『ポケットモンスター(ポケモン)』シリーズの各種タイトルで争われる世界大会「ポケモンワールドチャンピオンシップス2023(WCS)」が、横浜みなとみらいにて8月11日(金)~13日(日)に開催されました。
またそれに合わせ、みなとみらい地区が『ポケモン』一色となる「ポケモンWCS2023横浜みなとみらいイベント(横浜みなとみらいイベント)」が8月8日(火)~14日(月)に開催されました。

WCSは『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット(ポケモンSV)』『ポケモンユナイト』『ポケモンGO』『ポケモンカードゲーム』の4タイトルで世界一を争うゲーム大会で、今年で18年目、15回を数える歴史あるイベントです。日本での開催は今回が初めてで、アジア初にもなります。
ということで、11日に取材する機会を得たので、そのレポートをしたいと思います。思いのほか盛りだくさんなので、取材の時系列そのままに大会やイベントの様子を紹介していきたいと思います。
なお、記事はイベント中の写真を中心にご紹介しています。いろいろなところにポケモンがいますので、ぜひ好きなポケモンを探してみてください。
まずは桜木町駅方面からパシフィコ横浜を目指します。歩き始めるとピカチュウの巨大バルーンが見えたり、動く歩道の歩道橋には『ポケモン』の装飾がしてあったりと、この時点でお祭り感が漂っていました。


ペデストリアンデッキからランドマークプラザに入ると、まず吹き抜けに“ピカチュウバルーン”がお出迎え。その周りのガラスフェンスにはポケモンカードが貼られていました。通路にも一面にポケモンカードが貼られており、これを全部観て回るだけで一日が過ぎてしまいそうでした。
ショッピングモール内の至る所にモンスターボールをかたどったディスプレイが設置しており、『ポケモン』関係の映像が流れていました。試合が始まる時間になれば、このディスプレイで試合の様子も観ることができました。



さらに進み、クイーンズスクエア横浜を超えて横浜ベイホテル東急に差しかかったところでピカチュウ、ホゲータ、ニャオハ、クワッスとWCSのロゴが描かれた巨大タペストリーが表れました。
通路にはたくさんの巨大モンスターボールが展示されていて、その先には『ポケモンSV』の伝説のポケモン、コライドンとミライドンが鎮座していました。この2体と一緒に写真を撮ろうと、家族連れが列を作っていました。


施設を抜けペデストリアンデッキに入っても『ポケモン』だらけ。そしていよいよパシフィコ横浜展示ホールに到着しました。すでに十分楽しんだ感はありますが、まだスタート地点にも立っていません。会場にはゲートがあり、国内外のプレイヤー、オーディエンスが大挙して集まっていました。
会場内もすでにプレイヤーでごった返しています。会場は展示ホールのすべてのエリアを使用しており、かなりの広さ。天井高もあるので、空中にはピカチュウのバルーンやさまざまなポケモンの幟が吊されていました。
8月11日はWCSの初日だったので、まずオープニングイベントがありました。メインステージの観客席は超満員。オープニングイベントは和太鼓の演奏、ポケモン社代表取締役社長の石原恒和氏の挨拶などがありました。





株式会社ポケモン代表取締役最高執行責任者の宇都宮崇人氏と、ポケモンカンパニーインターナショナルのクリス・ブラウン氏による記者会見がありました。

次の取材は臨港パークにある「ポケモン夏祭りパーク」なのですが、それまで多少時間があるので会場内とパシフィコ横浜会議センターで行われている「ポケモンアクティビティゾーン」へ行ってみました。
会場の約半分はポケモンカードの対戦用のテーブルで占められ、残りのスペースで『ポケモンSV』『ポケモンユナイト』『ポケモンGO』の対戦が行われていました。それぞれのタイトルに配信台を用意していましたが、それとは別にオープニングセレモニーを行ったメインステージでも配信用の対戦が行われていました。
圧巻だったのは、実況解説席が8つも用意されていたこと。おそらくですが、各タイトルで対戦するチームの国の実況解説がそれぞれ使用するためでしょう。多くのeスポーツでは現地にメインの実況解説を置き、その映像を見ながら自国でその国のキャスターや解説が実況を当てるスタイルが多い中、開催地である日本に各国、地域のキャスター、解説者を呼んでいるのは驚きでした。











試合が終わったり、次の試合を待っている選手やチームも会場内を散策しており、ファンが声を掛けると写真やサインに応じていました。このあたりは他のeスポーツのオフライン大会と同じ感じです。特に今回は参加型の大会なので選手の数も多く、観客と入り交じって交流できていました。
会議センターに移動しようと2階ホワイエに行きましたが、ここもすごいことになっていました。なんと、ポケモンカードのトレードや即売会を開催していたのです。見た目はフリーマーケットな感じで、多くの人だかりができていました。

「ポケモンアクティビティゾーン」では会議センターの1~3フロアを使用しており、1階がメインホール、2階が受付けと『ポケモンGO』クイズラリー、3階は「ポケモンプレイラボ」になっていました。
「ポケモンプレイラボ」は、ポケモンカードや『ポケモンSV』『ポケモンユナイト』の試遊ができる体験コーナー。ホワイエにはポケモンローカルActsがあり、ポケモンと全国各地とのつながりが展示されていました。













さて、いよいよ臨港パークにある「ポケモン夏祭りパーク」へ。5つの縁日屋台と盆踊りのやぐらがありました。
5つの縁日屋台とは、ヨーヨー釣りの感覚でコイキングをつり上げる「コイキング釣り」、モンスターボールを投げてアクリルスタンドのポケモンを倒す「モンスターボール投げ」、ヘイラッシャの口をめがけてシャリタツをシャベルに乗せて飛ばす「ヘイラッシャのいっちょうあがり」、ボードから落ちないようにゴールまでビリリダマを運ぶ「ビリリダマころがし」、バラバラになった石版を組み合わせてポケモンの絵を完成させる「せきばんパズル」。
それぞれ回数制限、時間制限があり、それぞれの屋台に応じた達成度によりポイントを獲得。総ポイント数によって、景品と交換ができました。
すべての縁日屋台を楽しんだら盆踊りの時間。やぐらにピカチュウ、ホゲータ、ニャオハ、クワッスの4体が登場。盆踊り風の『ポケモン』のBGMに合わせてみんなで踊ります。踊りを指導してくれるおねーさん、おにーさんは、地元横浜の高校のダンス部の方々とのこと。暑い中、頑張っていました。








【クルーズ船、物販、街中のポケモン、すべてが規格外……】
次は「ポケモントレーナークルーズ」です。パシフィコ横浜の会場からちょっと離れた中区新港にある複合施設“横浜ハンマーヘッド”に移動。途中にインスタントラーメンの博物館“カップヌードルミュージアム”があるのですが、そこに巨大なカップヌードルに入ったピカチュウを発見。階段もピカチュウカップヌードル仕様でした。
“横浜ハンマーヘッド”ではニャスパーやニャオニクスがお出迎え。バケッチャやボクレーも隠れていました。「ポケモントレーナークルーズ」は予約制なので、時間になるまでポケモンセンター出張所でグッズを拝見。横浜みなとみらいイベントではポケモンセンターの出張所が各所にあり、どこでもグッズが買えるようになっていました。ただ各所どこも人気で、入場するにはある程度並ばなければならないほどでした。
ポケモンセンターの横に「はらぺこベトベター」というゴミ箱にベトベターが設置されたものがありました。ペットボトルや空き缶を食べさせると鳴き声を出して、モニターにカウントされます。ゴミの分別の勉強になるので幼い子にはいい経験になるのではないでしょうか。







