2023年8月6日(日)、東京ビッグサイトにて遊戯王の世界大会「Yu-Gi-Oh! World Championship 2023」が開催されました。名前のとおりの世界最大規模の国際大会で、略称は「WCS」。日本での開催は2018年の千葉大会以来5年ぶりとなります。

『遊戯王』という名前をまったく聞いたことがない人は、おそらくほとんどいないでしょう。もともとは週刊少年ジャンプで連載されていたマンガからカードゲームに発展し、ゲームボーイアドバンスの『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』をはじめ、ゲームを用いた競技大会も毎年のように行われてきました。
世界大会自体は、実は2023年で19回目を数えるなど長い歴史を誇ります。実はこの数字、『リーグ・オブ・レジェンド』『Counter Strike: Global Offensive』『Dota 2』『ストリートファイター』シリーズなどの世界規模のeスポーツ大会以上に長い歴史を誇っています。
ただ、「eスポーツ」というくくりで言うと、『遊戯王』はやや印象が薄めでした。それは、そもそもデジタルではなくアナログなカードゲームがメインだったことと、「eスポーツ」という言葉が持つ競技色よりも「ゲーム大会の延長戦上」というイメージが強かったこと、そして「高額賞金」「プロリーグ」「プロゲーマー」といった昨今の「eスポーツ」のキーワードが当てはまらない大会だったためだと考えられます。
しかし、今回初めて大会を取材させていただく中で、eSports World編集部としても大きな勘違いをしていたと感じました。日本発祥のeスポーツというと対戦格闘ゲームが真っ先に思い浮かびますが、知名度も歴史も、『遊戯王』の方が世界中に浸透しているとも思えるのです。
絶対的なプレイヤー数を見れば、話はまた違ってくると思います。新規プレイヤーもそれほど多くはないかもしれません。なので、今回は少し違った視点から、「世界に誇れるeスポーツ大会」として「Yu-Gi-Oh! World Championship 2023」をあらためてご紹介したいと思います。
今回の世界大会では、3つの種目が用意されていました。2003年から開催している元祖トレーディングカードゲームの『遊戯王 オフィシャルカードゲーム』(遊戯王OCG)、2017年から競技タイトルとなったモバイルゲーム『遊戯王 デュエルリンクス』、そして今回初めて採用されたオンラインゲーム版『遊戯王 マスターデュエル』の3タイトルです。
eSports World編集部としては、『マスターデュエル』が登場したことでeスポーツ専門メディアとして取材できるようになったというのが正直なところです。アナログカードゲームをデジタル化するという手法は他のカードゲームでも行われており(『シャドウバース』のように逆の例もあります)、オンライン化により世界中の人同士でプレイできるようになった点は、ユーザーの拡大に大きな強みと言えます。

今大会で一番驚いたのは、世界各国のメディアが多数集まっていたことです。会場の一番前に用意されたプレス席で周囲の声を聞いていると、英語、韓国語、中国語、ドイツ語、スペイン語などが聞かれ、おそらくインドや中東のメディアもいたと思います。彼らは自国の選手の取材に聞いていたのだと思いますが、プレス席は常に満席状態でした。
筆者は、日本で開催された国際格式のeスポーツ大会やイベントも多数取材してきましたが、ここまで多様な国々から日本に集まっている光景は見たことがありません。その点は、世界でマンガもゲームも親しまれている『遊戯王』ならでは。昨今流行している『VALORANT』の国際大会「Masters Tokyo」でも、ここまで多様ではなかったように思います。

そんな大会のオープニングは、和楽器ユニット「AUN J クラシック・オーケストラ」による演奏から盛大にスタート。和太鼓の太いビートに、三味線や尺八による「和」の音楽が会場に響き渡り、日本で開催される世界大会ということが強烈に伝わってきます。
そこに登場したのが、LEDのフラッグとウェアを身にまとったダンサーたち。日本の伝統と最新技術の融合は、アナログカードゲームから始まった『遊戯王』から、本大会でデジタルの『マスターデュエル』につながったことの象徴にも思えました。
日本人の私たちにとっては、ステレオタイプな日本らしさを主張しすぎるのも少し違和感を感じるかもしれません。しかし、考えてみれば国際的な競技大会の代表格である「オリンピック」では、その国らしさを前面に押し出した演出は当たり前です。日本発祥の『遊戯王』の大会が、発祥の地の日本で開催されるわけですから、むしろ海外に向けたクールな演出だったと思います。


ショーの後は、3つの種目それぞれに予選を勝ち上がってきたファイナリストたちが登壇。残念ながら日本人選手は勝ち残れませんでしたが、世界の強豪選手たちの登場に盛り上がりは最高潮です。

世界一を決める大会の方は、8月5日(土)、6日(日)ともにオンラインで実況配信が行われ、6日(日)の決勝日はセレモニーも含めて大々的に配信が行われました。
「デュエルリンクスの部」の決勝戦は、イーストアジア代表のYukoo選手と、KCCPランキング4位から勝ち上がったTakagi選手の対決。戦績から言えばYukoo選手が有力かと思われましたが、決勝ではデッキの強みを生かして攻め切ったTakagi選手が勝利しました。

試合後のインタビューでTakagi選手は、「(優勝できて)今までの苦労が報われた気持ちです。大会に向けて、デッキの分析、環境の分析、友達との練習をしてきました。日本に来るのは初めてで、実際に東京での大会に参加できたことが嬉しいです。今日の試合は、自分が使ったデッキが一番安定していたのが勝利につながったのだと思います」とコメント。世界一になって次の目標をうかがうと、「今日、来年も世界一になるという目標ができました」と、早くも次の大会に向けて意欲を見せてくれました。

アナログカードゲームをデジタル化した「マスターデュエルの部」は、3人1組のチーム戦として開催。北米チームのTeam 7(Raye選手、Karmano選手、Jesse Kotton選手)と、欧州チームのsnipehunters(Josh選手、QuantalThink選手、Emre選手)による対決です。特にRaye選手は、過去に小学生部門での優勝経験もあり、優勝候補のひとりと目されていました。
チーム戦というと、先鋒、次鋒といった勝ち抜き戦や星取り戦が一般的ですが、今回は3人が同時に対戦し、2名が勝利したチームが1セットを獲得。それを3勝するまで繰り返すというものでした。画面にはフォーカスしている試合以外に、すでに勝負がついた他の2名の勝ち負けも「RED WON」のようなかたちで表示され、残るひとりにプレッシャーがかかるなど、面白い趣向になっていました。
そんな世界最高峰の戦いを制したのは、欧州のsnipehunters。今回のチームは、もともとドイツ出身同士だったJosh選手とEmre選手に、予選大会で知り合ったオランダ出身のQuantalThink選手を加えたチームで、いずれも予選ではトップに入るほどの実力者ぞろい。それぞれに得意とするデッキと、それでは対応できないデッキを準備して臨んだそうです。

