Nintendo Switch用のアクションゲーム『ポケモンユナイト』による高校生ナンバーワンを決める全国大会「ポケモンユナイト甲子園」が2022年7月31日に開催された。
全国233チームの頂点を決める戦いは、東京・日本テレビのスタジオにてオフラインで開催。準決勝からの4チームが集まり、3位決定戦を含むすべての試合ががYouTubeでライブ配信された。
この日は4チームによるトーナメント方式で、準決勝と3位決定戦はBo3(2ゲーム先取)、決勝はBo5(3ゲーム先取)での戦いとなった。
『ポケモンユナイト』は5対5のチーム戦で、互いのゴールにボールを多く入れた方が勝つというルール。途中にいるポケモンたちや相手を倒すことで経験値やボールを獲得し、試合中に成長・進化することができる。
今大会では、上下ルートをつなぐ「フーパ」や仲間を強化できる「ハピナス」、1対1の戦いに強い「アマージョ」が多く見られ、それ以外にアタッカーとしてそれぞれが得意なポケモンをピックするという構成が多く用いられた印象だ。
ゲームのルール上、負けているチームの方がやられても復帰が早い点や、ゴールの耐久値以上のボールを入れると余剰分もそのままポイントになるといったゲームのシステムをうまく活用することで、序盤にどれだけリードしていても、終盤の集団戦で勝負がひっくり返るという、観戦している側にとっても見応えのある試合が随所で見られた。
また、高校で結成されたチームということもあって、日中も常に一緒にいる仲間たちとのコミュニケーションやチームワークが光る場面も多かった。プレイは基本無料で遊べるスマートフォン版を用いており、まさに「甲子園」という名前にふさわしく、イーブンな環境の中で選手たちの力量をぶつけ合う素晴らしい試合が繰り広げられた。
ここからはダイジェストにて、各試合を振り返ってみたい。
準決勝第1試合は、幼稚園・保育園の頃からの幼馴染で結成された高校2年生のチーム、長野県松本深志高等学校「親ガンク全一」と、世界大会にも進出したピクソル選手を中心に寄せ集めのメンバーながら戦略で勝負する市川学園市川高等学校「Ichigaku Skupas」の戦い。
第1試合はカイリューを成長させてカジリガメのバフを確実にゲットした松本深志高校が大幅リードで勝利。第2試合はハピナスの強化を受けたアマージョが暴れて市川学園が取り返す。
互いの手の内を見せた上での第3試合は、深志高校が序盤こそリードしたものの、市川学園が後半の集団戦で体力有利の深志高校を跳ね返してロトム、カジリガメも獲得してダメ押し。210対729と大差をつけて市川学園が決勝進出を決めた。
準決勝第2試合は、中高一貫校で2500時間も練習を費やしてきたという神戸大学附属中等教育学校「カカオビーンズ」と、学校のdiscordサーバーで初対面のメンバーが集まり、直接顔合わせしたのは決勝の前日が初めてという沖縄県・角川学園N高等学校「ここあちゃんず」の対照的なチームの戦い。
第1試合、N高等学校の有利で進んだものの、サンダー登場時の集団戦を勝ち切った神戸大学附属中等教育学校が勝利。両チームともポケモンの構成を変えた第2試合もN高等学校がリードするものの、またしてもサンダー狙いの集団戦でN高等学校の猛攻をうまく交わして逆にサンダーを獲得した神戸大学附属中等教育学校が逆転。最後まで責め続けたN高等学校だったが、連携力による大逆転で決勝に駒を進めた。
決勝に先んじて行われた3位決定戦。互いに1試合ずつ取り合った第3試合、拮抗した試合の中で終始リードしていたN高等学校を、長野県松本深志高等学校が残り30秒で見事に逆転! 大会史に残る劇的な勝利で長野県松本深志高等学校が3位を決めた。
全国233チームの頂点を決める優勝決定戦は3試合選手のBo5は、長丁場ということもあり、互いに探り合いながらのスタートに。
