去る8月8日と9日の2日間に渡ってPC版『GUNDAM EVOLUTION』のクローズドベータテスト(以下CBT)が実施された。本記事では、CBTで体験した内容をレポートしていくとしよう。なお、以下の内容はあくまでベータテストでの内容であり、製品版では変更される可能性があることをあらかじめご了承いただきたい。
▲オープニングデモのワンシーン。ガンダムの振り向き射撃は、エルメスのビットを撃ち落としたあの時のポーズに似ている
このゲームは『機動戦士ガンダム』シリーズに登場するモビルスーツを操って戦う、6対6のチーム戦FPSだ。
今回のベータテストで使用可能なモビルスーツは、さまざまな『ガンダム』に登場する機体の中から、かなりマニアックなセレクトで選ばれた12種類。
『機動戦士ガンダム』からはガンダムとガンタンク、ジムとザクIIという4種。
『機動戦士Zガンダム』からはメタスとアッシマー(どちらも可変MA)。
『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』からはサザビー。
『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』からはジムスナイパーII。
『∀ガンダム』からは∀ガンダム。
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』からはドムトルーパー。
『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』からはガンダム・バルバトス。
そして『機動戦士ガンダム サイドストーリーズ』からはペイルライダー。
各シリーズの主役級モビルスーツではなく、いぶし銀的なセレクトになっているところから、このゲームは一味違うと感じさせてくれた。
チーム内で使用するMSの重複は許されない
ただし、これら12機のモビルスーツは、誰もが自由に選べるというわけではない。なんと、自分を含めて6人いるチームの中で、使うモビルスーツの重複は許されないという縛りがある。
その代わり、味方も敵も連邦やジオンといった所属「軍」という考え方はなく、どちらか6人が「アースノイド」。敵対する6人が「スペースノイド」というチーム分けになる。
▲モビルスーツ選択画面。∀ガンダムとドムトルーパー、メタスとジムスナイパーIIのアイコンはグレーアウトし、中央に黄色い「レ」点が描かれている。これは、仲間の誰かがすでに選択済みという証拠
これら12機のモビルスーツは、それぞれ装備している武器が異なるばかりか、HP量や連続ステップ可能回数など、かなり性能差が付けられている。コストのような概念がないこのゲームにおいては、ガンタンクも∀ガンダムも等価値という考え方だ。
▲ペイルライダーの性能。難易度は2で、得意レンジ(距離)は中距離。HP量は1000で、ステップ性能(連続ステップ可能数)が2というのは平均的な性能。メイン兵器はブルパップ・マシンガンで、中距離から堅実にダメージを与えるのが役割
そうなると「だったら、自分は強い(と思う)ガンダムを選びたい」などと考えるのが当然だろうが、なぜ重複選択を許さなかったかといえば、それはこのゲームが6対6のチーム戦だからだ。
勝敗を決めるルールは3種類。ルールごとに戦略は変化する
正式リリース時には任意に選べるようになっているかもしれないが、CBT時点では「カジュアルマッチ」という自動マッチングしか選べなかったため、マップごとに変化する3種類のルールもランダムで選出されていた。ルールの種類は「ポイントキャプチャー」「ドミネーション」「デストラクション」の3つ。
ポイントキャプチャー
試合開始時、スペースノイドとアースノイドのどちらかが攻撃側で、もう片方が防衛側となる。1試合を終えた後は攻守が交代し、2ラウンドの合計点数で勝敗が決まる。
攻撃側はマップ上に示されている拠点へ接近し、エリア内に滞在している時間に応じて制圧ゲージが増えていく。ゲージが最大になると制圧が完了するが、防衛側は拠点内にいる敵機を破壊するのがベストな対応だが、防衛側がエリア内にいる間は「争奪中」扱いとなり、制圧ゲージが増えないというルール。
▲敵軍の目標エリア内に留まり、制圧をしているところ。中央上部にある水色のゲージがいっぱいになるまで留まることができれば制圧が完了する
