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- デザイン性と高スペックを兼ね備えたゲーミングPC「Trident X 10SD-1008JP」とモニター「Optix MAG251RX」レビュー
- 突然の質問で恐縮だが、読者の皆さんは「ゲーミングPC」に対してどんなイメージをお持ちだろうか? 「本体がピカピカ光る」、「高性能だけどサイズがデカくてかさばる」、「ビジネスには向かなさそう」……などなど、あまりゲーミングPCに馴染みのない方からは、このようなイメージを持たれているかもしれない。 しかしちょっと待ってほしい!確かにゲーミングPCは本体周りがピカピカと光るものが多いとはいえ、コンパクトかつゲームプレイ以外にもバリバリ使える便利な製品も多く登場しているのだ。 性能の良いゲーミングPCを一度揃えておけば、よほどのことが無い限りあらゆるPCゲームが遊べるようになると言ってもいいだろう。 そしてゲーミングPCと同じように重要な「ゲーミングモニター」は、動きの速いゲーム映像をダイナミックかつ滑らかに映し出す、まさしくPCゲームを遊ぶために作られたモニター。 つまり、高品質なゲーミングPCとゲーミングモニターを揃えれば、FPSやMOBAといったジャンルのeスポーツタイトルを快適に遊べるというワケだ。 今回ご紹介する「Trident X 10SD-1008JP」と「Optix MAG251RX」は、快適なゲーム環境を構築するのにもってこいなゲーミング製品のひとつ。 本機画像やeスポーツタイトルのスクリーンショットを交えつつ、その特徴などを紹介していこう。 置き場所に困らないスマートなデスクトップPC(Trident X 10SD-1008JP) 今回レビューするゲーミングPCは、MSI製のTrident X 10SD-1008JP。 モニターと接続するタイプのデスクトップPCだが、筆者がひと目見て浮かんだ感想は「スマート」。ゲーミングPCと言えば黒くてゴツい姿を想像しがちだが、Trident X 10SD-1008JPは厚みも抑えられており、デスクの上に置いても必要以上にスペースを取り過ぎることがない。 個人的に嬉しかったポイントは、ACアダプターが本体に内蔵されている、という点だ。 コンパクト設計なPCの場合、電源部分は外に出してACアダプターがかさばる状態になることが多いが、本機はPC内部に埋め込まれている。ケーブル周りがスッキリとまとまる印象だ。 ▲Trident X 10SD-1008JPの設置イメージ。デスクトップPCながらもスッキリとした印象で場所を取りすぎない もう少し詳しく本体サイズを見てみよう。本体サイズは396(幅) ×137(奥行き)×410(高さ)mmで、重量が6.7kg。 メインカラーはブラックとなっており、高級感もバッチリ。それでいてスマートなので、デスクの上や下に置いても設置スペースをそこまで占拠しない。 例えるなら、書類を入れるプラスチックのクリアケースに近いかもしれない。 意図的に施されたアシンメトリー(左右非対称)な本体デザインが目を引く、クールな佇まいだ。 ▲Trident X 10SD-1008JPの設置イメージ。側面には「Trident」のテキストロゴ、およびMSIのシンボル「ドラゴンエンブレム」があしらわれている もちろんゲーミングPCらしいライティング機能も搭載済み。電源を入れると本体側面パーツがキラキラと光るだけでなく、ユーザーが独自にLEDライトの発光パターンを決めることも可能。 プレイ中に気が散らない程度に激しく光らせるも良し! 逆に発光色を控えめにするも良し! 好きなようにライティングパターンをアレンジできる。 ▲Trident X 10SD-1008JPの側面。電源を入れると内部パーツが鮮やかに発光する 高負荷なゲームプレイにも耐えうる内部スペック Trident X 10SD-1008JPは単にスマートで置き場所に困らないだけが特徴ではない。PCゲームを遊ぶのに重要な内部スペックも、しっかり基準以上の性能を誇っている。 人間で言うところの頭脳であるCPUはCore™ i7-10700Kを搭載し、前世代のCPUよりも処理スピードが約34%アップ。 スムーズにPCゲームをプレイするにあたり、「処理が速い」ことは重要に違いない。誤解を恐れずに言うなら、Trident X 10SD-1008JPは「賢い」のだ。 