「CAPCOM Pro Tour 2021」日本大会4のDay2(TOP8→グランドファイナル)が2022年1月23日にライブ配信され、忍ism所属のひぐちがルーザーズからのリセットを経て見事優勝した。
TOP8に勝ち残った選手は以下の8名。上位4名がウイナーズ、下位4名がルーザーズからのダブルエリミネーションでの戦いだ。
ジュリ使いのよっさんに対するは、最強のユリアン使い、ネモ。試合前からジュリを妹と呼び溺愛するよっさんに対して「妹と呼ぶな」といつもの場外乱闘で試合を盛り上げる。
そんなネモが選んだのはギル。手数でフレームを埋めてくるジュリに対してブロッキングを生かそうと試みたが、よっさんの猛攻の前に2ゲームを連敗して追い詰められる。
しかしここでネモが伝家の宝刀ユリアンを抜いた。VスキルIのメタリックアーマーや、デンジャラスヘッドバットを組み合わせてジュリの猛攻をかいくぐり徐々にペースをつかむと、逆に2タテで2-2の同スコアに。最後はエイジスリフレクターで浮かせてからの芸術的な連携で見事勝利を収めた。
ルーザーズセミファイナルからときどへの挑戦権をかけた戦いは、魚群の水派と忍ismのヤマグチ。どちらもウイナーズ1回戦で敗れたが、水派がキチパを、ヤマグチがネモをそれぞれ葬って勝ち上がってきた。そしてふたりの対決はともにこの日使ってきた新キャラクターのルークだ。
ミラーマッチは、自身がそのキャラを使いこなすだけではなく、敵として対戦する際にそのキャラの強みと弱みを理解しておかなければならない。その点では、ヤマグチの方が一枚上手だった。
強パンチからのダメージ重視のコンボを狙う水派に対して、ヤマグチは終始体力面で負けていながらも、技の相性を理解した上での相殺や、わずかなスキからのコンボなどを駆使して2セットを連取。最後の最後は、あと1発小突いたらヤマグチが負ける局面から、水派ルークの半分以上の体力を奪って勝利を手にした。
CAPCOM Pro Tour 2021は日本大会として4つの予選が設けられたが、この日本大会4はその最後の試合。残念ながらラスベガスでの「Capcom Cup」は中止となってしまったため、2022年12月の環境下での最強が決まる。
そんなグランドファイナルは、ウイナーズブラケットを勝ち抜いてきたカワノと、そのウイナーズブラケットでカワノに敗れたときどによる、この日2度目の対戦となった。ときどはいったん勝ち星をリセットしなければならないため、カワノがかなり優位な状況だ。
多くの『ストV』ファンは、ウメハラが2021年12月30日に主催したゲームイベント「獣道IV」において、ときどユリアンがカワノコーリンを完膚なきまでに叩きのめしていることはご存じだろう。そして、あの「獣道IV」での勝負に完敗したことが、この日の勝利につながったと言える。
第1試合は、ときどのEXタックルとエイジスリフレクターによる画面端に追い詰めてからの攻めでときどが獲得。対するカワノもタックルからの連携を受けないようにバックジャンプやVトリガーなどを組み合わせてスキをついていく。
互いに一歩も引かず、2-2で優勝とリセットのリーチをかけた第5ゲームになると、互いに手を出さずに見合った状況が増えてくる。そんな状況でもカワノのダッシュからの小技と投げによる2択と、しびれを切らしたときどの反撃を突くコンボにより、カワノがじわじわダメージを与えていく。そしてエイジスリフレクターが貯まっているがゆえに動きにくくなってしまったときどに対して、最後は投げで勝利を決めた。
優勝インタビューでときどに言いたいことを聞かれたカワノは、「リベンジお待ちしています」と発言。「獣道IV」で言われたことをそのまま返し、勝因については「獣道ではミスを取り返そうとするあまりいい状況につながらなかった。今回はミスをしても切り替えることを一番にした」と修正点を明かした。
また、ベテランに対して頑張っている若手にひとことと聞かれ、「上から目線のようになってしまうけど」と気遣った上で、「年上のおじさんたちは強いのでなかなか勝てないし、大会も多くはないから悔しい思いをすると思うけど、あきらめずにずっとやっていればいつかは勝てると思うので、めげずに頑張ってください」とエールを送った。
発言だけを聞くとあおりや挑発にも聞こえてしまうが、カワノが大きな大会をいくつも制してきたこと、彼のこれまでの行動と言動、ひたすら努力してきたことを知っている人ならば、その真意が理解できるだろう。どれだけ頑張ってもなかなか勝てなかった“おじ”たちに、若手として大きな大会で勝利できることを、カワノ自身が証明してきたからだ。
勝つためには頑張るしかない。それには強いと言われるオジたち以上の努力が必要になる。そして、カワノは貪欲に勝ちだけを求めてきた。だからこそ結果がやっとついてきたのだ。
残念ながら、今回の勝利で手にするはずだったCapcom Cupへの出場は、大会中止によりかなわなくなってしまった。しかしまだ、1月29日には「ストリートファイターリーグ」のグランドファイナルも待ち構えている。
2021年シーズンの集大成ともいえる戦いを、楽しみに待とう。
©CAPCOM CO., LTD. 2016, 2020 ALL RIGHTS RESERVED.
