『VALORANT』のオフシーズンイベント「Red Bull Home Ground」が、11月3日(金)〜5日(日)にかけて、相撲の聖地である東京・両国国技館でが開催された。
国内外の6つの招待チームと、日本・EMEA地域の各予選を勝ち上がった2チームが、優勝トロフィーをかけて競い合う、両国国技館全体をeスポーツの会場にしてしまうという史上初の試みだ。そんな斬新な本大会の様子を、余すところなくレポートしよう。

■スケジュール
11月3日(金):スイスドロー予選
11月4日(土):トーナメント①
11月5日(日):トーナメント②(準決勝・決勝)
■出場チーム ※()は略称
🇬🇧FNATIC(FNC)
🇺🇸Cloud9(C9)
🇰🇷DRX(DRX)
🇯🇵ZETA DIVISION(ZETA)
🇯🇵SCARZ(SZ)
🇺🇸100 Thieves(100T)
🇯🇵FENNEL(FL)― 日本予選勝者
🇹🇷FUT Esports(FUT)― EMEA予選勝者

ご存じの通り、今回の大会会場は両国国技館。言わずと知れた、大相撲の本拠地だ。話を聞いてみると選手・観客ともに、国技館に初めて訪れたという人も多かった。かくいう筆者もここに来るのはまったくの初めてだ。
まさか、人生初の国技館が『VALORANT』の大会になるとは思いもしなかったのだが、「eスポーツ×相撲」という前代未聞の組み合わせが生み出す独特な雰囲気には思わず息を吞んだ。
会場内には、当然だが相撲に関係する掲示や演出が盛りだくさん。会場をぶらぶらと歩くだけでも、新鮮な気持ちになれる。


入口には、屋台のようにずらりと並ぶチームブースと、大会のロゴが大きく描かれたパネル。チームによって内容はさまざまだが、グッズの販売が行われていたり、選手が登場して交流会を行ったりするなど、さまざまな催しが行われる。パネルは絶好の写真撮影スポットで、観客の方は足を止めて記念撮影を楽しんでいた。




国技館×eスポーツ
国技館といえば、大迫力で大相撲が観戦できるタマリ席に、ゆっくりとくつろげるマス席、俯瞰で全体を見渡せる2階席など、さまざまな座席があるのが特徴。もちろん「Red Bull Home Ground」でもその名残は健在だ。
ステージの周囲をぐるっと囲むように配置されたアリーナ席は、選手の会話や叫び声が生で聞こえてくる特等席だ。ただしステージ上部に用意された大型スクリーンは、アリーナ席の真上付近にあるため、かなり見上げないと見えない。そんなアリーナ席に用意されたのが前方にある数枚のモニター。アリーナ席でも普段のように試合を見届けることができたのはうれしい配慮だ。

アリーナ席では、選手の名前の声がかなり聞こえ、会場の中でも最も熱狂したエリアだっただろう。選手入場の花道に近い席では、選手とのハイタッチもできる。多くの観客が食い入るようにモニターを見つめており、しっかりと鑑賞したい人には最高の席だったともいえる。

ちなみにアリーナ席は1日7,000円。選手に近い席なだけに価格も高めだ。
マス席は、四角く区切られたスペースに座布団を敷いて観戦する、大相撲ではおなじみの座席。「Red Bull Home Ground」でも、座布団が用意されたマス席は健在だ。

マス席は席単位でチケットを購入するため、ひとりでも最大の4人でも価格は変わらない。1席24,000円で、4人で利用すればひとりあたり6,000円の価格となる。3人以下だとかなりゆったりとできる印象で、足を伸ばしてくつろいでいる人や、寝転んで観戦している人もいて、アリーナ席などの椅子席とは違った観戦ができるのが魅力だ。

複数日程で来場した方は、1日目は升席、2日目はアリーナ席といった感じで、その日ごとに座席の種類を変えているようだった。ゆったりと見るか、しっかりと見るか、その席ごとに観戦スタイルが異なっていて、新鮮な気分を味わえることは間違いない。
会場を全体で楽しめるのが2階席の醍醐味。肉眼で選手の表情を確認するのは難しいが、それでも全体的な熱量を感じ取ることができるのはうれしいポイント。

2階席は1席6,000円〜7,000円とアリーナ席とあまり変わらない。こうしてみると「Red Bull Home Ground」では座席による価格差はあまりないようにも感じられた。
選手が突然登場!
会場の至るところ、特に選手たちが出入りする関係者入り口の付近で、ゲリラ的なファンミーティングが頻繁に行われていた。突如として現れた選手たちに、偶然居合わせた観客たちは歓喜。選手の後ろに列をつくり、順番に写真撮影やサインなどを楽しんでいた。


チームブースでも選手との交流会が定期的に行われた。各チームのX(旧Twitter)で開催が告知され、その時間のかなり前から既に列が形成されていた。

ここからは会場内の雰囲気をお伝えしていこう。会場ではうっすらとスモークが焚かれていて、照らされるスポットライトの道筋がしっかりと見える。赤と青を基調にした照明に加え、試合中、特に選手が活躍したときには、スポットライトが会場全体を照らす。言葉よりも実際に写真を見てもらったほうがわかりやすいだろうが、ひと言で表すなら「神秘的」だ。

