と正確性が要求されるゲームで大きなアドバンテージとなるため、競争性の高いeスポーツタイトルのプレイヤーには強くおすすめしたい。 もちろん、QD-OLEDパネルがもたらす鮮やかな色彩と深い黒を楽しみたい、高画質のゲーム体験を求めるプレイヤーや、豊富な機能を使いこなして仕事もゲームもバリバリこなしたいマルチタスクユーザーなど、多くのユーザーにとって頼り強い相棒となってくれるだろう。 MPG 271QRX QD-OLED製品ページ https://jp.msi.com/Monitor/MPG-271QRX-QD-OLED
-
- MSIの27インチ湾曲ゲーミングモニター「MAG 27CQ6PF」の魅力は“汎用性の高さ”―WQHD・180Hz対応や優秀な足周りでゲームからビジネスでも活躍
- 提供:エムエスアイコンピュータージャパン MSIから2024年5月30日に発売された「MAG 27CQ6PF」は、27インチ・WQHD・180Hzなどに対応した湾曲ゲーミングモニターだ。想定価格は税込38,800円前後。ゲーミングユーザー向けの高スペックな「MAG」シリーズであり、高コントラストと高速応答を両立した次世代のVAパネルや、AIビジョンをはじめとしたさまざまな機能を搭載している。 本稿では実際に「MAG 27CQ6PF」を10日間ほどメインモニターとして使用したインプレッションをお届けしよう。 美しいRAPID VAパネルで高精細な映像を まず、MAG 27CQ6PFの大きな特徴は、高い解像度と湾曲している点にある。解像度はWQHD(2560×1440)であり、一般的なフルHDの約1.8倍の高精細を誇る。画面を見たときにドットが目立たずより美しい映像を楽しめるだろう。肉眼に近い美しい色彩でHDRにも対応する充実っぷりだ。 そのほかに、画面に一度に表示できる量が増えるというメリットもある。例えばエクスプローラーからお目当てのファイルを探したいときにも、より多くのファイルを表示できるから探しやすかったり、ウィンドウを4つに分割して表示してもしっかり文字が読めたりと、ゲーム以外でも大きな恩恵を受けることができる。 高精細で奥行きのある映像を楽しめる高コントラストと高速応答を両立したRAPID VAパネルは、180Hzの高いリフレッシュレートと、応答速度0.5ms(GTG/最小値)に対応。リフレッシュレートとはざっくりいうと1秒間に描画される画像の枚数であり、その数値が高ければ高いほど、よりなめらかな映像に感じることができるわけだ。一般的なモニターは60Hzであり、MAG 27CQ6PFはその3倍の“ぬるぬる感”でゲームをプレイすることができる。 これはFPSなど、敵の動きをより鮮明に捉えることが勝利へと繋がるゲームで重視されるもので、一度高いものを体験すると低いものを体験したときに明らかに違いが感じ取れる。 また、27インチというサイズ感もFPS用途の場合はやや大きめな部類に入るが、敵が大きく見やすいというメリットがある。もちろんビジネス用途でこのサイズ感とWQHD解像度の相性が良いため、ゲームとビジネスの両方で活用したいユーザーにとっては嬉しいポイントだ。 適度な湾曲で自然なゲーム体験 もうひとつの大きな特徴は「湾曲」という点だ。MAG 27CQ6PFの湾曲率は1,500Rである。湾曲の度合いを示す湾曲率とは数字が小さいほど大きく湾曲する。なかでも1,500Rは人間の視野に近いといわれ、視界に自然に視野が広がっていくようなフィット感が得られる。 より自然に画面全体を視界に収めることができるため、レースゲームやフライトシミュレーターのような没入感の高いゲームとの相性が非常に良い。それだけでなく、映画やドラマなどの映像鑑賞のみならず、eスポーツ大会の観戦なども没入感をもって楽しむことが可能だ。 なお、湾曲率1,500Rは27インチモニターであればそこまでキツくない。感覚的には「ゆるやかにカーブしている」という印象で、FPSや画像編集など、大きくカーブしているとやりにくくなってしまうゲームや作業も、大きな影響を受けにくい。さまざまな用途への汎用性が高いと言えるだろう。 ゲーマーを支える機能を豊富に搭載 また、PS5/Xbox Series X|Sなど家庭用ゲーム機では1440p・120Hzに対応している。DisplayPort 1.4のほかHDMI 2.0b入力も2つ搭載しているため、最大3つの機器を接続でき、前述の映像を楽しむための用途としても存分に活用できるだろう。 