提供:エムエスアイコンピュータージャパン
23.6インチの湾曲ゲーミングモニター「G2422C」が12月7日にMSIより発売された。グラフィカルなコンテンツとの相性の良いVAパネルや、FPSプレイヤーにも嬉しいリフレッシュレート180Hzへの対応、レースゲームなどで没入感が増す湾曲パネルなど、たくさんの用途に幅広く対応する代物である。
また、価格が本稿執筆時点での最安値が22,800円とコストパフォーマンスに優れていることもポイントだ。実際に筆者が10日ほどメインモニターとして使用したインプレッションをお届けする。
湾曲パネルで抜群の没入感
G2422Cの最大の特徴は湾曲パネルにある。湾曲率(1,500R)で没入感があるとより楽しめるコンテンツに最適だ。湾曲率とはパネルの曲がり具合を表すもので、数字が小さいほど大きく湾曲していく。1,500Rとはそのなかでも人間の視界に自然にフィットし、自然に視野が広がっていくような感覚が得られるのだ。
23.6インチなのでやや窮屈さは感じるものの、その分否が応でも没入感は高まる。レーシングゲームやストーリー重視のゲームはもちろん、eスポーツの観戦やストリーマーの配信を視聴する際にも、自然な没入感で楽しめる。
また、パネルには高コントラストでメリハリの効いた映像表現が可能なVAパネルが採用されている。黒色の純粋さなど多くの色を使ったゲームなどではその真価を発揮するだろう。筆者は試用期間中に『Alan Wake 2』(The Game Awards 2023にてベストゲームディレクション賞を受賞)をプレイしてみたが、同作のように色や映像演出によるゲームデザインをより楽しむことができた。
178°度と視野角が広いことも特徴的で、日常使いでは視野角が足りないと感じることもない。湾曲していてもしっかり画面の隅まで自然に視認できるだろう。
高いリフレッシュレートでFPSに有利
G2422Cは180Hzと高いリフレッシュレートに対応している。一般的なストーリー重視のゲームだけでなく、FPSやTPSといった競技性の高いゲームでも重宝する。
簡単に述べると1秒間に何枚の画像を表示させるかを示したこの値は、高ければ高いほど画面がヌルヌル見える。例えばFPSでは敵が見えた瞬間に反応しなければならないが、1秒間により多くの枚数表示してくれることで、敵をより視認しやすくなる。
一般的なゲーミングモニターの144Hzに比べてやや有利であるうえ、DisplayPort・HDMIの両方で180Hzに対応している点もポイントだ。対応する家庭用ゲーム機では1080p・120Hzでの駆動にも対応しているため、コンソールユーザーでも高いリフレッシュレートを楽しむことができる。応答速度も1ms(MPRT)と高速であり、プレイしていて遅延を感じることはまずない。
サイズは23.6インチと、ややゲーミングモニターのなかでは小さい部類に入る。一般的に24インチクラスがゲーミングモニターにおける一般的なサイズ感であり、それに近い感覚でプレイすることができるほか、コンパクトである。
筆者は『VALORANT』を日常的にプレイしているが、やはりリフレッシュレートは高ければ高いほうが良い。最近は500Hz対応モデルも他社から発売されるようになってきたが、まだまだ高額なので、エントリー向けとしては180Hzくらいが適正であるように感じる。より高みを目指したければゆっくりステップアップすれば良いだろう。
また、入力対応端子はHDMI 2.0b ×2・DisplayPort 1.2a ×1で多くのデバイスを接続できるのも嬉しい。前述の通り高コントラストが特徴なので、コンソールゲームで没入感高く遊びまくりたいならピッタリだ。
多彩なゲーマー向け機能