2日目には、ラッパーのOZworld(オズワルド)によるスペシャルライブが行われた。少し前まで選手が立っていたステージは、ライブ会場に様変わり。後方のマス席では、その華麗な歌声に文字通り飛び跳ねてノッている観客もいた。

最後の楽曲「NINOKUNI」では、OZworldが「自分の持っている光でこの暗闇を照らしてもらえますか」と観客に問いかける。ポツポツとスマホのライトが少しずつ灯り始め、暗い会場全体に星空が生まれた。


3日目に行われた決勝戦では、🇺🇸C9 vs 🇬🇧FNCの一戦が行われた。BO5で行われた本試合は、ご存知の通り、最終的に🇬🇧FNCの勝利で幕を閉じた。

最終的なスコアは3:2で、正直どちらに転んでもおかしくなかっただろう。どのマップでも両チームの高度な駆け引きが光り、オフシーズン大会かとは思えないほどの完成度だ。まだ試合を観ていないという方も、この決勝戦だけはぜひ観ていただきたい。



日本のファンも多い🇬🇧FNCということもあり、会場は比較的🇬🇧FNCがホーム、🇺🇸C9がアウェイという雰囲気だった。選手たちがスーパープレイを見せると、どよめきと拍手が会場に広がる。さまざまな応援グッズを持参するファンもおり、その“推し”への愛も印象的だ。中には、扇子のような日本風の応援ボードもあり、観客たちのセンスが光るところだろう。



第一線で活躍するプロチームが出場し、多くのチームがさまざまな新ロスターで挑んだ「Red Bull Home Ground」。オフシーズンイベントということもあり、実験的な構成で挑んだチームもそれなりにいたことだろう。だがそんなことを感じられないほど、若手の選手やスタンドインの選手すらも大きく活躍し、高度な駆け引きと繊細なエイムが見られた。
そんなハイレベルな大会であるということもあり、『VALORANT』の競技シーンが好きな観客が非常に多くいた印象だった。当然といえば当然かもしれないが、スーパープレイが起きたときは、自身が応援しているチーム以外でも、それを称える雰囲気があった。
両国国技館という日本を象徴するような会場において、そのような雰囲気で選手を出迎えられたことは、とても誇らしく感じる。『VALORANT』の競技シーンに対する熱は、このオフシーズン期間でもまったく衰えてないことは明らかだ。
ちなみにだが、見事優勝した🇬🇧FNCに対し、合同インタビューが行われた。20分程度という短い時間ではあったものの、優勝直後の生の声を聞くことができた。まだご覧になっていない方は、ぜひこちらも併せて読んでいただきたい。
参考:
【優勝インタビュー】🇬🇧FNATICが🇺🇸Cloud9を制し優勝! 日本で2連覇を成し遂げた秘訣とは?——『VALORANT』オフシーズンイベント「Red Bull Home Ground」
撮影:まいる
編集:いのかわゆう
国内外の6つの招待チームと、日本・EMEA地域の各予選を勝ち上がった2チームが、優勝トロフィーをかけて競い合う、両国国技館全体をeスポーツの会場にしてしまうという史上初の試みだ。そんな斬新な本大会の様子を、余すところなくレポートしよう。

■スケジュール
11月3日(金):スイスドロー予選
11月4日(土):トーナメント①
11月5日(日):トーナメント②(準決勝・決勝)
■出場チーム ※()は略称
🇬🇧FNATIC(FNC)
🇺🇸Cloud9(C9)
🇰🇷DRX(DRX)
🇯🇵ZETA DIVISION(ZETA)
🇯🇵SCARZ(SZ)
🇺🇸100 Thieves(100T)
🇯🇵FENNEL(FL)― 日本予選勝者
🇹🇷FUT Esports(FUT)― EMEA予選勝者
相撲の聖地「両国国技館」がeスポーツ大会の会場に!

▲いつもは相撲ファンでひしめき合う両国国技館の正面玄関。この日ばかりはeスポーツファンが集結(©Suguru Saito / Red Bull Content Pool)
ご存じの通り、今回の大会会場は両国国技館。言わずと知れた、大相撲の本拠地だ。話を聞いてみると選手・観客ともに、国技館に初めて訪れたという人も多かった。かくいう筆者もここに来るのはまったくの初めてだ。
まさか、人生初の国技館が『VALORANT』の大会になるとは思いもしなかったのだが、「eスポーツ×相撲」という前代未聞の組み合わせが生み出す独特な雰囲気には思わず息を吞んだ。
会場内には、当然だが相撲に関係する掲示や演出が盛りだくさん。会場をぶらぶらと歩くだけでも、新鮮な気持ちになれる。

▲窓には満面の笑みの力士。いつも通りの国技館の姿が垣間見える

▲外ののぼりには「是餌多出威美慈四(ZETA DIVISION)」や「噴那手威付驅(FNATIC)」のような四股名風の当て字でチーム名が書かれている
入口には、屋台のようにずらりと並ぶチームブースと、大会のロゴが大きく描かれたパネル。チームによって内容はさまざまだが、グッズの販売が行われていたり、選手が登場して交流会を行ったりするなど、さまざまな催しが行われる。パネルは絶好の写真撮影スポットで、観客の方は足を止めて記念撮影を楽しんでいた。