そのほかに、残像間を抑えるアンチモーションブラー、チラつきを防止するアンチフリッカー、ティアリングやカクつきを抑えるAMD FreeSync、暗い場所の視認性を向上するナイトビジョン、映像のシーンに合わせてコントラスト・明るさ・彩度を自動で調整してくれる「AIビジョン」、ブルーライトカットなど、ゲームプレイ時にあると嬉しい機能をふんだんに搭載している。 また、足周りも優秀で、上下角度調節(チルト)、高さ調節、左右角度調整(スイベル)にも対応し、角度を自由に調節することができる。とくにスイベルに対応することでモニターの足とキーボードの干渉を防ぐなどの工夫も可能となっている。モニターアームの規格VESA100にも対応しており、もっと自由に動かしたいというユーザーは活用すると良いだろう。 ここまで述べてきた通り、MAG 27CQ6PFは美しく高精細なパネル、高いリフレッシュレートと高速な応答速度、自由度の高い足周りや、ゲーマーを支援するさまざまな機能を搭載した高スペックなゲーミングモニターと言えるだろう。ゲームや映像鑑賞、FPSなどのeスポーツタイトル、そしてビジネス用途など、さまざまな用途にぴったりな一台となっている。 MAG 27CQ6PF製品ページ https://jp.msi.com/Monitor/MAG-27CQ6PF/Overview
-
- 魅せるデザインが◎—ガラスパネルでメンテナンスもしやすいMSIのハイエンドゲーミングPCの使用感をLully選手が深掘り!
- 提供:エムエスアイコンピュータージャパン PCパーツメーカーでおなじみのMSIは、いわゆるゲーミングPCといった既製品だけでなく、マザーボードやビデオカード、PCケースなどさまざまなパーツも個別で展開している。 今回は、そんなMSIのパーツで構成されたハイエンドゲーミングPCの使用感を、GHS ProfessionalのApex Legends部門に所属しているLully選手のインプレッションとともにお届けしよう。 ▲Lully選手。FPS歴14年のプロプレーヤー。元々は『コール オブ デューティ』シリーズで活躍していたが、現在は『Apex Legends』に舞台を移し、eスポーツチーム「GHS Professional」で活動中 プロ選手をも唸る圧倒的存在感とポテンシャル まずは今回紹介するPCのスペックを紹介しよう。 CPU:AMD Ryzen7 7950X3D マザーボード:MAG X670E TOMAHAWK WIFI メモリー:CP24G60C48U5 24GB x2 水冷クーラー:MAG CORELIQUID E240 ビデオカード:GeForce RTX4070Ti GAMING X TRIO 12G 電源:MPG A850G PCIE5 ケース:MPG GUNGNIR 300R AIRFLOW CPUはゲームに特化したAMDのRyzen7 7950X3Dを採用。CPUとメモリ以外はMSI製でそろえたハイエンドモデルとなっている。スペックを見たLully選手が「あー、最強ね!」と、プロをも納得させるパーツ構成になっている。 また、「特に気に入っているのは、見た目のかっこよさです。今までPCの見た目にはこだわりを持っていましたが、トップレベルでかっこいいと思いました」とLully選手。性能面だけでなくデザイン面も高く評価している。 ▲サイドはガラスパネルを採用。ファンや水冷キットなど、LEDが光り輝くすっきりとしたデザインが印象的だ また全方位対応のグラフィックスカードホルダーも必見。昨今のビデオカードは高性能が故に重量も増加傾向に。そんなビデオカード傾き問題を解決してくれるのが、グラフィックスカードホルダーだ。 ▲ビデオカードを支える棚的な役割を持つグラフィックスカードホルダー。スライド式になっているため、ビデオカードの種類を問わず使用できるのが魅力。実はこれ特許取得のギミックなのだとか さらに付属のモジュール式PCIEブラケットと別売のライザーケーブルを使用すれば、ビデオカードを縦置きにすることもできる。 ▲ビデオカードを縦置きにする際に使用するモジュール式PCIEブラケットは背面の2カ所の手締めネジで簡単に換装できる 縦置きしやすいスペースが確保されていたり、モジュール式PCIEブラケットでケーブルの取り回しもしやすかったりしている。ただしビデオカードの縦置きは非常に難易度が高いため、自作PCの組み立てになれている人向け。 また今回使用している「MPG GUNGNIR 300R AIRFLOW」は、裏面配線がしやすいケースでもあるので、ガラスパネル越しに見える内部は非常にスッキリしている。