さて、順番になったので「ポケモントレーナークルーズ」の会場である、停泊している外航クルーズ客船「にっぽん丸」に乗り込みます。桟橋に止まっている「にっぽん丸」はWCSの横断幕で覆われており、すでにポケモン仕様です。
船内マップを確認してみると、1~8階まで地上階はすべて見学ができるようでした。船内は、みなとみらいのショッピングモール以上にポケモンで飾られていました。柱もフロアの階数案内もエスカレーターもみんなポケモンです。また、レストランはふたり対戦用のデュエルスペースに変わっています。乗船したトレーナーと自由に対戦ができます。
中までは入れませんでしたが客室も見学でき、トイレとして使用できるようになっていました。大きなディスプレイのあるホールもゲーム対戦エリアとして開放。もはやどこでも対戦できる状態です。
最上階となる甲板ではフォトスポットでの記念撮影や周りの海や港、みなとみらいの街並みを撮影できるようになっており、絶景を楽しめます。プールもあるので周りで休憩しながら優雅な時間を過ごせます。このまま、どこかに船旅に出かけてしまいたい気分で一杯でした。
一通り、取材すべき場所を回ったので、再度大会会場に戻ります。大会は初日の予選が粛々と進んでいます。『ポケモンユナイト』で日本人チームが健闘しているという話を聞き、しばらく観戦をしていました。





















そういえば、会場である「パシフィコ横浜」の新館「パシフィコ横浜ノース」に、大型の物販エリア「Pokémon Center World Store 2023」がありました。気になったので、そちらを見に行ってみましたがあまりにも人が多く、取材陣も入れませんでした。
「パシフィコ横浜ノース」は2020年4月に開業され、国内最大規模の大型多目的ホールを備えた施設なのですが、それでも入場規制し、ホワイエには入場待ちの長蛇の列。その列自体が飽和状態になり、「パシフィコ横浜ノース」自体に入場規制をするほどした。ちなみにこのポケモンセンターは事前予約制で限られた人しか入れないようになっています。それでもこれだけの混み具合なので、ポケモングッズの魅力の高さがうかがえます。
しばらく試合を観戦した後で再度訪れてみると列が大分解消されており、取材として中に入ることができました。商品棚に商品がなくなっている状態に驚きますが、中に進んでいくと豊富なグッズが並んでいました。みなとみらいの街中にあるポケモンセンター出張所とは規模と品ぞろえが違います。買い物をせずに撮影をするだけなのにかなり時間を要したので、実際に買い物に来ていたら2時間は出られないような気がしました。









ポケモンセンターを出て再び会場へ。途中、ポケモンの擬人化コスプレをした海外の女性に遭遇。撮影をさせていただきました。
あとは夜のイベントを撮影したいところですが、ここで体力の限界を感じ撤収することに。桜木町駅までの道すがら、ポケモン関係のものを撮影しながらの帰路です。みなとみらい駅、クイーンズスクエア横浜、MARK IS、ランドマークプラザ、動く歩道、日本丸メモリアルパーク、桜木町あたりを流して帰りました。





































今回は純粋なeスポーツイベントレポートではありませんでしたが、横浜みなとみらいイベントも含めて「WCS」だったのだと思います。
大会に詳しい結果を知りたい人は、『ポケモンユナイト』部門『ポケモンSV』部門、『ポケモンGO』部門、『ポケモンカードゲーム』などの情報も参照してみてください。
とにかく、破格のイベントでした。街ひとつをすべて巻き込んで大会やIPを展開するのは類を見ないのではないでしょうか。ゲームイベントはおろか、東京オリンピックですら東京の街がここまでオリンピック一色にはならなかったわけです。あらためて『ポケモン』というIPの偉大さ、影響力を認識させられました。
来年はハワイでの開催が予定されています。大会以外に横浜みなとみらいイベントのような街ぐるみのイベントを開催するかわかりませんが、もしそうであればぜひとも行ってみたいと思います。
ポケモンワールドチャンピオンシップス2023横浜みなとみらい
https://www.pokemon.co.jp/ex/wcs_event/2023/ja/
またそれに合わせ、みなとみらい地区が『ポケモン』一色となる「ポケモンWCS2023横浜みなとみらいイベント(横浜みなとみらいイベント)」が8月8日(火)~14日(月)に開催されました。

会場となったのは横浜みなとみらいにあるパシフィコ横浜
WCSは『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット(ポケモンSV)』『ポケモンユナイト』『ポケモンGO』『ポケモンカードゲーム』の4タイトルで世界一を争うゲーム大会で、今年で18年目、15回を数える歴史あるイベントです。日本での開催は今回が初めてで、アジア初にもなります。
ということで、11日に取材する機会を得たので、そのレポートをしたいと思います。思いのほか盛りだくさんなので、取材の時系列そのままに大会やイベントの様子を紹介していきたいと思います。
なお、記事はイベント中の写真を中心にご紹介しています。いろいろなところにポケモンがいますので、ぜひ好きなポケモンを探してみてください。
みなとみらいを『ポケモン』がジャック!
まずは桜木町駅方面からパシフィコ横浜を目指します。歩き始めるとピカチュウの巨大バルーンが見えたり、動く歩道の歩道橋には『ポケモン』の装飾がしてあったりと、この時点でお祭り感が漂っていました。

動く歩道の入り口には「WCS 2023」の横断幕が

動く歩道の柱にはピカチュウ、ニャオハ、ホゲータ、クワッスのフラッグが張り巡らされていた
ペデストリアンデッキからランドマークプラザに入ると、まず吹き抜けに“ピカチュウバルーン”がお出迎え。その周りのガラスフェンスにはポケモンカードが貼られていました。通路にも一面にポケモンカードが貼られており、これを全部観て回るだけで一日が過ぎてしまいそうでした。
ショッピングモール内の至る所にモンスターボールをかたどったディスプレイが設置しており、『ポケモン』関係の映像が流れていました。試合が始まる時間になれば、このディスプレイで試合の様子も観ることができました。

ランドマークプラザの吹き抜けに巨大ピカチュウバルーンが登場

ランドマークプラザからクイーンズスクエア横浜を経て、会場までの通路はポケモンカードで埋め尽くされていた

至る所にモンスターボール型ディスプレイが設置。インフォメーションや大会の様子などが流れていた
さらに進み、クイーンズスクエア横浜を超えて横浜ベイホテル東急に差しかかったところでピカチュウ、ホゲータ、ニャオハ、クワッスとWCSのロゴが描かれた巨大タペストリーが表れました。
通路にはたくさんの巨大モンスターボールが展示されていて、その先には『ポケモンSV』の伝説のポケモン、コライドンとミライドンが鎮座していました。この2体と一緒に写真を撮ろうと、家族連れが列を作っていました。