今大会が初採用ということで、『マスターデュエル』で勝つための練習方法については、「とにかく練習、練習あるのみです。特にいろいろな人に伝えているのは、初心者は簡単なデッキを使いたがるけれど、それだけだと自分のスキルを磨くことができません。あえて難しいデッキを使っていくこと、作ったデッキを自分と同じくらいプレイしている人とテストすること、デッキに対する感想などを積極的に取り入れていくことが大切です」とのアドバイスをくれました。

そして、最も歴史が長い「オフィシャルカードゲームの部」は、北米のPaulie Aronsonが、ペルーのJuan Mateo Augusto Renteria Pastor選手を下して優勝を果たしました。
なお、決勝戦での各選手のデッキは、公式サイトにすべて掲載されています。世界最高峰の戦いをぜひご自身の環境でも確かめてみてください。
今回の大会が他のeスポーツと異なる点は、観戦するためには抽選に当たらなければならないということでした。観戦自体は無料でしたが、そもそも当たらなければ参加できません。そのため、会場にいる時点でかなり“引きが強い”人たちだったと言えます。
そんな強運の持ち主にだけ許されたのは、大会観戦だけではありません。大会会場となった東京ビッグサイトのホールひとつとは別に、物販や特別展示、来場者自身のカードを使ってデュエルできるスペースを設けるスペシャルイベントも実施されていました。参加にあたっては、イベント+大会観戦という方と、イベントのみ参加希望の方がおり、イベントは午前と午後で完全に切り分けられていました。


そのスペシャルイベントも充実していました。来場者がWCS採用タイトルで3名1チームを即興で組み、その勝敗に応じてカードスリーブがもらえる「OCG・デュエルリンクス・マスターデュエルチーム対抗戦」や、大会参加選手と対戦できる「WCS2023本戦出場者に挑戦!」では、参加者の勝敗に応じてカードスリーブがプレゼントされるとあって、大勢が参加していました。また、「ラッシュデュエル デュエルコーナー」では、来場者同士がプレイするだけでなく、仮面をかぶったインストラクターと対戦できるスペースも用意されていました。




試合後、マスターデュエルの部で優勝したsnipehuntersの選手に「この大会には高額な賞金などはありませんが、それでも『遊戯王』をプレイしている理由はなんですか?」とたずねてみました。世界大会が開催されているカードゲームのeスポーツ大会は他にもたくさんあり、プロとして活動している選手もいるからです。
しかし、彼らの答えは至ってシンプルでした。
「始めた時から遊び続けることが自分にとっては大事なことでした。特に欧州ではいろいろなイベントが開催されているので、いろいろな地域、国で、いろいろな人とプレイできることが非常に楽しみなんです」
「『遊戯王』をとても愛しているし、もう趣味というかライフスタイル。競技志向が高いので、常にベストでありたいというのが自分にとってのモチベーションです」
「お金が欲しくないと言えば嘘になるけど、今回も『遊戯王』をプレイすることで日本に来られてとてもうれしい。『遊戯王』というゲームを愛しているし、いかにプレイし続けられるか、が大切なんです」
選手の誰もが語っていたのは、純粋な『遊戯王』という物語とゲームへの愛でした。おそらくファンの方々も大会出場を目指しているプレイヤーの方々も、同じ思いなのではないでしょうか。それは大会主催者も同様だと思います。
当選者の人数などは公開されていませんが、ホールを『遊戯王』ファンが埋め尽くしていた会場の光景は壮観でした。チケット制で運営されている売上も必要な大会では、巨大な会場のために、端の方は画面しか見えないといったケースもあるかもしれません。
しかし、東京ビッグサイトのホールの規模と今回の席の配置からすると、ほぼどの席からも同様に戦いの様子が見られる、純粋に試合を見たいファンにとっては適正な規模だったように思えます。

昨今のeスポーツ大会の評価は、いかに人を集めたか、いかに同時視聴者数が多かったか、といった数字ばかりが取り沙汰されがちです。たしかにビジネスとして考えれば圧倒的に重要なのは数字であり、売上かもしれません。
ただし、こうした人気タイトルで増えているのは、プレイヤーよりも「観戦勢」。ショーとしてのeスポーツをチケット代を払って観にきてくれるというのは、まさにプロスポーツのビジネスとして正しい進化のかたちだと思います。そして、それがいまのeスポーツ市場を活性化させる起爆剤になっていることも事実です。
それに対して、『遊戯王』のようなカードゲームは、観戦にもカードの知識が必要ですし、ゲーム自体を知らない方が初めて会場に来てもなかなか楽しめないでしょう。つまり、観客にも視聴者にも『遊戯王』のプレイヤーの比率が高いと考えられます。
そう考えれば、今大会の規模は数万人の観客を集める大会と比べても十分に大きく、そのゲームのファンが確実に楽しめるイベントを提供しつつ、ファンも一体となって世界大会を作り上げている稀有なイベントだと感じられました。今回の世界大会を取材できたことで、これからのeスポーツ大会の取材の際にも、単に規模や観客数だけでは測れない本質を、読者のみなさまにもお伝えしていきたいと心を新たにしました。
ちなみに、『遊戯王』カードゲーム25周年を記念したスペシャルイベント「遊戯王デュエルモンスターズ 決闘者伝説 QUATER CENTURY」が、2024年2月3日(土)〜4日(日)に東京ドームで開催されることも決定しています。日本が誇るeスポーツタイトルのひとつである『遊戯王』のイベントが、さらに大きな規模でどのように開催されるのかが楽しみです。
Yu-Gi-Oh! WORLD CHAMPIONSHIP 2023
https://www.konami.com/yugioh/worldchampionship/2023/ja/
遊戯王オフィシャルサイト
https://yu-gi-oh.jp/

会場入口に掲げられた大会パネル。多くのスポンサーもついている
『遊戯王』という名前をまったく聞いたことがない人は、おそらくほとんどいないでしょう。もともとは週刊少年ジャンプで連載されていたマンガからカードゲームに発展し、ゲームボーイアドバンスの『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』をはじめ、ゲームを用いた競技大会も毎年のように行われてきました。
世界大会自体は、実は2023年で19回目を数えるなど長い歴史を誇ります。実はこの数字、『リーグ・オブ・レジェンド』『Counter Strike: Global Offensive』『Dota 2』『ストリートファイター』シリーズなどの世界規模のeスポーツ大会以上に長い歴史を誇っています。
ただ、「eスポーツ」というくくりで言うと、『遊戯王』はやや印象が薄めでした。それは、そもそもデジタルではなくアナログなカードゲームがメインだったことと、「eスポーツ」という言葉が持つ競技色よりも「ゲーム大会の延長戦上」というイメージが強かったこと、そして「高額賞金」「プロリーグ」「プロゲーマー」といった昨今の「eスポーツ」のキーワードが当てはまらない大会だったためだと考えられます。
しかし、今回初めて大会を取材させていただく中で、eSports World編集部としても大きな勘違いをしていたと感じました。日本発祥のeスポーツというと対戦格闘ゲームが真っ先に思い浮かびますが、知名度も歴史も、『遊戯王』の方が世界中に浸透しているとも思えるのです。
絶対的なプレイヤー数を見れば、話はまた違ってくると思います。新規プレイヤーもそれほど多くはないかもしれません。なので、今回は少し違った視点から、「世界に誇れるeスポーツ大会」として「Yu-Gi-Oh! World Championship 2023」をあらためてご紹介したいと思います。
日本以上に世界の熱狂がハンパない「WCS」
今回の世界大会では、3つの種目が用意されていました。2003年から開催している元祖トレーディングカードゲームの『遊戯王 オフィシャルカードゲーム』(遊戯王OCG)、2017年から競技タイトルとなったモバイルゲーム『遊戯王 デュエルリンクス』、そして今回初めて採用されたオンラインゲーム版『遊戯王 マスターデュエル』の3タイトルです。
eSports World編集部としては、『マスターデュエル』が登場したことでeスポーツ専門メディアとして取材できるようになったというのが正直なところです。アナログカードゲームをデジタル化するという手法は他のカードゲームでも行われており(『シャドウバース』のように逆の例もあります)、オンライン化により世界中の人同士でプレイできるようになった点は、ユーザーの拡大に大きな強みと言えます。