▲開場直後の入り口の様子。手荷物検査を待つ人の列でごった返す

▲入口から入るとチームブースが左右に並ぶ。ここでグッズやドリンクなどが販売されたり、選手との交流会が実施されたりしていた

▲パネルの前で記念撮影

▲会場内を売り子が巡回しており、いつでも缶のレッドブルを買うことができる(もちろん席でも)
国技館×eスポーツ
さまざまな観戦スタイルで『VALORANT』を楽しむ
国技館といえば、大迫力で大相撲が観戦できるタマリ席に、ゆっくりとくつろげるマス席、俯瞰で全体を見渡せる2階席など、さまざまな座席があるのが特徴。もちろん「Red Bull Home Ground」でもその名残は健在だ。
選手の息づかいが感じられる最前列のアリーナ席
ステージの周囲をぐるっと囲むように配置されたアリーナ席は、選手の会話や叫び声が生で聞こえてくる特等席だ。ただしステージ上部に用意された大型スクリーンは、アリーナ席の真上付近にあるため、かなり見上げないと見えない。そんなアリーナ席に用意されたのが前方にある数枚のモニター。アリーナ席でも普段のように試合を見届けることができたのはうれしい配慮だ。

▲アリーナ席は選手に最も近づける座席。選手たちのアツイ臨場感を楽しみながら、前方には大型のモニターで試合が観戦できる
アリーナ席では、選手の名前の声がかなり聞こえ、会場の中でも最も熱狂したエリアだっただろう。選手入場の花道に近い席では、選手とのハイタッチもできる。多くの観客が食い入るようにモニターを見つめており、しっかりと鑑賞したい人には最高の席だったともいえる。

▲固唾をのんで試合を見届けるアリーナ席の観客
ちなみにアリーナ席は1日7,000円。選手に近い席なだけに価格も高めだ。
目玉はなんといってもマス席!座布団に座ってeスポーツ観戦
マス席は、四角く区切られたスペースに座布団を敷いて観戦する、大相撲ではおなじみの座席。「Red Bull Home Ground」でも、座布団が用意されたマス席は健在だ。

▲4人で座るとちょっと窮屈にも感じるが、だがそれがいい。靴を脱いでくつろげるマス席は大相撲の醍醐味ともいえるのだ
マス席は席単位でチケットを購入するため、ひとりでも最大の4人でも価格は変わらない。1席24,000円で、4人で利用すればひとりあたり6,000円の価格となる。3人以下だとかなりゆったりとできる印象で、足を伸ばしてくつろいでいる人や、寝転んで観戦している人もいて、アリーナ席などの椅子席とは違った観戦ができるのが魅力だ。

▲ふたりで座ればゆったりとしたパーソナルスペースが確保できる
複数日程で来場した方は、1日目は升席、2日目はアリーナ席といった感じで、その日ごとに座席の種類を変えているようだった。ゆったりと見るか、しっかりと見るか、その席ごとに観戦スタイルが異なっていて、新鮮な気分を味わえることは間違いない。
会場の雰囲気を俯瞰で楽しむ2階席
会場を全体で楽しめるのが2階席の醍醐味。肉眼で選手の表情を確認するのは難しいが、それでも全体的な熱量を感じ取ることができるのはうれしいポイント。

▲全体を一望できる2階席は圧巻。ある意味神視点ともいえる(© Stephanie Lindgren / Red Bull Content Pool)
2階席は1席6,000円〜7,000円とアリーナ席とあまり変わらない。こうしてみると「Red Bull Home Ground」では座席による価格差はあまりないようにも感じられた。
選手が突然登場!
ゲリラファンミーティングが会場のいたるところで開催
会場の至るところ、特に選手たちが出入りする関係者入り口の付近で、ゲリラ的なファンミーティングが頻繁に行われていた。突如として現れた選手たちに、偶然居合わせた観客たちは歓喜。選手の後ろに列をつくり、順番に写真撮影やサインなどを楽しんでいた。

▲🇺🇸100TのCryo(くらいお)選手

▲🇹🇷FUTのyetujey(いぇとぅじぇい)選手。選手側がスマホで撮影してくれるっていう構図がなんともステキ
チームブースでも選手との交流会が定期的に行われた。各チームのX(旧Twitter)で開催が告知され、その時間のかなり前から既に列が形成されていた。

▲🇯🇵ZETAの選手交流会に並ぶ人々。特に人気のあるチームでは、あまりの混雑に列は早々と打ち切られ、フェンスで囲われるなどした。早い者勝ちである以上、いかに情報を見逃さないかが重要になっていた
色とりどりの照明はまるで海の底のよう
ここからは会場内の雰囲気をお伝えしていこう。会場ではうっすらとスモークが焚かれていて、照らされるスポットライトの道筋がしっかりと見える。赤と青を基調にした照明に加え、試合中、特に選手が活躍したときには、スポットライトが会場全体を照らす。言葉よりも実際に写真を見てもらったほうがわかりやすいだろうが、ひと言で表すなら「神秘的」だ。