この賢さをサポートするのがメモリとストレージ。 メモリはデフォルトで32GBと申し分なく、ストレージはHDDが2TB、SSDが1TBの合計3TB。これなら容量の大きいPCゲームをどれだけダウンロードしても容量不足で困る心配は無いだろう。……どれだけダウンロードしてもってのは言い過ぎかもしれないが、当面は気にする必要はないはずだ。 ▲Trident X 10SD-1008JPの製品スペック一例 (引用:https://jp.msi.com/Desktop/Trident-X-10SD-1008JP/Specification) 処理の速さと同じぐらい大事なのが、プレイ中のグラフィック描画を司るGPU。 こちらはNVIDIA製のGeForce RTX 2070 SUPER™ 8GB GDDR6を備えていて、グラフィックに力を入れたゲームタイトルでも問題なく最高パフォーマンスで遊べる。 『Apex Legends』や『Fortnite』といった3Dモデルをたくさん使うeスポーツタイトルでも、特に画質を落とすことなく美しいグラフィックスのまま楽しめるだろう。 eスポーツ大会レベルのゲーミングモニター(Optix MAG251RX) 続いてご紹介するのは、ゲーミングモニター「Optix MAG251RX」。 こちらは読んで字のごとく、”ゲームプレイに特化したモニター”である。本体サイズは560.10mm(幅)× 182.4mm(奥行き)×507mm(高さ)で重量は5.4kg。 サイズ感は大きすぎず小さすぎず、デスクトップPCと並べて机の上に置いても「大きくて困る!」ということは無い。ちなみにTrident X 10SD-1008JPと同様、Optix MAG251RXでもライティング機能と発光パターンのカスタマイズが楽しめる。 ▲Optix MAG251RXの正面イメージ。本体スタンドで液晶パネルの高さも自由に調節できる 24.5インチの画面サイズでIPSパネルを搭載していて画質とゲーミングパフォーマンスを両立しながら、快適なゲームプレイをサポートしてくれる。 そのスペックは世界規模のeスポーツ大会で使用されるものと同等で、このモニターを使うだけでプロゲーマーと同じ環境でゲームをプレイできると考えれば、気分もより盛り上がるのではなかろうか。 ▲Optix MAG251RXの背面イメージ。複数のパネルを張り合わせたような背部には、MSIのロゴステッカーが貼りつけられている そしてゲーミングモニターの価値を大いに左右すると言っても過言ではない、リフレッシュレート(1秒間に画面を書き換える回数)について触れておこう。 簡単に説明すると、「リフレッシュレートの数値が高いほどプレイ中の画面が滑らかに動く」というもので、スピーディーな操作が求められるFPSなどは特に重視すべきポイントである。 Optix MAG251RXのリフレッシュレートは240Hzなので、その点は心配無用。1秒間に画面を240回も書き換えられるので、プレイ中のわずかなアクションや演出もクリアに映し出してくれる。 ゲーミングPC+ゲーミングモニターの組み合わせが最高すぎる 今回ご紹介したTrident X 10SD-1008JP(ゲーミングPC)とOptix MAG251RX(ゲーミングモニター)を組み合わせて使ったところ、いつも以上のベストパフォーマンスに自分でも驚いた。 『Apex Legends』を数時間ほどプレイしてみたが、快適にフィールドを走り回れただけでなく、エイムのしやすさや視認性の良さも相まって短時間の間に何度かチャンピオンも達成できた。 モタつきを感じさせない起動スピード、細部までグラフィックをハッキリと映し出す描画力、プレイヤーの入力を即座に画面へ反映させる応答速度……などなど、レビュー時に試遊しただけでもゲーミングPCとゲーミングモニターのマシンパワーを十分に味わえたのだ。 ▲『Apex Legends』のゲーム画面。Trident X 10SD-1008JPは設定を変更せずとも最高パフォーマンスでプレイ可能 もちろん、ゲーミング製品をガッツリ使ったからと言ってプレイヤー本人の実力がブーストされるわけでは無いのだが、処理能力とグラフィック描画力に長けた高性能マシンは、それだけで確実にプレイヤー自身へ恩恵をもたらしてくれる。 また、こうしたゲーミングPCとゲーミングモニターは単体で使っても十分だが、セットで使えばより真価を発揮すること間違いなし。PCゲームを遊ぶ上で「神器」と言っても過言ではないだろう。 本格的にPCゲームをガッツリ遊ぶなら、一台は持っておいて損のないゲーミングPC。その基本スペックの高さゆえ、ビジネス業務や動画鑑賞、動画編集、さらにはゲームプレイの実況配信といったさまざまな用途に利用できる。 「PCでeスポーツタイトルを遊んでみたい」、「ゲームだけじゃなくて色んな作業に使いたい」という方は、今回ご紹介した「Trident X 10SD-1008JP」でゲーミングPCの世界を覗いてみてはいかがだろうか。