大会が始まる前の会場の様子。巨大スクリーンが複数置かれ、どこからでも見えやすくなっていた
今大会で一番驚いたのは、世界各国のメディアが多数集まっていたことです。会場の一番前に用意されたプレス席で周囲の声を聞いていると、英語、韓国語、中国語、ドイツ語、スペイン語などが聞かれ、おそらくインドや中東のメディアもいたと思います。彼らは自国の選手の取材に聞いていたのだと思いますが、プレス席は常に満席状態でした。
筆者は、日本で開催された国際格式のeスポーツ大会やイベントも多数取材してきましたが、ここまで多様な国々から日本に集まっている光景は見たことがありません。その点は、世界でマンガもゲームも親しまれている『遊戯王』ならでは。昨今流行している『VALORANT』の国際大会「Masters Tokyo」でも、ここまで多様ではなかったように思います。

『デュエルリンクス』で優勝したtakagi選手へインタビュー中の海外メディア。選手も含めて、EU圏の人気は高かった
オリンピックさながらの“和”をテーマにした大会演出
そんな大会のオープニングは、和楽器ユニット「AUN J クラシック・オーケストラ」による演奏から盛大にスタート。和太鼓の太いビートに、三味線や尺八による「和」の音楽が会場に響き渡り、日本で開催される世界大会ということが強烈に伝わってきます。
そこに登場したのが、LEDのフラッグとウェアを身にまとったダンサーたち。日本の伝統と最新技術の融合は、アナログカードゲームから始まった『遊戯王』から、本大会でデジタルの『マスターデュエル』につながったことの象徴にも思えました。
日本人の私たちにとっては、ステレオタイプな日本らしさを主張しすぎるのも少し違和感を感じるかもしれません。しかし、考えてみれば国際的な競技大会の代表格である「オリンピック」では、その国らしさを前面に押し出した演出は当たり前です。日本発祥の『遊戯王』の大会が、発祥の地の日本で開催されるわけですから、むしろ海外に向けたクールな演出だったと思います。

海外からの選手や参加者に日本らしさを端的に伝えてくれる和楽器の演奏

和楽器の演奏をバックに登場したLEDダンサー
ショーの後は、3つの種目それぞれに予選を勝ち上がってきたファイナリストたちが登壇。残念ながら日本人選手は勝ち残れませんでしたが、世界の強豪選手たちの登場に盛り上がりは最高潮です。

北米、韓国、ドイツ、オランダなど、さまざまな地域から集結したデュエリストたち
賞金よりも名誉をかけて戦う世界各国の選手たち
世界一を決める大会の方は、8月5日(土)、6日(日)ともにオンラインで実況配信が行われ、6日(日)の決勝日はセレモニーも含めて大々的に配信が行われました。
「デュエルリンクスの部」の決勝戦は、イーストアジア代表のYukoo選手と、KCCPランキング4位から勝ち上がったTakagi選手の対決。戦績から言えばYukoo選手が有力かと思われましたが、決勝ではデッキの強みを生かして攻め切ったTakagi選手が勝利しました。

試合後のインタビューでTakagi選手は、「(優勝できて)今までの苦労が報われた気持ちです。大会に向けて、デッキの分析、環境の分析、友達との練習をしてきました。日本に来るのは初めてで、実際に東京での大会に参加できたことが嬉しいです。今日の試合は、自分が使ったデッキが一番安定していたのが勝利につながったのだと思います」とコメント。世界一になって次の目標をうかがうと、「今日、来年も世界一になるという目標ができました」と、早くも次の大会に向けて意欲を見せてくれました。

アナログカードゲームをデジタル化した「マスターデュエルの部」は、3人1組のチーム戦として開催。北米チームのTeam 7(Raye選手、Karmano選手、Jesse Kotton選手)と、欧州チームのsnipehunters(Josh選手、QuantalThink選手、Emre選手)による対決です。特にRaye選手は、過去に小学生部門での優勝経験もあり、優勝候補のひとりと目されていました。
チーム戦というと、先鋒、次鋒といった勝ち抜き戦や星取り戦が一般的ですが、今回は3人が同時に対戦し、2名が勝利したチームが1セットを獲得。それを3勝するまで繰り返すというものでした。画面にはフォーカスしている試合以外に、すでに勝負がついた他の2名の勝ち負けも「RED WON」のようなかたちで表示され、残るひとりにプレッシャーがかかるなど、面白い趣向になっていました。
そんな世界最高峰の戦いを制したのは、欧州のsnipehunters。今回のチームは、もともとドイツ出身同士だったJosh選手とEmre選手に、予選大会で知り合ったオランダ出身のQuantalThink選手を加えたチームで、いずれも予選ではトップに入るほどの実力者ぞろい。それぞれに得意とするデッキと、それでは対応できないデッキを準備して臨んだそうです。

今大会が初採用ということで、『マスターデュエル』で勝つための練習方法については、「とにかく練習、練習あるのみです。特にいろいろな人に伝えているのは、初心者は簡単なデッキを使いたがるけれど、それだけだと自分のスキルを磨くことができません。あえて難しいデッキを使っていくこと、作ったデッキを自分と同じくらいプレイしている人とテストすること、デッキに対する感想などを積極的に取り入れていくことが大切です」とのアドバイスをくれました。

思わず目頭を押さえるsnipehuntersリーダーのJosh選手
そして、最も歴史が長い「オフィシャルカードゲームの部」は、北米のPaulie Aronsonが、ペルーのJuan Mateo Augusto Renteria Pastor選手を下して優勝を果たしました。
なお、決勝戦での各選手のデッキは、公式サイトにすべて掲載されています。世界最高峰の戦いをぜひご自身の環境でも確かめてみてください。
トレカならではのスペシャルイベントも大盛況
今回の大会が他のeスポーツと異なる点は、観戦するためには抽選に当たらなければならないということでした。観戦自体は無料でしたが、そもそも当たらなければ参加できません。そのため、会場にいる時点でかなり“引きが強い”人たちだったと言えます。
そんな強運の持ち主にだけ許されたのは、大会観戦だけではありません。大会会場となった東京ビッグサイトのホールひとつとは別に、物販や特別展示、来場者自身のカードを使ってデュエルできるスペースを設けるスペシャルイベントも実施されていました。参加にあたっては、イベント+大会観戦という方と、イベントのみ参加希望の方がおり、イベントは午前と午後で完全に切り分けられていました。