▲選手がクラッチをすると、無数のスポットライトが網目状に伸びる演出が起きる。それに併せて観客の声援が国技館を包み込む!
ラッパー「OZworld」のスペシャルライブ
2日目には、ラッパーのOZworld(オズワルド)によるスペシャルライブが行われた。少し前まで選手が立っていたステージは、ライブ会場に様変わり。後方のマス席では、その華麗な歌声に文字通り飛び跳ねてノッている観客もいた。

▲OZworld(オズワルド)のスペシャルライブ。「eスポーツ大会とは思えない演出!」という表現はもはや時代遅れなのかもしれない(©Jason Halayko / Red Bull Content Pool)
最後の楽曲「NINOKUNI」では、OZworldが「自分の持っている光でこの暗闇を照らしてもらえますか」と観客に問いかける。ポツポツとスマホのライトが少しずつ灯り始め、暗い会場全体に星空が生まれた。

▲観客席に灯る光。白熱の試合中とはウラハラに幻想的な演出がファンを魅了していた

▲えっ、コンサート? いえいえeスポーツの大会です
オフシーズンだとは思えないハイレベルな激闘は競技シーンさながら
3日目に行われた決勝戦では、🇺🇸C9 vs 🇬🇧FNCの一戦が行われた。BO5で行われた本試合は、ご存知の通り、最終的に🇬🇧FNCの勝利で幕を閉じた。

最終的なスコアは3:2で、正直どちらに転んでもおかしくなかっただろう。どのマップでも両チームの高度な駆け引きが光り、オフシーズン大会かとは思えないほどの完成度だ。まだ試合を観ていないという方も、この決勝戦だけはぜひ観ていただきたい。

▲ちょっとした駆け引きでも、さすがプロと関心してしまうシーンも! アーカイブで試合を見直すのもありだ(https://www.twitch.tv/videos/1969071039?t=03h41m45s)

▲最終試合の前に再び現れた星空。決勝戦の演出もなかなかエモい

▲機材セッティング中のBoaster(ぼーすたー)選手。カメラに気づきポーズをくれた!
日本のファンも多い🇬🇧FNCということもあり、会場は比較的🇬🇧FNCがホーム、🇺🇸C9がアウェイという雰囲気だった。選手たちがスーパープレイを見せると、どよめきと拍手が会場に広がる。さまざまな応援グッズを持参するファンもおり、その“推し”への愛も印象的だ。中には、扇子のような日本風の応援ボードもあり、観客たちのセンスが光るところだろう。

▲🇺🇸C9のユニフォームと応援旗を持つファンの方

▲VCT英語配信のコメンテーターで、Boaster選手のガールフレンドでもあるYinsu(いんす)。会場全体に🇬🇧FNCコールを巻き起こすほどの声量で応援していた

▲Derke(だーく)選手の巻物風の応援ボードを掲げるファン
まとめ
第一線で活躍するプロチームが出場し、多くのチームがさまざまな新ロスターで挑んだ「Red Bull Home Ground」。オフシーズンイベントということもあり、実験的な構成で挑んだチームもそれなりにいたことだろう。だがそんなことを感じられないほど、若手の選手やスタンドインの選手すらも大きく活躍し、高度な駆け引きと繊細なエイムが見られた。
そんなハイレベルな大会であるということもあり、『VALORANT』の競技シーンが好きな観客が非常に多くいた印象だった。当然といえば当然かもしれないが、スーパープレイが起きたときは、自身が応援しているチーム以外でも、それを称える雰囲気があった。
両国国技館という日本を象徴するような会場において、そのような雰囲気で選手を出迎えられたことは、とても誇らしく感じる。『VALORANT』の競技シーンに対する熱は、このオフシーズン期間でもまったく衰えてないことは明らかだ。
ちなみにだが、見事優勝した🇬🇧FNCに対し、合同インタビューが行われた。20分程度という短い時間ではあったものの、優勝直後の生の声を聞くことができた。まだご覧になっていない方は、ぜひこちらも併せて読んでいただきたい。
参考:
【優勝インタビュー】🇬🇧FNATICが🇺🇸Cloud9を制し優勝! 日本で2連覇を成し遂げた秘訣とは?——『VALORANT』オフシーズンイベント「Red Bull Home Ground」
撮影:まいる
編集:いのかわゆう
【まいるプロフィール】
関西を拠点にする男性コスプレイヤー。イベントや大会によくコスプレ姿で出没する。2021年頃から『VALORANT』にハマり、競技シーンを追い続ける。現在の推しチームは「CREST GAMING」。Twitter:@mlunias(Photo by Subaru.F.)

