株式会社ゲームエイジ総研が「ゲームのダウンロード購入」や「ゲームのサブスクリプションサービス」「クラウドゲームサービス」の利用状況について調査。ダウンロード版を購入経験者は25.3%という結果になった。
<以下、ニュースリリースより>
Microsoftは日本でのサブスクリプションサービス「XBOX GAME PASS」を2020年4月に開始していますが、先日の世界に向けた発表会では、今後も多数のタイトルがサブスクリプションに含まれることが発表され、ゲーマーの期待値も高まっています。
また、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、6月にサブスクリプションサービス「PlayStation Plus」のサービス内容を変更し、任天堂も既存の「Nintendo Switch Online」というサービスに「追加パック」を導入するなど、ゲームをプレイできる環境は益々多様化しています。
そこで今回はゲーマーに「ゲームのダウンロード購入」や「ゲームのサブスクリプションサービス」「クラウドゲームサービス」の利用状況について聞いてみました。
株式会社ゲームエイジ総研(代表取締役社長:光井誠一)は、国内唯一の「ゲームビジネスに特化したマーケティングリサーチ&コンサルティングファーム」としてさまざまな分析を行って参りました
。昨今、世界中で話題となっているVRやeスポーツといった、いわゆるゲームの枠にとどまらない新たな“エンタテイメント”の隆盛により、旧来のゲーム市場は過渡期を迎えています。そのため、改めて現在の“ゲーマーとは?”をテーマに、ゲーマーのライフスタイルを掘り下げる分析を、継続して実施していきます。
ゲーマーに「ゲームのダウンロード購入」「ゲームのサブスクリプションサービス」「クラウドゲームの利用経験」について聞いてみたところ、「いずれも利用したことがない」と回答したユーザーが7割を超えました。
日頃ゲームをプレイしているゲーマーは、無料ダウンロードができるゲームアプリやパッケージ購入でのプレイが多く、ゲームソフトのダウンロード販売やサブスク購入などはあまり利用していないことがうかがえます。
3つのサービス形態のうち、「ゲームのダウンロード購入」の利用経験者は25.3%で、全体の約1/4という規模です。

続いて「ゲームのサブスクリプションサービス」の利用経験、「クラウドゲームのサービス」の利用経験の利用経験を聞くと、いずれも4.3%と低い数値で、ダウンロード購入などに比べると、まだまだ利用率が低いという現状がわかりました。【グラフ1.】
ゲームのダウンロード購入経験者は全体の約1/4と、まだまだ多数派とは言えませんが、利用満足度を聞いてみると「とても満足」と回答したのは17.0%、「満足」と答えたのは72.2%で、合計89.2%と、9割近いゲーマーが満足していることがわかりました。【グラフ2.】

理由について見ていくと、「簡単で楽」という意見が多数を占め、「店頭にいく手間、探す手間が省けること」(18歳/女性)や、「自宅にいながらいつでも購入できること」(36歳/男性)という意見が挙げられました。また関連して「実店舗のように売り切れ、未入荷がない」(41歳/男性)、「いつでも買える 売り切れがない」(29歳/男性)など、ダウンロード版の優位性である、欠品・売り切れがないというメリットをあげるゲーマーが多く見られました。
その他、目立ったのが「現物がない」というメリットです。「ソフトのケースなどの場所を取らない。」(15歳/女性)や、「ディスクが邪魔にならない」(48歳/女性)のような意見です。「ディスクの入れ替えが不要」といったメリットも見られました。
一方、デメリットと感じていることを聞くと、「中古で売れない」という意見が目立ちます。「ゲームをしなくなったときに売却できない」(32歳/女性)、「飽きた後に売れない」(13歳/女性)という意見が多数を占めました。パッケージ版のゲームを購入し、クリアしたり飽きてしまった場合は中古として売却し、次のゲームの購入費にあてるというゲームリサイクルは、長年続いてきたゲーム業界独特の消費スタイルと言えます。
そのため中古販売ができないことをデメリットに感じているゲーマーが多いのでしょう。また、「購入したあとすぐにセールが始まって、かなり損をした」(44歳/男性)という、セールを頻繁に行うことが多いダウンロード販売だからこそ、それをデメリットと感じる意見や、「パッケージがないからコレクションできない」(40歳/男性)という、コレクターとしての所有心理を満たすことができないという意見も見られました。