開場から列が途絶えなかった物販コーナー

チーム対抗戦の参加希望者がつくる長蛇の列
そのスペシャルイベントも充実していました。来場者がWCS採用タイトルで3名1チームを即興で組み、その勝敗に応じてカードスリーブがもらえる「OCG・デュエルリンクス・マスターデュエルチーム対抗戦」や、大会参加選手と対戦できる「WCS2023本戦出場者に挑戦!」では、参加者の勝敗に応じてカードスリーブがプレゼントされるとあって、大勢が参加していました。また、「ラッシュデュエル デュエルコーナー」では、来場者同士がプレイするだけでなく、仮面をかぶったインストラクターと対戦できるスペースも用意されていました。

WCS参加者との対戦会は、街のカードショップと同様に対面での対戦

対戦会参加者には、勝者は3つずつ、敗者は1つずつイベント限定カードパックがもらえた


『ラッシュデュエル』の対戦スペースの一角では、「888万人の同胞」たちと対戦可能。いずれも中の人はインストラクターが務めた
観客数や賞金額では測れない『遊戯王』への愛
試合後、マスターデュエルの部で優勝したsnipehuntersの選手に「この大会には高額な賞金などはありませんが、それでも『遊戯王』をプレイしている理由はなんですか?」とたずねてみました。世界大会が開催されているカードゲームのeスポーツ大会は他にもたくさんあり、プロとして活動している選手もいるからです。
しかし、彼らの答えは至ってシンプルでした。
「始めた時から遊び続けることが自分にとっては大事なことでした。特に欧州ではいろいろなイベントが開催されているので、いろいろな地域、国で、いろいろな人とプレイできることが非常に楽しみなんです」
「『遊戯王』をとても愛しているし、もう趣味というかライフスタイル。競技志向が高いので、常にベストでありたいというのが自分にとってのモチベーションです」
「お金が欲しくないと言えば嘘になるけど、今回も『遊戯王』をプレイすることで日本に来られてとてもうれしい。『遊戯王』というゲームを愛しているし、いかにプレイし続けられるか、が大切なんです」
選手の誰もが語っていたのは、純粋な『遊戯王』という物語とゲームへの愛でした。おそらくファンの方々も大会出場を目指しているプレイヤーの方々も、同じ思いなのではないでしょうか。それは大会主催者も同様だと思います。
当選者の人数などは公開されていませんが、ホールを『遊戯王』ファンが埋め尽くしていた会場の光景は壮観でした。チケット制で運営されている売上も必要な大会では、巨大な会場のために、端の方は画面しか見えないといったケースもあるかもしれません。
しかし、東京ビッグサイトのホールの規模と今回の席の配置からすると、ほぼどの席からも同様に戦いの様子が見られる、純粋に試合を見たいファンにとっては適正な規模だったように思えます。