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- 【現地レポート+インタビュー】東京で2回目のVCTが開催! 日本チーム不在でもスーパープレー連発で大熱狂——VCT Pacific Stage 2 Finals Tokyo
- 『VALORANT』の国際リーグである「VCT Pacific Stage 2」の準決勝・決勝戦が、8月30日(土)~31日(日)にアリーナ東京ベイにて開催された。プレーオフで勝ち進んだ上位3チームが、この日本に集結し、トップレベルの白熱した戦いを繰り広げた。▲試合会場は千葉県船橋市の「LaLa arena TOKYO-BAY」。最高気温は37℃の猛暑日の中、たくさんのVALORANTファンが押し寄せた Day 1に行われた準決勝(Lower Final)では、🇭🇰TALON(🇭🇰TLN)対🇮🇩Rex Regum Qeon(🇮🇩RRQ)が対決。Day 2の決勝戦(Gran Final)では、準決勝戦の勝者を🇸🇬Paper Rex(🇸🇬PRX)が待ち構える。▲Day 1にはプロ・ストリーマー混合チームのショーマッチ、Day 2にはラッパー・千葉雄喜によるライブパフォーマンスが実施 今大会の準優勝以上の結果を収めたチームは、9月~10月にかけてフランス・パリで開催される世界大会「VALORANT Champions 2025」への出場権を獲得することができる。Pacific全体では4枠あるうち、2枠が決定する重要な試合である。日本チームは不在——だが海外チーム相手にも熱い声援 VCTが日本で開催されるのは、2023年のMasters Tokyo以来。残念ながら、日本代表のZETA DIVISIONはグループステージ敗退、DetonatioN FocusMeはプレーオフ初戦敗退という結果に終わっており、またもや日本チーム不在のまま開催されることとなった。▲中央にある円形のステージを、ぐるりと囲むように観客席が設けられている。縦に広がるような構造のおかげで、選手との距離はかなり近く感じた(叫び声が席からでも聞こえるほど) ▲さまざまなチームグッズを身にまとうファンの姿が多く見られた。このような国際大会は、海外チームを目にすることのできる貴重な機会だ とはいえ、会場の熱い声援は、日本チーム不在ということを感じさせないレベルであったことは間違いない。現場にいる海外メディアの記者も、自国のチームがいない中でもこれだけ盛り上がるということに驚いているようだった。▲おなじみの応援ボード。配信カメラで頻繁に映されるせいか、クスッと笑えるインパクト大なものも多かった ▲前列の一部席の観客は、花道に入って選手たちと生で交流することができる! ファンにはたまらない最高の瞬間だ Pacific王者を決める激戦 さて、決勝戦の様子もレポートしていこう。準決勝で勝利を決めたのは、🇮🇩RRQであった。🇭🇰TLNに先制2マップを取得されるも、その後は持ち直して2マップを逆に連取。5マップ目に突入したが、オーバータイムにまでもつれ込む激戦の末に、🇮🇩RRQが白星を獲得した。▲序盤は🇭🇰TLNにペースを持っていかれた🇮🇩RRQ。だが後半になるにつれ本調子を取り戻し、最終マップでは持ち前の粘り強さを見せ、見事に勝利を決めた(https://www.youtube.com/live/hKa_O9nb1QI?si=jcOZObDlW11KJUWy&t=25268) 翌日の決勝戦では、初代Pacificリーグの王者である🇸🇬PRXが立ち向かった。両チームともビザの問題により欠員が危ぶまれたものの、すべてのメンバーが無事に来日することができた。▲Masters Tokyoではビザの関係で出場できなかったsomething(スミス)選手が無事に到着 試合は終始🇸🇬PRXの独壇場であったといっても過言ではない。開幕から2マップを連取し、早々に王手をかける🇸🇬PRX。特に第2マップの「アセント」では、開幕から10ラウンドを練習し、早々に12-1でマッチポイントへ。🇮🇩RRQも攻守交代後に必死に抵抗するが、さすがに11ラウンド差からの勝利は絶望的であった。▲試合開始直後から魅せる、d4v4i選手の1on2クラッチ。勢いに乗っているはずの🇮🇩RRQに、真正面からフィジカルで叩きのめす(https://www.youtube.com/live/gj5aNowpeCA?si=gwEhehFNQj7U8pk6&t=7835) 🇮🇩RRQは第3マップをなんとか返すものの、その後の第4マップでも依然として🇸🇬PRX優位の状況が続いた。▲おなじみの大胆かつ攻撃的な動きで、ひとりずつ敵を殲滅。🇸🇬PRXはこのラウンドを獲得し、マッチポイントへ(https://www.youtube.com/live/gj5aNowpeCA?si=5g1o1jxN9ePp9pP4&t=15937) ▲12-7で迎える第20ラウンド、マッチポイントの🇸🇬PRXは勝ち切るためにタイムアウトを取得した ▲1on1にまで持ちこんだ🇮🇩RRQだったが、見事勝利したのは🇸🇬PRX。二度目となるPacific王者に輝いた(https://www.youtube.com/live/gj5aNowpeCA?si=NYEZZkP9KDZ6YnY1&t=16343) ▲トロフィーをかかげる選手たち。