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- デスクトップPC並のパフォーマンスを実現!MSI製ハイエンドゲームノート「GS66 Stealth 10U」レビュー
- ▲引用:https://jp.msi.com/Laptop/GS66-Stealth-10UX eスポーツの主戦場は家庭用ゲーム機でもなくスマートフォンでもなく、じつはパソコンだということを皆さんはご存じかな? 日本ではPS4やSwitch、スマホでのeスポーツが主流だけど、世界を見渡すと圧倒的にパソコンで競技が行われている。そして日本でも少しずつこの状況になりつつあって、特定のeスポーツシーンによりのめり込むために家庭用ゲーム機からパソコンへ乗り換える人がどんどん増えているのだ。 よし、じゃあ量販店やネットで3万円の激安パソコンで僕もeスポーツデビューを……って思ったあなた! ちょっと待った! どんなパソコンでもいいのかというと、そういうわけでもないぞ!? ゲーム内設定をあれこれ変えれば激安なパソコンでも遊べなくはないが、やはりゲームプレイに特化したゲーミングPCなら、圧倒的に快適な環境となる。なにより強い! 今回紹介するMSI製のゲーミングノートPC「GS66 Stealth 10U 003JP」もそんな強いゲーミングPCのひとつだ。本機画像やeスポーツタイトルのスクリーンショットを交えつつ、その特徴などを紹介していこう。 基本カラーはオールブラック GS66 Stealth 10U(今回使用した実機はGS66-10UG-003JP)を一言で表すなら、「デスクトップPCレベルのハイエンドゲームノート」、って感じかな。 本機はCPUに第10世代インテル Core i7-10870H、GPUにNVIDIA GeForce RTX 3070 Laptop GPUを搭載。小難しい数字が並んでいるが、今ゲーミングPCを買うなら誰もがRTX30シリーズを欲しがるはずなので、これはうれしい。 『リーグ・オブ・レジェンド』や『フォートナイト』、『エーペックスレジェンド』といったeスポーツタイトルなら余裕でサクサク遊べるのはもちろん、単純なマシンスペックもデスクトップPCに決して引けを取っていない。率直の感想を述べるなら、「これ1台さえあれば大抵のPCゲームはOK」状態である。 ▲GS66 Stealth 10Uのデザイン(引用:https://jp.msi.com/Laptop/GS66-Stealth-10UX) GS66 Stealth 10Uの本体デザインをチェックしてみよう。 本体サイズは358.3(幅)×248(奥行)×19.8(高さ)mmで、重量が2.1kg。幅の約36cmは成人男性の肘からグーの先(手を握った状態の先っぽ)くらいなので、実際にどのくらいの幅なのかは、机に肘をついてそのまま腕を横に倒してみればわかりやすそう。 このくらいならデスクに置いたとしてもそこまで場所を取ることはない。 デスクの中央に設置しておけば、マウスとヘッドセットを繋いでもスペースは十分に余る。この点は、キーボードやモニターが一体型となったノートPCのメリットだね。 2.1kgなら持ち運びもできる。 ▲GS66 Stealth 10Uの設置イメージ。コンパクトボディながらデスクトップPC並の性能を誇る 本体カラーはブラック一色、天板部分にはアイコニックなドラゴンエンブレム(約4cm)があしらわれている。 ▲GS66 Stealth 10Uの天板部分。ワンポイントのドラゴンエンブレムが黒色に映える キーボードはゲーミングデバイス専門ブランド「SteelSeries」とコラボした特別モデルで、キーの打ちやすさは申し分なし。