未だ新型コロナウイルスの影響治まらぬ段階で開催された東京ゲームショウ2021では、ゲームショウ発のオンラインイベントとしてTOKYO GAME SHOW VR 2021が開催された。

 

 

これはアプリをインストールすることで、VR機器やPCなどでバーチャルな東京ゲームショウ空間を楽しめるというもの。TGS期間中のみ体験できるものだったのでもう終了しているので、体験できなかった人にその一部を紹介しよう。

 

アプリを実行させると、最初に過去のTGSで使用されたポスターが左右に張り巡らせた通路が登場。その先で待っているのは、チョコボにソニック、ガンダムや『モンハン』の巨大モンスターに桃太郎など、ゲームファンならおなじみのキャラクターたち。彼らに促されるように光り輝く門をくぐり抜けると、そこには煌めくようなコンテンツの数々が、訪れる人を楽しませるために用意されていた。

バンダイナムコエンターテインメント

 

バンダイナムコエンターテインメントのスペースで最初に出迎えてくれたのは、『アイドルマスター』シリーズの大看板・天海春香のライトアップされた3Dモデルだ。少し奥に進み左を見ると765プロの事務所が再現されており、ファンには嬉しいサービスとなっていた。

 

 

お馴染み『ドラゴンボールZ』の孫悟空の姿を眺めながら先に進み、「SPECIAL CONTENT」と書かれた空間に入り込むと、シリーズ最新作『アイドルマスター スターリットシーズン』のライブ会場へとたどり着いた。

 

 

『アイドルマスター』を代表するキャラクターと本作で初登場となるアイドル奥空 心白(おくぞら こはく)によるライブはまさに至福の時間だった。リアルイベントが開催しづらい情勢下で、バンダイナムコエンターテインメントがファンを楽しませるため心を砕いているのかが見て取れる一幕だった。

スクウェア・エニックス

 

入り口右にはスクウェア・エニックスの「念力」を駆使して”怪異”に立ち向かうブレインパンク・アクションRPG『SCARLET NEXUS』の展示が行われていた。

 

各ブースの展示は基本的にはキービジュアルとPVで構成されていたが、『SCARLET NEXUS』はそれに加えプレイアブルキャラクターのユイト・スメラギとカサネ・ランドールの3Dモデルが存在感を放っていた。このモデルに触れると挨拶もしてくれる仕様になっていたのも嬉しいところだ。

Brogent Japan Entertainment

 

巨人が投擲した巨大な岩石の先には調査兵団のエルヴィン団長が仁王立ちしており、この先の運命を予感させる内容となっていた。

 

 

また奥のスペースへと進むと、リヴァイら調査兵団のメンバーと共に多数の巨人と戦うシーンを体験できる。立体起動装置からガスが噴出され、空中を動き回る公開は感動ものだが、巨人たちの動きの素早さにも驚かされた。

カプコン

カプコンのスペースは、『モンスターハンター』シリーズ最新作『モンスターハンターライズ』が最前面に押し出されていた。

 

 

中でも特に存在感を発揮していたのが、2体の巨大なモンスターだ。もしリアルイベントで人間と比較してこれほど大きいものを作ろうとしたらどれだけの費用がかかるのか見当も付かない。VRイベントの特性を生かした見事な展示だと感じられた。

セガ/アトラス

セガとアトラスの合同スペースは賑やかな色彩に溢れ、会場を華やかに彩っていた。展示されていたコンテンツは『バーチャファイター eSports』やソニックシリーズの最新作『ソニックカラーズ アルティメット』など新作のPVが数多く、セガが熱量を持って各タイトルに取り組んでいる姿が伺えた。

 

 

Dena

Denaのブースには『メギド72』や『ポケモンマスターズ EX』、『歌マクロス スマホDeカルチャー』、『逆転オセロニア』などのコンテンツが姿を見せていたが、一番の見どころは『マクロスΔ』の音楽ユニット「ワルキューレ」によるライブだ。

VRで「ワルキューレはあきらめない」「未来はオンナのためにある」など数々の名曲を堪能させてもらったが、これだけでもVR会場を訪れる価値があると感じた。

 

 

例年のTGSであれば、一回の試遊に長時間並ぶことも珍しくはなかったが、VRであればすぐに遊べるのは非常に大きなメリットだったように思う。

リアルイベントの熱気は非常に重要だが、会場に簡単に足を運べない地方の方々や身体が不自由な方、単純に人込みや並ぶのが嫌いという方でもTGSを体験できることを示した今回の試みは、TGS以外の今後のイベント運営に大きな影響を与えるのではないだろうか。

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