続いてゲームの「サブスクリプションサービス」について見ていきます。利用したことがあるのは4.3%とこちらも少数派ですが、利用満足度を見ると、「とても満足」と答えたのは12.0%、「満足」と答えたのは68.0%で、合計すると利用者の満足度は8割に達する高い数値になりました。【グラフ3.】

メリットとして挙げられたのは「気軽にさまざまなゲームが遊べる」という点です。「いろいろなゲームをやり放題」(37歳/男性)、「安価で沢山のソフトが遊べる」(41歳/男性)のように、定額料金さえ支払えばさまざまなゲームが自由に遊べる点をメリットと感じているようです。
一方でデメリットとしては「遊びたいゲームが少ない」(49歳/男性)、「気になるタイトルが少ないとただ割高だと思う」(29歳/男性)のように、タイトルラインアップに対する不満意見が見られました。今後きめ細かくニーズに対応し、ラインアップが充実していけば、サブスクリプションサービスに対するこのような意見も改善されることでしょう。
次に「クラウドゲーム」について聞くと、先ほどの「サブスクリプションサービス」と同様、利用経験は4.3%と少数でしたが、利用満足度は、「とても満足」と答えたのは10 .5%、「満足」と答えたのは66.1%でした。「ゲームのサブスク」と比較すると、満足度はやや下がる傾向ではありますが、それでも利用者の7割以上が満足と回答しています。【グラフ4.】

メリットとして挙げられたのは「ダウンロードが不要で手軽」という点です。「手軽に利用できる」(19歳/男性)、「起動が楽」(32歳/男性)という意見が多く見られました。この点はデバイスの性能に依存することが少ない、クラウドゲームの仕組みのメリットが生かされている点と言えるでしょう。
一方でデメリットとして挙げられたのは「回線に起因する問題」です。「プレイ中遅延を感じた」(43歳/男性)、「画質が安定しなかったりラグが発生した」(51歳/男性)という意見がありました。これらは回線環境が改善されることが必要となるため、今後のさらなる技術革新に伴う通信品質の向上と通信価格の低下により改善される可能性が高いでしょう。
このように、「ゲームのダウンロード購入」「ゲームのサブスクリプションサービス」「クラウドゲーム」など新形態のサービス利用者は、先進性が高いと思われているゲームユーザーの中でもまだまだ少数派ではありますが、利用したゲーマーの満足度は総じて高いということがわかりました。
これまでゲームの購入と言えば量販店や専門店でパッケージソフトを購入するというスタイルが主流でした。しかし昨今では多様なサービスが提供されることによりゲームの消費行動やプレイ環境も日々変化しています。この流れは今後もさらに一般化し定着していくのは間違いありません。ゲームマーケットやビジネス形態の変化に伴い、一昔前のパッケージという、いわば「工業製品」に対する支出から、「デジタルデータの価値」に対する消費へ、さらに「ゲームデータの置き場所」や「ゲームの所有」というゲームユーザーの意識や概念の変化も進んでいくと考えられます。
<以下、ニュースリリースより>
利用率はまだ低いが、サブスクやクラウドゲームも利用者の満足度は高い傾向
Microsoftは日本でのサブスクリプションサービス「XBOX GAME PASS」を2020年4月に開始していますが、先日の世界に向けた発表会では、今後も多数のタイトルがサブスクリプションに含まれることが発表され、ゲーマーの期待値も高まっています。
また、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、6月にサブスクリプションサービス「PlayStation Plus」のサービス内容を変更し、任天堂も既存の「Nintendo Switch Online」というサービスに「追加パック」を導入するなど、ゲームをプレイできる環境は益々多様化しています。
そこで今回はゲーマーに「ゲームのダウンロード購入」や「ゲームのサブスクリプションサービス」「クラウドゲームサービス」の利用状況について聞いてみました。
株式会社ゲームエイジ総研(代表取締役社長:光井誠一)は、国内唯一の「ゲームビジネスに特化したマーケティングリサーチ&コンサルティングファーム」としてさまざまな分析を行って参りました
。昨今、世界中で話題となっているVRやeスポーツといった、いわゆるゲームの枠にとどまらない新たな“エンタテイメント”の隆盛により、旧来のゲーム市場は過渡期を迎えています。そのため、改めて現在の“ゲーマーとは?”をテーマに、ゲーマーのライフスタイルを掘り下げる分析を、継続して実施していきます。
【調査結果サマリー】
■「ゲームのダウンロード購入」を利用したことがあるのは25.3%
