▲引用:https://jp.msi.com/Laptop/GS66-Stealth-10UX
eスポーツの主戦場は家庭用ゲーム機でもなくスマートフォンでもなく、じつはパソコンだということを皆さんはご存じかな? 日本ではPS4やSwitch、スマホでのeスポーツが主流だけど、世界を見渡すと圧倒的にパソコンで競技が行われている。そして日本でも少しずつこの状況になりつつあって、特定のeスポーツシーンによりのめり込むために家庭用ゲーム機からパソコンへ乗り換える人がどんどん増えているのだ。
よし、じゃあ量販店やネットで3万円の激安パソコンで僕もeスポーツデビューを……って思ったあなた! ちょっと待った! どんなパソコンでもいいのかというと、そういうわけでもないぞ!? ゲーム内設定をあれこれ変えれば激安なパソコンでも遊べなくはないが、やはりゲームプレイに特化したゲーミングPCなら、圧倒的に快適な環境となる。なにより強い!
今回紹介するMSI製のゲーミングノートPC「GS66 Stealth 10U 003JP」もそんな強いゲーミングPCのひとつだ。本機画像やeスポーツタイトルのスクリーンショットを交えつつ、その特徴などを紹介していこう。
基本カラーはオールブラック
GS66 Stealth 10U(今回使用した実機はGS66-10UG-003JP)を一言で表すなら、「デスクトップPCレベルのハイエンドゲームノート」、って感じかな。
本機はCPUに第10世代インテル Core i7-10870H、GPUにNVIDIA GeForce RTX 3070 Laptop GPUを搭載。小難しい数字が並んでいるが、今ゲーミングPCを買うなら誰もがRTX30シリーズを欲しがるはずなので、これはうれしい。
『リーグ・オブ・レジェンド』や『フォートナイト』、『エーペックスレジェンド』といったeスポーツタイトルなら余裕でサクサク遊べるのはもちろん、単純なマシンスペックもデスクトップPCに決して引けを取っていない。率直の感想を述べるなら、「これ1台さえあれば大抵のPCゲームはOK」状態である。
▲GS66 Stealth 10Uのデザイン(引用:https://jp.msi.com/Laptop/GS66-Stealth-10UX)
GS66 Stealth 10Uの本体デザインをチェックしてみよう。
本体サイズは358.3(幅)×248(奥行)×19.8(高さ)mmで、重量が2.1kg。幅の約36cmは成人男性の肘からグーの先(手を握った状態の先っぽ)くらいなので、実際にどのくらいの幅なのかは、机に肘をついてそのまま腕を横に倒してみればわかりやすそう。
このくらいならデスクに置いたとしてもそこまで場所を取ることはない。
デスクの中央に設置しておけば、マウスとヘッドセットを繋いでもスペースは十分に余る。この点は、キーボードやモニターが一体型となったノートPCのメリットだね。
2.1kgなら持ち運びもできる。
▲GS66 Stealth 10Uの設置イメージ。コンパクトボディながらデスクトップPC並の性能を誇る
本体カラーはブラック一色、天板部分にはアイコニックなドラゴンエンブレム(約4cm)があしらわれている。
▲GS66 Stealth 10Uの天板部分。ワンポイントのドラゴンエンブレムが黒色に映える
キーボードはゲーミングデバイス専門ブランド「SteelSeries」とコラボした特別モデルで、キーの打ちやすさは申し分なし。筆者のライター仲間はSteelseriesのキーボードを使っており、いつも「これ打ちやすいよー」と何かと自慢してくるくらい良いモノだ。
ゲーミングモデルらしいライティング機能は、外部ソフト「SteelSeries Engine」を使えばユーザー独自にライティングをカスタマイズできる。
▲SteelSeries製キーボードを搭載。軽めの打鍵感でキーを叩きやすい
デスクトップPC並の高性能マシン
続いてはお待ちかねのCPU・GPU周りのスペックについても改めて説明しておきたい。本機に組み込まれているCore i7-10870Hは、従来製品のCore i7-9750Hより約135%の処理スピードだ。ゲームにおいて「速い」ほどの正義はない。
eスポーツでは「PCが速いってだけで勝利する確率が上がる」と言っても過言ではない……は言い過ぎかもしれないが、でも大事な要素のひとつだ。