前方のプレス席から見た会場のファンの姿(お顔はぼかしています)
昨今のeスポーツ大会の評価は、いかに人を集めたか、いかに同時視聴者数が多かったか、といった数字ばかりが取り沙汰されがちです。たしかにビジネスとして考えれば圧倒的に重要なのは数字であり、売上かもしれません。
ただし、こうした人気タイトルで増えているのは、プレイヤーよりも「観戦勢」。ショーとしてのeスポーツをチケット代を払って観にきてくれるというのは、まさにプロスポーツのビジネスとして正しい進化のかたちだと思います。そして、それがいまのeスポーツ市場を活性化させる起爆剤になっていることも事実です。
それに対して、『遊戯王』のようなカードゲームは、観戦にもカードの知識が必要ですし、ゲーム自体を知らない方が初めて会場に来てもなかなか楽しめないでしょう。つまり、観客にも視聴者にも『遊戯王』のプレイヤーの比率が高いと考えられます。
そう考えれば、今大会の規模は数万人の観客を集める大会と比べても十分に大きく、そのゲームのファンが確実に楽しめるイベントを提供しつつ、ファンも一体となって世界大会を作り上げている稀有なイベントだと感じられました。今回の世界大会を取材できたことで、これからのeスポーツ大会の取材の際にも、単に規模や観客数だけでは測れない本質を、読者のみなさまにもお伝えしていきたいと心を新たにしました。
ちなみに、『遊戯王』カードゲーム25周年を記念したスペシャルイベント「遊戯王デュエルモンスターズ 決闘者伝説 QUATER CENTURY」が、2024年2月3日(土)〜4日(日)に東京ドームで開催されることも決定しています。日本が誇るeスポーツタイトルのひとつである『遊戯王』のイベントが、さらに大きな規模でどのように開催されるのかが楽しみです。
Yu-Gi-Oh! WORLD CHAMPIONSHIP 2023
https://www.konami.com/yugioh/worldchampionship/2023/ja/
遊戯王オフィシャルサイト
https://yu-gi-oh.jp/
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- 【結果速報 1月31日】 ウメハラ「ときどとLeSharの頑張りで勝つべくして勝った。『うれしい』よりも『おめでとう』」 ──「SFL: Pro-JP 2025 グランドファイナル」はREJECTが初優勝!
- 『ストリートファイター6』(スト6)の国内プロリーグ「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2025」(SFリーグ 2025)のグランドファイナルが、2026年1月31日(土)にパシフィコ横浜にて開催され、REJECTがCrazy Raccoonを100-20で下し、チームとして初優勝を果たした。本リーグは、出場する12チームがDivision S、Division FというふたつのDivisionに分かれリーグ戦を行うeスポーツ大会。2025年12月に行われた「プレイオフ」で勝ち抜いたCrazy Raccoon(CR)とREJECT(RC)が、今季初めて合い間見えた。優勝チームには900万円と、3月に行われる「ストリートファイターリーグ ワールドチャンピオンシップ」の出場権が与えられる。優勝チームへのインタビューはこちら【SFL2025 Crazy Raccoon インタビュー】 CRが証明した3位から&アウェーでも勝てる理由──下剋上でつかんだ「グランドファイナル」進出https://esports-world.jp/interview/57064【SFL2025 REJECTインタビュー】 ウメハラ「LeSharでダメなら仕方がないと思えた」──REJECTがLeSharに託した大将戦https://esports-world.jp/interview/57120グランドファイナルの見どころ:リベンジを誓うREJECT vs 初優勝を目指すCrazy Raccoon グランドファイナルは、先に90ポイントを獲得したチームが勝利。そのため、最低でも3巡目までは必ず実施されることになる。また、1〜2巡目、3〜4巡目の間に、4名の選手が必ず1回ずつ出場しなければならない。ホーム&アウェーは「SFL 2025」のレギュラーシーズンの合計ポイントにより確定するため、1巡目はRCがホーム側、以降は交代となる。先鋒・中堅戦はBo3(2試合先取)で勝利すると10ポイント、大将戦はBo5(3試合先取)で20ポイントが与えられる。各セットの合間には、1回ずつインターバルを取得できる。REJECTにとっては、前年のこの場所でGood 8 Squadに敗れたリベンジを果たす機会。LeSharは昨年もREJECTとして出場したが、大将としての大きなプレッシャーを抱えて勝ちきれず、チームの勝利はままならなかった。そのリベンジとして、今年招聘してくれたときど、そして盟友たるウメハラ、ふ〜どとともに、並々ならぬ思いでこの大会に準備してきた。一方、Crazy Raccoonにとっては初のプレーオフとなるが、どぐらは過去に「SFL」での優勝経験もあり、大会最多タイの3回がかかる試合。特にCRは不利とされるアウェー側を潜り抜けてプレーオフを勝ち上がってきただけに、今回も下剋上が期待された。1巡目:ボンちゃん vs ウメハラの盟友対決 そんな1巡目、アウェー側のCRはかずのこ、ボンちゃん、Shutoというカードで、どぐらを温存。先鋒戦はC.ヴァイパー対策を詰めてきたというふ〜どが、操作が難しいヴァイパーでミスも出てしまったかずのこに勝利。中堅戦はボンちゃん vs ウメハラ。自身も使用しており豪鬼を知り尽くしているボンちゃんは、互いに取りつ取られつしながらも勝利し、10-10のイーブンとする。そして注目の大将戦は、おおかたの予想どおりShuto vs LeSharという、最年少のエース同士の対決。ここでの勝利が2巡目以降のオーダーに大きく関わってくる重要な試合だ。Shutoはエドの射程の外から「ドライブラッシュ」などで接近戦に持ち込みたい。対するLeSharはフリッカーで近づかせずに、隙をついてコンボにつなげるのが定石だ。手の内を見せ合いながら1ゲームずつ取り合った試合は、インターバルを挟んで波動拳と「ドライブラッシュ」で押すShutoが2ゲーム目を取りリーチをかける。しかしLeSharも徐々にShutoの動きに対応し、フルセットにもつれ込むと、「ドライブラッシュ」からの生ODサイコアッパーなど、意表をつく攻撃も織り交ぜて主導権を握り、LeSharが勝利。ホーム側のRCが30-10とリードする。対戦カードCR(アウェー)RC(ホーム)先鋒(0-2) かずのこ(C.ヴァイパー:C) ✅ふ〜ど(エド:C) 中堅(2-1) ✅ボンちゃん(サガット:C) ウメハラ(豪鬼:C) 大将(2-3) Shuto(リュウ:C) ✅LeShar(エド:C) 合計 10pt 30pt 2巡目:リーダー・どぐらが奮闘 どぐら、ときどの両リーダーの出場が必須となる2巡目。アウェー側のRCはLeShar、ときど、ふ〜どというオーダーで、ふ〜どが大将に。ときどは今季初めてのJPでCRを待ち受ける。先鋒戦のLeSharに挑んだのはかずのこ。フェイントを織り交ぜながらLeSharを翻弄し、1ゲームを奪取するが、LeSharもかずのこヴァイパーのトリッキーな動きに翻弄されず、2-1で勝利する。中堅戦は、この日初登場となるどぐら vs ときどのマッチアップ。セットプレー主体のJPに対し、まとわりついてダメージを重ねるエレナのどぐらが勝利した。これでカウントは40-20。RCが優位に立っているが、CRが大将戦に勝利すれば40-40、敗北すれば60-20という重要な試合だ。ここでもふ〜どのエドに対してShutoが登場。1ゲーム目はShutoが奪うも、ふ〜どが2ゲームを取り返して王手をかける。インターバルを経てShutoも冷静になったものの、ふ〜どが勝利して差を広げた。対戦カードRC(アウェー)CR(ホーム)先鋒(2-1) ✅LeShar(エド:C) かずのこ(C.ヴァイパー:C) 中堅(1-2) ときど(JP:C) ✅どぐら(エレナ:C) 大将(3-1) ✅ふ〜ど(エド:C) Shuto(リュウ:C) 合計 60pt 20pt 3巡目:LeSharが自らの手で昨年のリベンジ 30分の休憩を経て再開した3巡目は、再びCRがアウェー側に。すでに大将戦でShutoがふたりのエドに敗れており、これ以上の負けは許されないという厳しい展開だ。