猿楽庁が、課金にまつわるユーザー調査を2022年1月に実施。 第3回となる今回は「ゲームを始めるきっかけ/継続する理由/辞める理由」を調査した。
<以下、ニュースリリースより>
本調査では「2021年にモバイルゲームで課金した実績がある」かつ「AndroidもしくはiOSでゲームをプレイしている」全国の10代~60代の男女800人をモニターとして抽出しています。全3回にテーマを分けて本調査の結果に基づいた分析・考察を発表しており、
「2021年にモバイルゲームで課金した実績がある」「AndroidもしくはiOSでゲームをプレイしている」
上記ふたつの条件に該当する10代から60代の全国800人の男女をモニターとして抽出し、アンケートを実施しました。
1カ月あたりの課金額は、「120~1,000円」と回答するユーザーが370人と最多。一方で、3人が「1,000,001円以上」と答えています。本調査ではこの1カ月あたりの課金額から、回答者を「コア層(50,001円以上)、「ミドル層(10,001~50,000円)」、「ライト層(10,000円以下)」と3つの層に分類しています。
「友人・知人の紹介」は2020年から変わらずライト/ミドル層において40%以上、コア層は50%以上を占めています。すべての層で最も多いきっかけとなっていることから、口コミや自身に近いコミュニティの影響力の大きさが見てとれる結果となりました。
次に、「事前予約媒体のリリース通知」という回答がコア層、ライト層ともに10%以上増加しました。新しいゲームと一口に言っても、有名なゲーム開発会社から個人製作まで、モバイルゲーム市場では常に数多くのタイトルがリリースされています。そのため、ジャンルやゲームの概要がまとめられている「事前予約媒体」のユーザーに対する影響力は大きいといえます。
アプリをダウンロードするためのプラットフォームであるApp StoreやGoogle Playでも、アプリの予約/事前登録は行われており、近年ではより多くのタイトルが並んでいます。それも事前予約からゲームを始めるきっかけを増加させた一因と言えるでしょう。
コア層では、「テレビCMを見て」と回答したユーザーが15%程増加しています。以前からゲームアプリのテレビCM自体は展開されていたものの、関連IPのアニメ放送タイミングや、深夜等の時間帯を限定してのCM放映が多く、視聴者層が限られていました。しかし最近では深夜帯に限らず、多様な時間帯でCMが流れる状況となっており、興味があるなしに関係なくさまざまな層の目に止まるようになってきたことで、新規ユーザーの獲得にうまく繋がっていると推察されます。
コア層において「1カ月以上」と回答するユーザーが2020年は20%以上であったのに対し、2021年は0%になりました。一方で「プレイ最初のガチャ結果」「1時間以上2時間未満」「10時間維持用24時間未満」「7日以上14日未満」と回答するユーザーが大きく増加していることから、コア層が継続判断をおこなうスパンは非常に短くなっていることがうかがえます。
「プレイ最初のガチャ結果」と回答したユーザーは、繰り返し最初からプレイしていい結果のガチャを求める、いわゆる「リセマラ」を行っていると考えられ、ゲームを継続する判断材料の中では「リセマラが行いやすいか」という事も大きく関わっていると考えられます。
リセマラは多くの場合ユーザーデータを削除するため、アプリを一度削除して再インストールするなど、手間と相応の時間が必要になります。この手間と時間が長く面倒なものであると、著しくプレイモチベーションは落ち、「最初のガチャ結果が納得のいくものにならないから辞める」という判断に繋がっているといえます。特に、お金をかけてしっかりプレイすることも視野に入っているコア層ほど、この先のプレイ継続モチベーションのため、よりよいガチャ結果を求めてリセマラを繰り返すと思われます。
全体を見ても、40%以上のユーザーが、チュートリアルから2時間の間で継続の判断をしていることがわかります。これは「序盤から面白いと感じるゲームじゃないと継続しない」というスピード感が主流になりつつあり、かつ、同時にプレイしているゲームアプリの数も少なくない事から、限られたプレイ時間の中で、継続判断にあまり時間を「かけられない(かけたくない)」というユーザー心理が表れているといえるでしょう。
ミドル層の方では、「手軽さ」「キャラの魅力」「ストーリー性」がそれぞれ約10%、「綺麗なグラフィック」「戦闘システム」が15%以上増加しています。
しかし、2020年の結果から何かの回答が極端に減っているわけでは無いことから、ミドル層が決め手として考える要素自体が増えていることがわかります。その中でも特筆すべきは以下の3つです。