G2422Cの弱点を挙げるとすれば、それは角度調節だ。-5° ~ 20°のチルト(上下方向の角度調整)にのみ対応しており、スイベル(横方向)や高さ調節はできない。ただし、付属のスペーサーネジでVESA75に対応するため、モニターアームを使って自由な角度調節を実現することが可能だ。
対応機能はそれだけではない。ディスプレイ同期技術のAdaptive-Syncや画面のチラつきを抑えるアンチフリッカーにも対応しているほか、長時間のゲームでも安心なブルーライトカット機能も搭載している。
また、ナイトビジョンにも対応している。これは暗い場所を見やすくしてくれるという機能であり、オフ・通常・強い・最も強い・A.I.から選択することができる。A.I.では暗さを自動で検知して最適なものに調整してくれる。特に『Alan Wake 2』のような暗い場所が良く登場するゲームでは、ゲーム内の設定を駆使しても画面が見にくいシーンが少なくない。この時にナイトビジョンを最も強いに設定することで、マップなどの全体が把握しやすくなった。
汎用性が高く最初の一台にピッタリ
ここまで述べてきた通り、G2422Cは没入感を高める湾曲パネルと、ストーリー重視のゲームや動画鑑賞にぴったりなVAパネル、FPSなどでもしっかり遊べる高いリフレッシュレート、ゲーマーを支援するさまざまな機能を搭載されたゲーミングモニターである。
これだけ盛りだくさんの機能を持ちながら、価格は22,800円(本稿執筆時点での最安値)と、入門機としても手に取りやすい金額だ。いろんなゲームを遊びたいというユーザーが最初に購入する一台にはピッタリと言えるだろう。
G2422C スペック
https://jp.msi.com/Monitor/G2422C
パネルサイズ:23.6インチ
アスペクト比:16:9
最大解像度:フルHD(1,920 × 1,080)
リフレッシュレート:180Hz
応答速度:1ms(MPRT)
パネル種類:VA
表面タイプ:ノングレア
画素ピッチ (H X V):0.27156 × 0.27156(mm)
色域:sRGBカバー率:88%・DCI-P3カバー率:81%
最大表示色:約1,677万色
視野角:178°(H)/ 178°(V)
パネル表面曲率: 1,500R
輝度:250
コントラスト比:3,000:1
消費電力:使用時 17W / スタンバイ時 0.5W
入出力端子:HDMI 2.0b ×2・DisplayPort 1.2a ×1・ヘッドホン出力 ×1
本体サイズ:約538 × 216 × 415(mm)
本体重量:約3.3kg
電源タイプ:36W ACアダプタ
電源入力:100 ~ 240V、50 / 60Hz
走査周波数:31 ~ 201 KHz(H) / 48 ~ 180 Hz(V)
上下角度調節(チルト):-5° ~ 20°
高さ調節:ー
左右角度調整(スイベル):ー
画面回転(ピボット):ー
映像端子:最大解像度 / リフレッシュレート:
DP:1,920 × 1,080 / 180Hz
HDMI:1,920 × 1,080 / 180Hz
関連記事
-
- MSIの31.5インチ250Hz湾曲モニター「MAG 32C6X」は没入感と高性能を両立したオールラウンダー【レビュー】