壁一面に大きなタペストリーが貼られています。通路にはモンスターボールのオブジェ

通路の最後にはコライドンとミライドンが待ち受けていた
施設を抜けペデストリアンデッキに入っても『ポケモン』だらけ。そしていよいよパシフィコ横浜展示ホールに到着しました。すでに十分楽しんだ感はありますが、まだスタート地点にも立っていません。会場にはゲートがあり、国内外のプレイヤー、オーディエンスが大挙して集まっていました。
日本&アジア初開催の『ポケモン』eスポーツの世界大会
会場内もすでにプレイヤーでごった返しています。会場は展示ホールのすべてのエリアを使用しており、かなりの広さ。天井高もあるので、空中にはピカチュウのバルーンやさまざまなポケモンの幟が吊されていました。
8月11日はWCSの初日だったので、まずオープニングイベントがありました。メインステージの観客席は超満員。オープニングイベントは和太鼓の演奏、ポケモン社代表取締役社長の石原恒和氏の挨拶などがありました。

ショッピングモールを抜けてペデストリアンデッキへ。ここもポケモンだらけ

パシフィコ横浜展示ホールにはWCSのゲートが用意されていた

オープニングイベントの開始を待つ参加者や観戦者。すでにごった返していた

オープニングは和太鼓の演奏から

株式会社ポケモンの石原恒和社長によるご挨拶
株式会社ポケモン代表取締役最高執行責任者の宇都宮崇人氏と、ポケモンカンパニーインターナショナルのクリス・ブラウン氏による記者会見がありました。
ポケモン社代表取締役最高執行責任者 宇都宮崇人氏のコメント
「WCSはポケモンカンパニーがずっとやってきて、今年で18年目、15回目を数えます。ハワイでの開催を見て大きな衝撃を受け、日本でもいつかは開催したいと思っていました。WCSは多言語審判をしていたり世界各国から参加者が集まったりと、開催するには乗り越えなければならないものがあり、それを乗り越えてようやく開催まで漕ぎ着けました。
海外と国内では求める水準も違うので、その擦り合わせも話合いでクリアすることができました。横浜は交通アクセス、宿泊施設の数など条件に適う数少ない場所。「ピカチュウ大量発生チュウ!」などのイベントの経験と実績を鑑みて、WCSの開催もできると考えました。
駅のホームを降りたってから会場に着くまでポケモンに埋め尽くされており、会場は世界各国から訪れています。世界中からポケモンが愛されていることを実感しました。WCSの性質上、次の世界大会をまた日本で行うにはしばらく時間がかかりそうです。国内でもWCSの予選や全国大会も毎年行われており、こちらは引き続き行っていきます。ただ、WCSの規模感を期待されると思いますので、そこについては今後検討してきます。
以前、韓国を訪れた時、カードショップにパチリスのぬいぐるみが飾ってありました。大会で韓国の選手がパチリスを使って優勝したことで、韓国内でのパチリス人気が大きく跳ね上がりました。選手の活躍や使用したポケモンによって、国々で人気のポケモンが変わる可能性が示されたわけです。時代や環境によって変化し、人間の寿命を超えて愛されるコンテンツになって欲しいと思います。」
「WCSはポケモンカンパニーがずっとやってきて、今年で18年目、15回目を数えます。ハワイでの開催を見て大きな衝撃を受け、日本でもいつかは開催したいと思っていました。WCSは多言語審判をしていたり世界各国から参加者が集まったりと、開催するには乗り越えなければならないものがあり、それを乗り越えてようやく開催まで漕ぎ着けました。
海外と国内では求める水準も違うので、その擦り合わせも話合いでクリアすることができました。横浜は交通アクセス、宿泊施設の数など条件に適う数少ない場所。「ピカチュウ大量発生チュウ!」などのイベントの経験と実績を鑑みて、WCSの開催もできると考えました。
駅のホームを降りたってから会場に着くまでポケモンに埋め尽くされており、会場は世界各国から訪れています。世界中からポケモンが愛されていることを実感しました。WCSの性質上、次の世界大会をまた日本で行うにはしばらく時間がかかりそうです。国内でもWCSの予選や全国大会も毎年行われており、こちらは引き続き行っていきます。ただ、WCSの規模感を期待されると思いますので、そこについては今後検討してきます。
以前、韓国を訪れた時、カードショップにパチリスのぬいぐるみが飾ってありました。大会で韓国の選手がパチリスを使って優勝したことで、韓国内でのパチリス人気が大きく跳ね上がりました。選手の活躍や使用したポケモンによって、国々で人気のポケモンが変わる可能性が示されたわけです。時代や環境によって変化し、人間の寿命を超えて愛されるコンテンツになって欲しいと思います。」
ポケモンカンパニーインターナショナル クリス・ブラウン氏のコメント
「日本での開催は常に検討していました。日本開催と言う以前に世界大会自体を開催するのが大変なんです。600人以上のスタッフが関わっており、今回は横浜市からも数百人のスタッフが参加しており、1000人以上のプロジェクトになっています。
昨年の9月に初めて横浜を訪れました。海沿いを歩いてみたらレストランやショップがたくさんあり、魅了されました。夏はかなり暑いですが、ワシントンDCとあまり変わらない感じです。横浜で開催したことでポケモン社との連携もできました。会場に訪れた人は、横浜を楽しんで貰いたいと思っています。観覧車などにも乗っていただければ。
とにかく、まずは楽しんでいただきたい。参加者は1年かけて大会に出場する権利を得ているので、バトルを通じて友達を作ったり交流したり、さまざまな人と繋がれることを望んでいます。」
「日本での開催は常に検討していました。日本開催と言う以前に世界大会自体を開催するのが大変なんです。600人以上のスタッフが関わっており、今回は横浜市からも数百人のスタッフが参加しており、1000人以上のプロジェクトになっています。
昨年の9月に初めて横浜を訪れました。海沿いを歩いてみたらレストランやショップがたくさんあり、魅了されました。夏はかなり暑いですが、ワシントンDCとあまり変わらない感じです。横浜で開催したことでポケモン社との連携もできました。会場に訪れた人は、横浜を楽しんで貰いたいと思っています。観覧車などにも乗っていただければ。
とにかく、まずは楽しんでいただきたい。参加者は1年かけて大会に出場する権利を得ているので、バトルを通じて友達を作ったり交流したり、さまざまな人と繋がれることを望んでいます。」

ポケモン社の宇都宮氏(写真左)とクリス・ブラウン氏(写真右)
【ポケモンによるeスポーツと夏祭りが街中で展開!】
世界の“トレーナー”が集う「ポケモンアクティビティゾーン」
次の取材は臨港パークにある「ポケモン夏祭りパーク」なのですが、それまで多少時間があるので会場内とパシフィコ横浜会議センターで行われている「ポケモンアクティビティゾーン」へ行ってみました。
会場の約半分はポケモンカードの対戦用のテーブルで占められ、残りのスペースで『ポケモンSV』『ポケモンユナイト』『ポケモンGO』の対戦が行われていました。それぞれのタイトルに配信台を用意していましたが、それとは別にオープニングセレモニーを行ったメインステージでも配信用の対戦が行われていました。
圧巻だったのは、実況解説席が8つも用意されていたこと。おそらくですが、各タイトルで対戦するチームの国の実況解説がそれぞれ使用するためでしょう。多くのeスポーツでは現地にメインの実況解説を置き、その映像を見ながら自国でその国のキャスターや解説が実況を当てるスタイルが多い中、開催地である日本に各国、地域のキャスター、解説者を呼んでいるのは驚きでした。