▲GS66 Stealth 10Uの製品スペック一例(引用:https://jp.msi.com/Laptop/GS66-Stealth-10UX)
ゲームプレイ時のグラフィック力を決めるGPUは、NVIDIAのGeForce RTX 3070 Laptop GPUを内蔵。3Dモデルを多用するFPSタイトルをはじめ、話題の「リアルタイムレイトレーシング」(光源の反射をリアルタイムで計測する描画モード)も適用できる。
こちらはeスポーツタイトルでなくとも、グラフィック表現に力を入れているPCゲームを遊ぶ際にも重宝するだろう。
▲「Dragon Center」ではパフォーマンス状況を細かくチェックできるほか、ゲームプレイ時のハイライトシーンも手軽にシェアできる
映像が滑らかに動くゲーミング液晶
そして、じつはここが一番重要! 「これからPCゲームを本格的に遊んでみたい!」と考えているなら、液晶ディスプレイの性能はぜひともチェックしておきたいポイントだ。
というのも、液晶ディスプレイのリフレッシュレート(1秒ごとに画面を書き換える速度)が高ければ高いほど、単純にゲームプレイ時の映像が滑らかになるからだ。
▲『Apex Legends』のプレイ画面。GS66 Stealth 10Uは設定を変えずとも最高画質でプレイ可能
滑らかなのがそんなに重要なの?と思うかもしれないが、ちょっと考えてみてほしい。たとえば180度振り返るとき、1秒間に15枚表示のときはよく見えなかった敵が、1秒間に100枚表示されれば振り返り途中でしっかり敵を認識できるのである。これは大きい。とてつもなく大きい。リフレッシュレートの差で勝ち負けが決まることだってある。
その点、GS66 Stealth 10Uの液晶ディスプレイ(15.6インチ・1,920×1,080)は驚くほど滑らか。本機の液晶ディスプレイが秘めるリフレッシュレートは300Hz、つまり1秒間の間に画面を300回書き換えている計算である。実際に本稿の執筆前に『エーペックスレジェンズ』を起動してみたのだが、普段使っている一般的なPCモニター(60Hz)と使用感を比べてみたところ……その差はザ・歴然。数値の違い以上に、画面内を動くキャラクターの滑らかさにとても感動した。これまでのモニターはプレイ中のモーションにややカクつきが見られたが、本機を使っている間はそれらを感じることは無かったし、いつも以上にチャンピオンが取れた気がする。
もちろん最終的に実力を行使するのはプレイヤー自身だが、スピーディーなゲームの場合、「映像の滑らかさ」は実際にプレイヤーのパフォーマンスに大きく関わってくる。その点において、上記で紹介した以外にもSSDが1TBあるぞとか、スピーカーは有名スピーカーブランドDYNAUDIO「DUO WAVE スピーカー」のおかげで重低音マジすごいとか妥協ナシな設計のGS66 Stealth 10U 003JPはこの上なく力強い相棒となってくれるはずだ。
「家庭用ゲームがメインでPCゲームを遊んだことが無い」という場合、やはりゲーミングPCはどこかハードルがあるのも事実だろう。
そんなとき、「コンパクトで必要以上にスペースを占有しない」・「モニターやキーボードを購入しなくても、最低限マウスを用意すればOK」という、今回ご紹介した「GS66-10UG-003JP」の様なゲーミングノートPCは、これからeスポーツの世界に飛び込みたいというPCゲーム初心者にとってオススメの1台だ。
レビュー使用モデル
バリエーションモデル
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- MSIの27インチ湾曲ゲーミングモニター「MPG 275CQRXF」レビュー! ゲームに最適な240Hz駆動とビジネス機能を兼ね備えた万能モデル
- 提供:エムエスアイコンピュータージャパン ゲーミングモニター選びで悩むポイントの一つが画面サイズだ。大きすぎると視野角が広くなりすぎて競技に不利になり、小さすぎると没入感が失われる。MSIの新製品「MPG 275CQRXF」は27インチという扱いやすいサイズながら、高性能と実用的な機能を両立した注目モデルである。結論から言えば、高性能なゲーミング性能を求めるワンランクうえのモデルを求めるゲーマーや、ビジネスでの活用も考えているユーザーにおすすめの一台だ。 ◆WQHDパネルがもたらす没入感と視認性の向上 「MPG 275CQRXF」の特徴は、27インチWQHD(2,560×1,440)解像度の湾曲VAパネルを採用している点だ。