- 提供:エムエスアイコンピュータージャパン 「ゲーミングモニター欲しいけど、スマートテレビと迷ってる」というユーザーをよく目にする。MSIの新製品「MAG 32C6X」は、31.5インチの大画面と1,500Rの湾曲ディスプレイを採用し、ゲームだけでなく普段使いにも適した万能型モニターだ。結論から言えば、没入感重視のゲーマーや、ゲーミングモニターとして活用しながら、スマートTV的な使い方を求めるユーザーにもピッタリの一台である。 ◆圧倒的な没入感をもたらす1500R湾曲31.5インチディスプレイ 「MAG 32C6X」最大の特徴は、31.5インチの大画面の湾曲ディスプレイである点だ。これにより、ゲームはもちろん、映画、ドラマ、アニメなど、あらゆるコンテンツで没入感を体験できる。1,500Rは人間の視野に近いため、自然な没入感となることもポイントのひとつ。また、HDR対応により、対応コンテンツであればより鮮やかで豊かな色彩表現も可能だ。 実際にFPSゲームをプレイしてみると、その違いは一目瞭然。広い視野角により、敵の動きがより捉えやすくなり、ゲームプレイの質が向上する。また、eスポーツ観戦や配信視聴時にも画面がみやすく、画面に集中せずにカジュアルに映像を楽しむ際にも手軽に臨場感を味わえる。 さらに、Fire TV StickやGoogle TV Streamer(Chromecastの後継機)などをHDMI端子に接続すれば、スマートTVとして活用することも可能だ。大画面と高い没入感を活かし、リビングのテレビのような使い方ができるのも魅力的。チューナーを搭載していないので、YouTubeやNetflixをはじめとしたオンデマンド番組を中心に見るのであれば、選択肢に入れるのも良いだろう。 家庭用ゲーム機では1,080p/120Hzに対応する点もポイントが高い。入力端子もHDMIが2つ、DPが1つあるので、PCとスマートTVデバイス、家庭用ゲーム機を繋ぐ余裕もある。さらにOSDもレスポンスが良いため切り替えもサクサクでストレスフリーだ。 ただ、唯一の弱点は角度調整に対応していないという点。これは背面のVESAマウントに対応するため、こだわるのであればモニターアームなどで対応すると良いだろう。逆に言うとスマートTV的な使い方であればそのままでOKだ。 ◆競技シーンレベルの高性能 「MAG 32C6X」は250Hzの高リフレッシュレートと1ms(MPRT)の高速応答を実現している。これは競技シーンでも通用するレベルの性能であり、FPSなどの高速なゲームプレイに最適だ。大画面であることも相まって、敵の動きがより鮮明に、より正確に捉えられるため、とくにFPSでは重宝するだろう。高速で動く対象を追跡する際も、滑らかな動きで違和感なくプレイできる。 ◆充実の機能群でゲーミング体験を最適化 「MAG 32C6X」には、ゲーマーに嬉しい機能が多数搭載されている。アンチフリッカーやブルーライトカット機能により、長時間のプレイでも目の疲れを軽減。アンチモーションブラー技術により、高速な動きでもぶれの少ないクリアな映像を実現する。また、暗所視認性を向上させるナイトビジョン、ゲーム内の視認性を自動調整してくれるAIビジョン、画面のちらつきやティアリングを防止するAdaptive-Syncなど、ゲーミング体験を最適化する機能が満載だ。 ―――――― ここまで述べてきた通り。「MAG 32C6X」は、没入感を重視するゲーマーにとって理想的なモニターだ。31.5インチの大画面と1,500Rの湾曲ディスプレイによる圧倒的な没入感、250Hzの高リフレッシュレート、1ms(MPRT)の応答速度など、ゲーミングに必要な要素が詰め込まれている。 さらに、スマートTVとしての活用も可能なこのモニターは、ゲーミングだけでなく、普段使いにも適した万能型モニターと言える。大きな画面でゲームを楽しみたいユーザー、湾曲モニターで没入感を体験したいユーザー、そしてゲーミングモニターとスマートTVの両立を求めるユーザーにとって、非常に魅力的な選択肢となるだろう。 MAG 32C6X製品ページ https://jp.msi.com/Monitor/MAG-32C6X
-
- 34インチウルトラワイド240Hzモニター「MSI MPG 341CQPX QD-OLED」レビュー! 次世代の映像美と高性能を兼ね備えたゲームから仕事までこなせるハイエンドな装い