サイドイベントもポケモンカードゲームがメイン

『ポケモンユナイト』はプロチームがほとんどで、ユニフォームを着て参加

『ポケモンユナイト』の配信台

『ポケモンSV』の対戦。会場ではビデオゲームというカテゴリだった

おそらく4タイトル×2か国で配信できるようになっていた実況席

メインステージでは、4タイトルの試合が同時進行していた

会場内に芝生エリアがあり、休憩所として活用されていました

ピカチュウがトロフィーを掲げるオブジェ

お祭り感のある提灯にはポケモンがシルエットで描かれていた

レトロ感のあるタクシーがWCS仕様に

会場の頭上にはピカチュウバルーンや各ポケモンの幟が
試合が終わったり、次の試合を待っている選手やチームも会場内を散策しており、ファンが声を掛けると写真やサインに応じていました。このあたりは他のeスポーツのオフライン大会と同じ感じです。特に今回は参加型の大会なので選手の数も多く、観客と入り交じって交流できていました。
会議センターに移動しようと2階ホワイエに行きましたが、ここもすごいことになっていました。なんと、ポケモンカードのトレードや即売会を開催していたのです。見た目はフリーマーケットな感じで、多くの人だかりができていました。

たくさんのポケモンカードが展示され、トレードしたり売買したりしていた
「ポケモンアクティビティゾーン」では会議センターの1~3フロアを使用しており、1階がメインホール、2階が受付けと『ポケモンGO』クイズラリー、3階は「ポケモンプレイラボ」になっていました。
「ポケモンプレイラボ」は、ポケモンカードや『ポケモンSV』『ポケモンユナイト』の試遊ができる体験コーナー。ホワイエにはポケモンローカルActsがあり、ポケモンと全国各地とのつながりが展示されていました。

展示ホールを出て、隣の会議センターで開催している「ポケモンアクティビティゾーン」へ

1階に展示してあったポケモンねぷた

実物大? カビゴンがお昼寝中

メインホールでは大会が観戦できるパブリックビューイングを実施

『ポケモンGO』のクイズラリーはポケストップを探して問題をゲット

3階のポケモンプレイラボの受け付け

『ポケモンマスターズ EX』のコーナー。AR写真が撮影できたようです

ポケモンカードクラシックのコーナー。懐かしいカードが展示されていた

ポケモンカードの貸し出しがあり、手ぶらでも参加できました

『ポケモンユナイト』の体験コーナー

ポケモンローカルActsコーナー。推しポケモン×ご当地の特別コラボグッズが買えるショップも。タイミングによってはポケモンたちに会えた

地方×ポケモンと言えば「ポケふた」。これを観るために旅行に行く人も続出

会議センターの前には巨大なピカチュウバルーンが
大人から子どもまで楽しめる巨大なお祭り「ポケモン夏祭りパーク」
さて、いよいよ臨港パークにある「ポケモン夏祭りパーク」へ。5つの縁日屋台と盆踊りのやぐらがありました。
5つの縁日屋台とは、ヨーヨー釣りの感覚でコイキングをつり上げる「コイキング釣り」、モンスターボールを投げてアクリルスタンドのポケモンを倒す「モンスターボール投げ」、ヘイラッシャの口をめがけてシャリタツをシャベルに乗せて飛ばす「ヘイラッシャのいっちょうあがり」、ボードから落ちないようにゴールまでビリリダマを運ぶ「ビリリダマころがし」、バラバラになった石版を組み合わせてポケモンの絵を完成させる「せきばんパズル」。
それぞれ回数制限、時間制限があり、それぞれの屋台に応じた達成度によりポイントを獲得。総ポイント数によって、景品と交換ができました。
すべての縁日屋台を楽しんだら盆踊りの時間。やぐらにピカチュウ、ホゲータ、ニャオハ、クワッスの4体が登場。盆踊り風の『ポケモン』のBGMに合わせてみんなで踊ります。踊りを指導してくれるおねーさん、おにーさんは、地元横浜の高校のダンス部の方々とのこと。暑い中、頑張っていました。

ポケモン夏祭りパークは臨港パークが会場

会場内にあった掲示板。縁日屋台のポスターがレトロモダンでいい感じ

ビビリダマころがし。レバーを左右に倒して、ボードに載ったビビリダマを落とさないようにGOALまで導きます

コイキング釣り。制限時間内に釣る毎にポイントが加算。金のコイキングはポイントが高い

モンスターボール投げ。アクリルスタンドのポケモンにモンスターボールを当てるゲーム。5球中倒した数でポイントが入る

ヘイラッシャのいっちょうあがり。レバーを引くことでシャベルに乗せたシャリタツを飛ばせる装置を使う。ヘイラッシャの口にシャリタツが何匹入ったかでポイントを獲得

せきばんパズル。制限時間内にバラバラになった石版を組み合わせ、一枚のポケモンの絵にする

盆踊り風にアレンジされた『ポケモン』BGMにのって踊る盆踊り
【クルーズ船、物販、街中のポケモン、すべてが規格外……】
クルーズ船が『ポケモン』一色に「ポケモントレーナークルーズ」
次は「ポケモントレーナークルーズ」です。パシフィコ横浜の会場からちょっと離れた中区新港にある複合施設“横浜ハンマーヘッド”に移動。途中にインスタントラーメンの博物館“カップヌードルミュージアム”があるのですが、そこに巨大なカップヌードルに入ったピカチュウを発見。階段もピカチュウカップヌードル仕様でした。
“横浜ハンマーヘッド”ではニャスパーやニャオニクスがお出迎え。バケッチャやボクレーも隠れていました。「ポケモントレーナークルーズ」は予約制なので、時間になるまでポケモンセンター出張所でグッズを拝見。横浜みなとみらいイベントではポケモンセンターの出張所が各所にあり、どこでもグッズが買えるようになっていました。ただ各所どこも人気で、入場するにはある程度並ばなければならないほどでした。
ポケモンセンターの横に「はらぺこベトベター」というゴミ箱にベトベターが設置されたものがありました。ペットボトルや空き缶を食べさせると鳴き声を出して、モニターにカウントされます。ゴミの分別の勉強になるので幼い子にはいい経験になるのではないでしょうか。

パシフィコ横浜にWCSラッピングが施された連結バス・ベイサイドブルーを発見

「横浜ハンマーヘッド」の途中にあったカップヌードミュージアムの巨大カップヌードル。蓋がピカチュウ!

