彗星の如く現れたeスポーツチームNOEZ FOXX(のーいーじーふぉっくす)(NFX)。今までのeスポーツチームとはひと味もふた味も異なる雰囲気を持っている。

理由はひとつ。

加入する選手が皆、過去に問題を起こした経歴がある選手ばかりなのだ。まるでかつて過ちを犯したことがあることが加入条件かのように……。

今回はそんな謎多きeスポーツチームNFXの所属選手について紹介していこう。

Fisker選手


まず最初に加入した選手はFisker選手だ。VALORANTではおなじみの選手で、アグレッシブなプレイと甘いマスクで人気を博していた。また、一児のパパというもうひとつの顔を持つことから、パパゲーマーとしても一躍注目を買っていた。

そんな彼がどん底に落ちたのは週刊文春のとある記事(https://bunshun.jp/articles/-/58667)。いわゆる“不倫”である。今までのイメージが一瞬にして崩壊した記事でもあり、eスポーツプレイヤーがいわゆる不倫騒動で文春砲を受けたのは初ともいえる出来事に、eスポーツ界は騒然となった。

当時所属していたFav Gaimingからは契約解除となり、しばらく競技シーンから姿を消していたFisker選手。そんな彼に救いの手を差し伸べたのがSengoku Gamingというeスポーツチームだ。しかし程なくしてSengoku Gamingも脱退。「今後のことはまた投稿します」とコメントをし、再び競技シーンから姿を消したと思いきや、翌日にはNFXへの加入。スピード感といい、かっこよすぎる加入ムービーといい、とにかく虚を突かれた発表に度肝を抜かされた。




しかし『VALORANT』は5人1組となって戦うタイトル。まだまだ活動をするにはメンバーが足りないことから、「次に入るのは誰だ!」と予想するユーザーも多く現れた。

たぬかな選手


ふたり目の日本女性プロゲーマーとして「鉄拳」シリーズで活躍していたプロゲーマー。数々の実績を持ち、腕前は折り紙付きではあったものの、自身の配信で「170センチない方は、俺って人権ないんだって思いながら、生きていってください」といった発言が炎上。


炎は瞬く間に海外にまで広がり、レイシスト(人種差別主義者)とまでいわれる始末。しかし、当時視聴者はごくわずかで、身内のノリな部分、「人権」という言葉はゲーム界隈ではスラングとして使われていた言葉でもあることから、一部同情の声もあった。

発言発覚後、所属していたCYCLOPS athlete gamingからは即刻契約解除。多くのスポンサー企業を失い、競技シーンから姿を消した。

約1年近く沈黙を守っていたたぬかな氏だが突如配信を開始。


そこからはストリーマーとして活躍の場を広げていた。キレッキレなトークスキルに、歯に衣着せぬコメントも相まって完全復活を果たし、低身長のリスナーを囲うホビット村の村長として、絶大な人気を誇ることに。そんな彼女に白羽の矢を立てたのがNFXだ。


たぬかな氏はストリーマーとしてNFXに所属することに。キレッキレのトークは健在で、なにやらチームからは軽犯罪までならOKをもらってるから、今までと同じ感じで配信は続けるとのこと。プロモーション映像を見る限り、キーボードとマウスを操作していることから「鉄拳」シリーズの競技シーンに力を入れるのかは不明。

ねこくん氏


ゲーム実況者として人気を博していたねこくん氏。YouTubeのチャンネル登録者数は99万人超えと絶大な人気を持ち、一時はCrazy Raccoonにも所属していた。その後は自身がオーナーのeスポーツチーム「Mister Clan」を立ち上げ、PCブランドOMENのスポンサー契約も手にしていた。

そんな彼が炎上の引き金になったのは大麻取締法違反。大麻、コカインを所持し逮捕されてから、本人は動画にて謝罪をしている。


そんな彼が「最後のチャンス」だと思って加入したのがNFX。


今後はストリーマー部門で活躍していくとのこと。

沖縄に行くために選手


Okinawapexという名前で活動していたVALORANTのプロ選手。VALORANTの上位プレイヤーでもある彼だが、VALORANTの競技シーンで活躍している姿を見た人は少ないのではないだろうか。

それもそのはず。沖縄に行くために選手が所属したeスポーツチームAbyssのVALORANT部門は、ある理由がきっかけで、わずか1日で解散となってしまったのだ。


それは沖縄に行くために選手にチート利用疑惑があったからだ。解散のスピードがあまりに速かったことから、解散RTA1位などと揶揄されることになったAbyssのVALORANT部門。

のちに沖縄に行くために選手は別のタイトルでチートを使用していたことを認めたものの、さらに余罪があるのではないかと追求されるなど、かなり曰わく付きのプレイヤーとしてその後競技シーンで姿を見ることはなかった。

そんな彼が満を持してNFXに所属。ストリーマー部門として再び表舞台に姿を現した。


チート使用の前例があることから、VALORANTの競技シーンに戻ってくるのは難しいかもしれないが、人生の転機を迎えられるのだろうか。

NOEZ FOXXとは


ということで、曰わく付きのプレイヤーを数多く引き入れているNOEZ FOXXというチームはどんなチームなのだろうか。

その実態は、音楽グループRepezen FoxxのDJふぉい氏、DJ脇氏を中心に結成されたゲーミングチーム。Repezen FoxxはYouTubeなど動画共有サービスを中心に活動していて、YouTubeチャンネル登録者数が400万人を超える超人気グループだ。MVの中には4000万再生を超えるタイトルも。


そんなバケモノ級の音楽グループがなぜeスポーツチームを結成したのか。オフィシャルサイトを見る限り、スポンサーしている企業は0で、どうしても色モノチーム感が拭えないが、各タイトルの競技シーンにも本気で取り組む姿勢をオフィシャルサイトで明言している。


プロeスポーツ選手の相次ぐ不祥事。チーム側の対応として多いのが即時契約解除。こういった対応がスタンダードになっている中、選手に救いの手を差し伸べているともいえるNFXは、ある意味eスポーツチーム界の革命児ともいえる存在になりうるのではないだろうか。

実はチーム結成にはeスポーツチームRevoのオーナーの中野サガット氏も関わっているのだとか。今後彼らが、どのような形で競技シーンに姿を現すのか——。今から期待が高まる。

公式サイト:
https://noezfoxx.com/

公式X(旧Twitter):
https://twitter.com/noezfoxx_jp

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