- 提供:エムエスアイコンピュータージャパン 2024年9月に発売されたMSIの「MPG 341CQPX QD-OLED」は、最新のQD-OLED技術と240Hzの高リフレッシュレートを兼ね備えた34.18インチのウルトラワイドゲーミングモニターだ。約10日間使用した印象を交えながら、このハイエンドなモニターの特徴と性能をご紹介しよう。 圧倒的な映像美:QD-OLEDがもたらす次世代の視覚体験 まず、UWQHD(3,440 × 1,440)解像度のMPG 341CQPX QD-OLEDを使用しはじめたとき、その圧倒的な映像美に息を呑むことになるだろう。QD-OLED(Quantum Dot OLED)技術が生み出す色彩の豊かさと、「本物」の黒の深さは、これまでのパネルとは一線を画す映像体験を生み出してくれる。 例えば、オープンワールドゲーム『サイバーパンク2077』のナイトシティを探索すると、ネオンサインなどの鮮やかさと暗闇の奥深さが共存し没入感が高まる。とりわけ暗いシーンでの細部の描写力は特筆すべきもので、従来の液晶ディスプレイでは見逃していたような微細なディテールまでクリアに認識できるようになった。DisplayHDR True Black 400にも対応しているため、HDR対応コンテンツもより楽しめるだろう。 また、レーシングゲーム『Forza Horizon 5』では、34.18インチ、アスペクト比21:9のの湾曲ウルトラワイド画面と相まって、その没入感はさらに増す。広大な風景が視界いっぱいに広がり、車の細部や路面の質感まで鮮明に描写される様は圧巻だ。湾曲設計により、画面の端まで均一な視距離が保たれるため、臨場感がさらに増幅される。 QD-OLEDの魅力は、ゲームだけにとどまらない。映画やアニメを視聴すると、制作者が意図した色彩がありのままに再現され、従来のディスプレイよりも一段うえの体験ができていることがよくわかる。古い映画などの印象すら新しくしてしまう。さらに驚いたのは、普段何気なく見ているデスクトップの壁紙ですら、いつも以上の美しさで輝いて見える。 なお、モニターの鮮明度(クリアさ)を示す規格「ClearMR」においては、最高ランクの「13000」を取得しているそうだ(2024年9月時点)。 高性能と目への優しさの両立 MPG 341CQPX QD-OLEDは、美しさだけでなく高い性能も兼ね備えている。240Hzという高リフレッシュレートと0.03ms(GTG)の応答速度は、特にFPSなどの競技性の高いゲームで真価を発揮する。 『VALORANT』や『オーバーウォッチ2』などのタイトルをプレイしたところ、敵の動きがこれまで以上に滑らかに見え、狙いを定めやすくなったことを実感した。特に、敵が素早く画面を横切る瞬間や、急な方向転換をする場面で、その違いが顕著。240Hzと高いフレームレートでゲームをプレイすることで、状況把握や反応速度の向上にも直結することを、身をもって体験できた。 また、これほどの高性能でありながら、目への負担を軽減する機能も備えている。ハードウェアレベルのブルーライトカット機能が搭載されており、長時間のゲームプレイや作業でも目の疲れを感じにくい。通常、ブルーライトカット機能を使用すると色味が変わってしまうことが多いが、このモニターではQD-OLEDの優れた色再現性により、色味の変化をほとんど感じることなく、目に優しい映像を楽しめる。 OLEDの懸念を払拭する技術 OLEDモニターの最大の懸念点である焼き付きについても、MSIは「MSI OLED Care 2.0」という独自の技術で対策を講じている。この機能は、ピクセルシフト、パネルプロテクト、静止画検出など、複数の焼き付き防止メカニズムを組み合わせたものだ。 