同じくカップヌードルミュージアムのメイン階段

ハンマーヘッドではニャスパーたちがお出迎え

隣にはバケッチャやボクレーも

「ハンマーヘッド」内にあるポケモンセンター出張所

口の中に空き缶やペットボトルを入れて、街の美化を目指す「はらぺこベトベター」
さて、順番になったので「ポケモントレーナークルーズ」の会場である、停泊している外航クルーズ客船「にっぽん丸」に乗り込みます。桟橋に止まっている「にっぽん丸」はWCSの横断幕で覆われており、すでにポケモン仕様です。
船内マップを確認してみると、1~8階まで地上階はすべて見学ができるようでした。船内は、みなとみらいのショッピングモール以上にポケモンで飾られていました。柱もフロアの階数案内もエスカレーターもみんなポケモンです。また、レストランはふたり対戦用のデュエルスペースに変わっています。乗船したトレーナーと自由に対戦ができます。
中までは入れませんでしたが客室も見学でき、トイレとして使用できるようになっていました。大きなディスプレイのあるホールもゲーム対戦エリアとして開放。もはやどこでも対戦できる状態です。
最上階となる甲板ではフォトスポットでの記念撮影や周りの海や港、みなとみらいの街並みを撮影できるようになっており、絶景を楽しめます。プールもあるので周りで休憩しながら優雅な時間を過ごせます。このまま、どこかに船旅に出かけてしまいたい気分で一杯でした。
一通り、取材すべき場所を回ったので、再度大会会場に戻ります。大会は初日の予選が粛々と進んでいます。『ポケモンユナイト』で日本人チームが健闘しているという話を聞き、しばらく観戦をしていました。

にっぽん丸には巨大横断幕が掲げられていた

船内マップ。1~8階が体験できるスペースとなっていた

階段の柱がWCS仕様に

フロア表示もピカチュウ

エレベーターの階数表示はモンスターボール

レストランは対戦の場に変身

ゴーリキーとワンリキーのパネルを発見

コライドンとミライドンのパネル

にっぽん丸の客船。部屋の前にはトイレの女性、男性マークが掲示されておりトイレは使用できた

4階にあるホールも対戦の場です

コダックとラプラスの絵が飾られていました

ガラス窓にはタッツーのステッカー

5階のラウンジからホールを見下ろしてみた

ブイズがお出迎え

船内シアターでは大会のパブリックビューイングが行われていた

甲板へ。パネルの後ろで記念撮影ができた

甲板からの横浜の風景。船の上とは言え8階なのでかなりの高さ

ポケモンラッピングの船を発見。おそらく水陸両用バスかな??

最上階にはプールも。入ることはできませんでしたがパリピの気分!

船内の至る所にあったゴミ箱。開けてみると、ゲーム内でゴミ箱を開けた時と同じセリフが書いてあった

にっぽん丸が停泊している奥にはラプラスの姿が
入場規制があっても完売続出の「Pokémon Center World Store 2023」
そういえば、会場である「パシフィコ横浜」の新館「パシフィコ横浜ノース」に、大型の物販エリア「Pokémon Center World Store 2023」がありました。気になったので、そちらを見に行ってみましたがあまりにも人が多く、取材陣も入れませんでした。
「パシフィコ横浜ノース」は2020年4月に開業され、国内最大規模の大型多目的ホールを備えた施設なのですが、それでも入場規制し、ホワイエには入場待ちの長蛇の列。その列自体が飽和状態になり、「パシフィコ横浜ノース」自体に入場規制をするほどした。ちなみにこのポケモンセンターは事前予約制で限られた人しか入れないようになっています。それでもこれだけの混み具合なので、ポケモングッズの魅力の高さがうかがえます。
しばらく試合を観戦した後で再度訪れてみると列が大分解消されており、取材として中に入ることができました。商品棚に商品がなくなっている状態に驚きますが、中に進んでいくと豊富なグッズが並んでいました。みなとみらいの街中にあるポケモンセンター出張所とは規模と品ぞろえが違います。買い物をせずに撮影をするだけなのにかなり時間を要したので、実際に買い物に来ていたら2時間は出られないような気がしました。

Pokémon Center World Store 2023の入り口

入ってすぐのTシャツコーナーはすでにこんな状態。毎日入荷するとは言え、驚きの売れ行き

WCS 2023のメインイラストとなっているラーメンを持ったピカチュウのぬいぐるみ。確実に期間限定なのでゲットしたいところ

ちょっと内部まで入りましたが、すでに空の棚が多数。みなさん大きなバッグを持って買い物をしていた

ロケット団のアパレルコーナー

ロケット団のスケボーが売っていた

まだまだ売り場は続く。たくさんの買い物客で大混雑

おなじみのぬいぐるみは潤沢

売り場がとにかく広い
至るところにいるポケモンで街全体が巨大なアトラクションに
ポケモンセンターを出て再び会場へ。途中、ポケモンの擬人化コスプレをした海外の女性に遭遇。撮影をさせていただきました。
あとは夜のイベントを撮影したいところですが、ここで体力の限界を感じ撤収することに。桜木町駅までの道すがら、ポケモン関係のものを撮影しながらの帰路です。みなとみらい駅、クイーンズスクエア横浜、MARK IS、ランドマークプラザ、動く歩道、日本丸メモリアルパーク、桜木町あたりを流して帰りました。

セクシーなピカチュウやフシギダネ、ゼニガメに会いました!!

みなとみらい駅では床や柱がラッピングされていた

駅前の通路。こちらも柱や吊り広告がWCSに

自動改札もピカチュウ。通過するときの「ピンポーン」と言う音が「ピカチュウ! ピカ」と言う凝りよう

みなとみらい駅近くのポケモンセンター出張所。訪れた時は閉店していた

ポケジェニック。ヨワシ(むれたすがた)と、ヨワシ(たんどくのすがた)

鏡張りの柱にはコイキング、ヤドン、ピカチュウが

ハードロックカフェはたぶんコラボしていないけど、それっぽいメニューを展開していた

カビゴンのポケジェニック

岩っぽい柱には、イワークとイシツブテ、ゴローンが

ランドマークプラザのポケモンセンター出張所。こちらも閉店していた

ポケジェニック。ネオン管のコイル

ネオン感のゲンガー

花びらでできたピカチュウのポケモンカード

ピカチュウ傘のポケジェニック。カップル用?

こちらはヤドン傘のポケジェニック

ポケモンカードがライトアップされて展示されていた

ピンク色のポケモンを集めたバルーンのポケジェニック

ピカチュウだらけのポケジェニック。おや、何か違うポケモンが!?