ドミネーション
ルールとしては「ポイントキャプチャー」に近い拠点の制圧が目的だが、こちらは攻守に関係なく、両チームが同じ拠点を奪い合うルール。一定時間が経過すると第二、第三の拠点が制圧可能になり、制限時間内に多くの拠点を制圧したチームの勝ち。
拠点を制圧されないのは当然のことだが、第二、第三の拠点が制圧可能になると相手が防衛する拠点も増えるため、戦力が分散し、攻めやすくなる。しかし、これはまた自軍も戦力が分散しやすいというリスクの裏返しでもある。
デストラクション
デストラクションは「ポイントキャプチャー」と同じく、攻撃側と防衛側に分かれて2ラウンドの戦いを行う。攻撃側は2つある目標地点に接近し、破壊兵器を設置。設置された破壊兵器は設置と同様に目標地点の近くへ行き、破壊兵器の起動を阻止できるというもの。
攻撃側は目標地点に破壊兵器を設置したあと、防衛側のモビルスーツが破壊兵器へ近寄らないようにするのがポイントとなる。
▲攻撃側で、破壊兵器を敵軍の目標へ設置したところ。敵モビルスーツに解除されないように護衛するか、それとも隠れていて、破壊兵器を解除しに来た敵を背後から撃つかは、敵の行動次第
▲防衛側で、敵に設置された破壊兵器を解除しているところ。目標に密着して、画面中央にある「A」アイコンの周りにある水色ゲージが一周するまで待たないといけないので、解除作業中を狙われたら非常に危険だ
基本はFPSだが、勝敗を左右するのは戦略と戦術の両方
このゲームは、エースパイロットが10機連続で敵モビルスーツを撃破したとしても、拠点を制圧できなかったり、目標を破壊されてしまったりすると敗北となる。勝者はあくまで、ルール上の勝利条件を満たしたチームとなるからだ。
仮に自機が中破しても、周りにいる仲間が修理してくれれば再び動けるようになるし、大破した場合でも、数秒の待機時間を経てすぐに自軍の拠点へリスポーンするし、その際にモビルスーツを変更してもいい。このゲームにおいて撃破されたことはあくまで「一時的に前線から退く」だけで、大きなペナルティではない。
自機が撃破されたとしても相打ちで敵にダメージを与えたり、仲間が到着するまでのあいだ、少しでも制圧が遅くなるように時間稼ぎをしたりという作戦もあり得る。撃破数や敵への与ダメージ量が勝敗とは直接的には関係しないルールを採用したことで、エイムの腕前よりも、戦略や戦術といった作戦の比重が高いゲームになっている。
▲仲間が敵をひきつけているところに、少し離れたところから射撃。これも立派な作戦だ
作戦を遂行するために活かす、極端な12種類のモビルスーツ
今回のベータテストで登場した12機のモビルスーツは、どれも極端な性能を持っている。「どのモビルスーツが強いか」を議論するのではなく、どのモビルスーツをどんな用途で運用し、どのモビルスーツがどんなサポートを行うかの作戦こそが、勝敗の鍵を握る。ここではモビルスーツ選択画面の左から順に、それぞれの注目ポイントを説明しよう。
▲ガンタンクも、性能を上手く活かすことで強力なモビルスーツとして運用できる
ペイルライダー
「ハンド・グレネード」「EMPグレネード」という、まとまっている複数の敵を同時に攻撃できる武器を持っている。また、味方のHPを回復させる「リペアポッド」を設置できるので、味方が複数固まっている場所のサポートに向いている。
ガンダム
基本兵器はお馴染みのビーム・ライフル。しかし、それ以外の武器は、ファンならニヤリとさせられてしまうもの揃い。
TV版の第1話で、アムロの言葉でのみ登場した「スーパー・ナパーム」は、投げた後一定時間で爆発する爆弾。「ハイパー・ハンマー」は、劇中ではゴッグに受け止められてしまったガンダムハンマーの強化版。ゲーム内では敵に当てればガード不可のスタン効果で、床や壁に当たっても周囲に攻撃判定が発生するという、強力な近接武器。
不安な防御面は、ガンダム・シールドを構えて接近できるので、強引な攻め込みが期待できる。
▲原点にして頂点とも言うべき、初代ガンダム。兵装は「わかってる感」満載のマニア装備が中心
ザクII
基本兵器はザク・マシンガンだが、注目すべきはスモーク・ディスチャージャー。『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』第6話で使われた煙幕をモチーフにしたと思われるが、煙幕の展開中は何と無敵。ブーストゲージも回復するという高性能ぶり。敵を撃墜しなくても、撃墜「されにくい」性能は、制圧任務に向いている。