第1試合は1−3−1の戦型でウッウを集中的に育てた市川学園市川高等学校がレベル差を伸ばして1勝。第2試合もレベル差がついたものの、守勢に回った神戸大学附属中等教育学校がエースバーンとハピナスのコンビネーションで勝ちをもぎ取る。第3試合もそのまま勢いづくエースバーンを、市川学園市川高等学校が落として残り1分で逆転しリーチをかける。
勝負の分かれ目となった第4試合、残り2分でのサンダー前の集団戦を前に、互いに静かにポジションを取り合う。ここで強さを見せたのがピクソル選手のウッウだった。エースバーンをしっかり落とし、高い火力で体力を削り取り、サンダーを落として3-1で勝利を果たした。
優勝した市川学園には、トロフィー、メダルとともに、副賞としてZUNOUP、ポケモンユナイト甲子園オリジナルイヤホンが贈呈された。
いかに強い選手がいたとしても、チーム戦の『ポケモンユナイト』はひとりで勝利することはできない。練り込まれた緻密な戦略と、チーム内の意思疎通、そしてもちろん適切な動きができることが積み重なって初めて勝てる。
他のMOBAと比べて、試合時間が短時間に限定されていること、負けているチーム側をフォローするシステムなども相まって、本当に最後の最後まで勝負の行方がわからないため、諦めることなく全力を出し切ることが前提となっている。5人が集まって戦った時の奥深さは、他のゲームにもまったく負けていない。今大会を見て、自分たちもチームを作って参戦してみたいと思った高校生も多いはずだ。
1周年を迎え、さらに盛り上がりを見せる『ポケモンユナイト』。無料で遊べるMOBAとして、さらに人気が高まるに違いない。
ポケモンユナイト公式
https://www.pokemonunite.jp/ja/
ポケモンユナイト公式Twitter
https://twitter.com/poke_unite_jp
全国233チームの頂点を決める戦いは、東京・日本テレビのスタジオにてオフラインで開催。準決勝からの4チームが集まり、3位決定戦を含むすべての試合ががYouTubeでライブ配信された。
この日は4チームによるトーナメント方式で、準決勝と3位決定戦はBo3(2ゲーム先取)、決勝はBo5(3ゲーム先取)での戦いとなった。
『ポケモンユナイト』は5対5のチーム戦で、互いのゴールにボールを多く入れた方が勝つというルール。途中にいるポケモンたちや相手を倒すことで経験値やボールを獲得し、試合中に成長・進化することができる。
大会のポイント
今大会では、上下ルートをつなぐ「フーパ」や仲間を強化できる「ハピナス」、1対1の戦いに強い「アマージョ」が多く見られ、それ以外にアタッカーとしてそれぞれが得意なポケモンをピックするという構成が多く用いられた印象だ。
ゲームのルール上、負けているチームの方がやられても復帰が早い点や、ゴールの耐久値以上のボールを入れると余剰分もそのままポイントになるといったゲームのシステムをうまく活用することで、序盤にどれだけリードしていても、終盤の集団戦で勝負がひっくり返るという、観戦している側にとっても見応えのある試合が随所で見られた。
また、高校で結成されたチームということもあって、日中も常に一緒にいる仲間たちとのコミュニケーションやチームワークが光る場面も多かった。プレイは基本無料で遊べるスマートフォン版を用いており、まさに「甲子園」という名前にふさわしく、イーブンな環境の中で選手たちの力量をぶつけ合う素晴らしい試合が繰り広げられた。
ここからはダイジェストにて、各試合を振り返ってみたい。
準決勝第1試合 長野県松本深志高等学校vs 市川学園市川高等学校
準決勝第1試合は、幼稚園・保育園の頃からの幼馴染で結成された高校2年生のチーム、長野県松本深志高等学校「親ガンク全一」と、世界大会にも進出したピクソル選手を中心に寄せ集めのメンバーながら戦略で勝負する市川学園市川高等学校「Ichigaku Skupas」の戦い。
