株式会社ゲームエイジ総研が「VRの市場」について調査。VRを利用したことがあるというゲーマーは8.8%と、まだまだ少ないのが現状という結果になった。

<以下、ニュースリリースより>

VRを使った仮想空間での“ビジネス”の可能性を見据えている層の存在も


株式会社ゲームエイジ総研(代表取締役社長:光井誠一)は、国内唯一の「ゲームビジネスに特化したマーケティングリサーチ&コンサルティングファーム」としてさまざまな分析を行って参りました。昨今、世界中で話題となっているVRやeスポーツといった、いわゆるゲームの枠にとどまらない新たな“エンタテイメント”の隆盛により、旧来のゲーム市場は過渡期を迎えています。そのため、改めて現在の“ゲーマーとは?”をテーマに、ゲーマーのライフスタイルを掘り下げる分析を、継続して実施していきます。

昨今VRはゲームや映像などのVRコンテンツを楽しむ以外にも、メタバースのような使われ方もあり、改めてVRを含めた状況が盛り上がっています。ハード面でもPS5に対応したPSVR2が発表され、Meta社からは既存のVRHMDのQuest 2に加え、次世代のVR HMDを近日発表されると言われています。そこで、VR機器の利用や今後の利用意向を調査してみました。

【調査結果サマリー】

■利用経験者はまだ1割以下と少ないが、今後の利用意向者は3割以上
⇒VR機器を利用したことがあるゲーマーは8.8%
⇒今後VR機器を利用したいと考えるゲーマーは30.9%
⇒現利用者は30代がメインだが、50代で利用意向が上がる。

■7割以上がVRを「ゲーム」と「映像コンテンツ」に利用したい
⇒ゲームや映像コンテンツをVRでより臨場感があるコンテンツとして楽しみたい
⇒具体的な没入体験をVRを使い味わいたい
⇒VRを使った仮想空間での“ビジネス”の可能性を見据えている層の存在も

【利用データ】

調査対象:全国10~50代男女、何らかのゲームをプレイしている人
サンプル数:2,736
調査時期:2022年9月
調査手法:インターネット調査

利用経験者はまだ1割以下と少ないが、今後の利用意向者は3割以上


はじめに、今までにVR機器を利用したことがあるかを聞いてみたところ、ゲーマーの8.8%が利用経験があるという結果でした。9割以上が利用したことがないと回答し、現状ではまだ利用者は少ないことがわかります。【グラフ1.】

次に、今後VR機器を利用したいかを聞いてみたところ、ゲーマーの30.9%が利用したいと回答しています。利用経験者と比較し、今後の利用意向者は増加しており、今後のVRに対する期待感がうかがえます。【グラフ2.】


年代別で利用経験者と利用意向者を見てみたところ、利用経験者は30代が最も多く25.5%となっています。10代と30~40代が利用経験者のメインとなっていることがわかります。

一方、利用意向者の構成を見てみたところ、20代と30代では利用意向が利用経験よりもやや低くなるものの、利用経験は少ない50代で利用意向が高い傾向が見られました。VRがゲーム以外でも利用コンテンツが広がっていることで、利用者の幅が広がっていく可能性が見える結果といえるのではないでしょうか。【グラフ3.】


7割以上がVRを「ゲーム」と「映像コンテンツ」に利用したい


そこで、利用意向者に、どのようなことにVRを利用したいかを聞いてみました。

「ゲーム」に利用したいのはもちろんですが、「映像コンテンツの視聴」に利用したいと考えているゲーマーが72.4%と、ゲームと同程度の結果となりました。【グラフ4.】

「臨場感あるスポーツ観戦をしてみたいし、専用の映画、映像を見たい」(男性/40代)、「アイドル物のゲームをライブ感覚で楽しめるのは一度でいいから体験してみたい」(女性/30代)のように、ゲームや映像コンテンツをVRでより臨場感があるコンテンツとして楽しみたいという意見が多く見られました。

また、「お化け屋敷を体験してみたい」(女性/30代)や、「世界旅行を実感したい」(男性/50代)、「リアルな動画でスカイダイブ」(男性/40代)、「高い所が苦手なのでVRで行ってみたい」(女性/10代)など、より具体的な没入体験を、VRを使い味わいたいという意見も多く見られました。

また、約2割は「メタバース」に利用したいと回答しています。「家に居ながらさまざまな場所を体験したい。メタバースの世界を体験してみたい。」(男性/50代)、「先日テレビでメタバースの世界をみました!すごく面白そう、やってみたいとおもいました!」(男性/10代)などのように、メタバースを体験するにあたり、VRを使いたいという意見が見られたことから、メタバース体験が増えることでVR利用も同様に増えることが考えられます。

さらに、1割未満ではありますが、「ビジネスツールとして使用」したいという回答が見られました。具体的なコメントとしては「仮想現実空間はシンプルに面白そうだし、ビジネスとしても可能性がある」(男性/50代)や「仮想の町で自分の所有地を持ち、そこを使ってビジネスをしたい」(男性/30代)、「介護現場で認知症体験でVR機器があると知った、体験してみたい」(女性/40代)などが挙げられ、VRを使った仮想空間での“ビジネス”の可能性を見据えている層の存在も見られました。


今後、さまざまなVR機器が発売され、また利用コンテンツが充実することで、VR市場の盛り上がりが期待されます。今回の結果からも、今まで以上にVRに対する可能性を感じていることがわかります。特に、今まで利用したことのない年齢の高い層の利用意向が高まることで利用者の幅が広がり、利用・体験できるコンテンツもより幅広いものとなることでしょう。

そしてVRが普及したその先には、今よりもさらに多様化した価値観やライフスタイルができあがっていくのでしょうか。

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