2020年11月1日(日)「e-elements League of Legends Autumn Cup 2020」オンライン2次予選が開催された。今回は、1次予選を突破した16チームによる決勝トーナメント出場をかけた戦いの模様をお届けする。

2次予選に出場した16チームによる組み合わせ

・第1試合「いのりアタック」vs「TATSUYA 5 BAN」

・第2試合「ぴーぽーだよぉぉぉぉぉん!げーみんぐ」vs「マジカルゆうご」

・第3試合「26 over」vs「KreativeTV」

・第4試合「White Lily」vs「binlingual TV」

・第5試合「LGD」vs「Gigaboosted Gamers」

・第6試合「DragonBall」vs「すたー☆とぅいんくる♡」

・第7試合「あつまれ ろうじんの森」vs「きもてぃ」

・第8試合「Emergency」vs「The Goat Squad」

 

本予選ではJaeger氏とリクルート氏が第1試合から第4試合の実況解説を、Katsudion氏とLillebelt氏が第5試合から第8試合の実況解説を担当。4人は『リーグ・オブ・レジェンド』公式リーグ「League of Legends Japan League(通称、LJL)」でも実況解説を務めている。ゲストにはDetonatioN FocusMeでトップレーナ―を担うEvi選手が登場した。

第1試合「いのりアタック」vs「TATSUYA 5 BAN」

第1試合「いのりアタック」vs「TATSUYA 5 BAN」では両チームのジャングラーが序盤から積極的に有利を取り合う展開となった。

拮抗した試合が続く中、試合時間20分「TATSUYA 5 BAN」が敵ミッドレーナ―のアカリを潰す動きを仕掛ける。しかし、ジャングルのいのりアタック選手がそれをカウンター。シャンシャン選手操るアカリがトリプルキルを獲得した所から一気に「いのりアタック」が優勢となり、試合時間29分に4キルとバロンを獲得。

試合は終盤、両チームがドラゴンソウルに王手をかけた集団戦。Fluid Zero選手のケイトリンが素晴らしいパフォーマンスを見せエースを獲得し、「いのりアタック」に軍配が上がった。

 

両チームは拮抗していたが、ドラゴンを単なるバフモンスターではなく、ファイトのきっかけとなる重要なオブジェクトとして認識し、焦らず目的を持ってファイトした「いのりアタック」が1枚上手だったとEvi選手は語った。

 

第2試合「ぴーぽーだよぉぉぉぉぉん!げーみんぐ」vs「マジカルゆうご」

第2試合「ぴーぽーだよぉぉぉぉぉん!げーみんぐ(以下、PPG)」vs「マジカルゆうご」では、序盤からボットレーンで有利を作りたい「マジカルゆうご」がレベル1でボットレーンジャングルに侵入を仕掛ける。相手ジャングルを制圧し、ジャングラーのマップへの影響力を縦に割っていく展開となった。

両チームがボットレーンへ多くのリソースを費やし、試合時間8分時点で計7キルが全てボットレーンで生まれる早い試合展開となった。しばらくの膠着後、試合時間20分、「マジカルゆうご」がぽぽぉん選手をキャッチしてバロンラッシュを判断。バロン前で固まっていた「マジカルゆうご」の面々に「PPG」黄色のヨッシー選手のウーコンが鮮やかなエンゲージを仕掛け4キルとバロンを獲得、「PPG」が一気に装備面で有利を作る。

1万ゴールド近くの有利とバロンバフを上手く使い、ドラゴン前の集団戦を勝ち「ぴーぽーだよぉぉぉぉぉん!げーみんぐ」が試合を決め切った。

 

第3試合「26 Over」vs「KreativeTV」

第3試合はジャングル同士の序盤における強さの差を活かし、「KreativeTV」はいばら選手のグレイブスがいきなりカウンタージャングルを仕掛け、いきなり試合が動く。

試合時間6分ドラゴン前の集団戦、Kreative選手が使用した終盤強いチャンピオンであるはずのブラットミアがいきなりダブルキルを獲得、試合時間18分で『リーグ・オブ・レジェンド』における最も高価なアイテムの1つ「ラバドン・デスキャップ」を完成させる。