また、OLEDのもう一つの課題である発熱に関しても、MSIは独自の冷却技術で対応している。熱伝導率の高いグラフェンフィルムと専用設計のヒートシンクを採用し、ファンレス設計を実現している。使用中は、モニターに手を近づけるとほんのり暖かさを感じる程度で、過度の熱さを感じることはなかった。さらに、ファンレス設計のため動作音も皆無なため、静寂な環境でのゲームプレイや作業にも最適だ。 多機能性と使いやすさの追求 MPG 341CQPX QD-OLEDは、高画質・高性能だけでなく、使いやすさにも徹底的にこだわっている。例えば、KVMスイッチ機能は、複数のデバイスを切り替えて使用する際に非常に便利だ。仕事用のノートPCとゲーミングデスクトップを頻繁に切り替えて使用する場合などに重宝するだろう。 USB PD 90W対応の充電機能も見逃せない。ノートPCを接続すれば、モニター経由で充電が可能だ。これにより、デスク周りのケーブル類を大幅に整理することができ、作業環境がすっきりと改善することも可能だ。 さらに、Gaming Intelligence対応により、各種設定も簡単に行える。専用ソフトウェアを使えば、モニターの各種機能をPCから直接制御できるため、OSDメニューを操作する手間が大幅に省ける。ゲームごとに最適な設定を保存しておけるのも便利だ。 その他、アンチフリッカー、ナイトビジョン、AIビジョン、Adaptive-Syncなど、ゲーマーにはお馴染みの機能も多数搭載されており、様々なゲームジャンルや環境に合わせた最適な視聴体験を得ることができる。 ――― ここまで述べてきた通り、MPG 341CQPX QD-OLEDは、圧倒的な映像美、高いゲーミング性能、そして多彩な機能を兼ね備え、あらゆる面でゲーマーの期待に応えてくれるゲーミングモニターだ。価格は236,300円と決して安くはないが、その性能と品質、そして3年間の国内保証を考慮すれば、十分な価値がある。 美しいウルトラワイドモニターで没入感のあるゲーム体験を求める方、圧倒的な高スペックで映像美を存分に楽しみたいユーザー、ゲームもビジネスも妥協したくない、最上位グレードの製品を求めるユーザー、そして240Hzの高リフレッシュレートを活かし、FPSなどの競技ゲームで真剣に勝負したい方にオススメしたい。 MPG 341CQPX QD-OLED:製品ページ https://jp.msi.com/Monitor/MPG-341CQPX-QD-OLED
-
- 250Hz・24.5インチMSI「MAG 255XFV」レビュー! FPSやeスポーツを“ガチ”ではじめる第一歩に最適なゲーミングモニター
- 提供:エムエスアイコンピュータージャパン ゲーミングモニターの選択は、FPSをプレイするゲーマーにとって極めて重要な要素のひとつだ。MSIの新製品「MAG 255XFV」は、32,800円前後と安価ながら24.5インチ、リフレッシュレート250Hz、応答速度0.5msなど、FPSゲーマーにとっての"最適解"を提供する一台である。結論だけ述べると、FPSを"ガチる"最初の一歩やステップアップとしてピッタリだ。 本稿では、その特徴と実際に10日ほど使用したインプレッションをお伝えしよう。 ◆驚異的な250Hzリフレッシュレートがもたらす圧倒的な滑らかさ 「MAG 255XFV」最大の特徴は、250Hzという驚異的なリフレッシュレートと0.5msという超高速の応答速度だ。これは世界大会レベルの性能であり、一般的な60Hzや144Hzモニターとは比較にならないほど滑らかな映像を映し出す。 実際にFPSゲームをプレイしてみると、その違いは一目瞭然。敵の動きがより鮮明に、より正確に捉えられるため、エイミングの精度が格段に向上する。