まさに王者にふさわしい、圧倒的な戦いであったことは間違いない! まるでライブ会場——進化した最新鋭の会場演出 やはり特筆すべきは、会場演出の迫力だ。写真だけでも「美しさ」が伝わってくると思うが、やはり照明や音楽も含めたさまざまな演出が絡み合い、試合をより興奮させるような工夫がされている。▲試合開始前には音楽が流れ、観客席からは手拍子が。まるでライブ会場のように、観客をさらに熱狂させる演出が随所に散りばめられていた ▲タイムアウト中やスーパープレーの後には、このような特殊な照明効果が現れる。特に上階から観ると、かなり幻想的な演出が体験できた さらに決勝戦では、全観客に対してリストバンド型ライトが配布され、会場の雰囲気をより賑やかなものにしていた。このデバイスはただ光るものではなく、試合の展開ごとに自動的に色が変わる。▲座席に貼られる形で用意されたライトは、試合後にそのまま持ち帰ることができる。試合中は自動的に点灯・消灯するが、家に持ち帰った後は普通に使用できるようになる(側面のボタンを押すとさまざまな色で点灯する) ▲🇸🇬PRXが優勝すると、リストバンドはチームカラーのピンク色に! ▲観客席に現れる「PRX」の文字。座席単位で色をコントロールできる最新技術が使われている(https://www.youtube.com/live/gj5aNowpeCA?si=Sc3Nl3-0WDXHCHz3&t=16397) 会場の外でも楽しめる!オフライン大会ならではの催しも 試合会場の外には、さまざまなブースが用意されていた。試合以外にも、飽きさせないためのさまざまなコンテンツが目白押しだ。▲画面をタッチするとカウントダウンが始まり、パシャリと撮影。友達と一緒にイベントに来た思い出を残そう! ▲写真はその場で印刷されて、実際にもらうことができるぞ! ペンも用意されているので、プリクラのように落書きをするのもオススメ ▲VCT Pacific限定のグッズを求め、ブースには長蛇の列。人気の商品は、試合開幕前には既に売り切れになっていたほどだ ▲巨大ウィングマンをバックに、ちびウィングマンとツーショット ▲スパイクと箱で記念撮影。普通に解除してもよし、箱の後ろに隠れて解除するもよし ▲インテルブースでは「BOT撃ち」を行うことのできるコーナーが用意されていた。好成績を収めれば、先着順に限定グッズが手に入る。なかなか成功者が現れなかったものの、4回以上挑戦してクリアした猛者もいたのだとか ▲インテルのブースでは他にも、抽選会のようなものも実施されていた。なんらかの限定グッズが当たるらしい ▲TenZのサイン付きマウス(1等)を当てた豪運の持ち主! 個人的なイチオシは、やはりレッドブルブースの「チェキ」が撮影できるコーナー。イベントの思い出にと、形に残るものが手に入るのはうれしい。🇸🇬PRX優勝インタビュー 最後に、メディア合同で行われた🇸🇬PRXの優勝後インタビューの内容をお届けしよう。▲左からPatMen(ぱっとめん)、f0rsakeN(ふぉーせいくん)、something(すみす)、Jinggg(じん)、d4v4i(だばい)、alecks(あれっくす)コーチ ——まずは選手とコーチの皆様から、ひと言ずつメッセージをお願いします。PatMen:厳しい試合だったし、昨日と今日で2日連続で対戦している🇮🇩RRQの方が、いい流れだったかもしれません。しかし、自分たちがお互いを信頼し合い、止まることなく強い気持ちでプレーしたことが、勝つことのできた要因であると思います。f0rsakeN:最初の2マップまでは、自分たちのプレーがしっかりできたと思います。ただ第3マップからは、自分たちのミスもあり、相手に流れが移ってしまった印象がありました。その後の第4マップでは、自分たちの流れを取り戻すことができ、自分たちのプレーができたと思います。Jinggg:プレーについては同じ思いで、今日は勝てて本当にうれしいです。前回の🇮🇩RRQ戦では負けてしまったのですが、今回はリベンジを果たすことができました。d4v4i:チーム全員のプレーを誇りに思います。ひとりひとり素晴らしいパフォーマンスを出せて、プレースタイルだけでなくメンタル面においても自分たちの強さを発揮できたと思います。(🇮🇩RRQに)リベンジができてとてもうれしいです。今回は全員が日本に来られて良かったです。特にイリア(something選手の本名)にとってはかつてプレーしていた場所でもあるので、残りの時間で日本を楽しみたいと思います。something:今までを振り返って、何よりも重要だったのは「Esports World Cup」や「VCT Masters Toronto」などで大変なことがありながらも、その後の「VCT Pacific Stage 2」では力強くスタートを切れたことだと思います。🇮🇩RRQや🇰🇷Gen.Gのように、自分たちを研究して戦ってくるチームもあり、苦戦を強いられることも覚悟していました。それでもプレーオフ前に負けたのは🇯🇵ZETA戦だけで、ステージ全体を通して3マップしか落としておらず、今シーズン全体を見ればとてもいい結果だったと思います。そして、日本は僕にとっては第二のホームのような場所です。自分のキャリアが始まった地でもありますので、この日本に戻ってこれたということを大変うれしく思います。alecksコーチ:この「ボーイズ」たちを誇りに思います。長いシーズンでしたが、全員でここまで頑張ってきました。