 

試合時間21分時点で7000ゴールドの有利を作る圧倒的な強さを見せた「KreativeTV」。逆転する余地を与えることなく「26 Over」の面々を圧倒し、試合時間27分で勝利を収めた。

 

4試合目「White Lily」vs「binlingual TV」

4試合目「White Lily」vs「binlingual TV」では、レベル1から「White Lily」が2度のインベードを仕掛け、T1 Brax選手のセナがファーストブラッドを獲得。これを受けた「binlingual TV」が有利を取ろうとアクションを仕掛けるが、「White Lily」側が上手く対応し5分30秒時点でキル数5:0と「White Lily」が有利な展開となった。

終盤強いチャンピオンを揃えた「Binlingual TV」が複数のシャットダウンを獲得することに成功するも、「White Lily」が集団戦の勝利からバロンを獲得し、26分でミッドレーンとボットレーンのインヒビターを破壊する。

 

その後、15歳無職選手の素晴らしい仕掛けが成功し、問題だったNBK選手のカーサスをキルして形勢逆転かと思われたが、死亡時にスキルを詠唱できるカーサスのウルト”鎮魂歌”が「Binlingual TV」に突き刺さり、「White Lily」がエース獲得、そのまま試合に勝利する形となった。

 

5戦目「LGD」vs「Gigaboosted Gamers」

5戦目「LGD」vs「Gigaboosted Gamers」はバンピックから”キルプレッシャーの高いチャンピオン”vs”安定力の高いチャンピオン”と非常に対照的な構成となった。

試合は序盤からミッドレーンでの激しいダメージトレードが展開される中、「Gigaboosted Gamers」の123選手が上手くプレッシャーを捌き有利を築く。しかし、試合時間12分リフトヘラルド前での集団戦で「LGD」の悠悠我心選手が素晴らしい個人技を見せつけクアドラキルを獲得。パワースパイクを迎えてプレッシャーをかける「LGD」、耐える「Gigaboosted Gamers」という展開が続く。

 

ジリ貧になった「Gigaboosted Gamers」がキャッチを狙うも、ここまで本大会全試合でバンされていた「LGD」Ning選手の使用するサミーラが最強チャンピオンたる所以を見せつけエース獲得。そのまま試合を畳み込み「LGD」が第5試合を勝利、チーム「LGD」選手達の技術力の高さが垣間見えた1戦となった。

 

第6試合「DragonBall」vs「すたー☆とぅいんくる♡」

第6試合は圧倒的個人技に圧倒された前試合とは打って変わり、ドラフトが始まる前から実況陣に笑みがこぼれる始まりとなった。今後廃止予定のクラブタグを使い、サモナーネーム”きゅあ”、クラブタグ”宇宙へGO”を揃えるプロチームも顔負けの一体感である。実況のKatsudion氏曰く「ピックは間違いなくスターガーディアン縛り」とのこと。実際のピックはこちら。

 

試合開始4分、ジャングラー同士のリフトスカトルの奪い合いからファイトがスタート。トップ・ボットサイドでは「すたー☆とぅいんくる♡」が、ミッドレーンでは「DragonBall」が主導権を握る展開となった。試合の展開を左右したのは、不利を背負っていた「DragonBall」のLoL公務員選手のテレポートとNero選手によるリフトヘラルドのスティールだろう。

 

苦しい展開が予想された「DragonBall」の序盤を支えるきっかけとなった。得た有利を活かし、スノーボールを終えたサイラスのウルトによるダメージからTele選手操るサミーラがきっちり敵を倒しオブジェクトを次々と獲得。相手に反撃の余地を与えることなく、「DragonBall」が試合を決め切った。

 

第7試合「あつまれ ろうじんの森」vs「きもてぃ」

元「League of Legends Japan League」出場プレイヤーを揃えた強豪チーム「あつまれ ろうじんの森」が常勝してくるかと思われた第7試合。序盤はお互いけん制しながらもキルが生まれない展開が続く。展開が動いたのは試合時間6分30秒、トップレーンにガンクを仕掛けた「あつまれ ろうじんの森」を「きもてぃ」がカウンター。ダブルキルを獲得し、一気にトップで有利を作る。