もちろん、プレイヤーの腕前も求められるのだが、リフレッシュレートについてはPay to Winと言ってもいい。敵が一瞬だけ頭を見せたときに精確に頭を撃ち抜くと「これは250Hzの力だ……」と思ってしまうほど、その違いは大きい。低いリフレッシュレートのモニターに戻してみると明らかに違いがわかるだろう。一度この滑らかさを体験すると、もはや低リフレッシュレートのモニターには戻れなくなる。 ◆プロシーンでも愛される24.5インチディスプレイ 「MAG 255XFV」は24.5インチというサイズを採用している。これはプロのFPS選手の間で最もスタンダードなサイズとされている。多くのFPSタイトルの国際大会などでも使用されるサイズ感であるほか、視野全体を素早く把握できる最適なバランスを持っているようにも感じる。 大きすぎるモニターだと視線の移動距離が増え、反応が遅れる可能性があり、小さすぎると細かい部分が見づらくなる。一方で24.5インチは、自然に視界で敵の動きを捉えやすく、かつデスク上でも邪魔にならないサイズ感であり、多くのゲーマーに愛用されているといえるだろう。 もちろん、VESA規格(100)にも対応しているため、お好みでモニターアームなどと組み合わせるのも良いだろう。 ◆高コントラストと高速表示を両立するRAPID VAパネル 「MAG 255XFV」はRAPID VAパネルを採用している。RAPID VAパネルは深い黒の表現力に優れており、コントラスト比が高いのが特徴だ。よりハッキリとした映像を楽しむことができ、(こればっかりは好みにもよるが)映画やドラマといったコンテンツ視聴にも向いている。 さらに、アンチモーションブラー技術の採用により、高速な動きでもぶれの少ないクリアな映像を実現。FPSやアクションゲームでのプレイ体験を大幅に向上させてくれる。また、家庭用ゲーム機でも1080p/120Hz表示に対応しているため、幅広いゲーミング環境で活用できる。HDMI 2.0bも2つ搭載しているため、複数のゲーム機を接続できるのも嬉しい。 ◆充実の機能群でゲーミング体験を最適化 そのほか、「MAG 255XFV」には目の疲れを軽減するアンチフリッカー、画面のちらつきやティアリングを防止するAdaptive-Syncなどに対応するほか、より鮮やかで豊かな色彩表現を実現するHDR、暗所視認性向上させるナイトビジョン、ゲーム内の視認性を自動調整するAIビジョン、複数の入力ソースを同時表示するPIP / PBPなど、豊富な機能も特徴的だ。 とりわけAIビジョンは、ゲームの種類や場面に応じて自動で最適な画質設定を行うため、常に最高のパフォーマンスを発揮できるだろう。 ◆FPSゲーマーの理想を追求したモニター ここまで述べてきた通り、「MAG 255XFV」はFPSゲーマーの要求に応えるべく設計された高性能モニターだ。250Hzの高リフレッシュレート、0.5msの応答速度、24.5インチのサイズ感、RAPID VAパネルによる高画質と高速表示の両立など、FPSゲーマーにとっての最適解が詰め込まれているのだ。 初めてハイエンドゲーミングモニターを検討しているユーザーはもちろん、現在60Hzや144Hzなどのモニターを使用しているユーザーのステップアップにもってこいだ。FPSゲームでより高いレベルを目指すプレイヤーにとって有力な選択肢のひとつとなるだろう。 MAG 255XFV製品ページ https://jp.msi.com/Monitor/MAG-255XFV/Specification
-
- 26.5インチゲーミングモニター「MPG 271QRX QD-OLED」レビュー。360Hzの超高画質パネル「QD-OLED」採用!! 究極の映像美と高いリフレッシュレートを求めるならコレ!