TOP8に勝ち残った選手は以下の8名。上位4名がウイナーズ、下位4名がルーザーズからのダブルエリミネーションでの戦いだ。
- ときど
- yamaguchi
- カワノ
- 水派
- ネモ
- よっさん
- 藤村
- キチパ
注目試合:よっさん vs ネモ(LOSERS ROUND 1)
ジュリ使いのよっさんに対するは、最強のユリアン使い、ネモ。試合前からジュリを妹と呼び溺愛するよっさんに対して「妹と呼ぶな」といつもの場外乱闘で試合を盛り上げる。
そんなネモが選んだのはギル。手数でフレームを埋めてくるジュリに対してブロッキングを生かそうと試みたが、よっさんの猛攻の前に2ゲームを連敗して追い詰められる。
しかしここでネモが伝家の宝刀ユリアンを抜いた。VスキルIのメタリックアーマーや、デンジャラスヘッドバットを組み合わせてジュリの猛攻をかいくぐり徐々にペースをつかむと、逆に2タテで2-2の同スコアに。最後はエイジスリフレクターで浮かせてからの芸術的な連携で見事勝利を収めた。
注目試合:水派 vs ヤマグチ(LOSERS SEMI FINAL)
ルーザーズセミファイナルからときどへの挑戦権をかけた戦いは、魚群の水派と忍ismのヤマグチ。どちらもウイナーズ1回戦で敗れたが、水派がキチパを、ヤマグチがネモをそれぞれ葬って勝ち上がってきた。そしてふたりの対決はともにこの日使ってきた新キャラクターのルークだ。
ミラーマッチは、自身がそのキャラを使いこなすだけではなく、敵として対戦する際にそのキャラの強みと弱みを理解しておかなければならない。その点では、ヤマグチの方が一枚上手だった。
強パンチからのダメージ重視のコンボを狙う水派に対して、ヤマグチは終始体力面で負けていながらも、技の相性を理解した上での相殺や、わずかなスキからのコンボなどを駆使して2セットを連取。最後の最後は、あと1発小突いたらヤマグチが負ける局面から、水派ルークの半分以上の体力を奪って勝利を手にした。
注目試合:カワノ vs ときど(GRAND FINAL)
CAPCOM Pro Tour 2021は日本大会として4つの予選が設けられたが、この日本大会4はその最後の試合。残念ながらラスベガスでの「Capcom Cup」は中止となってしまったため、2022年12月の環境下での最強が決まる。
そんなグランドファイナルは、ウイナーズブラケットを勝ち抜いてきたカワノと、そのウイナーズブラケットでカワノに敗れたときどによる、この日2度目の対戦となった。ときどはいったん勝ち星をリセットしなければならないため、カワノがかなり優位な状況だ。
多くの『ストV』ファンは、ウメハラが2021年12月30日に主催したゲームイベント「獣道IV」において、ときどユリアンがカワノコーリンを完膚なきまでに叩きのめしていることはご存じだろう。そして、あの「獣道IV」での勝負に完敗したことが、この日の勝利につながったと言える。
第1試合は、ときどのEXタックルとエイジスリフレクターによる画面端に追い詰めてからの攻めでときどが獲得。対するカワノもタックルからの連携を受けないようにバックジャンプやVトリガーなどを組み合わせてスキをついていく。
互いに一歩も引かず、2-2で優勝とリセットのリーチをかけた第5ゲームになると、互いに手を出さずに見合った状況が増えてくる。そんな状況でもカワノのダッシュからの小技と投げによる2択と、しびれを切らしたときどの反撃を突くコンボにより、カワノがじわじわダメージを与えていく。そしてエイジスリフレクターが貯まっているがゆえに動きにくくなってしまったときどに対して、最後は投げで勝利を決めた。
優勝インタビューでときどに言いたいことを聞かれたカワノは、「リベンジお待ちしています」と発言。「獣道IV」で言われたことをそのまま返し、勝因については「獣道ではミスを取り返そうとするあまりいい状況につながらなかった。今回はミスをしても切り替えることを一番にした」と修正点を明かした。
また、ベテランに対して頑張っている若手にひとことと聞かれ、「上から目線のようになってしまうけど」と気遣った上で、「年上のおじさんたちは強いのでなかなか勝てないし、大会も多くはないから悔しい思いをすると思うけど、あきらめずにずっとやっていればいつかは勝てると思うので、めげずに頑張ってください」とエールを送った。
発言だけを聞くとあおりや挑発にも聞こえてしまうが、カワノが大きな大会をいくつも制してきたこと、彼のこれまでの行動と言動、ひたすら努力してきたことを知っている人ならば、その真意が理解できるだろう。どれだけ頑張ってもなかなか勝てなかった“おじ”たちに、若手として大きな大会で勝利できることを、カワノ自身が証明してきたからだ。
勝つためには頑張るしかない。それには強いと言われるオジたち以上の努力が必要になる。そして、カワノは貪欲に勝ちだけを求めてきた。だからこそ結果がやっとついてきたのだ。
残念ながら、今回の勝利で手にするはずだったCapcom Cupへの出場は、大会中止によりかなわなくなってしまった。しかしまだ、1月29日には「ストリートファイターリーグ」のグランドファイナルも待ち構えている。
2021年シーズンの集大成ともいえる戦いを、楽しみに待とう。
©CAPCOM CO., LTD. 2016, 2020 ALL RIGHTS RESERVED.
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