ガンダム・バルバトス
全12機いるモビルスーツの中で、唯一射撃兵器を装備していない、バリバリの近接タイプ。メイン兵器のメイス(薙ぎ払い)で敵を殴るとノックバックさせられるほか、メイス(叩きつけ)は敵の近くに振り下ろすだけでダメージを与え、スタンさせる効果がある。
特筆すべきはブーストジャンプ。前方に大きくジャンプしつつ敵を攻撃する技だが、技のクールダウン中に敵を撃破すると、クールダウンが一気に終了。敵弾を喰らわずに接近さえできれば、前線をかき乱す暴れん坊となる。
▲本作の中ではもっとも新しい作品から1機だけ登場することになった、ガンダム・バルバトス。射撃兵装なしの近接のみという漢らしさ
サザビー
ビーム・ショット・ライフルはショートレンジの近距離用。ただし、リーチの短さを補うのが索敵性能。前方にいる敵を探し出してくれるため、見つけた敵の位置をボイスチャットなどで仲間に伝えられれば有利になる。また、ファンネルは一定時間、自動で敵を攻撃してくるため、これも索敵の一種として使える。
▲自動車撃してくれるファンネルに加え、敵を探し出す索敵性能まで備えたサザビー。ただし、飛び道具の射程は短い
メタス
『機動戦士Zガンダム』劇中で百式のハイパー・メガ・ランチャーへエネルギーを供給したように、本作内では仲間のモビルスーツとエネルギーケーブルを接続。接続した仲間の攻撃力や防御力を一定時間UPさせるというバフをかけられる。それに加えて、少しでもHPが減ったモビルスーツがいたら、そのHPを回復させる「リペアケーブル」という技も備えているなど、チームのサポート役として1機はいてほしい存在。
当然のことながら攻撃性能は低く、HPも低いが、メタスはモビルアーマー形態へ変形する機能を備えている。このためリスポーンしてから前線へ復帰するまでのスピードが早いほか、離れた拠点へ駆けつけるのも得意。チーム内に上手いメタスがいるかどうかが、勝敗の鍵を握るような印象。
余談だが、モビルアーマー形態で飛行中のみ、TPS視点になる。
ジム・スナイパーII
遠距離射撃が得意な機体。スコープを覗いて、遠く離れた敵モビルスーツも狙い撃てる。自分のほか味方も利用できるジャンプ・ブースターというジャンプ台を設置し、空中からセンサー・バイザーを起動。この技を発動中は空中でのホバリング中が延長されるほか、空中でスコープを覗き込み、離れた敵を狙えるようになる。こちらは空中にいるため、敵から狙われづらいのが有利に働く。
中破した仲間を、少し離れた場所から修理してあげられるリカバリーガンも、地味に嬉しい技だ。
▲全12MS中、唯一スコープで遠距離を狙えるモビルスーツ。狙っている間に自分が狙われないよう、空中から狙い撃つのが強い
アッシマー
メタスと同じ可変モビルアーマーなので、メタスと同様の運用もできる。しかしメタスとの違いは、メタスが仲間のモビルスーツをサポートする技を備えているのに対して、アッシマーは敵を倒すための攻撃性能が秀でている。
大型ビーム・ライフルによる射撃はもちろんのこと、特筆すべきはパンチ。シンプルな名前だが、TV版『機動戦士Zガンダム』第14話「アムロ再び」で、百式に左ストレートを食らわせたアッシマーの活躍に注目した技だと思われる。パンチの技モーション中、正面からの射撃はすべて無効化するばかりか、触れた敵すべてにダメージとノックバック。クリーンヒットした相手はスタン効果も加わる。
メタスの後方支援では満足できない、ブラン・ブルタークばかりの暴れん坊プレイヤーにお勧め。
ドムトルーパー
HPもやや高く、初心者向けの機体。スクリーニングニンバスで正面からの射撃を無効化しつつ突進し、敵にガード不可のダメージを与える強引な突進攻撃を備える。これで敵陣に踏み込み、感知式吸着地雷を設置するのもドムトルーパーの役割。
スクリーニングニンバス発動時には、近くにいる味方の防御力と移動能力が一定時間向上。さらに、アーマーガンを使うと仲間にアーマーを付与できるなど、サポート機としての役割も持っている。
▲知名度が高い「黒い三連星」のドムではなく、「マチルダさんが眼帯をつけたような」ヒルダ・ハーケン(もとザフトの赤服)搭乗機のほう
∀ガンダム