- 提供:エムエスアイコンピュータージャパン 高いスペックを誇るMSIの「MPG 271QRX QD-OLED」は、最新のQD-OLED技術と驚異的な360Hzリフレッシュレートを兼ね備えた26.5インチのゲーミングモニターだ。単にモニターが映像を映し出すだけのデバイスではなく、ゲーミング体験を底上げしてくれるような製品である。10日間ほど使用したインプレッションをお届けしよう。 圧倒的な映像美で“本物”を感じる仕上がりに MPG 271QRX QD-OLEDにおいて、まず目を奪われるのはその圧倒的な画質だ。WQHD(2,560 × 1,440)解像度は、従来のフルHDの1.8倍の情報量を伝え、ゲームの細部まで鮮明に描写してくれる。例えば、『サイバーパンク2077』のようなネオンがぎらつく退廃的な空気感を鮮やかに映し出し、世界の情報量がフルHDと比べて一段アップするような印象を受けた。また、クリアな映像を実現する裏付けとして、モニターの鮮明度(クリアさ)を示す規格「ClearMR」において、最高ランクの「13000」を取得しているそうだ(2024年7月時点)。 量子ドットと有機ELを組み合わせたQD-OLEDパネルは、従来のOLEDを遥かに凌ぐ色彩豊かさを実現。工場出荷時にカラーキャリブレーションがなされ、開封時からDelta E≦2の高い色精度での発色が可能であり、ゲームや映像作品がみせたい色味を限りなく近く再現してくれている。 例えば、『Forza Horizon 5』のメキシコの風景は、まるで窓から外を覗いているかのような臨場感があり、砂漠の赤茶けた大地から鮮やかな熱帯雨林まで、その色彩の再現性にみとれること間違いなしだろう。もちろんゲームだけでなく、映画、ドラマ、アニメなどあらゆるものが美しく感じる。なんなら普段見ているデスクトップすら一段上の綺麗さがあるように感じるほどだ。従来の液晶パネルと比べると一目瞭然の美しさだ。 これだけの美しさを備えながら、ハードウェアブルーライトカットも搭載されている。これはデフォルトでONになっていて、文字通りハードウェアレベルのブルーライトカットを備え、目への負担を低減してくれる。ブルーライトカットといえば色味が若干変わってくるものも多いが、これまで述べてきた鮮やかで正確な色味を実現しているままだから驚きだ。 有機ELといえば、画面の焼き付きが懸念のひとつではあるが、これを防ぐ「MSI OLED Care 2.0」が搭載されているため心配はいらない。これは画面のピクセルを一定間隔で移動させる「ピクセルシフト」、モニターがスタンバイ状態のときに自動的にピクセルリフレッシュを行う「パネルプロテクト」 、画面上で動く映像を検出し、タスクバーなど静止画が一定時間表示されていることを検知すると、その周辺の自動的に輝度を下げる「静止画検出」など、焼き付きを防ぐ多数の機能を内包している。 なお、「パネルプロテクト」については、「短時間(4時間)」と「長時間(16時間)」の2つの設定がある。どちらもモニターがスタンバイ状態(10分以上)のときに自動的に実行されるほか、時間ごとにリフレッシュ実行の通知が表示される。4時間設定の場合は3回までスキップすることができ、4回目および16時間設定の場合はその都度、強制的に実行されるため注意して欲しい。リフレッシュ時間は約20分だ。リフレッシュの間は一定時間モニターを使えなくなるわけだが、手動で実行した場合には使用時間のカウントがリセットされる。 もうひとつ有機ELの懸念点は発熱だ。MPG 271QRX QD-OLEDは、熱伝導率の高いグラフェンフィルムと専用設計のヒートシンクによりファンレス設計となっている。一般的な液晶モニターと比べれば多少熱さを感じるが、排熱も十分できているようだ。また、国内サポート保証が3年ついているというのも安心できる材料だ。 ハイリフレッシュレートでライバルに差を付けろ MPG 271QRX QD-OLEDは映像だけではなく、卓越したゲーミング性能も特徴のひとつだ。360Hzという驚異的なリフレッシュレートと、0.03ms(GTG)と高速な応答速度は、『VALORANT』や『オーバーウォッチ2』といった競技性の高いシューティングゲームなどで圧倒的に優位に立つことができる。 