観覧車のコスモクロックのイルミネーションがピカチュウの顔に

これはモンスターボール

全身のピカチュウ

WCS

日本丸メモリアルパークのピカチュウバルーン

デスバーンのポケジェニック

ホシガリスのポケジェニック

ヨクバリスのポケジェニック

リンゴの木箱の中に混ざっているカジッチュ

『ポケットモンスター ソード・シールド』の御三家、サルノリ、ヒバニー、メッソン

ステンドグラス調のワタガシラやヒメンカ

モルペコのポケジェニック。夜だったので、最初は足跡に気がつかず

モルペコの標識。裏は怒っていた

桜木町駅は駅舎が完全にWCSに占拠されています

桜木町駅のエスカレーター

桜木町駅の案内板

反対側はこうでした

実は横浜駅もポケモン仕様になっていました
五輪を超えるほどの「ポケモンWCS」の圧倒的なコンテンツ力
今回は純粋なeスポーツイベントレポートではありませんでしたが、横浜みなとみらいイベントも含めて「WCS」だったのだと思います。
大会に詳しい結果を知りたい人は、『ポケモンユナイト』部門『ポケモンSV』部門、『ポケモンGO』部門、『ポケモンカードゲーム』などの情報も参照してみてください。
とにかく、破格のイベントでした。街ひとつをすべて巻き込んで大会やIPを展開するのは類を見ないのではないでしょうか。ゲームイベントはおろか、東京オリンピックですら東京の街がここまでオリンピック一色にはならなかったわけです。あらためて『ポケモン』というIPの偉大さ、影響力を認識させられました。
来年はハワイでの開催が予定されています。大会以外に横浜みなとみらいイベントのような街ぐるみのイベントを開催するかわかりませんが、もしそうであればぜひとも行ってみたいと思います。
ポケモンワールドチャンピオンシップス2023横浜みなとみらい
https://www.pokemon.co.jp/ex/wcs_event/2023/ja/
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ブラジル・リオデジャネイロにてeスポーツ世界大会「BLAST Rainbow Six RE:L0:AD 2025」が開催されました。日本チームのCAG OSAKAが数々の強豪チームを制してグランドファイナルに進出、優勝を賭けてブラジルチームFURIAと対戦しました。今回はFURIAに勝利を譲ったものの、日本チームの国際大会ベスト2は『レインボーシックス シージ』競技シーンにおいて初の快挙で、APACチームとしても過去最高の成績を打ち立てました。今後開催が予定されている世界大会の詳細についても発表され、『レインボーシックス シージ エックス』としての新たな始まりを彩る大会となりました。RE:L0:AD 2025 グランドファイナル URL:https://www.youtube.com/live/EI7oJwM31so?si=8eFfFT3IgqQLzehd■BLAST R6 Major開催地:ミュンヘン日程:11月8日 – 16日有観客開催:11月14日 – 16日 (BMW Park Arena)■Six Invitational 2026開催地:パリ日程:2026年2月2日 – 15日有観客開催:2月13日 – 15日『レインボーシックス シージ エックス』 6月10日(※1)に『レインボーシックス シージ』の新たな時代が幕を開けます。『シージ エックス』の配信開始と共に、フリーアクセス、デュアルフロント(6対6の新モード)、刷新されたマップ、破壊可能オブジェクト、進化したラペリング、オーディオの刷新といった広範なアップグレード、改良、洗練が実施されます。『レインボーシックス シージ エックス』は『レインボーシックス シージ』をお持ちの方全員が無料アップグレードとしてお楽しみいただけます。また、無料アクセスが登場し、クイックプレー、アンランク、デュアルフロントが誰でも無料でプレーできるようになります。まずは6月10日には、ライティング、影や解像度が刷新された5つのマップが登場し、各シーズンで3つのマップが対象となる予定です。またオーディオも改良がくわえられ、周囲の情報収集に役立ちます。新たなコミュニケーションホイールで仲間との効果的な連携が可能になり、武器の確認機能でスタイリッシュさのアピールも行えるようになります。さらに、ゲーム内の「Eスポーツ」タブが追加されることが発表されました。このタブでは世界中の注目マッチを簡単に追いかけることができます。新登場のビギナーチャレンジとチュートリアルフローでは、熱心な初心者にゲーム内リワードが提供され、熟練プレーヤーは新たなXPカーブでクリアランスレベルを素早く上げることができます。新登場のキャリア統計データを確認すれば、プレーリストごとの戦績を追跡できます。これにはEスポーツファンの間でプロプレーの測定基準として有名なK.O.S.T.データも含まれます。新プレーリストの「エンリステッド」と「フィールドトレーニング」は新規プレーヤーと復帰プレーヤーそれぞれに向いています。カスタマイズ可能な練習用アリーナとして、本物のプレーヤーの行動を学習したAIボットを相手にフルマップで戦いましょう。ソロでトレーニングするにしても、他のプレーヤーと対戦するにしても、オペレーターの声が以前より頻繁に聞こえるはずです。新たに追加される雑談機能により、キャラクターの性格やキャラクターの関係性が浮かび上がる新規の台詞を聞くことができます。PCプレーヤーは、6月10日の配信に先駆けて実施されるテストサーバーセッションで『シージ エックス』をひと足早く体験できます。このセッションはPC版『レインボーシックス シージ』をお持ちの全プレーヤーが参加可能です。Ubisoft Connectのライブラリに自動的に表示される「テストサーバー」タイルよりご参加いただけます。Year 10シーズン2 「Operation Daybreak」『レインボーシックス シージ エックス』の配信と同時に、Year 10シーズン2「Operation Daybreak」も開幕します。今シーズンにはさまざまなオペレーターのバランス調整、電気ダメージと手足へのダメージに関する変更、CLASHのリマスターなどが登場します。「R6 Shieldguard」および迷惑行為対策今年導入された「R6 Shieldguard」はゲームのセキュリティおよびチート対策ツールが統合されたもので、すべてのプレーヤーが公平にゲームを楽しめるよう「レインボーシックス シージ」チームが開発したものです。シーズン1にて登場した新しいセキュリティハードニング技術により、チート使用者のBAN処分数が増加してチート行為の報告は減少傾向にあります。シーズン2では大規模なセキュリティアップデートを実施予定です。正式稼働した評価システムでは、ネガティブな行動の減少が認められました。これには攻撃的な発言が含まれますが、ゲーム内でのポジティブな行動の増加報告と共に、テキストチャットの使用量は増加しています。シーズン3および4でもこれらの取り組みを継続し、ボイスチャットのモデレーション、評価システムの新アクション、プライバシー設定の改良、放棄ペナルティ、ゲーム内の報告機能などが登場予定です。シーズン3 & 4シーズン3では「ナイトヘイヴン」、「アジト」、「領事館」の3つのマップの刷新版が登場予定です。また、新オペレーターの物語と関連したデュアルフロントの任務変更も行われます。スイス出身のこの防衛オペレーターは、新たな武器を携えてゲームに加わります。シーズン4で『レインボーシックス シージ』は10周年を迎えるため、記念スペシャルイベントを開催予定です。このシーズンではさらに、攻撃オペレーター1名のリマスターと新たな武器が登場します。この武器はリリース時から複数のオペレーターが使用できる初めての武器となります。また、「テーマパーク」と「高層ビル」の刷新に加え、さらにもう1マップの全面見直しも予定されています。 シーズン3および4の詳細は、年内後半にお知らせ予定です。(※1)ヨーロッパ中央時間©2025 Ubisoft Entertainment. All Rights Reserved. Tom Clancys, Rainbow Six, the Soldier Icon, Ubisoft, and the Ubisoft logo are registered or unregistered trademarks of Ubisoft Entertainment in the U S and/or other countries.