⇒利用者の89.2%が満足と回答。
⇒自宅などから気軽に購入にできる点はメリット、中古で売れない点はデメリットに感じている。
■「ゲームのサブスクリプションサービス」を利用したことがあるのは4.3%
⇒利用者の80.0%が満足と回答。
⇒気軽にさまざまなゲームが遊べるのはメリット。一方で「遊びたいゲームが少ない」という意見も。
■「クラウドゲーム」を利用したことがあるのは4.3%
⇒利用者の76.6%が満足と回答。
⇒ダウンロード不要で手軽にプレイできるのはメリット、回線環境などに起因するラグなどの問題は改善の余地あり。
■「ゲームのダウンロード購入」を利用したことがあるのは25.3%
⇒利用者の89.2%が満足と回答。
⇒自宅などから気軽に購入にできる点はメリット、中古で売れない点はデメリットに感じている。
■「ゲームのサブスクリプションサービス」を利用したことがあるのは4.3%
⇒利用者の80.0%が満足と回答。
⇒気軽にさまざまなゲームが遊べるのはメリット。一方で「遊びたいゲームが少ない」という意見も。
■「クラウドゲーム」を利用したことがあるのは4.3%
⇒利用者の76.6%が満足と回答。
⇒ダウンロード不要で手軽にプレイできるのはメリット、回線環境などに起因するラグなどの問題は改善の余地あり。
【利用データ】
調査対象:全国10~50代男女、何らかのゲームをプレイしている人
サンプル数:2,906
調査時期:2022年6月
調査手法:インターネット調査
調査対象:全国10~50代男女、何らかのゲームをプレイしている人
サンプル数:2,906
調査時期:2022年6月
調査手法:インターネット調査
約1/4のゲーマーが「ゲームのダウンロード購入」の利用経験ありと回答
ゲーマーに「ゲームのダウンロード購入」「ゲームのサブスクリプションサービス」「クラウドゲームの利用経験」について聞いてみたところ、「いずれも利用したことがない」と回答したユーザーが7割を超えました。
日頃ゲームをプレイしているゲーマーは、無料ダウンロードができるゲームアプリやパッケージ購入でのプレイが多く、ゲームソフトのダウンロード販売やサブスク購入などはあまり利用していないことがうかがえます。
3つのサービス形態のうち、「ゲームのダウンロード購入」の利用経験者は25.3%で、全体の約1/4という規模です。

続いて「ゲームのサブスクリプションサービス」の利用経験、「クラウドゲームのサービス」の利用経験の利用経験を聞くと、いずれも4.3%と低い数値で、ダウンロード購入などに比べると、まだまだ利用率が低いという現状がわかりました。【グラフ1.】
「ゲームのダウンロード購入」の利用満足度は89.2%
ゲームのダウンロード購入経験者は全体の約1/4と、まだまだ多数派とは言えませんが、利用満足度を聞いてみると「とても満足」と回答したのは17.0%、「満足」と答えたのは72.2%で、合計89.2%と、9割近いゲーマーが満足していることがわかりました。【グラフ2.】

理由について見ていくと、「簡単で楽」という意見が多数を占め、「店頭にいく手間、探す手間が省けること」(18歳/女性)や、「自宅にいながらいつでも購入できること」(36歳/男性)という意見が挙げられました。また関連して「実店舗のように売り切れ、未入荷がない」(41歳/男性)、「いつでも買える 売り切れがない」(29歳/男性)など、ダウンロード版の優位性である、欠品・売り切れがないというメリットをあげるゲーマーが多く見られました。
その他、目立ったのが「現物がない」というメリットです。「ソフトのケースなどの場所を取らない。」(15歳/女性)や、「ディスクが邪魔にならない」(48歳/女性)のような意見です。「ディスクの入れ替えが不要」といったメリットも見られました。
一方、デメリットと感じていることを聞くと、「中古で売れない」という意見が目立ちます。「ゲームをしなくなったときに売却できない」(32歳/女性)、「飽きた後に売れない」(13歳/女性)という意見が多数を占めました。パッケージ版のゲームを購入し、クリアしたり飽きてしまった場合は中古として売却し、次のゲームの購入費にあてるというゲームリサイクルは、長年続いてきたゲーム業界独特の消費スタイルと言えます。
そのため中古販売ができないことをデメリットに感じているゲーマーが多いのでしょう。また、「購入したあとすぐにセールが始まって、かなり損をした」(44歳/男性)という、セールを頻繁に行うことが多いダウンロード販売だからこそ、それをデメリットと感じる意見や、「パッケージがないからコレクションできない」(40歳/男性)という、コレクターとしての所有心理を満たすことができないという意見も見られました。