これらは、しっかりお金を使ってゲームを楽しむコア層が2020年に重要視していた要素ですが、2021年にはそのスコアを大幅に下げる結果となっています。そして、その流れはミドル層に受け継がれており、ライト層からミドル層までの課金ユーザーが、ゲームアプリに求める要素になったと言えるでしょう。
コア層は、2020年から2021年において以下の項目がそれぞれ10%ほど増加しています。
話題性
周りに同じアプリをやっている人がいるか
開発や運営、広告にお金をかけていそうかどうか
「話題性」と「周りに同じアプリをやっている人がいるか」は、これらはそれぞれが関連している理由でもあります。SNSなどで盛り上がる、自身の周囲でもプレイしている人が多い、ということから「自分の周辺環境で盛り上がっているか」が、より重要視されてきています。
次に「開発や運営、広告にお金をかけていそうかどうか」ですが、「しっかり開発に予算がかかっている」「運営/広告展開に多くの予算を使っている」というように、先々へ期待が持てるところでプレイを継続する判断になっていると考えられます。
総じてこの3項目では、「話題性がありプレイしている人も多そう」「お金をかけてしっかり展開しようとしている」が見て取れる事で、コア層がお金をかけて遊ぶものとして「長くサービスが続くだろう/簡単にはサービス終了しないだろう」という安心感に繋がり、根本での継続理由になり得ていると言えるでしょう。
2021年の「過去、お気に入りのゲームを辞めたくなった理由」のデータでは、新たに「サービス終了となったため」「運営が変わったため」の2項目を追加しています。
「サービスが終了した」と回答しているユーザーは各層で20%~30%となっています。多くのアプリがリリースされる中、2021年は毎月平均15本ほどのアプリがサービス終了しており、リリースから1年も経たず終了するタイトルも少なくありません。そのような中でも、継続してプレイすることを決めたタイトルについては、最後までプレイしようというユーザーが多いといえます。
「運営が変わった」と回答しているユーザーは、主にコア/ミドル層で10%ほどが辞めるきっかけとして考えています。運営元が変わると、少なからずゲームの内容に影響は生まれます。より良い形でサービス継続するための運営移管ではあるものの、その変化や後々変わってしまうだろうという不安から離脱に繋がっていると考えられます。
昨今では運営移管の際、今後についての説明を丁寧に行うアプリが増えています。上記のような不安材料を払拭するためのユーザーへの対応が重要ととらえられている傾向と言えるでしょう。
各層に共通して2021年で最も多い回答は「ゲームに飽きた」です。2020年と比較して増加傾向にある「イベントのマンネリ化」や「ストーリーがつまらなくなった」も、「ゲームに飽きたとき」の一因と言えるでしょう。
「イベントのマンネリ化」はミドル層で10%以上増加しており、ゲームを辞める大きな理由になっています。一方、コア層では20%程減少しています。これはコア層が、「イベントのマンネリ化」に寛容な傾向にあることが理由として推察できます。コア層はシステム的に変化のないイベントであっても、課金してでも上位の報酬を狙い獲得するというプレイモチベーションと、それを達成した際に充足感や周囲への自慢といった、ソーシャル性の高い要素を特に重要視するためです。
ユーザーが離脱してしまう理由は多岐にわたりますが、「ゲームに飽きたとき」や「イベントのマンネリ化」「バグや障害の頻発」など、開発/運営するう上である程度緩和できるものも多く存在します。離脱理由のすべてを解消することは困難ですが、対応できるところから少しずつでも解消していく事で運営への信頼感を積み重ねていくことが重要なポイントです。
第1回から第3回の全12項目のアンケート結果から、モバイルゲームユーザーの課金に対する理由や目的において大きなポイントになり得るのは以下の3つです。
早い段階で「魅力」を伝えることが継続に繋がる
始めたゲームをプレイして「継続しよう」と判断する期間としては、「最初のガチャ結果~7日以内」が非常に多いアンケート結果となっていて、ユーザーが継続判断するタイミングが非常に早期化しています。できる限り早い段階で魅力や面白さが伝わる見せ方・仕組みが求められています。
継続したくなる決め手としては、「手軽さ」「キャラの魅力」「ビジュアル」「ストーリー」がライト・ミドル層で多くの割合を占めていたように、ゲーム開始直後でこれらの魅力が伝わるような導入が重要となるでしょう。
課金誘導には「目標設定」と「お得感」が重要