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- 【大会レポート】最年少小学生選手と無冠の帝王が激突!——タイピング日本一を決めるeスポーツ大会「REALFORCE TYPING CHAMPIONSHIP 2025」
- 東プレ主催の国内最大規模の競技タイピング大会「REALFORCE TYPING CHAMPIONSHIP 2025(RTC 2025)」の決勝ステージが4月26日(土)に開催された。▲RTCは2017年から始まり、今年で第6回目の開催となる 総勢9,668名が参加した本大会。予選はウェブ上でタイピング練習が楽しめる「e-typing」を用いて計4回行われ、その中から成績上位者の8名が決勝ステージに選抜される形だ。▲「e-typing」は誰でもプレーできるタイピング練習ができるウェブサイト。期間内なら何度でも予選に挑戦できるというのもRTCならではのレギュレーションだ(https://www.e-typing.ne.jp) 決勝ステージは例年有観客オフライン開催となっているが、今年は競技選手がよりタイピングに集中しやすい環境ということで無観客開催となった。▲会場を盛り上げてくれたのは5名の出演者。左から順に実況解説の篠原光さん、隅野貴裕さん、ゲストの貴島明日香さん、シュウペイさん、寺太勇さん 基本的な競技ルールは下記の通り。特筆すべきはRTC独自ルールの「正確性」だろう。どちらかが正確性95%を下回るかどうかで、戦法も試合展開も全く違ったものになる。タイピングスピードだけでは勝てないのがRTCの妙なのだ。▲トーナメント形式はシングルエリミネーション。正確性によっては速く入力しても負けてしまうことがあるのがRTCの面白いところ。ただ速く入力できればいいという訳ではないのだ 最年少は小学校5年生!個性あふれる8人の選手たち 決勝に進出したのは下記の8名。ベテラン選手から本大会初出場となる期待の若手選手など、個性あふれる選手がそろった。▲決勝ステージのトーナメント表 ▲ゆたゆた選手:小学5年生でありながら優勝候補の一角。今回がRTC初出場だ ▲める選手:若手期待のかな入力戦士。こちらも初出場 ▲まるくん選手:こちらも若手プレーヤー。スピード勝負が得意。RTC初出場となる選手だ ▲Y-i選手:幼い時代から競技タイパーとして活躍したベテラン。3年連続の出場 ▲くわな選手:前回大会2位のベテランタイパー。今大会の優勝候補。『VALORANT』では上位ランク“イモータル2”の実力を持つマルチプレーヤー ▲mulelr選手:大会皆勤賞で上位常連のベテランかな入力使い。今大会の優勝候補 ▲goe選手:前回大会3位でタイピングソフト「寿司打」の3冠王プレーヤー ▲ゆーくん選手:初出場ながら、第2回予選1位に輝いた期待のルーキー そんな強豪ひしめくRTC 2025の大会レポートをお届けしよう。準々決勝:第1試合目から盛り上がりをみせる注目カード 準々決勝となる第1試合から目が離せない対戦カードとなったRTC 2025。特筆すべきは最年少となる小学五年生のゆたゆた選手 vs かな入力の使い手める選手。▲ゆたゆた選手は予選1位通過の優勝候補。対するめる選手は現役の学生でありながら、かな入力の使い手という稀有なプレーヤーである 試合内容は終始ゆたゆた選手が押す形となった。kpm換算(一分間に打ち込む文字数)で1400以上を叩きだす瞬間もあり、実況の篠原さんも思わず舌を巻くような勢いで駆け抜けていく。安定した高速タイピングによってストレート勝ちを決めたゆたゆた選手。今大会が初出場ではあるものの、優勝候補として盤石な雄姿を会場に見せつけた。▲恐ろしいスピードで表示された文章を入力していく両選手。入力が早すぎてお題の文章が読めないレベルだ(https://www.youtube.com/live/7sR6diUkWao?t=1368s) もうひとつ目が離せない対戦カードは第3試合のくわな選手 vs muller選手。両者ともに優勝候補なため、決勝戦と言われてもおかしくないマッチアップである。▲ローマ字入力 vs かな入力という入力方式の違いも注目ポイントだ 先制を獲ったのはくわな選手。RTC独自ルールである正確性を突く形で、かな入力使いのmuller選手を手玉に取った形だ。その後もくわな選手は正確性を重視した戦法を貫き、2本目も連取していく。しかし3ラウンド目ではくわな選手が正確性を崩してしまい、その隙を突いたmuller選手が1本を返す展開に。ここでくわな選手は戦法をシフト。正確性を敢えて捨て、タイピングスピード主体の戦い方に変えていく。▲4ラウンド目から一変したくわな選手に虚を突かれたのはmuller選手か。正確性を無視したノーガードな戦いに翻弄(ほんろう)され、くわな選手に軍配が上がるシーンが増えてきた(https://www.youtube.com/live/7sR6diUkWao?t=4071s) 最終的には4:1でくわな選手が勝利をもぎとったものの、事前予想通りの激しい駆け引きとなった。試合後のインタビューでは「緊張していた割にはお互いに正確性の高い試合が多くて、かなりプレッシャーのかかる内容でした。muller選手が選ぶげんきワード(ワードテーマ)では、かな入力のスピードに歯が立たないと予想していたので、正確性の部分で勝とうという作戦でした」とくわな選手は回答した。くわな選手の柔軟性と、muller選手への対策が光った試合内容となった。なお、第2試合のY-i選手 vs まるくん選手は、途中でY-i選手が返すシーンもあったが4:1でまるくん選手の勝利。第4試合のgoe選手 vs ゆーくん選手は、3、4ラウンドともにデッドヒート。僅差でgoe選手が打ち勝ち、最終的には4:0ストレートで終了となった。▲準々決勝戦後のトーナメント表。上記4名が準決勝戦に駒を進めた 準決勝:三位決定戦までのダイジェスト 準決勝第1試合はゆたゆた選手 vs まるくん選手という初出場同士の対決となった。1500kpmを記録する豪速タイパー同士の戦いは、最終的には4:1でゆたゆた選手が勝利。第2試合は前回大会2位のくわな選手 vs 前回大会3位のgoe選手が激突。第一試合目とは対照的に、正確性も混ぜ合わせた変則的な戦いが繰り広げられ、4:1でくわな選手が勝利した。敗者同士で行われた3位決定戦はルーキー vs ベテラン対決。一体どちらに軍配が上がるのか注目されたマッチアップだったが、いざ始まるとgoe選手が圧巻のパフォーマンスを発揮。まさかの4:0で、goe選手のストレート勝利という結果となった。決勝戦:モンスター小学生と無冠の帝王が躍動 遂にやってきた決勝戦。初出場にて決勝の舞台まで駒を進めたモンスター小学生ゆたゆた選手と、常に優勝候補として奮戦し続けてきた無冠の帝王くわな選手が並び立った。決勝戦はBo9(5本先取)と長丁場な戦いとなるため、より集中力や正確性が求められるのも注目だ。▲全力を出し切りたいと語るゆたゆた選手 ▲今まで超えられなかった決勝戦の壁を越えたいと語るくわな選手 まずは先手を取ったのはゆたゆた選手。シンプルなスピード勝負に持ち込んだことで怒涛の2連取を達成。好調な出だしとなった。