また、裏面には3.5インチHDDを収納できるスペースが確保されているので、動画やゲームデータといった大容量のファイルを別ストレージで保存しておきたい人は活用するといいだろう。 ▲裏面下部にスライド式のHDDケージがある。ここには3.5インチのHDDを2基、また背面部分には2.5インチのSSDやHDDを収納できるスペースが4カ所あるため、拡張性もバッチリ Apex Legendsで240fps張り付き!ゲーミングモニターの性能を遺憾なく発揮! ビデオカードはGeForce RTX4070Ti GAMING X TRIO 12Gを採用。オリジナルクーラーの3連ファンは静音性が高くビデオカードの性能を最大限に発揮できるのが魅力だ。 自宅で240Hz+FHD(1980×1080)のモニターを使用しているLully選手も、「Apex Legendsをプレーしていていも240fps張り付きなので快適にプレーできた」とコメント。FPSタイトルの中でも、割に高負荷なタイトルでもある『Apex Legends』でも十分にパフォーマンスが出せていることが確認できた。 ▲FHD環境なら『Apex Legends』でも240fpsを確認。『VALORANT』ならば600fps以上出せるので、360Hzや540Hzといった超高リフレッシュレートモニターのポテンシャルも最大限に発揮できるはずだ また、特筆すべきは静音性。CPUは水冷クーラーを採用していることもあり、高負荷時でもファンの音はそこまで気にならない。音楽や映画を再生しているときなど負荷が低い時は、GPUのファンは回転しないため、ほぼ無音といってもいいくらい静かなのもうれしいポイントだ。 ▲ケース内にはフロント3基、リア1基、CPU水冷クーラー用にトップ2基の合計6基のファンが内蔵されている。またフロントやトップ部分はメッシュ加工がされているため、通気性が良く発熱効率が非常に高い ▲トップのメッシュ部分はマグネット式になっているので簡単に取り外すことができる。メンテナンスのしやすさも初心者におすすめのポイント 一方で、高負荷のタイトルの4K画質になるとやや力不足に感じる場面も。3Dゲームを最高画質で楽しみたいのであれば、ビデオカードを4080、4090シリーズに換装するのも手だ。ビデオカードを簡単に交換できるのも、パーツ買いできるデスクトップPCならではの魅力といえる。 ドライバーを一括管理できるMSI Centerが優秀 自作PCで面倒な部分は、各パーツのドライバーのインストールやアップデートだ。昨今ではWindowsのOS側でインストールしてくれるようにはなってきているが、そうでない場合は各メーカーのサイトからパーツにあったドライバーを探してインストールするといった作業を強いられる。 今回のようにパーツを1メーカーで統一することで、専用アプリを使ってドライバーを一括インストール+アップデートできるようになる。MSI製の場合は、MSI Centerというアプリを使用することで、さまざまな項目を管理できるようになる。 ▲MSI Center起動画面。画面上部のサポートから、Live Updateを選択すれば、各パーツのドライバーをスキャンして最新版を一括でインストールできる ▲Hardware Monitoringは、CPUやGPUのクロック数やファンの回転数、温度などさまざまな項目が監視できる ▲Mystic Lightは、各種パーツのLEDのライティングを設定できる。パーツごと別々に設定したり、各パーツを連動させるように一括で設定したりできる。自分好みにカスタマイズして自分だけのライティングを楽しもう ゲームだけでなく配信でも真価を発揮するMSIのハイエンドゲーミングPC。「ゲームをしながら配信をしていても、ゲームが重くなったり配信が途切れたりすることもありませんでした。デュアルモニター環境でもカクつくことなくプレーできるのはうれしい。クリップなど動画編集もサクサクで快適だった」と Lully選手。今後は複数のサイトでの配信や長時間の配信もしてみたいと語っていた。 ▲ゲームプレイしながらの配信にも全くストレスがない 今回紹介したPCで採用されているケースは、ブラックのほかにホワイトカラーもあり、価格帯は2万円台とハイエンドなPCケースの中ではお手軽価格となっている。 今回は紹介していないが、ビデオカードを縦置きする際に空気の流れを良くするための追加ファン装着用のパーツが付属しているなど、かゆいところに手が届く機能が満載なので、これから自作PCを作ってみたいという初心者はもちろん、今のケースから乗り換えたいという自作PCユーザーにもおすすめしたい。