課金目的としては「欲しいキャラ/装備を得たい」の回答が多く、ユーザーはそこに魅力が感じられれば課金意欲となる事がわかります。その先に、「キャラ/装備を用いることで、ゲーム内で何を楽しむことができるのか」という目標設定が重要になります。ガチャで排出されるキャラ/装備の魅力を創出した上で、セールのタイミングやお得感の表示、適切な価格設定など、ユーザーが気持ちよくお金を使える環境作りも課金誘導に繋げる大きな要素になっているとうかがえます。
離脱理由の多くは「飽き」に関連する
「飽き」の中には「イベントのマンネリ化」や「ストーリーがつまらなくなった」も含まれており、長く運営を続ける中では避けられない問題でもあります。「新しく始めたゲームを継続する決め手」の中で、「開発や運営、広告にお金をかけていそうかどうか」が多く回答されているところを分析すると、「しっかりと適切な対応を行ってくれる運営」が求められているとも言えるでしょう。
「辞めたくなった理由」では「バグや障害の頻発」の回答も少なくありませんでした。「飽き」「バグや障害の頻発」のどちらにしても、開発/運営を行う上で、少しずつでも進捗や変化が見えるような対応が先々への期待や信頼感に繋がり、離脱を抑える結果となり得ます。
課金を促しつつ継続してプレイしてもらうには、作品そのものの面白さやクオリティに加え、さまざまな工夫が必要となります。しかし、ゲーム自体のコンセプトや方向性、遊ばせたい/課金させたい目的が、目指すところとズレていてはどのような施策も有効的に働きません。今回の調査で「最も長くプレイしているゲーム」「最も課金したゲーム」で上位となったタイトルは、それら施策が的確に噛み合った好例と言えるでしょう。
本調査のレポート全容について
本調査のレポート全容を配布いたします。レポート全容は、第1回から今回までの発表には記載されていない分析・考察についても加筆した内容となります。ご希望の方は下記フォームより必要事項をご記入の上、ダウンロードをお願いいたします。
https://forms.gle/VSUh8M7MVk78R8W29
© 2022 CREST Inc.
<以下、ニュースリリースより>
サルガクチョウサvol.3
本調査では「2021年にモバイルゲームで課金した実績がある」かつ「AndroidもしくはiOSでゲームをプレイしている」全国の10代~60代の男女800人をモニターとして抽出しています。全3回にテーマを分けて本調査の結果に基づいた分析・考察を発表しており、
【調査のポイント】
・新しいゲームを始めるきっかけとしてすべての層で最多を占めたのは「友人・知人の紹介」
・ユーザーの40%以上がチュートリアルから2時間以内にゲームを継続するか判断している
・ミドル層の50%以上がゲームを辞める理由として「イベントのマンネリ化」と回答
・新しいゲームを始めるきっかけとしてすべての層で最多を占めたのは「友人・知人の紹介」
・ユーザーの40%以上がチュートリアルから2時間以内にゲームを継続するか判断している
・ミドル層の50%以上がゲームを辞める理由として「イベントのマンネリ化」と回答
【調査概要】
調査目的:モバイルゲーム市場における課金にまつわるユーザー調査
調査対象:「2021年にモバイルゲームで課金した実績がある」かつ「AndroidもしくはiOSでゲームをプレイしている」全国の10代~60代の男女800人
調査方法:インターネット調査
調査時期:2022年1月11日~1月13日
有効回答者数:800人
調査目的:モバイルゲーム市場における課金にまつわるユーザー調査
調査対象:「2021年にモバイルゲームで課金した実績がある」かつ「AndroidもしくはiOSでゲームをプレイしている」全国の10代~60代の男女800人
調査方法:インターネット調査
調査時期:2022年1月11日~1月13日
有効回答者数:800人
回答者属性について
「2021年にモバイルゲームで課金した実績がある」「AndroidもしくはiOSでゲームをプレイしている」
上記ふたつの条件に該当する10代から60代の全国800人の男女をモニターとして抽出し、アンケートを実施しました。
1カ月あたりの課金額は、「120~1,000円」と回答するユーザーが370人と最多。一方で、3人が「1,000,001円以上」と答えています。本調査ではこの1カ月あたりの課金額から、回答者を「コア層(50,001円以上)、「ミドル層(10,001~50,000円)」、「ライト層(10,000円以下)」と3つの層に分類しています。
新しいゲームを始めるきっかけ
「友人・知人の紹介」は2020年から変わらずライト/ミドル層において40%以上、コア層は50%以上を占めています。すべての層で最も多いきっかけとなっていることから、口コミや自身に近いコミュニティの影響力の大きさが見てとれる結果となりました。