▲若さあふれるスピーディーな入力で無冠の帝王に立ちはだかるゆたゆた選手(https://www.youtube.com/live/7sR6diUkWao?t=11285s) このままゆたゆた選手が勝利をもぎ取るのかと思いきや、3ラウンド目になって潮目が変わる。くわな選手の持ち味である柔軟性が発揮され、正確性重視の試合運びにシフトする。スピードは相変わらずの速度を誇っていたゆたゆた選手だが、堅実に95%以上をキープしたくわな選手が徐々に返していく展開に。▲怒濤の追い上げでマッチポイントを迎えたくわな選手。7ラウンド目では今大会最速に近い1569kpmを叩きだすシーンも(https://www.youtube.com/live/7sR6diUkWao?si=GyuwBshab5nPq-3C&t=11981) 結果は5:2と一気にギアを上げたくわな選手の逆転勝利となった。▲3年来の悲願をついに達成したくわな選手。感無量の表情が画面越しからも伝わる 試合終了直後のインタビューでくわな選手は「何も考えられなくて——無我夢中で目の前のワードと向き合っていました」と決勝戦での心情を吐露し「実感が湧いてなくて、不思議な感じです」と自身の優勝に関してもまだ身に沁み切っていない様子だった。興奮冷めやらないとは正にこのことか。身体に溜まり切った熱を放出するかのように、何度も天を仰いでいた。一方で決勝戦については「緊張しました」と語るゆたゆた選手。初出場のRTCに関しても「楽しめた」と返答し、「正確性が少し低いので、もっと正確性を高くする練習をしたいです」と、さっそく現状の改善点と今後の練習内容についてもふれていた。これには解説の隅野さんも「来年が怖いですね」と満面の笑み。将来有望なモンスター小学生。負けてなお天晴れな受け答えであった。くわな選手、ゆたゆた選手のショートインタビューをお届け 最後に、試合を終えた両選手にインタビューを実施したので、その様子をお届けしよう。準優勝:ゆたゆた選手 ショートインタビュー ▲優勝はできなかったものの、晴れやかな表情のゆたゆた選手 ——準優勝おめでとうございます! 今のご気分はいかがですか?ゆたゆた:うれしいです。——初出場で準優勝しましたが、普段は何時間ほど練習をしているのでしょうか。ゆたゆた:あまり意識はしてないですが、いつもは2〜3時間くらいタイピング練習をしてます。土日は多分8時間くらいやっています。——普段の練習ではどのようなソフトを使っているのでしょうか。ゆたゆた:タイピングチューブ、ポップタイピング、打鍵トレーナーなどを使っています。——RTC 2025は素晴らしい結果となりましたが、来年も参加しますか?ゆたゆた:はい、来年も出たいです——ゆたゆた選手、ありがとうございました!優勝 くわな選手 ショートインタビュー ▲優勝トロフィーである黄金のキーボードを掲げるくわな選手 ——優勝おめでとうございます。今大会に向けてどのような練習を実践してきましたか?くわな:大会直前の期間だと、平日は多くても3時間ほど練習していました。休日はなかなか体力も持たないこともあって6時間が限度でした。——競技タイピングを始めたのは大体何歳の頃からでしょうか?くわな:小学校2年生の頃から競技としてタイピングをさわり続けているので、20年ほど続けています。——20年も続けているんですね!大会での優勝経験はRTC2025が初となるのでしょうか。くわな:学生の頃は年齢別タイピング大会で優勝経験などもあったんですけれど、社会人になってからは今回のRTC 2025が初めての優勝になります。——くわな選手自身の強みはどのような所にあると思いますか?くわな:自分の強みは相手を分析して戦い方を変えられることです。普段は『VALORANT』というゲームをプレーしているんですが、そちらの方では相手の弱点を突くようにプレーしているので、そういった思考法をタイピング競技でも応用してます。——今回RTC優勝を達成しましたが、来年以降の目標などはあったりしますか?くわな:実は正直迷っていて……。年齢的にもかなり限界に近付いているので、来年以降についてはまだ決めてはいません。だからこそ今回の優勝はうれしくてたまらなかったですね。——インタビューありがとうございました!まとめ これにてRTC 2025は閉幕となった。振り返ってみると今期のRTCは、転換点ともいえる大会だったかもしれない。RCTといってまず思い浮かぶ選手は4連覇を達成したmiri選手、そして2024年度に優勝した三八木選手だろう。これらの歴代チャンピオンがRTC 2025では不参加となってしまったのだが、だからこそ初出場者だらけの新風吹き荒れるRTCになったともいえる。また今回は一般向けの観戦者を入れずにスタジオ内で大会を開催した。こういった形式も今までのRTCとは異なっている。よりフォーマルな大会として、番組制作を意識した座組になっているといえよう。そして途中のエキシビションマッチもしかり、猫麦とろろさんの登場もしかり、より広い層に大会の面白さを伝えたいという制作側の強い想いを感じる。RTCも時勢の波に合わせて変化・進化していくしかない。そういった意味では今年のRTCはまず間違いなく成功した年なのではないだろうか。こうなってくると来年のRTCにも同様の期待を抱かざるを得ない。どういった変化をもってタイピング競技の裾野を広げ、拡張していくのか。来年もまた注目の年になりそうだ。【番外編】裾野を広げるエキシビションマッチ実は本大会ではゲスト同士がタイピングで戦うエキシビションマッチも開催された。選手たちのすごさやタイピングの面白さを実感するために、司会陣4人が肌を脱いだ形だ。こういった大会で司会陣全員がプレーヤーとして参加するのはなかなか珍しい試みかもしれないが、RTCの裾野を広げる上では重要な試みともいえる。▲スペシャルマッチとしてしっかりとトーナメント形式で実施されたエキシビションマッチ(https://www.youtube.com/live/7sR6diUkWao?t=7811s) ちなみに解説の隅野さんは別格の存在なので、このエキシビションマッチではプレーヤーとしては参加せず解説に徹した。▲観戦枠には特別ゲストとしてVTuberの猫麦とろろさんも参加 観戦者からの野次にたじたじな様子の篠原さんだったが、どうにか優勝。終始和やかな雰囲気の中、エキシビションマッチは終了した。▲決勝戦はタイピング歴のある貴島明日香さんと篠原さんの対決。試合中ヤジが飛ぶという前代未聞の環境に篠原さんもたじたじ。こういった遊び心があるのもエキシビションマッチならでは(https://www.youtube.com/live/7sR6diUkWao?t=8852s) 試合中に「なぜテレビ局を辞めたのですか?」という野次には動揺を隠せず「それっ、結構クリティカルなやつっ!」と思わず言葉に詰まったシーンも(笑)。こういった遊び心を持ちつつも、知名度向上にも目を向けているのがRTC 2025のスタイルだ。 ■関連リンクREALFORCE TYPING CHAMPIONSHIP 2025 アーカイブ:https://www.youtube.com/live/7sR6diUkWao?si=TzzR-LfyQW9f-2VLREALFORCE 公式ウェブサイト:https://www.realforce.co.jpREALFORCE 公式X:https://x.com/TOPRE_REALFORCE撮影:gappo3編集:いのかわゆうgappo3 プロフィール『オーバーウォッチ 2』のプロリーグ「Overwatch League」公式日本語配信の解説担当。初代『オーバーウォッチ』にて創設されたプロゲーミングチーム「Green Leaves」での活動を基盤に、2017年からライター業を開始。eスポーツ中心のインタビュー記事やコラム記事を数多く手がけてきた。X:https://x.com/gappo3gappo3