筆者自身、360Hzのモニターに触れるのは初めてであり、普段使っている280Hzモニターから違いを感じ取れるか不安ではあった。実際に使用すると、射撃場などでマウスを振ってもあまり違いは感じなかったが、対人戦になると、その違いは明確に理解できた。 例えば、敵が遮蔽物の後ろからジャンプして、一瞬だけ見えた頭を正確に撃ち抜けたときは「これは360Hzでなければできなかったな」と感じた。敵の動きを正確に捉えられる利点は素人の筆者でもわかるレベルだ。また、筆者の280Hzモニターに戻した際に「ちょっとフレームレート低いな」と感じたので、筆者のなかでは、人間の目にもしっかり360Hzが有用であると結論付けた。 また、MPG 271QRX QD-OLEDは26.5インチモニターではあるが、eスポーツシーンで使われがちな24.5インチサイズ表示に対応している。四方が黒帯となるのでやや違和感があるが、より高い競技性をもってプレイしたいユーザーには良いかもしれない。 至れり尽くせりの豊富すぎる機能 画質やゲーミング性能はもちろんだが、MPG 271QRX QD-OLEDは多数の機能を備えている。スタンドの機能性も秀逸で、高さ調節はもちろんチルト、スイベル、さらに90°回転させることも可能だ。この高画質と高ゲーミング性能を活かせるのか筆者は見出せなかったが、縦画面専用のゲームを遊びたいプレイヤーにも良いかもしれない。なお、専用のスペーサーを使うことでVESA100のモニターアームなどにも対応する。 そのほかに、KVMスイッチにも対応。これは、モニターに搭載されたUSBハブに接続したUSBデバイス2つを、HDMIまたはDP接続と、USB Type-C(DP Alt mode)の入力切り替え時に自動的に切り替えるというもの。1つのマウス・キーボードを2つのPCで共有できるというわけだ。 例えば、普段はMacでUSB Type-C(DP Alt mode)で接続して仕事をしつつ、ゲーム用の別のPCを使うような環境であれば、同じマウス・キーボードで仕事もゲームもできて便利になる。 また、入力端子もHDMI 2.1 ×2(HDCP:2.3)、DisplayPort 1.4a ×1(HDCP:2.3)、USB Type-C(DP Alt mode、USB PD) ×1、USB 2.0 Type-A(USBハブ) ×2、USB 2.0 Type-B(PC接続用) ×1、ヘッドホン出力と非常に豊富、複数のPCも家庭用ゲーム機もラクラクつなげられる。USB PDは90W出力に対応するため、対応するデバイスであれば急速充電も可能だ。また、家庭用ゲーム機は1440p/120Hz/HDRに対応するため、HDMI 2.1が2つあるのは大きなポイントだろう。 そのほかに、アンチフリッカー、ナイトビジョン、Adaptive-Sync、AIビジョン、PIP/PBP、DisplayHDR True Black 400など多数の機能を搭載する。これらを制御するのはモニターのボタンを直接押して操作するOSDのほかに、PCにインストールする専用ソフト「Gaming Intelligence」でも可能だ。マウスとキーボードでらくらく操作できるのは地味だが便利だ。なお、背面にあるLEDライトの制御などもこのソフトから可能だ。 ――― ここまで述べてきた通り、MPG 271QRX QD-OLEDは圧倒的な画質、驚異的な応答速度とリフレッシュレート、そして多機能なスタンドなどの豊富な機能は、ゲーマーの要求を余すところなく満たしてくれる、至れり尽くせりな一台となっている。 とりわけ、360Hzの超高リフレッシュレートと0.03msの応答速度は、反射神経と正確性が要求されるゲームで大きなアドバンテージとなるため、競争性の高いeスポーツタイトルのプレイヤーには強くおすすめしたい。 もちろん、QD-OLEDパネルがもたらす鮮やかな色彩と深い黒を楽しみたい、高画質のゲーム体験を求めるプレイヤーや、豊富な機能を使いこなして仕事もゲームもバリバリこなしたいマルチタスクユーザーなど、多くのユーザーにとって頼り強い相棒となってくれるだろう。 MPG 271QRX QD-OLED製品ページ https://jp.msi.com/Monitor/MPG-271QRX-QD-OLED