 

その後お互いにハイレベルな仕掛け合いが続き、試合時間25分時点で1000ゴールド差と両者が拮抗した展開を見せる中、「あつまれ ろうじんの森」のトラップが刺さる。視界を取る役割のサポートを倒し、オブジェクトを確保するために重要なジャングラーのHPを削る。

明確な有利を作った「あつまれ ろうじんの森」がバロン奪取を判断。じわりじわりとバロンの体力を削り「きもてぃ」の面々が前のめりになるのを待つ。しかし、「きもてぃ」側がここで焦らず味方の息を合わせ、「あつまれ ろうじんの森」の陣形を完全に分断。「きもてぃ」ADキャリー Selfish Reaper選手がバロンをスティールすることに成功し、3キルを獲得する 。

 

試合は終盤、ドラゴンソウルを取らんとする「きもてぃ」がジャングル内に再度トラップを仕掛ける。ここで「あつまれ ろうじんの森」が”老人の知恵”をふり絞り底力を見せる。ドラゴンが出現するまでに時間の余裕があると判断。インヒビターがむき出しになっているミッドレーンをプッシュすることで視界に映っていなかった「きもてぃ」をジャングルから引きずり出すことに成功。そのままそれぞれのプレイヤーがポテンシャルを出し切って不利と思われた集団戦に勝ち、「あつまれ ろうじんの森」が勝利を掴んだ。

間違いなくこの第7試合がオンライン2次予選のベストゲームだろう。元LJL出場プレイヤーが集まった「あつまれ ろうじんの森」に対し、最後まで有利な展開を作っていた「きもてぃ」。実況のKatsudion氏、解説のLillebelt氏、ゲストのEvi選手共に大絶賛だった。試合後に行われた、iSeNN選手のインタビューも見どころだ。ぜひチェックしてみてほしい。

 

第8試合「Emergency」vs「The Goat Squad」

第2次予選最終戦は、サポートアニーにミッドアニビア、「The Ghost Squad」のレーンスワップと多くの見どころから始まった。お互いレベル1ファイトを仕掛けるもすれ違う形で不発に終わったが、先に仕掛けたのは「Emergency」のジャングラー、もしもし亀よ選手だ。ノクターンというレベル6のウルトが強力なチャンピオンを使いながら序盤から3度のガンクを行い、これに「The Ghost Squad」も上手くカウンターしながら試合が進む結果となった。結果として11分の時点で「The Ghost Squad」がドラゴン2体を獲得、両チームの総キル数が15キルと非常に速いペースで試合が展開されることとなる。

「The Ghost Squad」が有利を築いた要因はサポートのNerwin選手がミッドレーンに何度も介入した成果だろう。試合時間17分、3つ目のドラゴンを入手された焦りからか、ミッドのインナータワー中で「Emergency」草ァァァァ選手のエンゲージから集団戦を仕掛ける。しかし、「The Ghost Squad」が上手くいなしミッドレーンのインヒビターを獲得する結果に終わる。

 

一気に有利を築きチャンピオンのパワースパイクを迎えた「The Ghost Squad」がゲームのテンポを急加速。トップレーンでのアクションから集団戦を勝ち切り、4体目のドラゴンを待つことなく「The Ghost Squad」がオンライン2次予選最速で勝利を手にする結果となった。

 

優勝賞金200万円をかけて熱い戦いが繰り広げられる本大会。決勝トーナメントに進出した8チームによる対決は間違いなく本予選よりハイレベルな戦いになるだろう。本大会の決勝トーナメントは11月8日(日)、Twitch、Youtube、OPENREC.tvなど様々な配信プラットフォームで視聴可能だ。Worldsが閉幕してもLoLコミュニティはまだまだ燃えている。コミュニティ大会として過去最高の規模、レベルである本大会の決勝を見逃すな。

オンライン決勝配信先一覧

https://e-elements.jp/portal/news/965/

 

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