次に、「事前予約媒体のリリース通知」という回答がコア層、ライト層ともに10%以上増加しました。新しいゲームと一口に言っても、有名なゲーム開発会社から個人製作まで、モバイルゲーム市場では常に数多くのタイトルがリリースされています。そのため、ジャンルやゲームの概要がまとめられている「事前予約媒体」のユーザーに対する影響力は大きいといえます。
アプリをダウンロードするためのプラットフォームであるApp StoreやGoogle Playでも、アプリの予約/事前登録は行われており、近年ではより多くのタイトルが並んでいます。それも事前予約からゲームを始めるきっかけを増加させた一因と言えるでしょう。
コア層では、「テレビCMを見て」と回答したユーザーが15%程増加しています。以前からゲームアプリのテレビCM自体は展開されていたものの、関連IPのアニメ放送タイミングや、深夜等の時間帯を限定してのCM放映が多く、視聴者層が限られていました。しかし最近では深夜帯に限らず、多様な時間帯でCMが流れる状況となっており、興味があるなしに関係なくさまざまな層の目に止まるようになってきたことで、新規ユーザーの獲得にうまく繋がっていると推察されます。
新しく始めたゲームの継続判断時期
コア層において「1カ月以上」と回答するユーザーが2020年は20%以上であったのに対し、2021年は0%になりました。一方で「プレイ最初のガチャ結果」「1時間以上2時間未満」「10時間維持用24時間未満」「7日以上14日未満」と回答するユーザーが大きく増加していることから、コア層が継続判断をおこなうスパンは非常に短くなっていることがうかがえます。
「プレイ最初のガチャ結果」と回答したユーザーは、繰り返し最初からプレイしていい結果のガチャを求める、いわゆる「リセマラ」を行っていると考えられ、ゲームを継続する判断材料の中では「リセマラが行いやすいか」という事も大きく関わっていると考えられます。
リセマラは多くの場合ユーザーデータを削除するため、アプリを一度削除して再インストールするなど、手間と相応の時間が必要になります。この手間と時間が長く面倒なものであると、著しくプレイモチベーションは落ち、「最初のガチャ結果が納得のいくものにならないから辞める」という判断に繋がっているといえます。特に、お金をかけてしっかりプレイすることも視野に入っているコア層ほど、この先のプレイ継続モチベーションのため、よりよいガチャ結果を求めてリセマラを繰り返すと思われます。
全体を見ても、40%以上のユーザーが、チュートリアルから2時間の間で継続の判断をしていることがわかります。これは「序盤から面白いと感じるゲームじゃないと継続しない」というスピード感が主流になりつつあり、かつ、同時にプレイしているゲームアプリの数も少なくない事から、限られたプレイ時間の中で、継続判断にあまり時間を「かけられない(かけたくない)」というユーザー心理が表れているといえるでしょう。
新しく始めたゲームを継続する決め手
ミドル層の方では、「手軽さ」「キャラの魅力」「ストーリー性」がそれぞれ約10%、「綺麗なグラフィック」「戦闘システム」が15%以上増加しています。
しかし、2020年の結果から何かの回答が極端に減っているわけでは無いことから、ミドル層が決め手として考える要素自体が増えていることがわかります。その中でも特筆すべきは以下の3つです。
- キャラの魅力
- ストーリー性
- 綺麗なグラフィック
これらは、しっかりお金を使ってゲームを楽しむコア層が2020年に重要視していた要素ですが、2021年にはそのスコアを大幅に下げる結果となっています。そして、その流れはミドル層に受け継がれており、ライト層からミドル層までの課金ユーザーが、ゲームアプリに求める要素になったと言えるでしょう。
コア層は、2020年から2021年において以下の項目がそれぞれ10%ほど増加しています。
話題性
周りに同じアプリをやっている人がいるか
開発や運営、広告にお金をかけていそうかどうか
「話題性」と「周りに同じアプリをやっている人がいるか」は、これらはそれぞれが関連している理由でもあります。SNSなどで盛り上がる、自身の周囲でもプレイしている人が多い、ということから「自分の周辺環境で盛り上がっているか」が、より重要視されてきています。
次に「開発や運営、広告にお金をかけていそうかどうか」ですが、「しっかり開発に予算がかかっている」「運営/広告展開に多くの予算を使っている」というように、先々へ期待が持てるところでプレイを継続する判断になっていると考えられます。