∀ガンダムの特徴は、敵に向かって突進していき、敵に接触すると巴投げをするという「投げ技」を持っていること。投げた相手は大ダメージに加えてスタン効果を与えるため非常に強い技ではあるが、ガンダム・バルバトス以外すべてのモビルスーツが射撃武器を持っているこのゲームで、投げを狙えるチャンスは少ない。だが、それだけに使いたくなる技の筆頭だ。
もうひとつの特徴は、ナノスキンという自己再生能力。作中では、∀ガンダムの装甲はナノマシンの集合体であり、自己再生能力を持つという設定が反映されたもの。
ガンタンク
主兵装は両腕に装着しているボップ・ミサイルと、両肩に装備しているキャノン砲。ボップ・ミサイルは攻撃力は低いものの、なんと自動照準で複数の敵に向けて弾をばら撒く。微力ながら敵には着実にダメージを与えられるので最後の止めにも使えるし、食らった側はどこから撃たれたのかがわからず、とりあえず物陰に隠れるという行動を取るだろう。そこを仲間が狙いに行くなど、連携攻撃をしやすい。
キャノン砲は遠くまで届く範囲攻撃なので、チラリとでも敵が見えたら雑に射撃しておくといい。いつの間にか撃墜数が増えているはずだ。
マニアに嬉しい技は「コア・ファイター射出」。TV版21話「激闘は憎しみ深く」で、ガンタンクのパイロットであるリュウ・ホセイがガンタンクからコア・ファイターを分離させ、ガンダムを狙っていたマゼラトップへ体当たりしたエピソードが元ネタと思われる。
ジム
HPが低い上に連続ステップができず、ビーム・スプレーガンの射程も短いジムは、モビルスーツ同士の戦闘では不利になる。しかし、設置後に敵を自動追尾する地雷のホーミングマインや、起爆タイミングを調整できる起爆型爆弾といった設置型武器に秀でている。また、中破している仲間を中間距離から修理できるリペアグレネードなど、仲間をサポートする機能も備えている。
FPSのファンはもちろん、ガンダムファンがFPSデビューするのにも適した作品
本作の操作は一般的なPC用FPSと共通しており、マウスで視点変更とエイムを行い、キーボードのWASDで移動、ジャンプはスペースキーで行うため、PCのFPSゲーマーはすんなり遊べるはず。
一方でFPSは未経験のプレイヤーからすると敷居が高いジャンルのゲームだ。だが『ガンダム』好きなら、自分の推しのモビルスーツを使って活躍したいと思うはず。
一人ひとりの実力ではなく、モビルスーツごとの性能を活かしたトータルな試合運びができれば、大番狂わせもあり得る。それがこの『GUNDAM EVOLUTION』の特徴だ。
▲立体的なマップを利用し、敵の死角から射撃。反撃されたら前後ではなく、左右に避ける。これがFPS初歩の初歩だ
©︎創通・サンライズ
©創通・サンライズ・MBS
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- 初めてのゲーミングモニターならコレ! コスパに優れた23.8インチ180HzゲーミングモニターG2412Fレビュー
- 提供:エムエスアイコンピュータージャパン FPSやMOBA、対戦格闘ゲームなど、多くのeスポーツが盛り上がりを見せる昨今において、新たに「eスポーツを楽しみたい!」と思うユーザーは多いだろう。そんなユーザーがまずゲーミングデバイスをそろえる際、ハードルとなってくるのは価格だ。はじめての一台にハイエンドなものを購入するのはちょっとしんどい。やはり“コストパフォーマンス”は意識していきたいところだ。 特にゲーミングモニターには、リフレッシュレートやサイズ、機能などさまざまな種類があるため、悩ましいデバイスのひとつかもしれない。そんなユーザーにオススメしたい最初の一台が、23.8インチのフルHDゲーミングモニター「G2412F」だ。市場価格25,000円前後と比較的安いながらも、180Hzへの対応やゲーマーを支援する機能がバッチリと搭載され、コストパフォーマンスに優れたモデルである。じっくりとその魅力を見ていこう。 モダンなべゼルレスデザイン まずは外観から見ていこう。23.8インチのG2412Fは、横幅約540 ×奥行き 229 × 高さ423(mm)であり、ゲーミングモニターとしては比較的コンパクトな部類に入る。ベゼル(フレーム)レスデザインが特徴的で、モニターを横や縦に並べた場合にもその境目が気になりにくく、デザインとしてモダンな印象も受ける。 