そんな先鋒戦は、1巡目と同じくウメハラが一度は負けたボンちゃんの対面に。「ここで勝って勢いをつける」と意気込むボンちゃんに対して、今度はウメハラがサガットの無敵技を誘うような動きを見せてリベンジに成功。中堅戦は1巡目でも勝利しているふ〜どが再びかずのこと対戦し、「ヴァイパーにはまだできる対策がある」と語るふ〜どがきっちり勝利した。この時点で、80-20とRCが大幅にリード。CRが勝つには、ここから先のすべての試合で勝利しなければならない。そして大将戦では再び、Shutoの前にLeSharが立ちはだかった。これまでのエド戦の動きを修正しながら戦うShutoに対して、RC側はLeSharとふ〜ど、ふたりの攻略情報を合わせてShutoを迎え撃つ。圧倒的なプレッシャーの中でShutoのわずかなミスを見逃さず、LeSharがストレートで勝利。REJECTに「SFL 2025」の勝利をもたらした。対戦カードCR(アウェー)RC(ホーム)先鋒(1-2) ボンちゃん(サガット:C) ✅ウメハラ(豪鬼:C) 中堅(0-2) かずのこ(C.ヴァイパー:C) ✅ふ〜ど(エド:C) 大将(0-3) Shuto(リュウ:C) ✅LeShar(エド:C) 合計 20pt 100pt 優勝&準優勝インタビュー これで「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2025 グランドファイナル」が終了。REJECTは優勝賞金900万円、副賞とともに、3月に行われる「ストリートファイターリーグ ワールドチャンピオンシップ」の出場権を獲得した。また、2位のCrazy Raccoonも賞金400万円を獲得した。表彰式で行われたインタビューで、準優勝のCrazy Raccoon どぐらは、「(REJECTは)強かったっす。人も対策もキャラも最高峰のチームで、その部分を突き崩せなかった。でも、これに向けてみんなすごい密度で取り組んだし、正面からぶつかって完敗でした。悔いはないです」と語った。この日、3度の大将を務めたShutoは「チームが大将を任せてくれて応えたかったんですけど勝てず、むちゃくちゃ悔しい。CRに涙は似合わないと思うので、自分が全力で頑張る場所がある、それを応援してくれる人がいると言うことに幸せを感じながら、明日から頑張ります」と涙をにじませながら答えた。かずのこはチームの体制について触れ、「立川がチームコーチに入ってくれて、去年(SFL 2024)よりも密度の高い練習ができて、自信もあった。真っ向勝負で敗れてしまったけれど、今回の負けで得るものもあったので、今年はここで終わりですけど、来年頑張ります」と気持ちを新たにした。そしてボンちゃんは、「後がない状態で負けた時に、今年のリーグがこれで終わりだなと思った。リーグがあると、常に頑張らなきゃとモチベーションを持ちながら練習できた。去年(SFL 2024)プレーオフで負けて、今年はグランドファイナルに出たいと思ってたけど、やっぱ負けるのはダメですね。来年は優勝します!」と力強く宣言した。優勝したREJECTのチームリーダーであるときどは、大差はついたものの厳しい戦いだったと振り返り、「やっぱり我々の用意周到さが、ギリギリの試合を(メンバーが)序盤に取ってくれて、ちょっとした差で勝たせてもらったというのが本音。個人的にはあまり活躍できなかったですが、この1年間一緒に練習してくれたチームメイトに感謝しています」と、リベンジの喜びを目にためながら語った。同じく昨年悔しい思いをともにしたLeSharは、昨年と同じフレーズを引用して、「また夢が終わりました。いいことですけど」とコメントし、「日本に来て、この4人で毎日オフィスで練習して結果が出たのは、多分人生で一番いい思い出になると思います。僕は今年で最後のシーズンだと思いますが、優勝で決められてうれしいです」と穏やかな口調で喜びをにじませた。ふ〜どは、「本当に練習めっちゃやったんですけど、この4人で組むのが最後かもしれない、ドリームチームだと思っていたので、いつも以上に頑張れた。このあと「ワールドチャンピオンシップ」もあって、あと1カ月続くと考えると怖いんですが、逆に言うと「CC」とか「SFLWC」とかでもいい動きができるんじゃないかと思うので、今後も期待してほしいです」と意欲を見せた。そしてウメハラは、「SFLが始まった時からずっと出ているんですけど、(ウメハラ自身の)優勝は初めて。念願と言えば念願なんですけど、ときどとLeSharは去年負けて、来年こそはと考えて。負けた瞬間に頑張ろうと思うのは誰でもできると思うけど、それを1年間やりきった人たちが勝つべくして勝ったのは当然かなと。うれしいというよりは、本当におめでとうという感じです」とふたりの努力を賞賛。そして、「そのチームの一員としてやらせてもらって楽しかったし、いい経験にもなった。まだまだ自分も上手くなれそうだなという希望が持てました。チームメイトに感謝しています」と締め括った。「SFL 2026」開催が決定! 女子限定リーグ、アジアリーグ構想も なお、表彰式の後に株式会社カプコン 代表取締役社長の辻本春弘氏が登壇し、「SFL 2026」も12チームで開催すること、15歳以上から参戦可能になることが発表された。また、2027年よりアジア地域でのリーグ、将来的に女子リーグを立ち上げることも発表。今後順次情報が公開されていくだろう。配信アーカイブ 1月31日(土)のグランドファイナルの事前番組、「ぶいすぽっ」による同時視聴番組はYouTubeにて配信中。試合の模様は有料配信サービス「SPWN」にて観られる。SPWNhttps://spwn.jp/events/evt_251213-SFL2025POGFハメコ。's チョイス グランドファイナル開催直前SP 【ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2025】グランドファイナル 同時視聴❗れん先輩、はなび 【 ぶいすぽっ!甘結もか】※試合映像はなし なお、2026年2月14日より、YouTubeにて無料でも配信される。■関連リンクCAPCOM eSports 公式X:https://X.com/CAPCOM_eSportsCAPCOM eSports公式YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/@CapcomFightersJPCAPCOM eSports公式Twitchチャンネル:https://www.twitch.tv/capcomfighters_jpSFL 2025 出場チーム:https://sf.esports.capcom.com/sfl2025/team/SFL 2025 日程・試合結果:https://sf.esports.capcom.com/sfl2025/schedule/©CAPCOM
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- 【ALGS札幌 現地レポート】札幌が「eスポーツの聖地」になった日—— 昨年比1.5倍の進化と、ドームを揺らした“世界レベルの熱狂”
- 『Apex Legends』の国際大会「Apex Legends Global Series(ALGS) Year 5 Championship」が、2026年1月15日(木)〜18日(日)にかけて、北海道札幌市「大和ハウス プレミストドーム(札幌ドーム)」にて開催された。世界の強豪40チームが4日間にわたって戦い、北米の「Oblivion」が優勝。日本チームも9位に「FNATIC」、10位に「UNLIMIT」と健闘をみせた。本稿では決勝戦の模様とあわせて、会場に設けられた豪華なファンゾーン、昨年からより進化した“ALGS札幌”の様子をお届けする。▲日本・韓国を含むAPAC-N勢は、ENTER FORCE.36が3位、FNATICが9位、UNLIMITが10位、SBI e-Sportsが17位と健闘をみせた ▲会期中は吹雪くことはなかったが、積もった雪に囲まれた会場 昨年に引き続き、戦いの舞台は大和ハウス プレミストドームだ。最寄りの札幌市営地下鉄「福住(ふくずみ)」駅には、券売機など駅構内にALGSの装飾がなされ、「大和ハウス プレミストドームをeスポーツの聖地に」という言葉が踊っている。もっとも既にALGSファンにとって大和ハウス プレミストドームは印象深い地になっているだろうし、既に決定している2027年のChampionshipをもって、その地位は確固たるものになるだろう。