筆者のライター仲間はSteelseriesのキーボードを使っており、いつも「これ打ちやすいよー」と何かと自慢してくるくらい良いモノだ。 ゲーミングモデルらしいライティング機能は、外部ソフト「SteelSeries Engine」を使えばユーザー独自にライティングをカスタマイズできる。 ▲SteelSeries製キーボードを搭載。軽めの打鍵感でキーを叩きやすい デスクトップPC並の高性能マシン 続いてはお待ちかねのCPU・GPU周りのスペックについても改めて説明しておきたい。本機に組み込まれているCore i7-10870Hは、従来製品のCore i7-9750Hより約135%の処理スピードだ。ゲームにおいて「速い」ほどの正義はない。 eスポーツでは「PCが速いってだけで勝利する確率が上がる」と言っても過言ではない……は言い過ぎかもしれないが、でも大事な要素のひとつだ。 ▲GS66 Stealth 10Uの製品スペック一例(引用:https://jp.msi.com/Laptop/GS66-Stealth-10UX) ゲームプレイ時のグラフィック力を決めるGPUは、NVIDIAのGeForce RTX 3070 Laptop GPUを内蔵。3Dモデルを多用するFPSタイトルをはじめ、話題の「リアルタイムレイトレーシング」(光源の反射をリアルタイムで計測する描画モード)も適用できる。 こちらはeスポーツタイトルでなくとも、グラフィック表現に力を入れているPCゲームを遊ぶ際にも重宝するだろう。 ▲「Dragon Center」ではパフォーマンス状況を細かくチェックできるほか、ゲームプレイ時のハイライトシーンも手軽にシェアできる 映像が滑らかに動くゲーミング液晶 そして、じつはここが一番重要! 「これからPCゲームを本格的に遊んでみたい!」と考えているなら、液晶ディスプレイの性能はぜひともチェックしておきたいポイントだ。 というのも、液晶ディスプレイのリフレッシュレート(1秒ごとに画面を書き換える速度)が高ければ高いほど、単純にゲームプレイ時の映像が滑らかになるからだ。 ▲『Apex Legends』のプレイ画面。GS66 Stealth 10Uは設定を変えずとも最高画質でプレイ可能 滑らかなのがそんなに重要なの?と思うかもしれないが、ちょっと考えてみてほしい。たとえば180度振り返るとき、1秒間に15枚表示のときはよく見えなかった敵が、1秒間に100枚表示されれば振り返り途中でしっかり敵を認識できるのである。これは大きい。とてつもなく大きい。リフレッシュレートの差で勝ち負けが決まることだってある。 その点、GS66 Stealth 10Uの液晶ディスプレイ(15.6インチ・1,920×1,080)は驚くほど滑らか。本機の液晶ディスプレイが秘めるリフレッシュレートは300Hz、つまり1秒間の間に画面を300回書き換えている計算である。実際に本稿の執筆前に『エーペックスレジェンズ』を起動してみたのだが、普段使っている一般的なPCモニター(60Hz)と使用感を比べてみたところ……その差はザ・歴然。数値の違い以上に、画面内を動くキャラクターの滑らかさにとても感動した。これまでのモニターはプレイ中のモーションにややカクつきが見られたが、本機を使っている間はそれらを感じることは無かったし、いつも以上にチャンピオンが取れた気がする。 もちろん最終的に実力を行使するのはプレイヤー自身だが、スピーディーなゲームの場合、「映像の滑らかさ」は実際にプレイヤーのパフォーマンスに大きく関わってくる。その点において、上記で紹介した以外にもSSDが1TBあるぞとか、スピーカーは有名スピーカーブランドDYNAUDIO「DUO WAVE スピーカー」のおかげで重低音マジすごいとか妥協ナシな設計のGS66 Stealth 10U 003JPはこの上なく力強い相棒となってくれるはずだ。 「家庭用ゲームがメインでPCゲームを遊んだことが無い」という場合、やはりゲーミングPCはどこかハードルがあるのも事実だろう。 そんなとき、「コンパクトで必要以上にスペースを占有しない」・「モニターやキーボードを購入しなくても、最低限マウスを用意すればOK」という、今回ご紹介した「GS66-10UG-003JP」の様なゲーミングノートPCは、これからeスポーツの世界に飛び込みたいというPCゲーム初心者にとってオススメの1台だ。 レビュー使用モデル バリエーションモデル