ボタン類は右下の電源ボタンと、左下背面にあるジョイスティックの2つがあり、ジョイスティックでは上下左右と押し込みで後述の機能の設定などが可能だ。 背面にはMSIのロゴがあるほか、若干ゲーミングっぽいデザインでありながらも、LEDなどは搭載されておらずシンプルだ。コスパに優れたモデルということで、このような部分は削られているのかもしれない。 各種角度の調節機能については上下角度調節(チルト)-5° ~ 20°にのみ対応している。もしより高い自由度で映像を楽しみたいのなら、VESA(100)規格に対応しているので、モニターアームに取り付けるのも良いだろう。 端子類はHDMI 2.0 ×2、DisplayPort 1.2a ×1、ヘッドホン出力 ×1であり、家庭用ゲーム機を複数つなぎたい場合にも重宝する。対応する家庭用ゲーム機であれば、1080p・120Hz動作も可能なので、『Apex Legends』や『オーバーウォッチ2』といったFPSタイトルを家庭用ゲーム機で楽しみたいユーザーにも有用だ。 FPSでも日常使いでも! eスポーツタイトルのなかでも特に人気のFPSタイトルにおいては、モニターは重要な役割を持つ。そのひとつがリフレッシュレートだ。超ざっくり説明すると、1秒につき表示する画像の枚数を示すもので、この値が高ければ高いほど画像が多く表示され、ぬるぬるとした映像を楽しむことが可能となる。FPSではリフレッシュレートが高ければ、敵を描画する枚数が多くなり、その分敵の動きをより鮮明に視認することができるというわけだ。 G2412Fは、一般的なモニターの60Hzの3倍である180Hzに対応している。また、ゲーミングモニターのエントリーモデルには144Hzのものが多いため、ややアドバンテージがあるかもしれない。DisplayPortだけでなくHDMIでも最大数値である180Hzが出せるというのもポイントのひとつだ。モニターに映る色が変化する時間を示す応答速度も1ms(GTG)と不足ないものとなっている。 また、23.8インチというサイズ感にも注目したい。FPSの国際大会などで採用されるモデルの多くは24.5インチが主流であり、G2412Fはかなりそれに近いサイズ感になっている。プロプレイヤーに近い環境でプレイできると言えるだろう。 画面解像度についてはフルHD(1,920 × 1,080)であり、やや物足りなさは感じるが、FPSではゲーム内の設定を極限まで落とし、時には解像度を意図的に下げる選手もいるくらいなので、さほど問題ではないだろう。 前述の通り、高いリフレッシュレートと高速応答を実現するのは、G2412Fに搭載されたRAPID IPSパネルだ。クリアな高画質と、178度と広い視野角が特徴で、画質を求めるゲームや、日常での動画や映画ドラマなどの視聴にも向いている。FPSだけでなく他のゲームも積極的にプレイしたいユーザーにとっては、画質が犠牲にされていないのは嬉しいポイントだ。 そのほか、ゲーマーを支援する機能も豊富に搭載している。残像間を抑えるアンチモーションブラー、チラつきを防止するアンチフリッカー、画面のズレやかくつきを抑えるAdaptive-Syncなど、綺麗な映像を実現する機能のほか、暗い場所の視認性を向上させるナイトビジョンや、ブルーライトカット機能もある。 これらの設定の変更は、背面のジョイスティックを用いてOSDから可能だ。こちらのレスポンスも非常に良好で、入力機器を切り替える際にもストレスフリーである。 ここまで述べてきた通り、G2412FはFPSなどのeスポーツタイトルで差を付ける機能が盛りだくさんなうえに、クリアな高画質を楽しめるゲーミングモニターに仕上がっている。価格を抑えながらも機能はしっかりついていて欲しいユーザーにピッタリの一台だ。 また、VESA規格への対応やベゼルレスデザインにより、サブモニターとしても十分なポテンシャルを秘めている。もし最初の一台で購入してG2412Fから更にハイエンドなモデルにステップアップしたい場合、二台目のサブモニターにしてしまうのも良い。もちろん最初からサブモニターとして導入するのもアリだ。G2412Fはコスパに優れたゲーミングモニターを探しているなら、強力な選択肢のひとつとなるだろう。 