総じてこの3項目では、「話題性がありプレイしている人も多そう」「お金をかけてしっかり展開しようとしている」が見て取れる事で、コア層がお金をかけて遊ぶものとして「長くサービスが続くだろう/簡単にはサービス終了しないだろう」という安心感に繋がり、根本での継続理由になり得ていると言えるでしょう。
過去、お気に入りのゲームを辞めたくなった理由
2021年の「過去、お気に入りのゲームを辞めたくなった理由」のデータでは、新たに「サービス終了となったため」「運営が変わったため」の2項目を追加しています。
「サービスが終了した」と回答しているユーザーは各層で20%~30%となっています。多くのアプリがリリースされる中、2021年は毎月平均15本ほどのアプリがサービス終了しており、リリースから1年も経たず終了するタイトルも少なくありません。そのような中でも、継続してプレイすることを決めたタイトルについては、最後までプレイしようというユーザーが多いといえます。
「運営が変わった」と回答しているユーザーは、主にコア/ミドル層で10%ほどが辞めるきっかけとして考えています。運営元が変わると、少なからずゲームの内容に影響は生まれます。より良い形でサービス継続するための運営移管ではあるものの、その変化や後々変わってしまうだろうという不安から離脱に繋がっていると考えられます。
昨今では運営移管の際、今後についての説明を丁寧に行うアプリが増えています。上記のような不安材料を払拭するためのユーザーへの対応が重要ととらえられている傾向と言えるでしょう。
各層に共通して2021年で最も多い回答は「ゲームに飽きた」です。2020年と比較して増加傾向にある「イベントのマンネリ化」や「ストーリーがつまらなくなった」も、「ゲームに飽きたとき」の一因と言えるでしょう。
「イベントのマンネリ化」はミドル層で10%以上増加しており、ゲームを辞める大きな理由になっています。一方、コア層では20%程減少しています。これはコア層が、「イベントのマンネリ化」に寛容な傾向にあることが理由として推察できます。コア層はシステム的に変化のないイベントであっても、課金してでも上位の報酬を狙い獲得するというプレイモチベーションと、それを達成した際に充足感や周囲への自慢といった、ソーシャル性の高い要素を特に重要視するためです。
ユーザーが離脱してしまう理由は多岐にわたりますが、「ゲームに飽きたとき」や「イベントのマンネリ化」「バグや障害の頻発」など、開発/運営するう上である程度緩和できるものも多く存在します。離脱理由のすべてを解消することは困難ですが、対応できるところから少しずつでも解消していく事で運営への信頼感を積み重ねていくことが重要なポイントです。
本調査のまとめ
第1回から第3回の全12項目のアンケート結果から、モバイルゲームユーザーの課金に対する理由や目的において大きなポイントになり得るのは以下の3つです。
早い段階で「魅力」を伝えることが継続に繋がる
始めたゲームをプレイして「継続しよう」と判断する期間としては、「最初のガチャ結果~7日以内」が非常に多いアンケート結果となっていて、ユーザーが継続判断するタイミングが非常に早期化しています。できる限り早い段階で魅力や面白さが伝わる見せ方・仕組みが求められています。
継続したくなる決め手としては、「手軽さ」「キャラの魅力」「ビジュアル」「ストーリー」がライト・ミドル層で多くの割合を占めていたように、ゲーム開始直後でこれらの魅力が伝わるような導入が重要となるでしょう。
課金誘導には「目標設定」と「お得感」が重要
課金目的としては「欲しいキャラ/装備を得たい」の回答が多く、ユーザーはそこに魅力が感じられれば課金意欲となる事がわかります。その先に、「キャラ/装備を用いることで、ゲーム内で何を楽しむことができるのか」という目標設定が重要になります。ガチャで排出されるキャラ/装備の魅力を創出した上で、セールのタイミングやお得感の表示、適切な価格設定など、ユーザーが気持ちよくお金を使える環境作りも課金誘導に繋げる大きな要素になっているとうかがえます。
離脱理由の多くは「飽き」に関連する
「飽き」の中には「イベントのマンネリ化」や「ストーリーがつまらなくなった」も含まれており、長く運営を続ける中では避けられない問題でもあります。「新しく始めたゲームを継続する決め手」の中で、「開発や運営、広告にお金をかけていそうかどうか」が多く回答されているところを分析すると、「しっかりと適切な対応を行ってくれる運営」が求められているとも言えるでしょう。
「辞めたくなった理由」では「バグや障害の頻発」の回答も少なくありませんでした。「飽き」「バグや障害の頻発」のどちらにしても、開発/運営を行う上で、少しずつでも進捗や変化が見えるような対応が先々への期待や信頼感に繋がり、離脱を抑える結果となり得ます。