第1試合はカイリューを成長させてカジリガメのバフを確実にゲットした松本深志高校が大幅リードで勝利。第2試合はハピナスの強化を受けたアマージョが暴れて市川学園が取り返す。
互いの手の内を見せた上での第3試合は、深志高校が序盤こそリードしたものの、市川学園が後半の集団戦で体力有利の深志高校を跳ね返してロトム、カジリガメも獲得してダメ押し。210対729と大差をつけて市川学園が決勝進出を決めた。
準決勝第1試合 神戸大学附属中等教育学校 vs 沖縄県・角川学園N高等学校
準決勝第2試合は、中高一貫校で2500時間も練習を費やしてきたという神戸大学附属中等教育学校「カカオビーンズ」と、学校のdiscordサーバーで初対面のメンバーが集まり、直接顔合わせしたのは決勝の前日が初めてという沖縄県・角川学園N高等学校「ここあちゃんず」の対照的なチームの戦い。
第1試合、N高等学校の有利で進んだものの、サンダー登場時の集団戦を勝ち切った神戸大学附属中等教育学校が勝利。両チームともポケモンの構成を変えた第2試合もN高等学校がリードするものの、またしてもサンダー狙いの集団戦でN高等学校の猛攻をうまく交わして逆にサンダーを獲得した神戸大学附属中等教育学校が逆転。最後まで責め続けたN高等学校だったが、連携力による大逆転で決勝に駒を進めた。
3位決定戦 長野県松本深志高等学校 vs 沖縄県・角川学園N高等学校
決勝に先んじて行われた3位決定戦。互いに1試合ずつ取り合った第3試合、拮抗した試合の中で終始リードしていたN高等学校を、長野県松本深志高等学校が残り30秒で見事に逆転! 大会史に残る劇的な勝利で長野県松本深志高等学校が3位を決めた。
優勝決勝戦 市川学園市川高等学校 vs 神戸大学附属中等教育学校
全国233チームの頂点を決める優勝決定戦は3試合選手のBo5は、長丁場ということもあり、互いに探り合いながらのスタートに。
第1試合は1−3−1の戦型でウッウを集中的に育てた市川学園市川高等学校がレベル差を伸ばして1勝。第2試合もレベル差がついたものの、守勢に回った神戸大学附属中等教育学校がエースバーンとハピナスのコンビネーションで勝ちをもぎ取る。第3試合もそのまま勢いづくエースバーンを、市川学園市川高等学校が落として残り1分で逆転しリーチをかける。
勝負の分かれ目となった第4試合、残り2分でのサンダー前の集団戦を前に、互いに静かにポジションを取り合う。ここで強さを見せたのがピクソル選手のウッウだった。エースバーンをしっかり落とし、高い火力で体力を削り取り、サンダーを落として3-1で勝利を果たした。
優勝した市川学園には、トロフィー、メダルとともに、副賞としてZUNOUP、ポケモンユナイト甲子園オリジナルイヤホンが贈呈された。
いかに強い選手がいたとしても、チーム戦の『ポケモンユナイト』はひとりで勝利することはできない。練り込まれた緻密な戦略と、チーム内の意思疎通、そしてもちろん適切な動きができることが積み重なって初めて勝てる。
他のMOBAと比べて、試合時間が短時間に限定されていること、負けているチーム側をフォローするシステムなども相まって、本当に最後の最後まで勝負の行方がわからないため、諦めることなく全力を出し切ることが前提となっている。5人が集まって戦った時の奥深さは、他のゲームにもまったく負けていない。今大会を見て、自分たちもチームを作って参戦してみたいと思った高校生も多いはずだ。
1周年を迎え、さらに盛り上がりを見せる『ポケモンユナイト』。無料で遊べるMOBAとして、さらに人気が高まるに違いない。
ポケモンユナイト公式
https://www.pokemonunite.jp/ja/
ポケモンユナイト公式Twitter
https://twitter.com/poke_unite_jp
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