製品スペック パネルサイズ:23.8インチ アスペクト比:16:9 最大解像度:フルHD(1,920 × 1,080) リフレッシュレート:180Hz 応答速度:1ms(GTG) パネル種類:RAPID IPS 表面タイプ:ノングレア 画素ピッチ (H X V):0.2745 × 0.2745(mm) 色域:sRGBカバー率:96%・DCI-P3 カバー率:83% 最大表示色:約1,670万色 視野角:178°(H)/ 178°(V) パネル表面曲率:ー 輝度:300 コントラスト比:1,000:1 消費電力:使用時 21W / スタンバイ時 0.5W 入出力端子:HDMI 2.0b ×2・DisplayPort 1.2a ×1・ヘッドホン出力 ×1 本体サイズ:約540 × 229 × 423(mm) 本体重量:約3.3kg 電源タイプ:45W ACアダプタ 電源入力:100 ~ 240V、50 / 60Hz 走査周波数:66.4 ~ 208.7 KHz(H) / 48 ~ 180 Hz(V) 上下角度調節(チルト):-5° ~ 20° 高さ調節:ー 左右角度調整(スイベル):ー 画面回転(ピボット):ー 映像端子:最大解像度 / リフレッシュレート: DP:1,920 × 1,080 / 180Hz HDMI:1,920 × 1,080 / 180Hz
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- 充電ドックが神! MSIの軽量ゲーミングマウス「CLUTCH GM31 LIGHTWEIGHT WIRELESS」使用感を『Apex Legends』プロ・きのこゲンジ選手に訊く!!
- 提供:エムエスアイコンピュータージャパン マザーボードやGPUなどのPCパーツやパソコン本体などで存在感を発揮するMSは、ゲーミングデバイスにも抜かりない。マウスやキーボード、ヘッドセットなど多彩なデバイスを展開している。 本稿では、そのなかから、軽量ワイヤレスゲーミングマウス「CLUTCH GM31 LIGHTWEIGHT WIRELESS」の使用感を、『Apex Legends』のプロプレイヤー、きのこゲンジ選手のインプレッションと共にお送りする。 なお、きのこゲンジ選手は、アニマックスとFAT TRUNKによる共同プロジェクトで産まれたeSportsプロチーム「GHS Professional」のプレイヤーである。 軽量で持ちやすいエルゴノミクスマウス CLUTCH GM31 LIGHTWEIGHT WIRELESSは、重量わずか73gのエルゴノミクス(左右非対称)マウスだ。きのこゲンジ選手いわく、「左右非対称のマウスでかなり持ちやすく、形状がとても良い。重すぎず軽すぎず扱いやすい」とのことだ。 サイズは奥行き120mm、幅64mm、高さ37mmで、やや小型な部類に入る。マウスの左側面にのみくびれがあり、手で触れた際に自然な姿勢で持つことができる。また、かぶせ、つかみ、つまみなど人によってさまざまなマウスの持ち方があるが、最大高さは37mmとそこまで高くないため、どの持ち方でも違和感がない。左右側面はラバーのような素材を用いているため、手にしっかりとフィットする。また、左側面には2つのカスタムボタンを搭載する。 近年は40g代の超軽量マウスも台頭しているが、前述の通り73gであるため、マウスにはある程度の重量が欲しいというユーザーにも刺さるだろう。 エルゴノミクス形状と軽量化のおかげでマウスパッドのうえでぶんぶんと振っても軽快な動きをみせるが、更にいうと滑らかなPTFE素材のマウスソール(マウスパッドとマウスをつなぐ部分)も特徴的だ。きのこゲンジ選手は、このマウスソールの「位置が的確」と語り、トラッキング(敵などを追いかける動き)に良いと話す。とりわけ『Apex Legends』は接敵時のキルタイムが長いゲームであるため、トラッキングエイムは重要になってくる。そんなゲームにもピッタリというわけだ。また、クリックタッチの感覚もとても良いとのことだ。おなじみのオムロン製スイッチは、6000万回以上のクリック耐久性を誇る。 専用の充電ドックが神! CLUTCH GM31 LIGHTWEIGHT WIRELESSの特徴のもうひとつは、専用の充電ドックが付属していることになる。