「ゲームのサブスクリプションサービス」の利用満足度は80.0%
続いてゲームの「サブスクリプションサービス」について見ていきます。利用したことがあるのは4.3%とこちらも少数派ですが、利用満足度を見ると、「とても満足」と答えたのは12.0%、「満足」と答えたのは68.0%で、合計すると利用者の満足度は8割に達する高い数値になりました。【グラフ3.】

メリットとして挙げられたのは「気軽にさまざまなゲームが遊べる」という点です。「いろいろなゲームをやり放題」(37歳/男性)、「安価で沢山のソフトが遊べる」(41歳/男性)のように、定額料金さえ支払えばさまざまなゲームが自由に遊べる点をメリットと感じているようです。
一方でデメリットとしては「遊びたいゲームが少ない」(49歳/男性)、「気になるタイトルが少ないとただ割高だと思う」(29歳/男性)のように、タイトルラインアップに対する不満意見が見られました。今後きめ細かくニーズに対応し、ラインアップが充実していけば、サブスクリプションサービスに対するこのような意見も改善されることでしょう。
「クラウドゲーム」の利用満足度は76.6%
次に「クラウドゲーム」について聞くと、先ほどの「サブスクリプションサービス」と同様、利用経験は4.3%と少数でしたが、利用満足度は、「とても満足」と答えたのは10 .5%、「満足」と答えたのは66.1%でした。「ゲームのサブスク」と比較すると、満足度はやや下がる傾向ではありますが、それでも利用者の7割以上が満足と回答しています。【グラフ4.】

メリットとして挙げられたのは「ダウンロードが不要で手軽」という点です。「手軽に利用できる」(19歳/男性)、「起動が楽」(32歳/男性)という意見が多く見られました。この点はデバイスの性能に依存することが少ない、クラウドゲームの仕組みのメリットが生かされている点と言えるでしょう。
一方でデメリットとして挙げられたのは「回線に起因する問題」です。「プレイ中遅延を感じた」(43歳/男性)、「画質が安定しなかったりラグが発生した」(51歳/男性)という意見がありました。これらは回線環境が改善されることが必要となるため、今後のさらなる技術革新に伴う通信品質の向上と通信価格の低下により改善される可能性が高いでしょう。
このように、「ゲームのダウンロード購入」「ゲームのサブスクリプションサービス」「クラウドゲーム」など新形態のサービス利用者は、先進性が高いと思われているゲームユーザーの中でもまだまだ少数派ではありますが、利用したゲーマーの満足度は総じて高いということがわかりました。
これまでゲームの購入と言えば量販店や専門店でパッケージソフトを購入するというスタイルが主流でした。しかし昨今では多様なサービスが提供されることによりゲームの消費行動やプレイ環境も日々変化しています。この流れは今後もさらに一般化し定着していくのは間違いありません。ゲームマーケットやビジネス形態の変化に伴い、一昔前のパッケージという、いわば「工業製品」に対する支出から、「デジタルデータの価値」に対する消費へ、さらに「ゲームデータの置き場所」や「ゲームの所有」というゲームユーザーの意識や概念の変化も進んでいくと考えられます。
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1.スマートフォンでよく使う機能は「メッセージ・チャット」、「メール」などのコミュニケーション手段が減少し、「動画や画像投稿サイト」、「テレビ・映画」などの映像コンテンツ系が上昇。情報検索手段は、生成AIのみが上昇し、昨年の調査で注目された地図アプリや動画投稿も微減にスマートフォンでよく使う機能は、「メッセージ・チャット」、「メール」、「ニュース」、「カメラ」、「電話」など、これまで主流だった機能が軒並み減少し、動画や画像投稿サイト、テレビ・映画などの映像コンテンツ系が増加しました(図1)。情報検索の方法は、生成AIが昨年の9.7%から28.8%へ約20ポイント増加し、存在感を増しています(図2)。利用するニュースの媒体としては、インターネットニュースも含め、すべての項目が減少し、「読まない」が上昇傾向にあります(図3)。情報検索の方法でも「自分から情報検索しない」が上昇しており、情報は自分から取りに行かなくても自動的に与えられるもの、という流れがよりいっそう強くなっていると言えそうです。 (図1) (複数回答) (図2) (複数回答) (図3) (複数回答) 2.利用するSNSの上位は「LINE」、「YouTube」、「Instagram」、「X」。昨年4位の「Instagram」が「X」を抜いて3位へ。「BeReal.」