何よりもうれしいのは、日本でこれだけたくさんの人たちの前でプレーができたことです。声援を聞くのも最高で、みんなが集中して試合を見てくれていることがとてもうれしかったです。また、イリア(something選手)を連れて来ることができたのも良かったと思います。2023年の「Masters Tokyo」では、MVPに選ばれてもおかしくないパフォーマンスであったにも関わらず、日本に連れてくることができませんでした。なので、今回は全員がそろって日本に来られて良かったです。あとは……MVPの人にディナーをおごってもらいたいですね(笑)。▲MVPに選ばれたのはsomething選手。圧倒的なパフォーマンスを考えれば、納得せざるを得ないチョイスだ ——PatMen選手に質問です。日本に来て楽しかった思い出や、美味しかった食べ物はありますか?PatMen:まず第一に、親切な人ばかりだと思いました。日本は満喫できているのですが、ただ今は試合続きで外に出られていません。さっきd4v4iが話をしていた「一蘭」に行ってみたいです(笑)——今日の🇮🇩RRQ戦に点数をつけるなら、何点くらいだと思いますか?alecksコーチ:ロータス(第3マップ)は2点、それ以外は9点をあげてもいいと思います。2点の理由は、自分たちが何もできなかったこと。そして、自分たちの作戦や連携も含めて、思うようにプレーができなかったためです。——トロフィーの上にいる「Bok」君は勝利にどのくらい貢献しましたか?alecksコーチ:ずっとコーチングブースにいたので、10%くらいですね(笑)▲トロフィーの上に鎮座するのは、🇸🇬PRXのマスコットキャラクターである「Bok」。チームの勝利にはあまり貢献できてはいないようだ ——今回の試合において、マッププールについての有利はありましたか?alecksコーチ:やはりマップアドバンテージは大きかったです。特に🇮🇩RRQの「アイスボックス」は世界でも有数の強さを誇りますが、今回マッププールから外れていたのは幸運でした。——something選手がMVPを取った理由はなんだと思いますか?alecksコーチ:「Masters Toronto」から戻ってきてからは、彼は生まれ変わったかのように強い選手になりました。恐れを知らず、キルを取りまくり、ヨル使いの中では右に出るものはいないと言っても過言ではありません。だからこそ、MVPに選ばれたのだと思います。——d4v4i選手とJinggg選手にお聞きします。2年前にも日本で戦った経験があると思いますが、当時と今回とでプレーの感覚の違いなどはありましたか?d4v4i:今のチームは、以前よりもお互いにより正直にいられるようになったと思っています。もちろん前から親しい仲ではあったのですが、今回のほうがよりオープンに接することができていると思います。特に今シーズンは、よりチームでの関係性を育むことができたので、パフォーマンスやメンタル面においてもいい効果をもたらしていると感じます。d4v4i:(Jinggg選手にマイクを向けながら)答える?Jinggg:いや大丈夫。d4v4i:残念(笑)。▲記者会見中にも、仲が良さそうに雑談するJingggとd4v4i ——今年パリで開催される「VALORANT Champions 2025」には、🇰🇷T1と🇰🇷DRXも出場します。この2チームについてはどう思いますか?alecksコーチ:今年は🇰🇷DRXと🇰🇷T1の両方に1回ずつ負けましたが、こちらも逆に1、2回……もしかすると3回ほど勝っています。どのチームも強い相手で、特に🇰🇷DRXはプレーオフの後に調整する時間もあるので、戦い方を変えてきて、新バージョンの🇰🇷DRXを見せてくるかもしれません。🇰🇷T1についても、ここは非常に用意周到なチームであり、次のビッグイベントに向けて着々と準備を進めていると思います。強敵であることには間違いないので、こちらも作戦をよく練って、かなり準備しなければいけません。自分たちが勝つとは思いますが、とても大変な道であるとは思います。まとめ 2年前の「Masters Tokyo」を思い出させるほど、爆発的な声援の熱量が印象的な大会であったことは間違いない。選手たちとの距離の近さに、すさまじいスーパープレーの連発。そして、それらをドラマティックに盛り上げる会場演出の美しさ。ぜひ現地で観戦した人は、この感動を胸に刻みつけていただきたいところだ。ただやはり一点。今大会でも日本チームが不在であったという点は、非常に残念でならない。とはいえ2年前の「Masters Tokyo」の頃とは比べ、日本チームのレベルは非常に上がっていることは間違いない。🇯🇵DetonatioN FocusMe(🇯🇵DFM)は、かつての連敗を忘れさせるかのような快進撃を見せ、プレーオフ進出という快挙を成し遂げた。🇯🇵ZETA DIVISIONもプレーオフ進出こそ逃したものの、グループステージでは🇸🇬PRX相手にストレート勝利を収めるなど、決して他チームと比べて劣っているわけではない。▲第2マップ開始前に登場した🇯🇵DFMの選手たち(当時)。悔しい思いは幾度となく味わっただろうが、この1年は決して悪いものではなかっただろう(https://www.youtube.com/live/gj5aNowpeCA?si=YnojHUuv0jDUBvBh&t=7698) ようやく「リーグ」というシステムにも慣れてきた中で、日本チームはどれだけ躍進できるのだろうか。日本チームも間違いなく進化しているが、それ以上に世界の壁は厚いことも事実だ。今後もし、3度目のVCT日本開催があり得るのならば、ぜひ日本チームの応援が現地でできることを願いたいばかりだ。撮影:まいる編集:いのかわゆう【まいるプロフィール】関西を拠点にする男性コスプレーヤー。イベントや大会によくコスプレ姿で出没する。2021年頃から『VALORANT』にハマり、競技シーンを追い続ける。現在の推しチームは「CREST GAMING」。X:@mlunias(Photo by Subaru.F.)