▲入り口では氷像がお出迎え、今年はネッシーとワットソン ▲福住駅構内はALGSの装飾が多く見られる ▲一般入場口付近ではサイネージも 超満員のスタンドで世界レベルの熱狂を 会場は大和ハウス プレミストドームを分割し、半分をアリーナ、半分をスポンサーブースやチームブースなどが楽しめるファンゾーンとして配置された。 決勝のチケットは完売しており、スタンド上部と左右まで観客がびっしり。多くの観客が座席に着席するまで、オープニングパフォーマンスの開始を15分遅らせるほどだった。そのオープニングパフォーマンスではラッパーのOZworldが公式アンセム「STIM UP」を披露したほか、サプライズとして初音ミクが登場。北海道で生まれたという縁もあり、トロフィーリベールに起用された。▲決勝の会場は人で埋め尽くされ、移動も大変なレベルだった ▲モニターがめちゃくちゃある(写ってないが左右にももう1枚ずつある)ので、広い会場でもしっかり試合を見られる ずらっと20チームが並ぶ『Apex Legends』の大会は何度見ても壮観だが、大きな会場なだけあって選手たちのプレーを見るモニターも豪勢だ。メインに置かれた五枚には、オブザーバーの視点(メインとなるプレー画面)だけでなく、全体マップでチームがどのような配置で戦っているのかがよく分かる。さらに決勝ではマッチポイント形式(一定のポイントを獲得したチームにマッチポイントが点灯し、それより後の試合でマッチポイントチームがチャンピオンを獲ると優勝)におけるポイント状況がリアルタイムで映し出された。そしてなにより最高なのは観客だ。タイトル獲得にはなかなか至らないが、日本チームが世界に通用する様を期待するファンの熱量はすさまじく、FNATICを筆頭に日本チームの選手入場では会場が揺れるほどの歓声が沸き立った。▲FNATIC入場時、会場から一際大きな歓声があがった 試合中も手に汗握る最終局面では会場の緊張感が高まり、マッチ7ではTeam Falconsの優勝をギリギリで止めたFNATICのチャンピオンに、今大会一番の悲鳴すら混じる歓声があがった。特にこのシーンは今大会における最も盛り上がった瞬間のひとつであり、それほど日本チームにかける期待が高いことを感じさせる。ヒーローは遅れてやって来る。俺たちが、Championshipを救いに来た!#FNCWIN pic.twitter.com/OfK2jLJfcH— FNATIC JAPAN (@FNATIC_JP) January 18, 2026 また、会場では現地ウォッチパーティも実施され、ゆきおさん、あっしーさんなど、著名な国内外のストリーマーが現地からその熱を届けた。▲ステージだけでなく、キャスター席、ウォッチパーティ席がおさまっているアリーナ部分 ▲目線をくれるゆきおさん 「半日遊べる」規模へ進化地域とファンが繋がった豪華ファンゾーン 昨年より1.5倍ほど広くなったファンゾーンは、広さだけでなくコンテンツの規模も拡大され、ここだけで半日くらい楽しめるほど充実していた。▲写真手前がファンゾーン、暗幕に区切られて反対側が競技アリーナ ▲ファンに応対するNiceWigg ▲ALGS神社では、絵馬を書いて飾ることができる ▲なかには著名なストリーマーが書いたものも。画像はぶいすぽっ!神成きゅぴさんのもの ▲LFTボード。プレデター、多くないか? ▲折り紙でネッシーを作るスタンプラリー企画も行われた ▲レジェンドたちの出身地やセリフなどにちなんだコラボフードも販売された 特に拡大したと感じたのは、チームブースだ。昨年は数チームだけでやや寂しい印象だったが、今年はFNATIC、RIDDLE、Crazy Thievesなど日本チームだけでなく、AllianceやVirtus.proも物販を実施。なかなか日本からは入手しにくいアイテムを手に取ってゲットできる貴重な機会を提供していた。▲Crazy Thievesブース。おしゃれ ▲試合のない時間帯は常に人がごった返しているチームブース付近 ▲海外チームのグッズを実際に手に取って購入できる機会は貴重 また、札幌市のブースもあり、北海道のお土産を販売していたほか、札幌市の観光案内、札幌で行われているゲーム開発の取り組みを紹介していた。北海道民にはお馴染みだという「ほくでん(北海道電力)」も水素自動車で発電した電気を使って『Apex Legends』を実演プレーしたり、エネルギーアモ縛りで2,000ダメージ以上をとるとオリジナルグッズがもらえるなどユニークな出展をしていた。▲札幌でお馴染みのお菓子がズラリ。実際にこの場で購入できる ▲初音ミクを手がける「クリプトン・フューチャー・メディア」が自ら販売するクッキー。北海道でも買える場所が限られているとのこと ▲道外からの観客も多いなか、観光を楽しんでほしいという想いから、熱心に観光名所の案内がされていた スポンサーブースのなかでは、INZONEブースが豪華だ。昨年に続き人気のワイヤレスイヤホン「INZONE Buds」がもらえる企画や、著名インフルエンサーやプレーヤーが登壇するステージ、実際に限定価格で販売するなど、存在感を放っていた。なおINZONEは公式ギアとして採用され、ハイエンドモニター「INZONE M10S」やヘッドセット「INZONE H9 II」は競技でも活躍。特にINZONE H9 IIのノイズキャンセリング性能は、選手たちのボイスチャットが聞ける「FACEIT」でも確かめることができる。参考:https://www.faceit.com/ja/watch/matches/695bfe5d43ae2ce034795acf/ALGS-2026-Championship-Match?map=1▲昨年に続きINZONEブースでは多くのステージイベントが行われた ▲『Apex Legends』のプレーエリアも設けられた。遊べるのはもちろんだが、INZONEの最新デバイスを試す機会にもなる 「これ以上の勝利はない」王者Oblivionが語る、札幌での激闘と日本への感謝 さて、ここからは優勝した「Oblivion」Blinkzr(ぶりんくつぁー)選手、Monsoon(もんすーん)選手、FunFPS(ふぁんえふぴーえす)選手、RubyKaster(るびーかすたー)コーチへの記者会見を抜粋してお届け。優勝の決め手や日本や観客への感謝が語られた。▲写真左からRubyKasterコーチ、Blinkzr選手、FunFPS選手、Monsoon選手 ——Monsoon選手はTwitterで…Xで……。Monsoon:僕のなかでは今でも「Twitter」だよ(笑)——(笑)Xで日本を満喫している投稿を拝見しました。そんな日本(北海道)で優勝することをどう思いますか?Monsoon:ゲームより食べ物が好きかもしれません(笑)。実は若い頃はレストランで働いていて、最初に働いたレストランは寿司屋だったんです。世界のいろんな食べ物を食べるのが好きですが、北海道はそのなかでもトップにあります。こういった機会でファンのためにプレーするだけでなく、自身も美味しい思いができてうれしいです。Ngl twin this shit is comp on god(bazooka granny mode) pic.twitter.com/im3EhAz1SM— Monsoon (@MonsoonGG) January 13, 2026 ——初めて世界一になった場所が北海道であることをどう感じますか?Blinkzr:『Apex Legends』プレーヤーとしてこれ以上の勝利はありません。それを札幌で成し遂げたことは特別です。今回は信じられない体験でした。Monsoon:日本のファンはとても我々をとても愛してくれていることを感じました。僕らプレーヤーと同じくらいの情熱を注いでくれています。『Apex Legends』を体現したような空間は最高だったね。——来年も札幌で行われます。FunFPS:会場も街も、天気も含めすべてを気に入っているよ。また戻ってきたいね。Monsoon:僕らはそもそも競技が好きだから、少し休んだらまた頑張るよ!「このク○野郎がマッチ5で死にやがった(笑)」 ——マッチ4であと1ポイントのところまで届きましたが、マッチ5ではポイントを獲得できませんでした。なにがあったのでしょう。Blinkzr:実は僕のせいなんだ(笑)。どうなるかと思ったけど「まだ終わってない、次にいこう」と声をかけてくれました。仲間には助けられました。Monsoon:そう、このク○野郎がマッチ5で死にやがったから負けたんだ(笑)。でもそのあとでしっかりチャンスをつかめるように頑張ったよ。