フルHD(1,920×1,080)と4K(3,840×2,160)の中間に位置するWQHDは、デスクトップでの作業効率を高めながら、ゲームでも十分な描画性能を発揮できる絶妙な解像度と言える。 実際にFPSゲームをプレイすると、その恩恵は顕著だ。27インチの画面サイズは敵の視認性を損なわず、かつWQHDの高精細さにより、より正確な照準合わせが可能になる。画面の端まで鮮明な描写により、広い視野での状況把握も容易になった。さらに、PS5やXbox Series X|Sなどの現行ゲーム機でも1,440p/120Hz出力に対応しており、コンソールゲーマーにとっても魅力的な選択肢となっている。 湾曲パネルの採用も、本機の大きな特徴の一つだ。適度な曲率により、画面の端までの視線移動が自然で、長時間のゲームプレイでも目の疲れを軽減できる。また、よりリアルな没入感を得られることで、レースゲームやアクションRPGなどの臨場感も大きく向上する。FPSをはじめとするeスポーツの観戦でも没入感が増すのでオススメしたい。 ◆240Hz駆動で競技シーンにも対応 本機は240Hzの高リフレッシュレートと0.5msの応答速度を実現。これは競技シーンでも十分通用するスペックだ。高速で動く対象を追跡する際も、滑らかな動きで違和感なくプレイできる。RAPID VAパネルの高速応答性能により、残像感も抑えられている。 実際に『VALORANT』や『Apex Legends』などの人気FPSタイトルをプレイしてみたが、240Hzならではの滑らかな描写により、エイム時の追従性が格段に向上。また、動きの速い敵プレイヤーの動きも鮮明に捉えられ、より正確な照準合わせが可能になった。 ◆ビジネスユースも視野に入れた充実の機能群 「MPG 275CQRXF」の特筆すべき点は、ゲーミング性能だけでなく、ビジネスでの使用も考慮した機能を搭載している点だ。98Wの給電に対応したUSB Type-Cポートは、スマートフォンのみならずものによってはノートPCの充電まで可能で、配線もすっきりとまとめられる。さらにKVM機能により、ノートPCとデスクトップPCの切り替えもスムーズだ。ゲーム用と仕事用でPCを使い分けているユーザーにとっては嬉しい機能だろう。 ユーティリティソフト「Gaming Intelligence」では各種設定をPC上から操作することが可能。設定管理も秀逸で、あらかじめプロファイルを設定しておけば、ゲームの種類に応じて最適な表示設定を自動で調整してくれる。 また、画面分割機能やPIP/PBP機能により、作業効率を大きく向上させることができる。 モニター本体の操作性も優れており、ジョイスティック式の操作ボタンにより、直感的な操作が可能。OSDメニューのレスポンスも良好で、ストレスなく各種設定の変更が行える。 アンチフリッカーやブルーライトカット機能により、長時間の作業でも目の疲れを軽減。ゲームプレイはもちろん、ビジネスシーンでの長時間利用も快適だ。また、スタンドは高さ調整、スイベル、チルト調整に対応しており、最適な視聴位置に調整可能。VESAマウントにも対応しているため、モニターアームへの載せ替えも可能だ。 ◆画質と色再現性も充実 VAパネルの特徴である高コントラストにより、深みのある黒表現と鮮やかな色彩を実現。また、HDR対応により、対応コンテンツではより豊かな色彩表現も楽しめる。工場出荷時の色調整も良好で、特に調整せずとも自然な色味で使用できる点も好印象だ。 ―――――― ここまで述べてきた通り、「MPG 275CQRXF」は、ハイエンドなゲーミング性能とビジネス機能を両立したバランスの取れたモニターだ。27インチWQHDという扱いやすいサイズながら、240Hzの高リフレッシュレート、湾曲ディスプレイ、USB-C給電、KVM機能など、必要十分な機能が詰め込まれている。 価格はやや高めだが、その分の価値は十分にある。大画面でゲームを楽しみたいユーザー、競技性の高いFPSを楽しみたいユーザー、そしてゲーミングとビジネスの両立を求めるユーザーにとって、非常に魅力的な選択肢となるだろう。27インチクラスのゲーミングモニターとして、まさに「ちょうど良い」アップグレード先と言える一台だ。 MPG 275CQRXF製品ページ https://jp.msi.com/Monitor/MPG-275CQRXF