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- 【結果速報 9月7日】 「CAPCOM Pro Tour 2025 ワールドウォリアー」日本大会最初のウイナーはGO1!
- 『ストリートファイター6』の公式大会「CAPCOM Pro Tour 2025 ワールドウォリアー」日本大会 第1回が2025年9月7日(日)にオンラインにて実施され、GO1選手が今大会一度も敗れることなく、WWポイント50点を獲得した。本大会は『ストリートファイター6』の世界大会「CAPCOM CUP 12」の出場権を獲得するために各地域でオンライン開催される「ワールドウォリアー」のひとつ。オンライン大会だが、esports Style UENOにてパブリックビューイングも行われ、多くのファンが見守る中、過去最多となる2300人以上のエントリーで熾烈な戦いを繰り広げた。CAPCOM Pro Tour 2025 ワールドウォリアー 日本大会とは『ストリートファイター6』にて、世界中のプレーヤーが年間チャンピオンを目指し、各地域で激戦を繰り広げる大会「CAPCOM Pro Tour 2025」。その大会群のひとつつである「ワールドウォリアー」は、世界各地域のトーナメントオーガナイザーによって数カ月にわたり複数回開催される。「CAPCOM Pro Tour 2025 ワールドウォリアー 日本大会」は、順位に応じてポイントが獲得できる5回の通常大会と、ポイント順位上位選手8名による決勝大会の全6回で構成される。今年の日本大会は「スーパーリージョン」として位置付けられ、「CAPCOM CUP 12」の出場権を獲得できるのは2名。1名は5回の大会で最もポイントを獲得した選手。もう1名は、2〜8位までの選手の直接対決により決定する。なお、今回の「ワールドウォリアー」の成績優秀者の中から、2026年に愛知県で行われる「アジア競技大会」の日本代表選手の選考大会でもある。 ワールドウォリアー 日本大会 #1 試合結果 「ワールドウォリアー」日本大会 #1は、昨年の同大会と比べて倍以上となる2300人以上がエントリー。すべての試合はオンラインで、プールではダブルエリミネーションのBo3、トップ8以降はBo5で行われた。エントリーの中には「ストリートファイターリーグ」や世界の大会で上位に食い込むプロも多い中、チーム等に所属していないアマチュアの中からも上位に食い込む選手が多く見られた。そんな中で、トップ8のウイナーズ側には、GO1、立川、どぐら、ヤナイという「ストリートファイターリーグ」の選手やコーチとしてなどで活躍するプロたちが勝ち上がり、GO1が立川、ヤナイを下して全勝を保つ。ルーザーズ側では若手のサトルがハイタニに、海外にも積極的に挑戦しているkingvegaがリーガーのこばやんに勝利したものの、ウイナーズから降りてきたどぐらがグランドファイナルに勝ち進んだ。迎えたグランドファイナルは、この日初めての対戦カードにして、CAG OSAKA時代の元同僚という関係。GO1の春麗に対してどぐらはエレナで挑むも、思うようにタッチできずにストレートで2本を奪われたところでベガにスイッチ。昨今話題の「ドライブインパクト」を織り交ぜながらどぐらが1本取り返す。そして迎えた第4ゲーム、どぐらペースで試合が進むものの、1タッチからGO1がコンボを叩き込む意地と意地のぶつかり合い。互いに体力も時間もない中で、GO1の執拗な中段攻撃が最後にヒットし、そのままSAで勝利を決めた。最終ラウンド、GO1がどぐらをバーンアウトさせた直後に、ドライブラッシュからの中段がヒット。残り3秒からのSAで勝敗が決した(https://www.youtube.com/live/0vwXdrIONBM?si=-VKxbSh2wXaZlux6&t=17063) 優勝したGO1はWWポイントとして50ポイントを獲得。「CAPCOM CUP 12」出場に向けて大きく弾みをつけた。順位所属チーム|選手名pt1 DetonatioN FocusMe|GO1 50pt 2 Crazy Raccoon|どぐら 40pt 3 IBUSHIGIN|ヤナイ 35pt 4 kingsvega 30pt 5 NORTHEPTION|サトル 25pt = Crazy Raccoon|立川 25pt 7 REJECT|ハイタニ 20pt = Saishunkan Sol 熊本・A.M.G|こばやん 20pt 配信URL CAPCOM Pro Tour ワールドウォリアー:https://sf.esports.capcom.com/cpt/jp/ワールドウォリアー 日本大会 #1:https://www.start.gg/tournament/world-warrior-2025-japan-1/details