——最終マッチで優勝できた決め手はなんだったと思いますか?Monsoon:我々はかなり有利なエリアを取れました。かなりのプレッシャーを与えられる位置をとることができたことが大きかったですね。RubyKasterコーチ:Blinkzrがパフォーマンスを巻き返してきたことも大きかったです。3人全員が高い勢いを持ち、互いを信頼していたからこそ、結果につながったと思います。——LCQ(敗者復活戦)から今大会に出場しました。当時はこの結末を予想していましたか?Blinkzr:Finalsに出場できたとき「これはイケる」と思いました。どういう流れになるかは想像しやすいし、我々がやるべきことをやり、自信を持って戦うことがこの勝利に繋がると確信していました。——今のメタにおいてチームが秀でている点はどこだと感じますか?Blinkzr:「ゆっくりプレーする」ことです。多くのプレーヤーは早く展開をつなぎたいと思っているように見えますが、攻撃的に来るのに対し、我々はゆっくりとエリアを守り「クリーンなApex Legends」をしてるんです(笑)。——今大会でルーティンなどはありましたか?Blinkzr:「リラックスしていつも通りプレーする」こと。Monsoon:ビタミングミを食べてたよ。FunFPS:4日連続で同じラーメンを食べる。醤油ラーメン。——チーム買収の話もあると思いますが、どう考えていますか?Monsoon:まずは勝利を噛みしめてるよ。これまでアホみたいに低いオファーもあったからね(笑)。今後どうなるか分からないないけど楽しみだよ。まとめ 総括として「世界レベルのeスポーツ」を感じた。これに尽きる。アリーナの盛り上がりとファンゾーンの豪華さ、周辺地域を巻き込んだ施策は、あまりにも世界レベルだ。そして、これまでいくつかのeスポーツ国際大会を取材してきたが、FNATICがTeam Falconsの優勝を止めた時の地響きのような歓声は、日本でもこの熱狂が生まれるんだと感動すら覚えた。付け加えると、優勝には至らなかったものの、3つの日本チームが決勝に残ったことも誇りに思う。ALGSも5年目を終え、黎明期から活躍していたプレーヤーが引退することも増えてきた。そんななかで新たな日本プレーヤーがベテランのもとで台頭し、爪痕を残すことができたことは、シーンにとって喜ばしいことだろう。大和ハウス プレミストドームというeスポーツの聖地で再びALGSで開催されるのが待ちきれない。今回は決勝のチケットが完売したが、前述の通り、競技アリーナは実質大和ハウス プレミストドームの収容人数の半分ほどしか実力を発揮していない。ステージセットなどの工夫次第では、より多くのファンを迎えることもできるだろう。より高いレベルでエンタテインメントとして、競技として進化していってほしいと願う。■関連リンクALGS Year 5:https://algs.ea.com/jaALGS APAC NORTH - JP:https://x.com/ALGS_JP撮影:岡野朔太郎編集:いのかわゆう【岡野朔太郎プロフィール】「AUTOMATON」や「Game*Spark」に寄稿するフリーライター。「狭く深く深淵へ」をモットーにシューティングやアクションゲームを貪り食って生きている。オフラインイベントが大好きで、幼少期からゲームイベントに通っているが、いまだに武蔵野線と京葉線は間違える。X:@sakunationninth
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- 【大会レポート】日本最多6,160名が参加!226万円を日本赤十字社へ寄付——「第15回TOPANGAチャリティーカップ」閉幕
- 2025年12月20日(土)、対戦格闘ゲーム『ストリートファイター6』を競技種目とする「第15回TOPANGAチャリティーカップ」が開催された。本大会にはオンラインeスポーツ大会として日本最多となる6,160名(1,236チーム)が参加。事実上のアジア最強決定戦とも言えるハイレベルな試合の末、韓国チーム「I'll show you」が優勝を果たしたほか、イベント収益などから2,262,598円が日本赤十字社へ寄付された。<以下、ニュースリリースより>格闘ゲームイベントを通じて日本赤十字社への寄付を実施 eスポーツ関連事業を展開する株式会社CELLORB(神奈川県横浜市、代表取締役社長 鈴木文雄)は、2025年12月20日に対戦格闘ゲーム「STREET FIGHTER 6」を競技種目とするチャリティイベント「第15回TOPANGAチャリティーカップ」を開催いたしました。 「TOPANGAチャリティーカップ」はイベント利益全額を日本赤十字社に寄付するチャリティー企画です。eスポーツを通じた社会貢献活動として2011年より継続的に開催しており、第15回となる本大会は、オンラインのeスポーツ大会の参加者としては日本最多(※参考:https://liquipedia.net/)の6,160名のプレーヤーにご参加いただきました。 また、本大会を通じてスポンサーによる協賛金とチャリティーグッズの売上から経費を除いた2,262,598円を日本赤十字社東京都支部に寄付いたしました。イベント概要 イベント名:第15回TOPANGAチャリティーカップ開催日時:2025年12月20日(土) 11:00~25:00イベント内容:5対5のトーナメント戦協賛:GALLERIA、+1F配信:YouTubeライブ配信アーカイブ (前半) https://www.youtube.com/live/rMOpYJ78GO8 (後半) https://www.youtube.com/live/f_FBy94lRk4プロ・アマチュア・ストリーマーが出場する異種混合の5on5大会 参加人数:6,160名チーム数:1,236チーム優勝:「I'll show you」JPKING / DakCorgi / DNF armperor / SURINI / beggar (韓国チーム) 「第15回TOPANGAチャリティーカップ」は5人1組のチームによるトーナメント形式で開催されました。世界トップレベルのプロゲーマーに加え、人気ストリーマーや一般のプレーヤーで構成された各チームが、それぞれに優勝を目指し熱戦を繰り広げました。 今大会では特に「大会の国際化」が際立っており、韓国チームが数ある日本チームを打ち倒して優勝を果たすなど、事実上の「アジア最強決定戦」のような高い緊張感のある試合が多くみられました。プロゲーマーと人気ストリーマーがタッグを組んだチームも多数出場し、単なるお祭り騒ぎではなく、競技性の高いハイレベルな試合が続出したことも大きな話題となっています。「俺たちには、できることがある」日本赤十字社への寄付活動 本イベントの最大の特徴は、格闘ゲームコミュニティが一丸となって行うチャリティ活動です。15回目となる今回は、チャリティーグッズとして格闘ゲーマーのためのアパレルブランド「+1F 」(プラスワンフレーム)とのコラボTシャツが販売されました。株式会社CELLORB/TOPANGA 取締役副社長 豊田 風佑 コメント 第15回を最大規模で無事開催できたことをうれしく思います。回を重ねるごとに参加人数が増えており、格闘ゲームの輪が広がっているのを感じます。引き続き皆様に楽しんでいただけるイベントや配信を行えるよう尽力いたします。スポンサー情報 【GALLERIA】高いパフォーマンスが要求されるPCゲームや配信活動、クリエイティブワークを、より多くの人が楽しめるよう、GALLERIAは最新パーツを採用した豊富なモデルをご用意。 ▼HPhttps://galleria.net/【+1F】+1Fは「LIFE + FIGHTING GAME」をコンセプトに掲げる、対戦格闘ゲームカルチャー発のアパレルブランドです。 ▼公式オンラインストアhttps://plus1frame.jpTOPANGA 概要 2011年設立。eスポーツ黎明期よりプロゲーマーマネジメント、ストリーミング配信、および、eスポーツ大会の運営を手がける。TOPANGAチャリティーカップを2011年から継続的に開催し寄付を続けてきた功績を認められ、2023年11月に紺綬褒章を受賞するなどeスポーツ業界の地位向上を目指して活動を続ける。株式会社CELLORB 概要 会社名:株式会社CELLORB本社所在地:神奈川県横浜市西区浅間町1丁目4番3号ウィザードビル402代表者:代表取締役社長 鈴木 文雄事業内容:eスポーツ事業公式サイト:https://cellorb.jp/