このドックにマウスを乗せるだけで充電してくれるという代物であり、さらにマウスレシーバーを挿すこともできる。充電のたびにケーブルを挿して充電する必要もない。 マウスパッドのそばに配置しておけば、レシーバーを混線から防ぐために距離を縮められることもポイントのひとつだろう。きのこゲンジ選手も「ゲーム終わった後にぽちって置いとくと充電できるから楽」とその手軽さを気に入っているようだ。 また、CLUTCH GM31 LIGHTWEIGHT WIRELESSは連続で最大110時間の駆動に対応している。うっかり充電ドックに置くことを忘れても、一日10時間使っても11日も持つ計算になる。それでもなお充電が切れてしまっても、10分間の充電で最大7時間プレイすることが可能だから安心だ。なお、付属のUSBケーブルを用いた有線接続も最終手段として残されている。 ゲーミングマウスとしての性能も十分 形状や充電はもちろんだが、中身もすごい。きのこゲンジ選手も「センサーに関してはPixArt3311が使われていて、ゲーミングマウスとしてのスペックも高い」と話している。DPIは100~12,000まで対応するほか、マウスそのものに設定を書き込むオンボードメモリで、外に持ち出してもその設定を用いることができる。性能に関してもゲーミングマウスの名に恥じない。 これらの設定は制御ソフト「MSI Center」を通じて行う。設定可能なボタンは左右クリック、ホイール、左側面にある2つのボタン、合計5つだ。割り当てはマウス機能のほか、メディアコントロールやDPI切り替え、マクロ、無効などさまざまである。また、直線補正機能などとも呼ばれるアングルスナッピングの切り替えもできる。 LEDの設定もこちらで可能だ。マウスにはMSIのドラゴンマークを光らせることが可能で(オフもまたしかり)色の変更や光り方などを自由にカスタマイズすることができる。 ただし、きのこゲンジ選手曰く「リフトオブディスタンス(マウスの持ち上げたときの感度のようなもの)の設定があればなおよかった」と弱点も教えてくれた。確かに、必要最低限な設定項目のみに絞られているものの、その分制御ソフトはとても使いやすい。厄介な会員登録も不要でソフトそのものも動作が軽いため、無用な煩わしさがない。 コストパフォーマンスも高し ここまで述べてきた通り、CLUTCH GM31 LIGHTWEIGHT WIRELESSは軽量でエルゴノミクスかつ、長時間バッテリーとそれを支える充電ドックのおかげで、ゲームライフを支える強力な一台になってくれる。きのこゲンジ選手は「全体的に完成度の高いゲーミングマウスですが、なんといっても充電ドックが神でした」と気に入っている様子だ。よく考えてみると、最近の主流マウスはそのほとんどがケーブルを直接挿して使うタイプだ。 最後に、価格帯にも注目したい。CLUTCH GM31 LIGHTWEIGHT WIRELESSは本稿執筆時点では10,000円弱で購入することができる。ゲーミングデバイスの高額化が進む中、十分なスペックを持ちながらこの価格で購入できるのは魅力のひとつだ。他社では別売りのものも多い充電ドックも同梱している点も良いだろう。 エルゴノミクスマウスを探しているユーザーや、ついつい充電を忘れがちな筆者のようなずぼらゲーマー、FPSなどでしっかりトラッキングしたいゲーマーにおすすめしたい。 CLUTCH GM31 LIGHTWEIGHT WIRELESS スペック https://jp.msi.com/Gaming-Gear/CLUTCH-GM31-LIGHTWEIGHT-WIRELESS/Specification インターフェース:USB 2.0 DPIスイッチ:400 / 800 / 1600 / 3200 / 6400 重量:73g (ケーブル除く) / 332g LEDライト:RGB 製品型番:CLUTCH GM31 LIGHTWEIGHT WIRELESS 応答速度:1000 Hz / 1 ms キースイッチ:OMRON USBケーブル:MSI FriXionFree USB Type-C バッテリー動作時間:最大110時間 本体サイズ(MM):120 x 64 x 37 mm ボタン数:6 対応OS:Windows 10 (以降) ケーブル長(M):2m ボタン耐久性:6000万回 最大DPI:12000 (ソフトウェア対応)