課金を促しつつ継続してプレイしてもらうには、作品そのものの面白さやクオリティに加え、さまざまな工夫が必要となります。しかし、ゲーム自体のコンセプトや方向性、遊ばせたい/課金させたい目的が、目指すところとズレていてはどのような施策も有効的に働きません。今回の調査で「最も長くプレイしているゲーム」「最も課金したゲーム」で上位となったタイトルは、それら施策が的確に噛み合った好例と言えるでしょう。
本調査のレポート全容について
本調査のレポート全容を配布いたします。レポート全容は、第1回から今回までの発表には記載されていない分析・考察についても加筆した内容となります。ご希望の方は下記フォームより必要事項をご記入の上、ダウンロードをお願いいたします。
https://forms.gle/VSUh8M7MVk78R8W29
猿楽庁について
名称:猿楽庁(さるがくちょう)
長官:小島 尚也
事業内容:エンターテインメントコンテンツのチューニング(※)
※チューニングとは、主に制作中のコンテンツをプレイ検証し、「より面白く」「より親切に」「より楽しく」するため、アイデアの提案やバランスの調整などを行うことです。チューニング対象は、家庭用ゲームソフトやスマートフォン向けアプリ、カードゲーム、玩具、パチンコやパチスロなどの遊技機まで幅広く、経験豊富な職人が根気よく丁寧に業務を行います。
最新の関与作品は『エルデンリング』。モニタリング/プレイテストを通じて、全体のバランスチェックを担当しました。
モニタリング
企画書段階から運営中の作品まで、さまざまなフェーズにおいて現状分析を行う業務です。実際にコンテンツをプレイ、または資料を確認の上、表現しようとしているコンセプトがターゲットに対し魅力的に映るかを検証し、問題点の洗い出しと改善提案を行います。
バランス調整/プレイテスト
ゲームプレイをくり返し行い、進行難易度や対戦難易度が適切かを検証・調整提案します。ケースによっては、ユーザーのプレイ傾向を踏まえたペルソナを立て、想定されるプレイングを踏まえたデータ集計なども行います。また、重課金ユーザーを実際にそろえたテストなども実施対応可能です。外部スタッフ(ポールトゥウィンのデバッガーなど)の協力のもと、大人数のプレイデータを取り、集計結果をまとめるといったことも可能です。
開発/運営サポート
プランナー業務の補助、パラメータ作成・バランス調整、ゲームステージの作成・量産などをサポートします。運営中のゲームにおいても、ユーザー動向の調査や改修提案、追加機能やイベントデータの作成補助でのご協力が可能です。
詳細ページ:https://www.crest-inc.net/sarugakucho/
お問い合わせ: contact@sarugakucho.jp
名称:猿楽庁(さるがくちょう)
長官:小島 尚也
事業内容:エンターテインメントコンテンツのチューニング(※)
※チューニングとは、主に制作中のコンテンツをプレイ検証し、「より面白く」「より親切に」「より楽しく」するため、アイデアの提案やバランスの調整などを行うことです。チューニング対象は、家庭用ゲームソフトやスマートフォン向けアプリ、カードゲーム、玩具、パチンコやパチスロなどの遊技機まで幅広く、経験豊富な職人が根気よく丁寧に業務を行います。
最新の関与作品は『エルデンリング』。モニタリング/プレイテストを通じて、全体のバランスチェックを担当しました。
モニタリング
企画書段階から運営中の作品まで、さまざまなフェーズにおいて現状分析を行う業務です。実際にコンテンツをプレイ、または資料を確認の上、表現しようとしているコンセプトがターゲットに対し魅力的に映るかを検証し、問題点の洗い出しと改善提案を行います。
バランス調整/プレイテスト
ゲームプレイをくり返し行い、進行難易度や対戦難易度が適切かを検証・調整提案します。ケースによっては、ユーザーのプレイ傾向を踏まえたペルソナを立て、想定されるプレイングを踏まえたデータ集計なども行います。また、重課金ユーザーを実際にそろえたテストなども実施対応可能です。外部スタッフ(ポールトゥウィンのデバッガーなど)の協力のもと、大人数のプレイデータを取り、集計結果をまとめるといったことも可能です。
開発/運営サポート
プランナー業務の補助、パラメータ作成・バランス調整、ゲームステージの作成・量産などをサポートします。運営中のゲームにおいても、ユーザー動向の調査や改修提案、追加機能やイベントデータの作成補助でのご協力が可能です。
詳細ページ:https://www.crest-inc.net/sarugakucho/
お問い合わせ: contact@sarugakucho.jp
© 2022 CREST Inc.