は29歳以下の女性の利用が10%を超えるスマートフォンで利用する主なSNSや動画投稿サービスとしては、「LINE」、「YouTube」、「Instagram」、「X」となり、上位の顔ぶれは昨年と変わりませんでしたが、「LINE」と「X」はやや減少し、「Instagram」が「X」を超えて3位となりました。「X」は特に女性の利用率が減少しています。また、リアルな日常を共有できるとZ世代に人気の「BeReal.」もわずかながら上昇し、29歳以下女性の利用率が10%を超えました(表1)。 (表1) スマートフォンで利用する主なSNSや動画投稿サービス(性年代別)(複数回答) *赤矢印:昨年より5ポイント以上上昇したもの 青矢印:昨年より5ポイント以上減少したもの3.生活の中で、3年前と比較して増えたこと、減ったこと:キャッシュレス化やネット購入は一段と浸透。コロナ禍で普及した「会議・ミーティング(オンライン)」は残ったが、「旅行先でのテレワーク」や「シェアオフィス・コワーキングスペースでの業務」、「在宅勤務」などは減少傾向へ生活の中で、3年前と比べて増えたことや減ったことについて聞きました。「増えた」という回答が「減った」という回答を大きく上回ったものは、「現金以外の買い物」が圧倒的に高く、キャッシュレス化が広く浸透したことがうかがえます。また、「インターネットで買う」割合も高くなりました。また、コロナ禍で広がったさまざまな項目のうち、「会議・ミーティング(オンライン)」は、「増えた」が「減った」を上回りましたが、「旅行先でのテレワーク」、「シェアオフィス・コワーキングスペースでの業務」、「在宅勤務」などは減少し、明暗が分かれました(図4)。 (図4) (複数回答)eスポーツへの関心や実施経験 4.eスポーツをプレー・観戦体験したことがある人は過去最多となり、男性29歳以下では約半数の45.6%。男性40代の観戦経験者増加も顕著eスポーツの経験や関心について見てみると、昨年の調査結果と比較して「知らない」と回答した割合が全体で30.0%から32.3%に増加し、eスポーツの認知度はやや減少しました。一方、プレー経験・観戦経験も3年連続で上昇し、過去3年間で最も高い数値(18.0%)となっています。また、性年代別にみると、プレー経験・観戦経験のある人は29歳以下の男性で45.6%、30代男性で36.9%、40代男性で33.0%と高くなりました。昨年との比較では、30代男性ではプレー経験の増加、40代男性では観戦経験の増加が顕著であり、これらが今年のプレー・観戦経験者の増加に寄与していると推察できます(図5~7)。 (図5) (複数回答) (図6) (複数回答) (図7) (複数回答) eスポーツを「知っている」と回答した人のうち、実際に現地に出向いてプレーや観戦をする意向については、「関心はない/あてはまるものはない」の割合が昨年度の70.9%から68.3%と減少しており、リアルでのeスポーツへの参加意向は微増で、特に男性29歳以下では61.6%と全体の倍近くの高い割合となりました。また、男性30代では51.3%、男性40代では48.2%、女性29歳以下では32.7%と、比較的高い関心がうかがえます(図8、図9)。 (図8) (複数回答) (図9) (複数回答)eスポーツと聞いて具体的にイメージできるものについて、全体では「eスポーツのイベント、大会(18.7%)」が最も高くなりました。男性29歳以下では「eスポーツチームやプロゲーマー(30.2%)」や「eスポーツに力を入れている企業(19.8%)」の割合も比較的高く、eスポーツと企業のイメージが紐づいている場合も多いと考えられます。また、男性30代では「eスポーツのゲーム名(28.9%)」、男性40代と女性29歳以下では「eスポーツのイベント、大会(20.5%/25.5%)」が最も高く、男性40代では「eスポーツに力を入れている学校(15.7%)」も上位に来ており、年代・性別毎のeスポーツとの関わり方によって具体的にイメージできるものが異なりました(図10)。 (図10) (複数回答)旅行に関する商品やサービスの利用について 5.スマートフォンでの旅行商品の予約購入割合は続伸し、7割へスマートフォンでの旅行関連商品の予約や購入については、2013年の調査開始以来継続して増加し、2025年調査では、7割となりました(図11)。購入した旅行関連商品の内訳では、すべての項目で予約購入割合が増加しており、スマートフォンでの購入が前提となりつつある状況がうかがえます(図12)。 (図11) (複数回答) (図12) (複数回答) 6.AIサービスの利用経験は、58.7%と前年より約10ポイント上昇。