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- 【FENNEL × モンエナ】eスポーツチームFENNELのストリーマー部門がモンスターエナジーとスポンサー契約を締結
- eスポーツチームFENNELのストリーマー部門がモンスターエナジーとスポンサー契約を締結。今後はオフライにベントの開催やコラボコンテンツの制作など活動の展開が期待される。<以下、ニュースリリースより>プロeスポーツチーム「FENNEL」ストリーマー部門が「モンスターエナジー」とスポンサー契約を締結 株式会社Fennel(所在地 : 東京都渋谷区、代表取締役社長: 高島 稜、以下 FENNEL)が運営するプロeスポーツチームFENNELストリーマー部門は「モンスターエナジー」とスポンサー契約を締結したことをお知らせいたします。 FENNELには、元プロ選手や大会公式キャスターなど、多彩なバックグラウンドを持つストリーマーが所属しています。彼らはPCゲームからモバイルゲームまで幅広いタイトルをプレーし、日々のコンテンツ配信やイベント開催を通じて、ファンを魅了し、ゲームコミュニティの活性化に取り組んでいます。 FENNELとモンスターエナジーは今回のスポンサー契約を通じて、各ストリーマーの配信活動だけではなく、オフラインイベントの開催やコラボレーションコンテンツの制作など、多岐にわたる活動を展開してまいります。 両社の強みを生かし、eスポーツシーンの発展とゲームを楽しむすべての人々に新たな体験を提供することを目指します。モンスターエナジーについて 2002年に米国で発売されて以来、世界中で幅広く販売されているエナジードリンク「モンスターエナジー」。 2012年、日本上陸を果たし、エナジードリンクのリーディングブランドとして日本国内でのファンを増やし続けている。 モンスターエナジーは単なるドリンクではなく、缶に込められたライフスタイルだ。モータースポーツ、アクションスポーツ、ミュージックシーンのみならず、ゲームシーンでもイベントやタイトル、ストリーマーへのサポートを通じて、ファンと一緒に楽しむ時間を作り出している。FENNELについて 2019年に設立。2024年現在、8つのeスポーツタイトルで部門を保有。VALORANT部門は日本国内で2度の優勝、Pokemon UNITE部門は2024年夏に世界一に輝くなど全部門で国内最高水準の競技成績を誇るプロeスポーツチームです。 eスポーツ業界内でも先駆けて大会運営事業、アパレル事業を展開。主催するeスポーツ大会ブランド「FFL」は黎明期のeスポーツシーンに対し、毎週のイベントや国際大会、学生大会などを開催。最大同時接続者数は12万人を記録するなど、シーンの盛り上がりを支えました。アパレル事業ではDIESEL、WIND AND SEAなどとのコラボレーションを実施。チーム合計のSNS総フォロワー数は480万人、YouTube総再生回数は7億回を超え、eスポーツシーンにおける強固なファンベースとeスポーツファンを始めとする若者シーンの知見を生かしたマーケティング、エンターテイメント事業も行うなど、日本eスポーツシーンを牽引していく企業です。 ホームページ:https://fennel-esports.com 公式 X:https://twitter.com/FENNEL_official 公式 オンラインストア:https://fennel-store.com/ FENNEL STUDIO:https://www.fennel-studio.com/ 公式 YouTube:https://www.youtube.com/c/FENNEL_official FFL公式 YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCrQOCBkjJ3_ozfjFDf_AgQw
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