旅先で利用してみたいAIサービスは、「旅行先のグルメ情報検索(29.6%)」、「言語翻訳(25.1%)」、「行程・ルート提案(24.7%)」などが上位に。AIサービスの利用経験は、昨年度の49.0%から58.7%と10ポイント近く上昇し、AIサービスがよりいっそう、私たちの日常生活に浸透してきていることが分かりました。利用経験のあるサービスとしては、「通訳・翻訳サービス」、「カメラで写したものの検索サービス」、「チャットGPT」などが上位となっています(図13)。旅先で利用してみたいAIサービスで最も多かったのは、「旅行先のグルメ情報検索(29.6%)」で、「言語翻訳(25.1%)」、「行程・ルート提案(24.7%)」が続きました(表2)。性年代別にみると、「旅行先のグルメ情報検索」は、特に女性の60代と女性30~40代で高い傾向がみられます。また、AIに限らない「無人サービス」の利用意向については、「自動会計(32.0%)」、「タブレットなどでの注文(26.9%)」、「入国審査の自動化(19.0%)」など、手続きを効率化できるサービスが、「旅行プランの作成(16.4%)」、「音声ガイド(13.5%)」、「レコメンドの提示(13.4%)」などの付加価値サービスを上回りました。性年代別では、29歳以下の男性で、無人サービスの利用意向が全体的に高い傾向がみられます(表3)。 (図13) (複数回答) (表2) 旅先で利用したいAIサービス(性年代別) (表3) 利用したい無人サービス(性年代別)7.旅先で、安定した高速のインターネット環境を望むのは、若者より熟年層。男性より女性次に、旅先でのインターネット環境への意向を聞きました。性年代別に利用意向をみると、意外にも、特に60代が整備を望んでいる結果となりました。また、男女別では、男性より女性で意向が強いようです。整備してほしい場所で最も割合が高かったのは、「鉄道の車内や駅(54.1%)」、「宿泊施設(50.8%)」、「ショッピングモールなどの商業施設(38.4%)」でした。性年代別には、女性40代は子育て中の人も多いせいか、「車・バス中や高速道路・SA」や「キャンプ場などのアウトドア施設」の割合も比較的高くなっています。 (表4) 旅先での高速インターネット環境への意向と整備してほしい場所(複数回答) まとめ ●情報収集は「検索する」から「相談する」時代へ昨年からの急速な生成AIの浸透で、これまでの「検索する」情報収集から、生成AIに「相談する」行動に大きくシフトしました。企業等のサイトを訪れることなく、生成AIの中で情報収集が完結し、訪問者数が激減するサイトも少なくありません。自分たちが伝えたい情報をストレートに伝えていくことが難しい状況ではありますが、一方で、旅行者がこれまで想像していなかったような選択肢を提供していくチャンスでもあるともとらえられます。どのように、ターゲットに対して適切な情報をインプットし、潜在的な需要を拡大するチャンスはどこにあるのか、考えてみる価値はありそうです。●人を介さないサービスは「面倒くささの低減」が鍵AIを含む、「無人サービス」の利用意向については、「自動会計」、「タブレットなどでの注文」、「入国審査の自動化」など、手続きを効率化できるサービスが、「旅行プランの作成」、「音声ガイド」、「レコメンドの提示」などの付加価値サービスを上回りました。「タイパ」(時間効率性)といった言葉も浸透していますが、技術の進化でさまざまなことが便利になる中で、「面倒くさくないこと」がよりいっそう求められているとも考えられます。●eスポーツの認知拡大は頭打ちも、実際のプレー・観戦経験者は増加傾向23年から24年にかけてeスポーツに対する認知度は大幅な向上を見せたものの、24年から25年にかけてはほぼ横ばいであったことを踏まえると、認知拡大は頭打ちになったのかもしれません。一方で、実際のプレー・観戦経験者は3年連続で増加しています。これは男性40代のプレー・観戦経験者の増加が一因であると考えられ、その増加も子どもの教育におけるeスポーツ接点の増加などに起因している可能性が推察できます(学校におけるeスポーツ部やeスポーツ専門学校など)。eスポーツ業界として、今後も「どのようにeスポーツを実際に体験してもらうか?」に重きが置かれると思いますが、子どもを軸に家族を巻き込んだeスポーツ体験を提供していくことが1つのポイントになってくるのかもしれません。【お問い合わせ】 株式会社JTB総合研究所 経営企画部 広報担当 問合せフォーム:https://www.tourism.jp/contact/
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